週間情報通信ニュースインデックスno.1141 2018/08/04


1.日本最大のIT企業が誕生へ、NTTが国内外のIT事業統括会社を新設(8.3 日経クロステック)
  NTTが国内外のITサービス事業を統括する新会社を年内に設ける方向で最終調整に入った。日経コンピュータの取材で2018年8月3日までにわかった。NTTコミュニケーションズやNTTデータ、南アフリカのディメンションデータなどのグループ会社をまとめ、一体運営に乗り出す。新会社の事業規模は富士通を上回り、日本最大のITサービス会社が誕生する。

 NTTが持つNTTコムやNTTデータ、ディメンションデータなどの保有株式を新会社に移管する可能性が高い。新会社は国内外でシステム構築や運用保守、クラウドサービス、データセンターなどの事業を幅広く提供する総合ITサービス企業となる。傘下に入るNTTコムなどの2017年度の売上高を単純に合計すると4兆3000億円超となり、IT専業としては国内最大手の富士通を上回る。

 新会社はNTTコムやNTTデータなどの連携を促し、欧米の大手企業からの受注を増やすなど国内外で事業を拡大する。NTTは市場拡大が見込みにくい国内通信事業に代わる新たな収益源としてITサービス事業を位置づけており、事業転換をさらに進める。

 新会社は早ければ10月にも新設する可能性がある。新会社の社長は今後詰める。NTT東日本とNTT西日本、NTTドコモは従来通りNTT持ち株会社が株式を直接保有する現在の形を継続する。NTTデータの上場も維持する。

  2.路線バスの運行情報をオープンデータで配信、岡山県の両備HD(8.3 日経クロステック)
  岡山県のバス事業者である両備ホールディングス(HD)は2018年8月2日、路線バス78路線の時刻表や遅延情報などをオープンデータとして提供し始めた。第三者がオープンデータを使ってアプリを開発したり、交通状況を分析したりできる。公共交通業界で事実上の標準となっているデータ形式の「GTFS(General Transit Feed Specification)」に準拠した。

 既に米グーグル(Google)の地図アプリ「Google マップ」が同オープンデータを使い、バスのリアルタイムの遅延状況を反映した経路検索ができるようになっている。両備HD以外の路線バスは遅延情報などが反映されておらず、検索結果通りにバスが来ないケースがあり得る。

  3.「AIを全ての人に」、Google Cloud Nextの発表105件振り返る(8.3 日経クロステック)
  グーグルは2018年8月3日、米国で7月に開催した大規模イベント「Google Cloud Next 2018」に関する日本国内メディア向け説明会を開催した。新製品・サービスなど105件の発表を振り返り、ポイントを解説した。

 グーグル・クラウド・ジャパンの佐藤聖規Google Cloud カスタマーエンジニア 技術部長は「今年のGoogle Cloudの重点の1つが『AI for Everyone(AIを全ての人に)』だった。当社が開発してきたAI技術で我々だけがメリットを得るのではなく、外部のパートナーや企業、個人を含めた全ての人に使ってもらい、みんなでメリットを享受したいと考えている」と述べた。

 発表内容は多岐にわたり、AIや機械学習分野での発表が相次いだ。グーグルが開発した機械学習に特化したチップユニット「TPU(Tensor Processing Unit)」については、データセンターやクラウド上で比較的大規模な演算をするための「Cloud TPU v3」「Cloud TPU Pod」と、エッジデバイス用に小規模な演算を小型で省電力のチップで実行する「Edge TPU」などを発表。ラインアップを拡充するとともに、社内専用だったTPUを外部に提供する姿勢を打ち出した。

 一般的なSQL言語で機械学習モデルを構築できるツール「BigQuery ML」や、既存のコールセンターのシステムと連携する形でAIによる分析結果を活用できるツール「Contact Center AI」なども発表した。

  4.ソニー、ラズパイ対抗のマイコンボード発売(7.31 日経クロステック)
  ソニーは2018年7月31日、手のひらサイズのマイコンボード「SPRESENSE(スプレッセンス)」を発売した。ハイレゾ音源の録音/再生機能や消費電力の低さなどで、先行するRaspberry Piと差異化を図る。価格はメインボード「CXD5602PWBMAIN1」が税抜き5500円、オーディオ入出力端子やSDカードスロットなどを備える拡張ボード「CXD5602PWBEXT1」が同3500円。

 子会社のソニーセミコンダクタソリューションズがウエアラブル端末向けとして開発した、Cortex-M4Fを6個内蔵のシステムLSI「CXD5602GG」を中核とする。これに加えて、オーディオや電源処理を担うシステムLSI「CXD5247GF」、Arduino互換の拡張ピンソケットやマイクロUSBポート、カメラインタフェース、SDカードスロットなどを搭載している。開発環境としてArduino IDE、Eclipse IDE、SOLIDが使えるほか、中国NeusoftがScratchベースの開発環境を提供予定。本体サイズはメインボードが幅20.6mm×高さ50mm、拡張ボードは幅53.3mm×高さ68.6mm。

  5.ダイキン工業ら6社が「未来のオフィス空間」で協業、体験型ワークスペースを設置へ(7.30 日経クロステック)
  ダイキン工業は2018年7月30日、都内でオカムラ、ソフトバンク、東京海上日動火災保険、三井物産、ライオンと共同会見を開き、空調機を活用したIoT(インターネット・オブ・シングズ)プラットフォーム「CRESNECT(クレスネクト)」の第一弾プロジェクトを発表した。

 共同会見には、ダイキン工業 執行役員 テクノロジー・イノベーションセンター長の米田裕二氏が登壇(写真2)。2018年2月に発表したクレスネクトについて「クリエイション、スペース、コネクトの3つの言葉からなる造語だ。各社が持つデータを共有することで、新たな空間ソリューションを開発していく」と紹介した。

 ダイキン工業は空調機で業界シェアNo.1というポジションを生かし、空調機にIoTのゲートウェイ機能を持たせることハブ化。制御技術やセンシング技術を活用し、業界の垣根を変えた空間ソリューション事業に進出するという。

 一方、空間のIoT化では各社が単独で取り組んでもコスト的に見合わない現状を踏まえ、「専門領域を掛け合わせて取り組むことが最善だ。合計6社でクレスネクトを実証していくことを心強く感じている」(米田氏)と紹介した。

 第一弾プロジェクトでは、2018年度中に東京23区内の主要ターミナル駅近くに体験型ワークスペースを設置する。年内のオープンを目指し、参画6社の従業員以外に一般企業の入居も検討する。

 ワークスペースでは、「効率的」「創造的」「健康的」の3つのテーマごとに参画企業が協力。AIやロボティクス、センシング技術を活用し、サービスを提供していくという。

 プロジェクトの目的としては、「空間ソリューション事業が価値を提供できること、空間データがプラットフォーム事業として成立すること、という2つのビジネスモデルの可能性を検証していく」(米田氏)と語った。

 続いて、パートナー企業5社がそれぞれの取り組みについて語った。オカムラからは取締役 マーケティング本部長の荒川和巳氏が登壇。「2018年4月に岡村製作所からオカムラへと社名を変更し、働き方を根本的に見直していくW-DX(Work Style DX Project)を立ち上げた。その一環として、センサー搭載のオフィス家具を体験型ワークスペースに設置する」と説明した。

 三井物産 執行役員 ICT事業本部長の齋藤正記氏は「デジタルトランスフォーメーションに全社で取り組んでいる。モノを所有する時代から必要に応じて利用する時代になり、オフィス空間でも同様の流れが生まれると予想している」と話した。

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