週間情報通信ニュースインデックスno.1138 2018/07/14


1.3万円台にしては高性能、ぼかし撮影が楽しい「HUAWEI P20 lite」(7.13 日経クロステック)
  今回紹介するSIMフリースマートフォンは、中国ファーウェイ(HUAWEI)の「HUAWEI P20 lite」だ。HUAWEI P20 liteは、コストパフォーマンスを重視したミドルクラスモデルで、国・地域によっては「HUAWEI nova 3e」という機種名で販売されている。マーケットに合わせて投入される戦略的モデルと言っていいだろう。価格はファーウェイ・オンラインストアで3万4538円(税込)。

 ちなみに、「lite」の付かないHUAWEI Pシリーズは、同社のフラッグシップに位置付けられる。最新のHUAWEI P20シリーズでは、ドコモが発売する「HUAWEI P20 Pro」と、SIMフリーで発売されている「HUAWEI P20」が、グローバルで展開しているフラッグシップモデルだ。

 日本では、2年前に発売された「HUAWEI P9 lite」がロングヒットを記録し、2017年に発売された「HUAWEI P10 lite」は、それを上回る売れ行きだったという。最新のHUAWEI P20 liteは、すでにヒットが確約されたモデルと言ってよいかもしれない。それゆえに、2018年はSIMフリーモデルだけでなく、auモデル(SIMフリー版とは一部仕様が異なる)も発売されている。

 HUAWEI P20 liteのOSはAndroid 8.0。CPUはHUAWEI Kirin 659(2.36GHz×4コア + 1.7GHz×4コア)。CPUのスペックとしては、ミドルハイに位置付けられる。メモリー(RAM)は4Gバイト、内蔵ストレージ(ROM)は64Gバイトという構成だ。

 ディスプレーは約5.84インチで、解像度はフルHD+(2280×1080ドット)。画面アスペクト比が19:9の縦長スクリーンを採用し、上部にノッチ(切り欠き)を設け、そこにインカメラと受話口を搭載している。今年のトレンドを採り入れたデザインと言っていいだろう。

 本体のサイズは約幅71×高さ149×厚さ7.4mmで、重さは約145g。画面の大きさの割に幅が短いので持ちやすいことも今風だ。フロントパネルを覆うガラスには、エッジ部をわずかにカーブさせる処理が施されている。背面にもガラスを用いており、同じように曲面処理を施している。細かい部分の見栄えや質感にもこだわっている印象だ。

 背面は、横向きを正位置とするデザインで、ダブルレンズカメラを搭載。さらに指紋センサーも搭載している。この指紋センサーは、画面ロックの解除に使えるだけでなく、なぞって通知パネルを表示させたり、カメラのシャッターとして使ったりすることも可能。なお、顔認証機能も搭載しているので、指紋認証と顔認証を併用できるのが便利だ。

 ホーム画面は「標準」と「ドロワー」の2タイプから選べる。「標準」は、ホーム画面にインストールしてある全てのアプリが表示され、iPhoneに似た画面構成といえる。「ドロワー」は、ホーム画面とアプリ一覧画面を区別する、Android標準に近い画面だ。現在、iPhoneを使っている人がこの機種に乗り換えた場合は、初期設定の「標準」が使いやすいだろう。

 通知パネルや「設定」画面も標準的で分かりやすい。「電卓」や「メモ帳」「音声レコーダー」など、多くの人が必要とするであろうアプリはプリインストールされている。「FMラジオ」や「ヘルスケア」の歩数計機能をありがたく思う人もいるだろう。

 しばらく使ってから、便利さを実感できそうなのが「端末管理」アプリだ。動作が鈍くなったと感じたときに、無駄なデータを削除したり、ウイルスをスキャンしたりできる。筆者は、2年ほどファーウェイのスマホを使っているが、標準搭載以外のセキュリティアプリや動作を向上するためのアプリなどをインストールしていない。買ったままの状態で快適に使えることも、この機種に限らず、ファーウェイ製のスマホの人気の要因となっているのだろう。

 背面のメインカメラは2つのレンズを搭載し、約1600万画素と約200万画素のセンサーを備えている。約200万画素カメラは被写界深度を測定するためのもので、2つのカメラが捉えた情報を統合することで、背景や前景を効果的にぼかすことができる。

 ボケを生かした写真を撮りたい場合は「ワイドアパーチャ」機能をオンにするだけ。撮影時にF0.95?F16の範囲でアパーチャレベル(デジタル絞り値)を設定して、ボケ味を調整できる。また、ワイドアパーチャで撮影した写真は、撮影後にアパーチャレベルを変更することもできる。

 インカメラは約1600万画素。「ポートレート」をオンにすると、背景をぼかして人物を際立たせることができ、10段階の「ビューティーレベル」も設定できる。手のひらをかざすだけで3秒のタイマーが起動できるなど、自撮りに役立つ機能も充実。顔を認識してアニメーションが付加される「ARレンズ」は、人気アプリ「SNOW」と同じようなものだが、最初から入っているので気軽に楽しめるだろう。

  2.NEC、学習データの少ない状況でも活用できる機械学習技術(7.12 日経クロステック)
  NECは、大量の学習データが得られない状況でも活用可能な機械学習技術を開発したことを発表した(ニュースリリース)。人のノウハウを盛り込んで学習効率の高いデータを収集・学習する技術など、3つの新技術によって学習用データが十分に得られていない段階から機械学習技術を活用可能にするという。

 今回開発した技術は、(1)人のノウハウを数値化して活用し、学習効率の高いデータを能動的に収集する技術、(2)複数のシミュレーション結果の類似度からパラメーター修正を繰り返して正確なシミュレーションパラメーターを推定する技術、(3)少数データの偏りに影響されにくい意思決定が可能な学習技術、の3つ。

 (1)は、対象業務や領域の専門家がもつ「物事の因果関係に関するノウハウ」(肥料の成分と植物の育成関係など)を数値化して活用する。ノウハウをデータとして取り入れておくことで学習効率の高いデータを能動的に収集・学習できるようになるといい、より少ない収集データで学習することを可能にする。(2)は、パラメーター値の異なる複数のシミュレーション結果の類似度に基づいて、パラメーター値の修正を繰り返すことにより正しいパラメーター値を推定する。これまでの技術では、複雑なシミュレーションを行う際に必要となる多数のシミュレーションパラメーターを、実データに合わせて正しく調整していた。しかし、実データが少ないと初期パラメーターの見当がつかず、正しいパラメーターの推定が難しかったとする。

 (3)は、収集したデータを「学習用」と「効果評価用」に分け、それぞれに分割したパターンを準備して、効果の評価結果を平均して正確な効果を見積もる。例えば、1回コインを投げて表が出たら報酬が得られるというゲームを行った場合、3回投げるのと数万回投げるのでは次に表が出る確率だけでなく、どれくらいの報酬が得られるかの予測も変わってくる。学習データが少ない場合、学習結果に基づいて人の意思決定を支援する際に効果を大きめに見積もってしまうことが課題だった。先のコイントスの例では、数回しか投げないほうが報酬を多く得られると見積もってしまうという"ブレ"が出るのだという。今回の収集データをあらかじめ分けておく手法を取り入れることにより、少数データの偏りに影響されにくく、より正しい意思決定を支援できるようになるとしている。

  3.働き方改革は社員のエンゲージメントを高める、NTTデータ経営研究所(7.12 日経クロステック)
  NTTデータ経営研究所は2018年7月12日、働き方改革に関する調査結果を発表した。働き方改革に取り組む企業の社員は自分の職場を「働きやすい」と考え、今後も「働き続けたい」と思う傾向が強いことが分かった。情報戦略事業本部ビジネストランスフォーメーションユニットの加藤真由美シニアマネージャーは「働き方改革は社員のエンゲージメント(愛着)を高める効果がある」と分析する。

 所属企業が「働き方改革に取り組んでいる」と回答した割合は38.9%だった。前年比2.5ポイント増えた。2015年調査から毎年拡大しており、特に社員数が1000人以上の企業は働き方改革に取り組む割合が高い。1000人以上の企業に所属する回答者の62.3%が取り組んでいると回答した。

 自社が働き方改革に取り組んでいると答えた回答者に対し、プラスの変化とマイナスの変化を複数回答で尋ねた。プラスの変化の上位は「労働時間が減少している」(34.3%)、「休暇が取得しやすくなっている」(32.0%)、「気持ちに余裕が生まれている」(24.5%)だった。一方、マイナスの変化の上位は「収入が減少している」(22.9%)、「気持ちの余裕がなくなっている」(18.5%)、「やらされ感が増加している」(15.0%)だった。労働時間の減少に合わせて収入も減った回答者が多いとみられる。自身や身の回りの職場の生産性向上をプラスの効果として挙げた回答者は18.5%にとどまり、加藤氏は「今後は職場の生産性向上に取り組む必要がある」と指摘した。

 自身の職場が「働きやすい」と回答した人の49.1%は所属企業が働き方改革に取り組む。「働きにくい」と回答した人の所属企業で働き方改革に取り組むのは25.7%だった。今後も同じ会社で「働き続けたい」と回答した人の53.9%は所属企業が働き方改革に取り組んでおり、「働き続けたいとは思わない」と回答した人の所属企業で働き方改革に取り組むのは24.9%だった。働き方改革は社員に働きやすさを感じさせる効果があるとNTTデータ経営研究所は分析する。

  4.ユニクロがネット通販を手助けするチャットボット、グーグルのAI採用(7.11 日経クロステック)
  ユニクロは2018年7月11日、スマートフォンで利用するユニクロアプリで使える買い物のアシスタントサービス「UNIQLO IQ」を正式リリースした。人工知能(AI)を組み込んだ自動応答システムであるチャットボットを使い、顧客とUNIQLO IQが「対話」することで、顧客の悩みを解決できるようにサポートする。UNIQLO IQは商品情報の提供や服の着こなし検索、店舗の在庫確認、よくある問い合わせへの対応といった支援をする。

 UNIQLO IQは2017年9月に、約2000人の顧客を対象に試験運用を開始した。米グーグル(Google)が提供する「api.ai」と呼ばれる自然言語による対話アプリの開発環境を利用してチャットボットを構築した。機械学習で顧客への回答内容を学習し、より効率的な対応ができるように設計されている。その後、api.aiは改称され、現在はグーグルが提供するクラウドサービス「Google Cloud」のなかの「Dialogflow Enterprise Edition」になっている。

 当初UNIQLO IQは2018年春の正式リリースを予定していたが、2018年7月まで約10カ月を要した。試験中に利用者から寄せられた声に基づき改良を加え、正式版には6つの機能を追加して公開した。

 試験中に提供していた「おすすめコーディネート」「トレンドキーワード」「カテゴリ検索」の3つに加え、正式版では「人気ランキング(48時間以内の売り上げランキング)」「シーンに合わせた着こなし提案(旅行やバーベキューなどの着用シーン別の着こなし」「商品カテゴリに合わせた探し方(探す件数が多い3カテゴリーに特化した簡単検索)」「雑誌掲載情報(1カ月以内に日本の雑誌に掲載されたユニクロ商品)」「今日のラッキーカラー」「お問い合わせ対応(ネット通販の利用方法や配送方法などの回答)」である。

 正式版のリリースに先立ち、2018年6月15日からは、Googleアシスタントでユニクロの通販サイトにおけるよくある問い合わせに対応できるサービスを開始している。音声でもテキストでも問い合わせができる。カスタマーセンターにいるオペレーターとのライブチャット接続も可能。Googleアシスタントアプリがインストールされているスマホやタブレットで利用できる。

  5.Azureの機械学習サービスで空調の不具合検知、ジョンソンコントロールズが新サービス(7.10 日経クロステック)
  空調設備事業を手掛ける米ジョンソンコントロールズ(Johnson Controls)の日本法人は2018年7月10日、空調システムの保守サービスにおいて、機械学習を使った不具合検知システムを開発したと発表した。米マイクロソフト(Microsoft)のクラウドサービス「Microsoft Azure」が提供する機械学習サービスの「Azure Machine Learning(Azure ML)」を使って開発した。

 ジョンソンコントロールズが運用するVAV(可変風量)方式の空調システムは、大規模ビルが採用している。日本法人の谷井裕之執行役員ソリューション開発本部長は「例えば10万平方メートルのビルの天井裏には約1000個のVAV空調システムがある。従来の保守サービスのメンテナンス業務では熟練技術者がVAVユニットを直接確認する必要があり、不具合箇所の特定にかかる手間人や手不足が課題だった」と話す。

 新たに開発した不具合検知システムは過去のVAV空調システムの稼働データを基に、Azure MLに各ビルの特徴や不具合の発生傾向を学習させた。学習モデルを使って各ビルの稼働データを解析することにより、「約30パターンに定義した不具合要因との適応率を算出して、不具合箇所を迅速に特定したり故障発生前の異常検知が可能になったりする」(同社の齊藤央サービス企画推進部エネルギーソリューションセンター長)という。

 既存の保守サービスを契約する顧客には2018年9月から、新しい不具合検知システムを導入したサービスを提供する。新規契約についても2018年9月から順次提供を始める。3万平方メートル以上の大型オフィスビルの新築や改修に合わせて、2020年までに100件の導入を目指すとする。

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