週間情報通信ニュースインデックスno.1132 2018/05/26


1.NTTデータが都内にデジタルビジネスのデザイン拠点開設、仮設店舗も設置(5.25 日経クロステック)
  NTTデータは2018年5月25日、デジタルビジネスの企画から試作、実証実験、マーケティングまでを一貫して進められるデザイン拠点の開所式を開いた。名称は「AQUAIR(アクエア)」で東京都港区六本木に置く。同年6月11日に開設する。NTTデータのほか乃村工藝社や博報堂の専門家が常駐し、顧客企業の一連のビジネス開発を支援する。

 デジタルビジネスの開発をめざす企業と有償で契約し、施設の貸し出しや業務の支援をする。NTTデータの社員20〜30人のほか、クラウドサービスを提供するグーグル、空間デザインを手がける乃村工藝社、マーケティング支援の博報堂の社員計5人程度が常駐。顧客企業の構想の検討から可視化、試作、VR(仮想現実)や仮設店舗による実証実験、ユーザー分析やマーケティングプランの作成などに協力する。

 このところITサービス企業がこうしたデザイン拠点を設置する例が増えている。NTTデータ技術革新統括本部の風間博之技術開発本部長は「簡単な試作品の作成までにとどまるところが多い。大がかりな仮設店舗まで設置して実際の場でのユーザー体験の検証まで踏み込む例は少ない」と述べた。仮設店舗は契約する顧客の用途に合わせて数カ月程度で作り変えていく計画だ。

 施設の全体面積は676平方メートル。顧客企業専用の会議室3室、応接室、VRなどを使って試作するスペース、仮設店舗、NTTデータなどの社員の執務スペースなどを配置した。NTTデータグループはスペインやイタリア、米国など海外に10カ所のデザイン拠点を持つ。開設する都内の拠点を通じて各国の事例やノウハウに触れられる点も特徴として訴えていく。

  2.IT先進小売業、トライアルのグループCIOが明かすデジタル化の現状(5.25 日経クロステック)
  従業員用モバイル端末やPOSデータ分析基盤を自社で開発し、中国に300人規模の開発体制を持つトライアルグループは、IT活用に先進的な小売業として知られる。2018年5月25日、福岡国際会議場で開催中のICT総合展「Cloud Days 九州 2018」のキーノートで、トライアルホールディングス取締役副会長兼グループCIO(最高情報責任者)の西川晋二氏が講演し、リアル店舗を展開する小売業がデジタル化を事業拡大にどうつなげているのか講演した。

 トライアルは売り上げや自社カード会員数などをエリア単位で図式化するGIS(地理情報システム)を導入。複数店舗間の営業状況の比較や、新たな出店候補地の自動探索などが可能だという。POSデータは商品カテゴリーごとのサプライヤー代表者にも公開し、同社と共同で分析しながら集客力を高める取り組みを実践している。

 同社が現在力を入れているのが、「メディア」(西川氏)による効果的な情報伝達と、これによる売り上げの拡大。メディアの1つがレジで発行するレシートだ。  小売業ではレシートにクーポンを付ける手法が広く導入されているが、同社は特定顧客層のレシートだけにクーポンを付ける。会員属性を基にクーポン提供者を絞り込むことで、クーポンの利用率は大きく向上し、リピート購入の拡大やブランドスイッチの推進に大きな力を発揮したという。さらに同社はその絞り込みに、AI(人工知能)を活用することにも挑戦中だ。

 ただし西川氏は「買い物の7割は、店舗を訪れてから決める非計画的な購買」とも指摘する。クーポン付きレシートによる売上拡大には限界があり、「店頭で触れるメディアが必要」(西川氏)という。そのツールの1つとして、タブレット端末を搭載したカートを開発し、試験導入を始めていると紹介した。セルフレジの機能を持ったカートで、客が商品をカート投入時に読み込ませると、その商品と同時に購入されやすい商品を画面でレコメンドする。これにより、非計画的な購買でも関連商品の売上拡大が可能になったという。

 多くの小売業が直面する人手不足対策として、セルフレジに加えて、カメラを使った商品管理などにも取り組む。先行導入する店舗ではカメラを約700台設置し、AIを組み合わせることで「従業員の目の役割を担っている」(西川氏)という。

  3.ジュニパー、協業相手のエンドポイント製品を組み込む新ソリューションを発表(5.25 日経クロステック)
  ジュニパーネットワークスは2018年5月25日、同社のセキュリティ製品に他社製品を統合する新ソリューションを発表した。統合するのは、カーボン・ブラック・ジャパンのエンドポイントセキュリティ製品「Cb Response」。ジュニパーネットワークスの古屋 知弘代表取締役社長は「協業アライアンスを含めエンドツーエンドでビジネスを提供していきたい」と語る。

 2017年11月に改訂された経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」は、ウイルスなどが侵入することを前提に、検出・対応・復旧といった対策の強化を求めている。ジュニパーネットワークスでは、これまでのネットワークレベルのセキュリティにカーボン・ブラック・ジャパンのエンドポイントセキュリティを組み合わせることで、このガイドラインに沿ったセキュリティを実現する。

 ジュニパーネットワークスには、ウイルスをリアルタイムで検知するATPやファイアウォールといったセキュリティ製品がある。例えば、ATPには、クラウド型の「Juniper Sky Advanced Threat Prevention(Sky ATP)」と、オンプレミスで使うアプライアンス型の「Juniper Advanced Threat Prevention(JATP)」という2種類のウイルス検知製品がある。いずれもネットワーク上でサンドボックスの仮想実行環境を使ってウイルスで解析して検知するのが特徴だ。

 一方、カーボン・ブラック・ジャパンのCb Responseは、パソコンなどの端末側で動作するEDR(Endpoint Detection and Response)」と呼ばれる製品だ。ウイルス対策のような「侵入されない」対策に加え、万が一ウイルスに感染した場合でも被害を最小限にするために拡散や情報流出を防止するといった「侵入後の対応」も重視するのが特徴。これをネットワーク型の対策製品と組み合わせることで、より効果的なセキュリティ対策が可能となる。

 例えば、Cb Responseがパソコン上でウイルス感染が疑われる動作を検知すると、そのパソコンのIPアドレスをATPに通知し、受け取ったATPがファイアウォールを制御して通信を遮断するといったことが可能になる。逆に、ATP側のサンドボックスで未知のウイルスを検知して、その情報を各パソコンのCb Responseに通知して感染の広がりを防止することも可能だ。また、Cb Responseの管理している各端末のログをネットワーク上の情報とまとめて分析することもできる。

  4.GMO、7ナノ技術の半導体チップ使ったマイニングマシンを発売へ(5.23 日経クロステック)
  GMOインターネットは2018年5月23日、仮想通貨の採掘(マイニング)向けに自社開発したコンピュータ製品「GMOマイナー B2」の販売を6月6日に始めると発表した。7ナノメートルのプロセス技術を採用したマイニング専用の半導体チップ「GMO 72b」を搭載するのが特徴。2018年10月末から順次出荷する。

 同社は2017年9月からGMO 72bの研究開発を進めてきた。GMOマイナー B2を量産するめどがついたことから、自らマイニングしたい顧客への販売を決めた。一部は自社のマイニング事業でも利用する。同社の広報担当によると、「7ナノ技術の半導体チップを使ったマイニングマシンの販売は世界初。従来を上回る電力性能を実現した」という。

 同社はGMOマイナー B2の詳しい性能や価格、販売台数について、6月6日に都内で開く顧客向け説明会で公表する。

  5.QualcommのWPA3サポートが前進、WiFiの脆弱性に対応(5.22 日経クロステック)
  米Qualcomm Technologies社は、同社のWi-FiチップのWPA3(Wi-Fi Protected Access3)サポート状況の進展について発表した(ニュースリリース)。WPA3は2018年1月にWi-Fi Allianceが発表した第3世代のセキュリティー機能である。

 WPA3では、@「SAE(Simultaneous Authentication of Equals) Handshake」と呼ばれる、複雑性を欠くパスワードに対する防御手段や、A従来のWPSに替わるWi-Fi DPP(Device Provisioning Protocol)の実装、Bオープンネットワーク向けに認証無しでも暗号化を行う仕組み(RFC8110:Opportunistic Wireless Encryption)、C暗号化プロトコルの強化(セッションキーを128ビット→192ビット)の4つが加わる。これらは2017年10月に公開されたWPA2の脆弱性(KRACK:Key Reinstallation Attack)に対応したものである。

 Qualcommでは、まず、発表済の802.11ax対応ICであるクライアント向けの「WCN3998」、及びアクセスポイント向けの「IPQ807x」でWPA3に対応する(ニュースリリース2)。同社によれば、2018年夏以降に市場投入される同社のICでWPA3対応を拡大する。例えば、モバイル機器向けの「Snapdragon 845」。さらにすべてのWiFiネットワークインフラ向け製品がWPA3対応になるとされる。

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