週間情報通信ニュースインデックスno.1130 2018/05/12


1.「NTTを訴えていいかと相談あった」、NTT鵜浦社長が語るブロッキング決断の理由(5.11 日経クロステック)
  NTT持ち株会社が2018年5月11日に都内で開催した2017年度決算説明会で、海賊版サイトへのサイトブロッキング実施を公表した経緯について鵜浦博夫社長が記者の質問に答えた。

 「2017年秋、(海賊版サイトの件で)著作権者ならびに出版社から『NTTを訴えていいか』と相談があった」と鵜浦社長は明かす。

 NTTを被告とし、海賊版サイトへの接続について差止請求をするか、著作権侵害を放置した不作為による損害賠償請求をすることで、海賊版サイトについて世間に注意喚起を図る趣旨だった。これを機に鵜浦社長は、NTTとして取り得る手段について法務部門と議論を重ねていたという。

 鵜浦社長はブロッキング実施を公表した理由について「ネット社会の自由やオープン性を守り、ネットの無法地帯を放置しない、との強い思いがあった」と語る。

 政府が指定した3つの海賊版サイトが事実上閉鎖している中、あえて実施を公表した点について「ネットで私が悪者になっているようだが…」と前置きしつつ、「サイトを閉じたから(海賊版サイトの)不法行為が清算できたわけではない。今後、同じ行為が繰り返されるのを防止するため」とした。

 「ブロッキングが適当」との政府決定が「政府による検閲」につながるリスクについては「私も政府の検閲は大嫌いだが、(著作権侵害の)被害を防ぎ、創作のインセンティブを保つため、何らかの形での取り組みを宣言する必要はあった」とした。「政府がブロッキングを『命令』する形はおかしい。ただ、政府が3つのサイトを認定し、かつ民間の自主的な取り組みを促したことで、(民間企業として自主的にブロッキングを実施する)最低限の要件が整ったと受け止めた」。

 ブロッキングは回避が容易でいたちごっこになるとの批判には「いたちごっこだ、無駄だからといって、犯罪行為を放置していいとは思っていない。(海賊版サイト対策には)『やる』という強い意志が必要だ」とした。

2.NTTデータの2018年3月期決算、売上高が初の2兆円超え (5.10 日経クロステック)
 NTTデータは2018年5月10日、2018年3月期の連結決算を発表した。国内・海外ともに好調で、売上高と受注高が初めて2兆円を超えた。岩本敏男社長は今後3年ほどで北米地域を中心に1000億円規模のM&A(合併・買収)を複数手掛けることに意欲を示した。 

3.ソラコムのIoT向け通信サービスがKDDI回線に対応(5.9 日経クロステック)
 ソラコムは2018年5月9日、携帯電話回線を使うIoT向け通信サービス「SORACOM Air for セルラー」で、KDDI回線を使う「SORACOM Air for セルラー plan-K」の提供を開始した。IoT向けプラットフォーム「SORACOM」にKDDI回線で接続できる。ソラコムはKDDIのグループ企業。

 SORACOMで提供するデータの収集や可視化、クラウド連携、閉域網接続などのサービスは、plan-Kとplan-D(提供中のNTTドコモ回線を使う接続サービス)の双方から同じ設定で使える。ユーザーはSORACOMのWebコンソールで、plan-Kやplan-Dの開始や休止、設定などを一括で管理できる。

 plan-Kの料金は、初期費用(契約事務手数料)が1500円+送料。基本料金は使用開始前と利用中断中が1日5円、使用開始後は1日10円。データ通信料金は1MB当たり0.2円から(金額はいずれも税別)。今後ソラコムでは、plan-Kが利用できるリファレンスデバイスの提供や、plan-K用の認定デバイス・プログラムの開始を予定している。

4.お店に電話をして予約、米グーグルが会話AI「Google Duplex」発表(5.9 日経クロステック)
 「5月3日にヘアカットの予約をできますか」「何時がいいですか?」「12時は?」「12時は空いていませんが、近い時間なら1時15分が空いています」「10時から12時までの間は?」――。電話で店員と自然な会話をして、ユーザーに代わって予約をする。米グーグルは2018年5月8日(米国時間)、開発者会議「Google I/O」を開催し、会話AI(人工知能)の「Google Duplex」など最新のAIを相次ぎ発表した。

 Google Duplexは、「Googleアシスタント」などでも使われている合成音声がレストランや美容院に実際に電話をかけて、店員と会話をしてサービスの予約をする会話AIだ。Google I/Oの基調講演では、実際にAIが店舗に電話をかけた際の音声を披露。

5.口座番号知らなくても送金可能、セブン銀行など新サービス(5.7 日経クロステック)
  セブン銀行など3社は2018年5月7日、企業から個人宛の送金サービス「現金受取サービス」を開始した。銀行口座への振り込みと異なり、企業が送金先の個人の口座番号などを知らなくても送金できるのが特徴。通販サイトの返金処理やフリーマーケットサービスの売上金支払いといった用途を主に見込んでおり、2019年3月までに100社との契約を目指す。

 同社のほかセブン-イレブン・ジャパン、セブン銀行子会社のセブン・ペイメントサービスの3社が共同でサービスを展開する。契約企業が同サービスを使い送金手続きをすると、セブン銀行から「提携先コード」「お客様番号」「確認番号」の3種類の番号が振り出される。契約企業はこれらの番号を受取人にメールやSMSなどで通知。受取人がセブン銀行のATMでこれらの番号を入力すると、直ちにATMから紙幣が出てくる。硬貨はnanacoへのチャージとして受け取り、セブン-イレブン記念財団への寄付のほか、セブン-イレブン店内のATMを使っている場合は店内のレジでの受け取りも可能だ。

 同サービスの1回の送金額は最大10万円。これは、犯罪収益移転防止法は本人確認なく送金を受け取れる上限額を10万円と定めていることが背景にある。セブン銀行などは送金1件ごとに契約企業から手数料を受領する。「手数料額は銀行振り込みと同程度か若干安い水準。契約企業にとっては個人の口座番号を取得・管理する手間がなくなる。個人は誰でも送金を受け取れるうえ、口座番号などの個人情報を教える必要もない点がメリットだ」(セブン・ペイメントサービスの和田哲士社長)としている。

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