週間情報通信ニュースインデックスno.1129 2018/05/05


1.利用者の自立可能性を見出し、最適なケアプラン提案(5.2 日経クロステック)
  人工知能(AI)によるケアプラン作成の取り組みを進めているシーディーアイは、学習した経験値から介護サービス利用者の自立可能性を見出し、最適なケアプランと将来予測を提案するシステム「CDI Platform MAIA」実証版を開発した。全国各地の15法人が試験導入し、38事業所に所属する104人のケアマネジャーがケアマネジメントの現場で利用していく予定という。

 今回のシステムでは、ケアマネジャーが介護保険制度の歴史とともに現場で培ったノウハウを学習する。利用するケアマネジャーがケアプランを策定する際に、同システムの利用により客観的なデータに基づくケアプラン策定と、介護サービス利用者やその家族との合意形成の実践が可能になるなど、ケアマネジャーは専門性の高い業務に専念することができるようになるという。

 今後、より多くのケアマネジャーが利用することにより、さらに経験知を蓄積し、成長させていく。ケアマネジャーとの間に強いパートナーシップを築くことによって、日本のケアマネジメントをさらに進化させたいとしている。

  2.米フェイスブック、プライバシー保護策と同時に「出会い系サービス」も発表(5.2 日経クロステック)
  米フェイスブック(Facebook)は2018年5月1日、米サンノゼで開発者会議「Facebook F8」を開催し、新たなプライバシー保護策を発表するとともに、Facebookのサービスに「出会い系(デーティング)」の新機能を追加する予定であることを明らかにした。

 「ユーザーの安全を保つためにもっとたくさんのことをしなければならないが、(サービスの)開発も続ける(do more to keep people safe, but we will also keep building)」――。同社のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEO(最高経営責任者)が強調したのは、逆風をものともせずにサービスを拡張し続けるフェイスブックの貪欲な姿勢だった。

 ザッカーバーグCEOはF8の基調講演で、同社が収集したユーザーのWebサイト訪問履歴やアプリケーション利用履歴をユーザーが削除できるようにする「クリアヒストリー(Clear History)」というプライバシー保護策を発表した。

 フェイスブックは現在、「いいね!」ボタンが掲載されたWebサイトや「Facebook Pixel」と呼ぶソフトウエア部品を埋め込んだスマートフォンアプリケーションにおけるFacebookユーザーの行動履歴を収集し、こうしたデータを使った「ターゲティング広告」を広告主に提供している。行動履歴情報はユーザーのプライバシー情報であるにも関わらず、ユーザーがその内容を確認したり削除したりできないことが、4月10、11日に開催された米議会の公聴会でも問題視されていた。

 今回発表した「クリアヒストリー」は、こうした指摘を踏まえたものとなる。フェイスブックとしてはターゲティング広告に使えるデータが減ることになるが、ユーザーのプライバシー保護を優先した格好だ。

  3.米TモバイルUSとスプリントが経営統合へ、ソフトバンク側が譲歩(4.30 日経クロステック)
  ソフトバンクグループの米国子会社で携帯電話4位のスプリントと同3位のTモバイルUSは2018年4月29日(米国時間)、経営統合で合意したと発表した。規制当局の承認などを経て、2019年半ばまでに統合を完了する見通し。そのまま実現すれば、1位のベライゾンや2位のAT&Tに迫る規模となる。

 株式交換による経営統合を予定し、交換比率はTモバイルUS株式1株当たりスプリント株式9.75株。4月27日終値を基準にすると、スプリントの企業価値は約590億ドル(6兆4000億円)、統合後の新会社の企業価値は約1460億ドル(15兆9000億円)としている。統合後の持ち株比率はドイツテレコムが41.7%、ソフトバンググループが27.4%。

 新会社の名称は「T-Mobile US」。現在のTモバイルUSと同じワシントン州ベルビューに本社を置き、CEO(最高経営責任者)にはジョン・レジャー氏(TモバイルUSのPresident兼CEO)が就任する。同氏は、2013年に「Un-carrier」(脱キャリア)と呼ぶ戦略を打ち出し、TモバイルUSを4位から3位に押し上げ、躍進に導いた人物。ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長とスプリントのマルセロ・クラウレCEOは取締役として加わる。

 両社は今回の経営統合により、「米国の移動通信、動画、ブロードバンド市場における変革の原動力となっていく」としている。Un-carrier戦略ならびに5G(第5世代移動通信システム)ネットワークの構築を推し進める考え。

 両社はこれまで数度にわたって経営統合を議論してきたが、2017年11月に交渉を打ち切った。ソフトバンググループの孫会長兼社長は2017年7〜9月期決算説明会で「経営権を手放してまで合併すべきではない」としていたが、米国市場は「2強2弱」の構図が続き、単独では勝ち目がない。このままではずるずると弱体化していくだけであり、孫会長兼社長も譲歩した格好だ。

 もっとも、今回の経営統合が規制当局に認められるとは限らない。米連邦通信委員会(FCC)は「政治色」が強いので必ずしも反対するとは限らないが、司法省はとにかく料金への影響を重視するとされる。スプリントとTモバイルUSの経営統合で市場の集中度が上がり、料金の高止まりが懸念されるため、司法省が反対するとの見方もくすぶる。

  4.ドコモの2018年3月期決算は増収増益、今期は成長投資に注力(4.27 日経クロステック)
  NTTドコモは2018年4月27日、2018年3月期(米国会計基準)決算を発表した。売上高は前の期比4.0%増の4兆7694億円、営業利益は同3.0%増の9733億円と増収増益だった。主力の通信事業は顧客還元の影響などで前期並みの営業利益にとどまったものの、サポートやコンテンツ、金融・決済などで構成する「スマートライフ領域」が増益に貢献した。

 2018年3月期の主な指標は以下の通り。携帯電話契約数は同2%増の7637万件。年間純増数は149万1000件。同社の回線を借りるMVNO(仮想移動体通信事業者)の失速やスマートメーター需要の一巡などで、前期の391万6000件から大幅に減った。解約率は同0.06ポイント増の0.65%だった。

 ARPU(契約当たり月間平均収入)は同250円増の4680円。内訳は音声が同120円増の1370円、パケットが同20円減の2970円、ドコモ光(光回線)が同150円増の340円だった。ドコモ光は契約数が同1.4倍の476万件に拡大した影響が大きく出ている。

 2019年3月期の業績予想(国際会計基準)は売上高が4兆7900億円、営業利益が9900億円を見込む。会計基準が変わるので2018年3月期決算を国際会計基準に置き換えて比較すると、売上高は349億円増、営業利益は31億円増にすぎない。吉沢和弘社長は理由について「中期経営計画の実現に向けた成長投資に注力する」とした。今秋には中期経営計画の数値目標も開示する予定だ。

  5.NECの2018年3月期決算、航空電子の子会社化で増収増益(4.27 日経クロステック)
  NECは2018年4月27日、2018年3月期の連結決算を発表した。売上高は前の期比6.7%増の2兆8444億円で、営業利益は同52.6%増の638億5000万円と増収増益だった。 

 「テレコムキャリア事業やシステムプラットフォーム事業で減収となったが、政府や官公庁向けのパブリック事業などが増収になり、全体として増収増益となった」。決算説明会に登壇したNECの新野隆社長兼CEO(最高経営責任者)はこう説明した。 

 パブリック事業の売上高は同22.6%増の9391億円で、営業利益は同63.8%増の544億円だった。消防や防災関連システムの売り上げが減ったが、基板やケーブル用コネクタなどの製造を手がける日本航空電子工業を連結子会社にしたことで、同事業の業績が上向いた格好だ。 

 2019年3月期の業績予想は、一部事業の売却を見越していることもあり、売上高が同0.5%減の2兆8300億円、営業利益は400億円を構造改革費用に充てるなどの影響で、同27.8%減の500億円を見込む。

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