週間情報通信ニュースインデックスno.1123 2018/03/10


1.視線の動きで商品への関心度や不審行動を検知、NECが参考出展(3.9 日経クロステック)
 NECはセキュリティー総合展「SECURITY SHOW 2018」(東京ビッグサイト、2018年3月6日〜9日)に、視線の方向を検知する「遠隔視線推定技術」、イベント会場などの混雑状況を可視化する「群衆マネジメントソリューション」を参考出展した。

 遠隔視線推定技術は、視線検知に必要な目頭、目尻、瞳など目の周囲に存在する「特徴点」を特定して、上下左右5度以内の精度で視線の方向を検知する。NECが力を入れる顔認証技術の中核である「顔特徴点検出技術」を応用したもので、通常のカメラを使って最大10m離れた場所の人物が注視する方向を検知できる。検知速度は1人あたり1ミリ秒以下。複数人の視線を同時に検知することもでき、店頭のディスプレーや商品展示の効果や関心度の分析、不審者の発見、展示会・美術館などのリサーチなどでの利用を想定している。

 群衆マネジメントソリューションは、カメラが撮影したフレーム内で重なり合う人々の映像を「1つの塊」と認識して、その動きからフレーム内に存在する人数および方向別の通過人数を定量的に把握する。複数カメラの情報を組み合わせることで、イベント会場、地下街、商業施設などの混雑度、人の流れ(向き、速さ)を推定して、「異常混雑時に群衆を周辺に効率的に誘導する」「人の流れを考慮した快適な街をつくる」といった目的に役立つ情報を得ることができる。街頭で撮影された人々のプライバシーを守るために、カメラ側で映像を匿名加工する装置「群衆解析エッジデバイス」も提供するという。

2.キヤノンメディカル、オランダFysicon社を買収(3.8 日経クロステック)
  キヤノンメディカルシステムズは、医療情報システムや生体情報収集機器などの開発・販売を手掛けるオランダのFysicon社を買収した。同社の株式を取得する契約を締結し、必要な承認手続きを経て買収を完了したという。

 Fysicon社は、病院内ITシステムやワークフローに関して独自の技術と知見をベースに、心血管モニタリング装置などの製品群を開発・製造、グローバルに販売している。特に、心臓波形を読み取り、心機能解析を行う機器は、コンパクトな外観と直観的な操作性を持つ製品として高い評価を受けているという。従業員は40人。

 不整脈や心筋梗塞などに代表される心臓疾患の有病率は、高齢化に伴い増加傾向にあり、患者の負担を軽減する低侵襲治療の重要性が高まっている。そうした潮流からキヤノンメディカルシステムズなどが提供するX線アンギオグラフィシステムをはじめ、多くの検査機器が治療に利用されている。

3.AI画像認識で陳列調査時間を10分の1に、NTTドコモとサイバーリンクス(3.7 日経クロステック)
  NTTドコモと流通業に強いシステムベンダーのサイバーリンクスは、2018年3月6日から9日まで開催中の「リテールテックJAPAN 2018」(日本経済新聞社主催)で、共同開発したAI(人工知能)棚割画像認識サービス「棚SCAN-AI」を出展している。それぞれのブースに模擬商品棚を設置し、デモを披露した。サービスは4月2日から提供する。

 スマートフォンやタブレットのカメラで商品棚を撮影するだけで、陳列状況をデータ化できる。写真は位置情報と共にクラウド環境に送られ、AIで画像解析される。写真1枚当たり数十秒程度で陳列データを自動生成できる。

 NTTドコモはAI画像解析エンジンを提供。サイバーリンクスは新商品を正面・側面・斜めなど多角度から撮影した商品画像データベースを提供し、画像解析エンジンに学習させる。

 新サービスは小売業や食品・日用品などのメーカー向けに売り込む。陳列状況の調査は、売り場の生の情報を把握する手段として重視されている。小売業は陳列が計画通り実施され売れた商品が適切に補充されているかどうかを確認できる。メーカーは自社商品が店舗でどの程度陳列されているか、店頭でどの程度のシェアを占めるかなどを把握できる。

 従来は小売業やメーカーのスタッフが商品棚の商品のバーコードを1つひとつスキャンする必要があり、調査作業に時間がかかっていた。負担が重いため、いったん決めた棚割りを徹底したり、見直したりするのが難しい。棚SCAN-AIを活用すれば、作業時間を10分の1程度に短縮できるという。

4.日本市場での成長率は世界の3倍以上、コンカーが2018年の戦略を発表(3.7 日経クロステック)
  コンカーは2018年3月6日、東京・銀座の新社屋で記者会見を開き、2018年の事業戦略を発表した。欧州SAPのグループ会社である同社は3月1日に、出張・経費精算クラウドサービスなどのブランド名を「SAP Concur」に刷新。そうした状況を踏まえ、冒頭、米国本社のグローバル統括上級副社長のスコット・トリー氏が登壇し、1993年に創業した米コンカー・テクノロジーズ(Concur Technologies)が2017年に売上高10億ドルを超えるなど、業績を堅調に伸ばしていることを明らかにした。

 これに加え「調査会社IDCの予測では」と前置きしながらも、「2020年には売上高が25億ドルになる」と展望を示した。さらに、「世界市場ではシェア57.4%、導入企業数3万9900社で成長率が22%だが、日本市場では成長率が74%にも達している」と、日本での躍進を強調した。

5.「日本はAmazon Goとは違うアプローチ」、経産省が店舗のスマート化の講演(3.6 日経クロステック)
  経済産業省は2018年3月6日、「リテールテックJAPAN 2018」でIoT(インターネット・オブ・シングズ)などを活用した店舗のスマート化について講演した。

 「日本はAmazon Go(アマゾン・ゴー)とは違うアプローチで攻める」――。経済産業省の商務情報政策局 商務・サービスグループ 消費・流通政策課長の林揚哲氏は「レジレス、キャッシュレス、レシートレス〜データ利活用の高度化へ〜」と題した講演の中でこのような意気込みを示した。米アマゾン・ドット・コムが2016年末に発表した店舗「Amazon Go」を皮切りに、中国など世界的に店舗のスマート化が活発だ。日本では経済産業省が音頭を取り、ICタグ(RFIDタグ)を使ったレジや棚卸しなど店舗の効率化に関する実証実験を進めている。

 経済産業省の林氏はRFIDを活用した小売・店舗のスマート化について、「店舗の中の決済や動線だけでなく、製造から流通、小売り、家庭までサプライチェーン全体を追跡できる点で大きく違う」と話す。集めたデータはメーカー、流通、小売りで共有し、過剰在庫の削減や新商品の開発、賞味期限に応じた値下げといった価格の適正化などに活用する。ICタグだけでなく、カメラや音声認識など様々なセンサーを組み合わせてデータを集める計画だという。

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