週間情報通信ニュースインデックスno.1122 2018/03/03


1.トヨタら3社が都内に自動運転の新会社、3000億円以上を投資(3.2 日経クロステック)
   トヨタ自動車とアイシン精機、デンソーの3社は2018年3月2日、自動運転の技術開発に取り組む新会社を設立すると発表した。3社で技術開発などに3000億円以上を投資する。社内公用語は英語とし、トヨタが米シリコンバレーに持つ研究開発拠点とも連携する。新規採用を含めて1000人体制の技術者を確保する計画で、IT系の人材が集まりやすい都内に新会社を設ける。

 新会社の社名は「トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント」。トヨタが90%を出資し、アイシンとデンソーが5%ずつ出資する。月内の発足時は3社出身の従業員約300人で構成する。

 CEO(最高経営責任者)には、トヨタが米シリコンバレーに設けた研究開発拠点「Toyota Research Institute(TRI)」のジェームス・カフナーCTO(最高技術責任者)が就く。同氏は米グーグル(Google)でロボティクス部門のトップを務めていた。

2.大分銀行がRPAの採用を決定、年6000時間の業務削減目指す(3.2 日経クロステック)
  伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2018年3月2日、大分銀行にRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入案件を受注したと発表した。受注額は非公表。最大で年間6019時間分の業務削減を見込んでいるという。

 大分銀行が採用したのはPCにインストールするタイプのRPAツールである。同行は2017年10月、自動化が可能な業務の洗い出しに着手。92の業務を対象に自動化を実施すると決めた。既に、融資関連の月次報告資料の作成などで試験的にRPAを導入しており、年間80時間以上の業務削減効果を見込んでいるという。

 2018年度上期には、ローン実績資料の作成や支店での営業報告の集計作業など13業務に導入範囲を広げる方針。将来的に自動化対象として特定した92の業務に導入し、年間で最大6019時間分の業務効率化を果たしたい考えだ。

3.パナソニックがGoogleやLINEのAIアシスタントと連携、IoT家電強化へ(3.1 日経クロステック)
  パナソニックは2018年3月1日、同月に創業100周年を迎えるのに合わせて、新しい「家電ビジョン」を発表した。IoT(インターネット・オブ・シングズ)家電を強化する。

 家電事業を担う社内分社であるアプライアンス社の本間哲朗社長は「家電の個別の機能を強化するだけでなく、家庭内外の家電やデバイスをつないで利便性を高め、家電製品に対する憧れをさらに高めたい」と述べた。

 そのための具体的な施策を複数発表した。一つが、家庭用AI(人工知能)アシスタントとの連携。米グーグルと協業し、2019年3月までに「Googleアシスタント」機能を内蔵したスピーカーとヘッドフォンを発売する。

 Googleアシスタントはグーグル自身が販売する「Google Home」にも搭載されている。音声でパナソニック製の家電を操作できるようにし、「家電をもっと楽しく使えるようにする」(本間社長)方針だ。

 同時にLINEとの協業も発表。LINEのAIスピーカー「Clova」との連携を検討する。この分野で先行する米アマゾン・ドット・コムのAIスピーカー「Amazon Echo」との連携についても否定せず、「当社は既に海外でEcho対応のAV製品を発売している。製品や国によって、どのAIアシスタントがいいか、最適なものを検討する」(本間社長)と説明した。

 もう一つの具体策として、IoTに適しているとされるLPWA(ローパワー・ワイドエリア)無線通信の採用を発表した。NTTドコモと協業する。本間社長は「家電をどのようにつなぐかが課題だった。低コスト、低電力でどこでも簡単につなげるLPWAに着目した」と説明した。

 2018年秋ごろをメドに、全国展開と大量機器接続を想定した実証実験を東京、大阪、滋賀の3地域で順次始める。LPWA通信方式は、当面はLoRaWANとLTE-Mを使う。

4.5ドルのラズパイでAIが高速動作、IdeinがMWC2018で初展示( 日経クロステック)
  国内ソフト開発ベンチャーのIdeinは、2018年2月26日から開催中の「Mobile World Congress 2018(MWC2018)」で5ドルのボードPC「Raspberry Pi(ラズパイ) Zero」による物体検出をデモしている。別途ハードウエアを付加せずに、同ボードのGPUで深層学習ベースの物体検出を高速に処理できるのが特徴だ。

 モバイル向けの深層学習アルゴリズム「MobileNet」の学習済みモデルを使う場合は、メモリー容量が512Mバイトのラズパイ ZeroのCPU処理では1秒当たり0.17枚の画像認識速度なのに対し、GPU処理では同3.7枚と約21倍に高速化できている。

 同社は、Raspberry Piシリーズのプロセッサ(SoC)が搭載するGPUで汎用プログラムを実行するGPGPUライブラリや深層学習の推論処理を最適化する開発環境を実装。TensorFlowやChainerの学習済みモデルの利用を想定する。動的なニューラルネットワークを構築可能なChainerについては、変換ライブラリを用意する。

 今後は2018年夏頃までに、同技術をエッジデバイス向けのクライアントソフトとして活用するIoT基盤サービス「Actcast」の提供を始める計画。料金は未定だが、月額課金での提供を予定する。GPGPUライブラリと開発環境のライセンス提供には個別対応するという。

 ラズパイのGPUによる展示会への出展は、今回のMWC2018が初めて。Ideinの中村晃一社長は「ソフトウエアベースの技術なので、世界規模で普及しているRaspberry Piであればスピーディーに海外展開できる」とMWC出展の意図を説明する。

5.NECが5G対応基地局などを展示、AIを用いた運用負荷軽減システムも(3.1 日経クロステック)
  NECはスペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2018(MWC2018)」で、5G(第5世代移動通信システム)に対応した「超多素子AAS(Active Antenna System)基地局システム」を展示している。4.6GHz帯用と28GHz帯用の2種類があり、5Gで高速・大容量を実現するMassive MIMO技術に対応する。無線のビームをきめ細かく制御できる「フルデジタル制御方式」を採用している。

 28GHz帯対応のAASは、デジタル・アナログ変換機を不要とした構造により、省電力化と小型化を実現。大林組およびKDDIと実施した実証実験における利用などの事例も紹介している。

 併せて、3.5GHz帯の4G/5Gに対応するマクロセル向けのAASを初出展。モックアップを展示しており、「4G対応のものは2018年中、5G対応へのアップグレードは2019年になる予定」(説明員)という。NTTドコモと検証実験を開始した、5G実現に向けたセル間協調技術に関しても説明している。

 5Gを導入した携帯電話事業者におけるネットワークの設計・運用・保守などの作業負荷軽減を狙ったシステム「Advanced Performance Analytics for Transport Network」も紹介。同社のAI(人工知能)技術群「NEC the WISE」を活用してトラフィックやパケットロスなどを解析し、ネットワーク増強やサービス品質劣化などのタイミングを予測する。「5Gではつながる機器が増え、それに伴い基地局も増えることが予想されるので、予防保全の考え方が重要になる」(説明員)という。2018年中盤のサービス化を予定している。

 同社ブースではこのほか、一般的なスマートフォンカメラからも利用可能な「なりすまし防止技術」について、マスクや写真を使ったデモを見られる。こちらは、同社のFIDO(Fast IDentity Online)対応の認証サーバーなどのオプションとして提供する製品だ。

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