週間情報通信ニュースインデックスno.1120 2018/02/17


1.琉球銀行がRPAを導入、個人ローンの電話案内の作業時間を半減へ(2.16 日経クロステック)
  金融機関向けシステムなどを提供するアイティフォーは2018年2月16日、琉球銀行からRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)のソリューションを受注し、2月1日に稼働させたと発表した。顧客にSMS(ショート・メッセージング・サービス)を送るための作業を自動化する。個人ローンの利用者に電話のかけ直しを依頼する作業時間を半減できる見通しだ。

 導入するのはRPAソリューション「ナイス・アドバンストプロセスオートメーション(NICE APA)」で、同じく琉球銀行から受注したSMS送信システム「e-SMS(イー・エスエムエス)」と組み合わせて使う。顧客の携帯電話やスマートフォンに複数のSMSをまとめて送れる。RPAソリューションを使って、送信先となる顧客の氏名や電話番号といった情報の入力作業を自動化する。

2.5Gで建設機械を遠隔操作、大林組が東京機械工場で公開実験(2.15 日経クロステック)
   KDDI、大林組、NECの3社は2018年2月15日、5G(第5世代移動通信システム)と4Kの3Dモニターを活用した建設機械の遠隔施工の実証実験に成功したと発表した。この実証実験は、5Gネットワークを介して送られてくる高精細映像を見ながら油圧ショベルを遠隔操作するもので、2月1日から14日まで実施した。大林組は建機の遠隔操作システムの開発と試験を担当した。KDDIの役割は、総務省の「技術試験事務」における5G総合実証の推進と、この実証実験における5Gエリアの設計。NECは「28GHz帯超多素子アンテナ」を用いた通信機器の開発と試験を担当した。

 この実験では、油圧ショベルに遠隔操作装置と高精細4Kカメラを2台、2K全天球カメラを1台、油圧ショベル付近に2K俯瞰カメラを2台設置。計5台のカメラ映像を5Gで遠隔操作室に伝送し、4Kカメラからの映像は裸眼でも立体視できる4K対応の3Dモニターに映し出される。オペレーターが映像を見ながら油圧ショベルを遠隔操作し、コンクリートブロックを積み上げる時間を計測した。遠隔操作室から油圧ショベルへの遠隔操作命令は、今回は特定小電力無線を使って送信したが、5Gネットワークで送る予定があるという。

 大林組は無線LAN(Wi-Fi)で映像を送る方法で遠隔施工をしているが、今回の実証実験では4K対応の3Dモニターを導入することで奥行きをより正確に捉えられるようになり、作業効率を改善できることを確認した。大林組によると、実験途中段階の速報値ではあるが、一定時間内の作業量は従来のWi-Fiを利用した場合に比べて15%以上改善したという。

3.Amazon Echoで日本語通知が利用可能に、JR東は運行情報を提供 (2.15 日経クロステック)
  アマゾンジャパンは2018年2月15日、AI(人工知能)スマートスピーカー「Amazon Echo」のプッシュ通知機能が日本語環境で利用できるようになったと発表した。

 家庭などに設置したEchoに通知が届くと、通知音とLEDの色で知らせる。利用者が「アレクサ、通知は何?」と話すと、たまっている通知メッセージを読み上げる。夜中に通知音が鳴らないように「おやすみモード」で特定の時間帯だけ通知機能を無効にできる。

 通知機能はこれまで、英語環境などで実装されていたが、日本語環境では利用できなかった。今回の対応により、開発者は任意のタイミングで通知する機能を実装し、より利便性の高いアプリを提供できるようになった。ただし、通知機能の実装には「申請フォーム」から配信の頻度や内容などを登録し、アマゾン側の承認を受ける必要がある。

 同日時点で、日本語対応Alexaスキル(Echo用のアプリ)のうち、東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する「JR東日本 列車運行情報案内」と、ヤフーの「Yahoo!天気・災害」が通知機能に対応している。JR東日本のスキルでは、登録している路線で遅れが発生したり、遅れが見込まれたりするときに通知する。ヤフーのスキルでは、Echoに登録している所在地に雨・雪の予報がある日は、朝7時ごろに通知で知らせる。  

4.AIで有望な見込み客を発見、トレジャーデータが顧客データ基盤に新機能追加(2.14 日経クロステック)
   米トレジャーデータの日本法人は2018年2月14日、同社が企業向けに提供している顧客データプラットフォーム「TREASURE CDP」に、機械学習を利用した新機能「予測リードスコアリング」を追加したと発表した。この機能を利用することで、有望な見込み客を自動的に特定できるようになるという。

 TREASURE CDPは、企業が持つ顧客の属性データや行動データを一括して管理するプラットフォーム。企業は、こうしたデータを活用して様々なマーケティング施策などを行える。

 従来のTREASURE CDPでは、見込み客がどの程度有望かを示すスコアをユーザー企業が独自のノウハウで手入力していた。米トレジャーデータの太田 一樹 最高技術責任者(CTO)は「一般に2割の顧客が8割の売り上げを占めると言われている。しかし、従来は有望ではない8割の顧客を含めて広告を打たなければならなかった」と語る。

 これに対し予測リードスコアリングでは、最終的に購入などに至ったコンバージョン済みの顧客のデータを人工知能(AI)が学習し、予測モデルを生成する。これにより、今後コンバージョンする可能性が高い見込み客を自動的に予測できるようになる。「例えば自動車の販売では、顧客の様々な行動履歴から有望な見込み客を割り出してディーラーに伝えることで、そうした見込み客に注力できる」(太田氏)。一部のユーザー企業には既にこの機能を提供しており、8〜9社の企業で成果が出始めているという。

5.水産加工品の生産ラインにAI活用、人手不足対策に(2.14 日経クロステック)
   NECソリューションイノベータと、水産物を中心に扱う総合食品会社の極洋、極洋食品、東北大学大学院工学研究科情報知能システム研究センターの4者は、2017年8月から同年11月にかけて、AI(人工知能)を活用した生産工程の「見える化」に関する実証実験を行った。水産加工品の生産ラインを撮影したカメラ画像をAIによって診断し、生産個数の計測や2級品の検出などの精度を検証した。

 発表によると、これまで水産加工品の生産工程では、熟練技術者の目視による品質チェックが一般的だった。しかし、熟練技術者の高齢化と水産加工業の従事者減少により、技術の継承と人手不足が将来の大きな課題になると予想されている。特に東北地域では、東日本大震災以降、こうした傾向が顕著だといい、1級品と2級品の判別精度やスピードが維持できなくなる可能性がある。また、生産工程の「見える化」が行われていないため、1級品と2級品が発生する原因も捉えられず、歩留まり率の向上も課題になっている。そこで4者は、ICTを活用して、簡易な構成で実装できる水産加工品の生産工程の見える化技術の開発に取り組んだ。なお、1級品は通常出荷できるもの、2級品はエビが曲がり過ぎていたり、2つのフライがくっ付いたものといった「見ためが悪いもの」を指す。

 今回の実証実験は、極洋食品の塩釜工場(宮城県塩竈市)において、エビフリッター、コロッケ、フライを対象に生産個数の計測や2級品の検出を行った。エビフリッターの場合、調理工程で10分間に流れた7046個のうち、7036個(99.85%)の計測制度を確認した。また、下ごしらえと調理工程でカメラ撮影を1秒間に15枚から20枚程度の頻度で行ったところ、撮影した画像から1枚あたり0.05秒以内の速さで2級品を検出できた。さらに、調理と2級品が発生する原因の関連性について、パターン分析による原因究明も行った。エビフリッターの場合、原材料(エビ)の個体差や生産ライン上の配置、混雑具合などが2級品発生の原因と技術者らは予測していたが、今回の実証実験でその予測を裏づける相関が見られたという。

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