週間情報通信ニュースインデックスno.1119 2018/02/10


1.富士通のAI「ふくまろ」にはPCならではの機能があった(2.9 ITpro)
  スマートスピーカーが話題になっている。米国では2月にアップルも製品を発売すると発表し、さらに盛り上がりを見せそうだ。個人的には「流行は来ない」と思っていたのだが、しばらく使ってみると意外と便利で、手頃な価格ならある程度ははやるだろう。

 そんな状況に負けてなるものかと、富士通はスマートスピーカーに近い機能「ふくまろ」をパソコンに搭載してきた。今回は、しばし「ふくまろ」と過ごしてみた感想をお届けしよう。

 使用したパソコンは、27型液晶を搭載する「FMV ESPRIMO FH90/B3」だ。最近はデスクトップの人気が芳しくないが、久々に大画面の一体型を自宅に置いてみて、ちょっと新鮮な気持ちになった。27型なら家族で共有するテレビ&パソコンとして居間などに置いても十分なサイズだろう。レコーダーとしての機能も搭載しているので、オリンピックを見据えて、こんなモデルを買うのも悪くなさそうだ。

 AI(人工知能)ツール「ふくまろ」は、フクロウとだるまを合成したようなゆるめのイメージキャラクターを採用している。「いつもアシスト」というキャッチフレーズが付いているので、いろいろと助けてもらえそうだ。

 僕は、「Google Home」と「Amazon Echo」を利用しているのに加えて、iPhoneでおなじみのAIである「Siri」も使っている。これらはちゃんと考えて話し掛けると、結構な割合で返事をしてくれる。メインで使っているのはAmazon Echoだが、天気の確認や音楽の再生で困ったことはまったくない。多少滑舌が悪くても、一発で希望通りの動作をしてくれるのだ。もうそれが当たり前になっていて、大してすごいとも感じなくなっていた。

 ところがだ。「ふくまろ」を使ってみて、Amazon Echoの高機能ぶりが再認識できた。「ふくまろ」の認識率はお世辞にも高いと言えないのだ。最初はたびたび拒否され、そのたびに「できることリスト」を見るように促されるのにはイラっとした。仕方ないのでリストを見ながら話し掛けてみるのだが、それでもちゃんと理解してくれない。そこはAIなので、使い続けるうちに学習して改善されることを期待したいところだが……。

 会話の最後に必ず「まろ〜」と付けるのをかわいいと思うか、うっとうしいと思うかは人それぞれだろうが、残念ながら僕は後者だ。キャラクターがいるのはいいとしても、会話はシンプルでいいと思うのだ。

 僕が「ふくまろ」の目玉機能だと思うのは、外出時の留守番だ。外出先から指示して家の中の様子を撮影する機能や、動く物を検知したときに通知してくれる機能を搭載している。外出先から家族の帰宅を確認したり、旅行中にペットの様子を見たりできるわけだ。

 ちなみに留守番機能の仕組みは単純で、無料通話アプリの「Skype」を利用している。スマートフォンに「Skype」をインストールしてパソコンと連携させたら、スマートフォンの「Skype」で「ユーザー」の「ふくまろ」を選んで指示を出せばいい。

   2.大手2社の強さ目立つ、「パートナー満足度調査 2018」結果発表(2.9 ITpro)
 システムインテグレータやリセラーといったIT業界のパートナー企業に製品ベンダーや通信サービス事業者などについての評価を尋ねる「パートナー満足度調査」は今回が20回目。「PCサーバー」などのハードウエア製品と「データベースソフト」などのソフトウエア製品、「ネットワークサービス」などの合計18部門で満足度を調べた。

 18部門の1位獲得企業は表の通りである。大手ITベンダーでは前回の調査に引き続き、NECと富士通の強さが目立った。

「パートナー満足度調査 2018」の1位獲得企業
PCサーバー 富士通
エンタープライズサーバー NEC
法人向けデスクトップPC NEC
法人向けノートPC NEC
ストレージ NEC
ネットワーク機器 NEC
ネットワークサービス 富士通
仮想化ソフト NEC
データベースソフト 富士通
統合運用管理ソフト(クライアント系) Sky
統合運用管理ソフト(サーバー/ ネットワーク系) 日立製作所
ERP パッケージ NEC
情報分析・意思決定支援ソフト ウイングアーク1st
グループウエア ネオジャパン
セキュリティ対策製品 キヤノンITソリューションズ
ビデオ/ 音声会議システム製品 日本マイクロソフト
クラウド基盤サービス(IaaS、PaaS) アマゾン ウェブ サービス
AI/IoT 基盤システム製品 富士通  

   3.過半数の企業が「ビジネスのデジタル化」に取り組む、JUAS調査(2.8 ITpro)
 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は2018年2月8日、東証一部上場企業とそれに準ずる企業を対象に実施した「企業IT動向調査2018」における、「ビジネスのデジタル化」に関する速報値を発表した。ビジネスのデジタル化とは、「ITの進化により、様々なヒト・モノ・コトの情報がつながることで、競争優位性の高い新たなサービスやビジネスモデルを実現すること、プロセスの高度化を実現すること」を指す。企業の過半数が、何らかの形でビジネスのデジタル化に取り組んでいることが分かった。

 ビジネスのデジタル化について、「実施している」と答えたのは20.9%。2016年度調査から8.5ポイント増加した。「検討中」も31.3%に上り、両者を合わせると過半数の企業が実施または検討中の状況にある。

 取り組みは、大企業ほど進んでいる。売上高1兆円以上の企業では、「実施している」が71.7%に達した。2016年度調査から23.7ポイント伸びており、デジタル化が急速に進展していることが分かる。「検討していない」は2.2%にすぎず、「大企業にとってデジタル化への取り組みは待ったなし」(JUAS)という。

 業種グループ別に分析すると、最も進展しているのは金融。「実施している」が35.1%と、2016年度調査に引き続き他グループをリードしている。社会インフラや機械器具製造でも、6割超の企業がデジタル化を「実施している」または「検討中」と回答した。

 取り組みの中身は、業種グループによって異なる。製造業や建築・土木の分野で主に注力されているのは「生産管理の高度化」。素材製造で54.5%、機械器具製造で41.0%、建築・土木で37.0%の企業が代表的な取り組みテーマとして挙げた。一方、非製造業では「新ビジネス・サービス・商品化」への取り組みが目立つ。

 同調査では、4000社のIT部門長に調査票を郵送。有効回答社数は1078社だった(設問によって有効回答数は異なる)。正式なデータや分析結果は、2018年4月に発表予定。  

   4.東電がIoTで火力発電所の故障減少、1基当たり年7000万円の燃料削減も(2.8 ITpro)
  東京電力ホールディングス(東電HD)と東京電力フュエル&パワー(東電FP)は2018年2月7日、火力発電所におけるIoT(インターネット・オブ・シングズ)システムの試験運用により、故障による運転停止を削減し、併せて燃料使用量も削減する効果があったと発表した。

 2社は2017年1月から東電FPの本社内に遠隔監視センターを設置し、常陸那珂、千葉、富津、品川の4カ所・11基の発電所を対象として、IoTによる遠隔監視の試験運用を始めていた。タービンに既設の温度センサーなどの測定値を予兆管理ソフトで分析することで、故障の予兆を早期に発見して修理し、故障による想定外の運転停止を防ぐことを目指していた。

 実験で使ったIoTシステムは、Amazon Web Services(AWS)上で米OSIsoftのデータ収集・管理ソフト「PI System」を運用することで温度センサーなどのデータを収集し運転状態を可視化。故障の予兆管理には米ゼネラル・エレクトリックの「Enterprise Impact」と米エンジニアリング・コンサルタンツ・グループ(ECG)の「Predict-IT」を、発電効率の管理には米カーチス・ライトの「PEPSE」「PMAX」をそれぞれ使用した。

 1年間の試験運用の結果、故障停止は試験運用前と比較して10〜20%減少。燃料使用量は1基・1年当たり最大7000万円削減できたとする。2社は2018年1月からIoTを本格運用に移行したほか、将来的には国内外の発電事業者に同様のシステムを外販する意向だ。 

   5.WILLERがバス運転手向けIoTセンサーで事故損失額74%減(2.7 ITpro)
 高速バス大手のWILLER EXPRESS JAPANは2018年2月7日、IoT(インターネット・オブ・シングズ)を活用した乗務員の健康管理に関する方針の説明会を開催した。平山幸司代表取締役は「疲れや眠気を検知するIoT機器を1年半ほど運用し、車両損傷による損失金額が従来の74%減になるなど、事故削減に目覚ましい効果が出ている」と述べた。

 WILLER EXPRESS JAPANは2016年夏ごろからバス運転手全員に富士通のウエアラブルセンサー「フィーリズム(FEELythm)」を着用させている。取得したデータはLTE回線経由でクラウド環境に集約する。

 センサーで眠気を検知したらバイブレーション機能で本人に注意喚起したり、運行管理拠点から本人に連絡して休憩を促したりする。これが注意不足・漫然運転による事故の抑止に貢献しているという。

 平山代表取締役は「今後は、脳疾患に起因する突然の運転不能を未然に防ぐ取り組みを強化したい」と述べた。脳疾患では運転手が短時間で意識不明に至ることが少なくなく、衝突や転落などの重大事故につながりやすい。

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