週間情報通信ニュースインデックスno.1101 2017/9/23


1.「旅行とビットコインは相性がいい」、エイチ・アイ・エスがビットコイン決済を開始(9.22 ITpro)
 大手旅行代理店のエイチ・アイ・エス(H.I.S.)は2017年9月21日、仮想通貨「ビットコイン(Bitcoin)」を使った旅行商品の決済サービスを同年9月23日から開始すると発表した。旅行業界でBitcoinを使った決済サービスは「初めて」(同社)の事例。首都圏内にあるエイチ・アイ・エスの38店舗に決済システムを導入し、1会計当たり上限200万円相当の決済が可能。同社の新宿本社営業所では9月21日から先行導入を開始した。

 Bitcoinによる決済サービスはH.I.S.が取り扱う旅行パッケージが対象になる。店頭の窓口で旅行商品を選び、タブレットに表示されるQRコードを顧客が自身のスマートフォンのカメラを使って読み取ることで決済が完了する。

 H.I.S.関東事業部の吉野真司販売管理グループリーダーは、Bitcoinについて「決済手段が増えることで顧客の利便性が高まる」と述べ、新規顧客の獲得にもつなげたいとした。今後取引窓口を増やすことで、旅行先でオプション商品を追加購入するといった利用法も想定する。

 bitFlyerの加納裕三社長は「国に帰属しない通貨であるBitcoinは旅行と親和性が高い」と述べ、中国政府の政策などで生じたBitcoinの価格変動についても「影響は限定的だった」と説明した。

2.VAIOがLTE搭載の「VAIO S13」など、国内初のWindows 10データプランに対応(9.21 ITpro)
 VAIOは2017年9月21日、都内で新製品発表会を開催し、個人向けノートPC「S Line」の新製品や、法人向けブランド「VAIO Pro」を発表した。

 個人向けの「S Line」は3機種で、11.6型の「VAIO S11」と13.3型の「VAIO S13」は構成によりLTE通信機能を搭載する。価格はともに10万4800円(税別)から。9月21日より受注を開始し、LTE非搭載モデルは9月29日、LTE搭載モデルは10月27日に発売する。15.5型の「VAIO S15」の価格は8万9800円(税別)から、9月29日に発売する。

 法人向け「VAIO Pro」シリーズは、基本スペックはS Lineと共通だが型番が異なり、11.6型が「VAIO Pro PF」、13.3型が「VAIO Pro PG」、15.5型が「VAIO Pro PH」になる。

 発表会にはVAIO 代表取締役の吉田秀俊氏が登壇。新製品について、「社長交代後の新体制において、要になる製品だ。ノートPC全体ではA4サイズの数量が多いものの、VAIOは外出先や家庭内で持ち運んで使えるモバイル時代にふさわしい製品を出していく」と紹介した。

 LTE搭載モデルはマイクロソフトが提唱する「Always Connected PC」に対応しており、国内で初めてWindows 10の「データプラン」を利用できる。

 日本マイクロソフトからは、ゲストとして執行役員 コンシューマー&デバイス事業本部 デバイスパートナー営業統括本部長の梅田成二氏が登壇。「国内でテレワークを導入した企業は16%で、米国の90%と比べて大きな差がある。日本政府は2020年までに40%の普及を目指しており、日本マイクロソフトでも働き方改革に取り組んでいる」と語った。

 Always Connected PCについては、「6月のCOMPUTEX TAIPEI 2017で発表した構想。PCをLTEに接続することでユーザー体験を高めていく取り組みで、その最初の対応製品がVAIO S11とS13になる」(梅田氏)と紹介した。

 データプランの詳細は、日本マイクロソフト Windowsプロダクトマネージャーの春日井良隆氏が登壇し、「Windows 10のAnniversary Updateで追加された機能で、ユーザーが使いたいときにデータプランを購入できる。通信事業者の選択など、ユーザー側の設定も不要」と説明した。

 新製品の詳細は、VAIO PC事業部長の林薫氏が説明した。VAIO S11とS13のLTE搭載モデルには、Windows 10のデータプランに対応した仏Transatel製のSIMカードを同梱。Windows 10の画面からデータを購入できる以外に、無料で1カ月間、1Gバイトのデータ通信を利用できるトライアルプランも提供する。

 LTE通信機能自体はSIMロックフリーとしており、大手携帯電話事業者やMVNO(仮想移動体通信事業者)が提供する一般的なSIMカードを利用できる。大手携帯電話事業者のバンド(周波数)に幅広く対応し、通信速度は3波を束ねるキャリアアグリゲーションで受信時最大450Mビット/秒に対応する。

 ノートPCのコンセプトとしては「ロケーションフリーとストレスフリー」を挙げた。「いつでもどこでも快適に仕事できることを目指した。働き方改革により、ビジネスパーソンを時間や場所の制約から解き放ちたい」(林氏)と語った。

 本体の薄型・軽量化にもこだわった。最薄部は11型/13型モデルともに約15mm。重量は11型モデルで約0.84kg、13型モデルで約1.06kgを実現した。特に11型モデルでは天板に東レ製のカーボン素材「UDカーボン」を採用するなど、軽量化を意識したという。

3.シスコシステムズ、IoT基盤サービス「Kinetic」を年内に提供(9.21 ITpro)
 シスコシステムズの日本法人は、2017年6月に発表したIoT(インターネット・オブ・シングス)向けのプラットフォーム製品「Cisco Kinetic」を日本で年内に提供を始めると発表した。2017年9月21日に開いたIoTに関する記者説明会で明らかにした。

 Cisco Kineticは、センサーやデバイスから継続的に送出されるIoTデータの流れを設計、管理するためのプラットフォームで、クラウドサービスとして提供する。これまで企業ごとに提供してきたシスコシステムズのIoTソリューションの成果物を基に開発し、6月の自社イベントで発表した。

 シスコシステムズは、同社が注力するIoTの適用分野について「スマートシティ、製造業、石油・ガス、運輸、流通の5分野で実績を積んでいる」(米シスコシステムズのブライアン・タンゼン インダストリープロダクトグループ ゼネラルマネージャー)と説明。Kineticの提供により導入企業はIoTネットワークの設計や運用管理が容易になるほか、サードパーティーの関連製品がパッケージ化されることでコストが安くなり、導入効果を上げやすくなるとした。

 日本法人の濱田善之 執行役員最高技術責任者(CTO)兼最高セキュリティ責任者は、日本での注力分野として、5分野のうち特にスマートシティと製造業にフォーカスしていると説明。実際に同社が参画する案件として、京都府が進めるスマートシティ実験をはじめ、ファナックやヤマザキマザックがそれぞれ進める産業用ロボットと工作機械のIoT化などの活動を挙げた。

 Kineticは、IoTデータを中央のクラウド側に全て集約するのでなく、まず中間層のルーターなどで一次処理してトラフィックやクラウドの負荷を軽減する「フォグコンピューティング」に向けたサービス。同社の産業用ルーターに対応ソフトウエアがダウンロードされ、クラウドと連携してデータの流入経路や処理方法などを、クラウド上の画面で設定・管理できる。説明会ではセンサーデバイスと同社の産業用ルーター、Kineticを組み合わせてデータを処理するデモも実演した。

4.フェンリル、国内企業として初めてグーグルからアプリ開発の認定取得(9.20 ITpro)
 フェンリルは2017年9月19日、米グーグルからGoogle Developers Certified Agencyと呼ばれるアプリケーション開発の認定を受けたと発表した。グーグルによると世界で35社が認定を受けており、国内に本拠地を置く企業としては初めて。

 フェンリルは2008年にスマートデバイス向けネイティブアプリやWebアプリの開発事業に参入。これまで300社以上の企業とAndroidアプリなどの共同開発事業を手掛け、500本以上の開発実績がある。今後はグーグルと連携して最新技術やデザイン手法を取り入れるという。

 Google Developers Agency Programは2015年から開始されたアプリ開発協力企業向けプログラムで、開発者向けプログラムに参加して認定を受けると最新のAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)や技術のトレーニング、開発者向けイベントへの招待などを受けられるという。

5.数時間後に混むエリアはどこ? ドコモが18年度にも滞在人数の予測技術を実用化(9.20 ITpro)
 NTTドコモは2017年9月20日、日本国内を250〜500メートル四方に区切ったメッシュごとに、数時間後の滞在人数を予測する技術「近未来人数予測」を開発したと発表した。観光地の混雑緩和や大規模イベント会場周辺の警備員の配置最適化などへの活用を想定している。10月21日に神奈川県藤沢市で開催される「ふじさわ江の島花火大会」などでの実証実験を経て、2018年度の実用化を目指す。

 ドコモは、全国の携帯電話基地局におけるユーザーの在圏情報を基に1時間ごとの人口分布の推移を推定する「モバイル空間統計」を2013年に事業化している。この事業で得たビッグデータを、NTTグループが開発した人工知能(AI)「corevo」により学習する。具体的には、あるメッシュにおいて滞在人数の増減が起こった際、近隣メッシュではどのように滞在人数が変動しているかを解析し、メッシュ相互間の人数変動の関連性を学習する。これにより、数時間先の各メッシュの滞在人数を10分単位で予測できる。

 実証実験では現在と今後の人数変動予測をスマートフォン(スマホ)やタブレット端末、デジタルサイネージなどで地図に重ねて閲覧可能にする。それを基に、例えば(1)団体旅行の添乗員が、観光地が混み合っている場合に後の旅程を入れ替えるなどして混雑を避ける、(2)スポーツの試合や花火大会の開催前後に、時間ごとに混雑しそうなエリアに警備員を多く配置する計画を立てる、といった活用を検討している。

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