週間情報通信ニュースインデックスno.1099 2017/9/2


1.「AIや働き方改革でビジネスを拡大」、日本MSがパートナー支援策を説明(9.1 ITpro)
 日本マイクロソフトは2017年9月1日、パートナー向けのイベント「Japan Partner Conference 2017 Tokyo」を開催した。基調講演に登壇した平野拓也社長は、2018年度(2017年7月〜2018年6月)の開始に際し、「八つに分かれていたパートナー関連部門を一つに集約した」としてパートナー事業本部を設立したことを説明。人工知能(AI)や働き方改革といった注力分野を中心に、「パートナーとともにビジネス拡大していきたい」と強調した。

 トレーニングに関しては米国本社での研修を充実するほか、技術情報を提供する頻度を高める。マーケティングの支援では、日本マイクロソフトが顧客をパートナーに紹介する取り組みを進める一方で、パートナーが開発した製品やサービスを日本マイクロソフトが販売するといったマーケティング施策を実施する。特にAIやMR(複合現実)などの分野でパートナー支援の取り組みを加速する見込みだ。

 日本マイクロソフトはすでにIoT(Internet of Things)やディープラーニング(深層学習)、クラウド向けのセキュリティ対策といった分野でコミュニティを発足させている。「これからもコミュニティを強化していきたい」(平野社長)方針だ。

 パートナー支援策のほかに、パートナーとともに実施する注力ポイントの一つとして平野社長は、Windows 7とOffice 2010のサポート終了に向けたキャンペーンの実施を挙げた。「Windows XPの際に不要な特需を生んでしまった反省から、早めに告知していきたい」と平野社長は説明する。Windows 7は2020年1月14日、Office 2010は2020年10月13日に延長サポートが終了する。

  2.アマゾンの音声アシスタント「Alexa」で「Cortana」が使える、相互乗り入れ実現へ(8.31 ITpro)
 米アマゾン・ドット・コムと米マイクロソフトは2017年8月30日(現地時間)、それぞれが提供する音声認識アシスタントを通じて互いのサービスの機能を利用できるように協力すると発表した。アマゾン・ドット・コムの音声認識アシスタント「Alexa」とマイクロソフトの「Cortana」が年内に連携し、会話することで異なるアシスタントの機能を呼び出せるようにする。

 例えばAlexaの利用者は、Alexaを搭載する人工知能(AI)スピーカー「Amazon Echo」に話しかけて、Cortanaの機能を利用できる。「Alexa、open Cortana」と話した後に指示を出すと、会議を予約したり予定表を確認したりできるという。

 Cortanaの利用者はWindows 10搭載端末でCortanaを呼び出して「Cortana、open Alexa」と話しかけて指示を出すと、家庭内のスマート機器を制御したりショッピングサイトで買い物したりできるという。Alexaは既にサードパーティが開発した2万以上の「Skills」と呼ばれる機能があり、Cortanaを通じてそれらを利用できるようになる。

  3.「2019年末までに国内20万店舗へ展開」、スマホ決済Origamiが戦略会見(8.30 ITpro)
 Origamiは2017年8月29日、都内の本社で「Origami Open House Media Session」を開催し、スマートフォン決済サービス「Origami Pay」を中心とした同社の事業の現状と今後の方向性について説明した。冒頭、Origami マーケティングディレクター 古見 幸生氏は、携帯電話を使った決済サービスの先駆けである「おサイフケータイ」と比較しながら、「Origami Pay」の特徴を説明。「おサイフケータイは、モバイルFeliCaチップや対応SIMを内蔵した携帯電話や携帯端末でしか利用できない。一方Origami Payは、アプリなのでカメラ搭載のスマートフォンであれば利用可能。機種依存がないのが特徴だ」と優位性を語った。 

 続けて古見氏は、「Origami Pay」が利用者にもたらすメリットについて「キャッシュレスとスピ―ド」だと表現。特に、コンビニエンスストアのローソンをはじめ各店舗での少額決済時に、「現金を取り出さずに、QRコードを読み込ませるだけで素早く決済できて利便性が高い」と強調した。 

 同社は2017年8月24日、日本ユニシスグループのキャナルペイメントサービスと導入店舗拡大に向けて業務提携を発表。古見氏は「Origami Payはサービス開始から約15カ月で利用可能な店舗が2万店ほどに拡大した。今後さらにサービスを拡充し、2019年末までに導入決定加盟店を20万店舗にまで拡大する」と目標を示した。 

 古見氏に続いてポイント交換案内サービス事業を提供するポイ探 代表取締役 菊地 崇仁氏が登壇。現在のスマートフォン決済サービス市場の動向を説明した。菊地氏は、「Origami Payが登場してから、アップルペイ、楽天ペイなど次々にサービスが提供され始め、利用者にとって『どれがいいのか』分かりにくい状況にある」と市場を総括した。 

 菊地氏によれば、様々なスマートフォン決済サービスは、「利用するシーン」と「通信方式」で分類すると理解しやすいという。「店舗での決済」に使うか「個人間の決済」か、非接触通信方式がQRコードやバーコードのスキャンか、FeliCaやBluetoothかで各サービスは分類できるとした。 

 菊地氏は、「いずれのスマートフォン決済もクレジットカードに紐づいており、クレジットカードのポイントがたまる仕組みだ。その中でもOrigami Payは、現金で支払うより、例えば『5%引き』になるといった即時割引のサービスを提供している。これが他のサービスに比べてプラスアルファの強みになっている」と指摘した。 

4.NTTコムが「Enterprise Cloud」をNTTデータのDCから提供、売上高1000億円目指す(8.29 ITpro)
 NTTデータとNTTコミュニケーションズは2017年8月29日、NTTデータが建設中の「三鷹データセンターEAST」を拠点にしたソリューション連携を強化すると発表した。同データセンター(DC)で、NTTコミュニケーションズのネットワークサービスやクラウドサービス「Enterprise Cloud」などを提供する。これらのサービス関連で2020年までに累計1000億円の売上高を目指す。 

 三鷹データセンターEASTは最大約5600ラックを収容可能で、NTTデータが保有する国内DCで最大級の規模。2016年8月に建設を始め、2018年4月にサービス開始予定だ。同社がDCを新設するのは約15年ぶりで国内17拠点目である。 

 NTTデータの山口重樹取締役常務執行役員は三鷹データセンターEASTの開所によって、「基幹系や情報系などのトラディショナルなシステムと、人工知能(AI)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)などを活用するクラウドネイティブなシステムを一元管理できるような環境を提供できるようになる」と話した。 

 顧客は三鷹データセンターEAST内でEnterprise Cloudやコロケーションサービスなどを利用できるようになる。NTTコミュニケーションズが2017年3月に提供開始したクラウド間接続サービス「SD-Exchange」なども使えるという。森林取締役は「サードパーティが提供するクラウドも含めてハイブリッドな構成を選べる」と協調した。

5.「オンプレ運用をAWSに持ち込む」、VMware Cloud on AWS提供開始(8.29 ITpro)
 2017年8月27日(米国時間)、クラウドインフラやデジタルモビリティに関するイベント「VMworld 2017」が米国ラスベガスで開幕した。28日の基調講演には、米ヴイエムウェアのパット・ゲルシンガーCEO(最高経営責任者)が登壇。プライベートクラウドのモダナイズに向けた製品アップデートや、新たなセキュリティサービス「AppDefense」などを矢継ぎ早に紹介した。 

 最も注目を集めたのは、VMware製品をAWS(Amazon Web Services)上でオンデマンド提供する「VMware Cloud on AWS」の提供開始だ。2016年10月の戦略提携に基づき両社で開発を進めてきたサービスが、AWSの米国西部(オレゴン)リージョンでスタートを切った。ゲルシンガーCEOに招かれたAWSのアンディ・ジェシーCEOを、会場を埋めた聴衆がこの日一番の大きな拍手で迎えた。 

 「vCenterを使ったオンプレミスと同じ運用をAWS上で実現できる。新しいモデルを使う必要がない」。ジェシーCEOはVMware Cloud on AWSに移行するメリットをこう説明した。AWS製のサーバーにvSphereなどの製品を導入して提供するVMware Cloud on AWSであれば、VMware製品ベースのオンプレミスシステムを大きな変更なくAWSへ移行できる。サービスの提供、販売、サポートはVMwareが担う。 

 利用可能なサーバーの台数は最低4から16まで、価格はサーバー単位で1時間当たり8.3681米ドルである。サーバー上の仮想マシンやコンテナのスペック、数はユーザーが決められる。ジェシーCEOが「AWSのインスタンスを立ち上げるより安く済む場合もある」と言うように、仮想マシンの集積度を上げれば費用対効果は高まる。オンプレミス環境でVMware製品を利用中のユーザーに適用される、最大25%のディスカウント効果も大きい。 

 ヴイエムウェアの狙いは、パブリッククラウドのリーダーであるAWSと手を組み、vSphereなど同社製品をクラウド上で拡販することだ。「リアーキテクトせずに、オンプレミスのシステムをそのままクラウドに移行できる」(ゲルシンガーCEO)ので、クラウド移行を機に同社製品から離れようという顧客のつなぎとめに使える。オンプレミス環境とAWSでハイブリッドクラウドを構築し、アプリやワークロードを行き来させられるメリットも打ち出す。 

 AWSにとってはヴイエムウェアがオンプレミス環境で抱えるエンタープライズ顧客がターゲット。移行の手軽さを訴求し、AWSへの巻き取りを加速したい考えだ。ライバルの筆頭とされる「Microsfot Azure」との比較で、「AWSにはオンプレミス環境のソリューションが無い」という声も押さえられる。 

 VMware Cloud on AWSは、2018年中にはAWSの全リージョンに広げる計画だ。「エンジニアやマーケティングの連携はこれから深めていく」とゲルシンガーCEO。オンプレミス環境とパブリッククラウドの強者連合が生み出した新サービスの先行きが注目される。

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