週間情報通信ニュースインデックスno.1095 2017/8/5


1.PFNがトヨタから105億円の資金調達、自動運転へのAI活用を加速(8.4 ITpro)
 Preferred Networks(PFN)は2017年8月4日、トヨタ自動車から約105億円の第三者割当増資を受けることで合意したと発表した。両社は自動運転などに人工知能(AI)を適用する研究開発を加速する。トヨタは今回の出資により、PFNの外部筆頭株主になる。

 PFNはトヨタと共同で、機械学習や深層学習(ディープラーニング)などのAI技術を、物体の認識や車両情報の解析といった用途に活用していた。資金調達によりPFNは今後、コンピュータ資源の充実やさらなる人材確保を進める。

 PFNは2014年10月からトヨタとAI技術の共同開発を開始し、2015年12月にはトヨタから10億円を調達していた。

2.[特報]あおぞら銀行とGMOのネット銀行、オラクル製勘定系を採用(8.4 ITpro)
 あおぞら銀行グループとGMOインターネットが2017年度中の営業開始を予定しているインターネット専業銀行の勘定系システムに、米オラクルのパッケージを採用したことが、日経コンピュータの取材で2017年8月4日までに分かった。既にシステム構築に着手している。新銀行の業務やサービスに合わせ、必要なモジュールごとに導入できる柔軟性などを評価したとみられる。

 オラクルフィナンシャルサービスソフトウェアの「FLEXCUBE」を使って、勘定系システムを構築する。FLEXCUBEはオープン環境で稼働するコアバンキングソフトで、世界シェアでトップを争う製品だ。2012年、3万人月を投じて日本市場向けの標準機能をリリースしている。

 業務機能ごとにモジュール単位で導入できるのが特徴。例えば、「総勘定元帳」や「CIF(カスタマー・インフォメーション・ファイル)」といった基盤機能、預金業務であれば「普通預金」や「当座預金」、融資業務であれば「個人向けローン」や「法人向け貸付」といった単位に分かれており、必要な機能だけを柔軟に取り込める。

 あおぞら銀行グループとGMOインターネットは2016年6月24日、あおぞら信託銀行を事業の受け皿としたネット専業銀行を共同運営することで提携した。同年7月1日には、同行内に「インターネット銀行準備室」を設置。個人向けおよび中小企業を中心とした法人向けに、銀行や証券サービスの提供を目指している。同提携においては、「低価格のサービス提供を実現するために、システムはインターネットサービスの先端技術を活用し、圧倒的なコスト低減を志向する」としている。

3.世界に通じるIoTプラットフォームを目指す、KDDIがソラコム買収を正式発表(8.2 ITpro)
 KDDIは2017年8月2日、IoT(Internet of Things)向けの通信サービスを提供するソラコムを連結子会社化すると正式に発表した。8月下旬までにソラコムの株式の取得を目指す。「当初はソラコムの株式の過半を超えるレベルで取得し、最終的には100%を取得したい」(KDDI広報)としている。

 ソラコムの玉川憲社長は公式ブログの中で、「日本発のテクノロジー・スタートアップとして2年半前に創業したソラコムにとって、大きなマイルストーンであり、非常に嬉しく思う」との声明を発表。

 ソラコム側から見た買収の位置づけについて、「これまで単独では届かなかった領域に道を拓くエントランスだと考えている」としている。買収のきっかけは2016年12月に提供を開始したIoT回線サービス「KDDI IoTコネクト Air」を共同開発したことだったという。

 ソラコムが現在提供中のサービスは、既存顧客だけでなく新規顧客も引き続き利用できる。買収額について200億円との報道もあったが、「非公表」(KDDI広報)としている。

 ソラコムは2014年に創業し、IoT向けの通信サービスやクラウドを利用するための認証サービスなどをセットで提供。120カ国以上の国と地域でサービスを提供し、国内外で7000以上の顧客を得ている。

4.VAIO新社長が経営方針を説明、中国再進出やVR新事業など発表(8.1 ITpro)
 VAIOは2017年8月1日、都内で経営方針説明会を開催し、7月に会社設立から3周年を迎えた同社について、中国市場への進出やVRソリューション事業への参入など新たな事業戦略を発表した。

 説明会には6月15日に新しく社長に就任した吉田秀俊氏が登壇した。「30年近く海外営業の経験を積んできた。4社目となるVAIOではハンズオンの経営を中心に細かいところまで目配りする。ものづくりの原点から、経営を高所から見るだけでなく一緒に汗をかいて盛り上げたい」と自己紹介した。

 「Windows以前のDOS時代からITに馴染んでおり、自作のPCも12台目になる。VAIO社長のオファーを受け非常に光栄だ」(吉田氏)と語った。

 法人向けPCについては、「VAIOといえばB2Cのブランドというイメージがあったが、この3年間で法人向けの営業体制や保守体制が充実した。最終黒字のキーファクターのひとつだ」(吉田氏)と振り返った。

 法人向けPC販売は倍増したという。「PC市場は6:4ぐらいの割合で法人主体に変わりつつある。B2CはスマホやタブレットによるPC離れもあるが、法人向けはクラムシェルPCの需要が高い。カスタマイズ需要も安曇野工場で臨機応変に対応できている。モチベーションが上がるなどの理由で指名買いも多い」(吉田氏)と語った。

 安曇野工場の技術者を集めて立ち上げたEMS事業については、「普通の会社なら簡単にはいかないが、安曇野には技術や信頼があった。EMSは黒子なのでVAIOの名前は出ないのが普通だが、当社の場合はお客様がVAIOの名前を出したい、出してもいいと言われる。パートナーとして認めてもらっている」(吉田氏)と語った。

 PC事業については「VAIOらしい、かっこいいPCを作る。キーボードを叩く人に、ぜひ使ってもらえるようなPCにする。ペンを挟んだ状態で画面を閉じても耐えられるテストなどを公開し、信頼性も得ていきたい。機能を削って軽くするのではなく、有線が必要といった法人の声に応えていく」(吉田氏)と説明した。

 NB事業については、「EMS製品はロボットだけではなく、Bluetooth対応のぬいぐるみや、毎週パーツを組み立てる鉄腕アトム、電子楽譜など広がっている。試作から量産のための設計支援、アフターサービスなどの付加価値を提供していく」(吉田氏)とした。

 最後に吉田氏は、「いま、お店に行けば海外ブランドの製品ばかりになっている。我々自身に向けたメッセージとして、もっと日本のブランドに輝いてほしいと願っている。まずはVAIOから始めていく」と語り、説明会を締めくくった。

5.NECの2017年4〜6月期決算、二桁増収も営業利益は赤字(7.31 ITpro)
 NECは2017年7月31日、2017年4〜6月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比12.3%増の5825億円、営業利益は144億円の赤字(前年同期は299億円の赤字)だった。依然として赤字なものの、パブリック事業やテレコムキャリア事業の業績は堅調に推移。関連会社の連結子会社化などにより、第1四半期の当期利益は78億円と2008年以来の黒字となった。

 2017年4〜6月期で最も堅調だったのは官公庁や公共向けの「パブリック」セグメントだ。2017年1月から日本航空電子工業を連結子会社化したことで約40億円の増益要因となった。社会公共領域は消防・防災システムなどが減収だったものの、セグメント全体では売上高が前年同期比49.9%増の1810億円、営業利益は5億円の赤字(前年同期は61億円の赤字)となった。

 通信事業者向けの「テレコムキャリア」セグメントは、国内の通信事業者の投資が堅調で、売上高が前年同期比3.9%増の1233億円、営業利益は33億円の赤字(前年同期は70億円の赤字)となった。増収に加えて、費用の削減が赤字縮小に寄与した。

 NEC代表取締役執行役員常務の川島勇CFO(最高財務責任者)は、同社のSI事業について「指名停止の影響などを含めると、前年同期と比べると受注状況は悪化した」と説明。一方で製造業向け事業の堅調な成長を踏まえて、「全体で見ればそれほど悪い印象ではない」と述べた。

 流通業向けなどの「エンタープライズ」セグメントは、流通・サービス業向け事業で大型案件が減った影響から、売上高が前年同期比1.5%減の878億円、営業利益は同7億円減の50億円の黒字と減収減益だった。川島CFOは「業績は想定通りの結果。2017年は投資時期と位置付け、IoT向けの投資を増やす」とした。

 2018年3月期通期の連結業績予想は、2017年4月27日に発表した予想から変更しなかった。売上高が前年同期比5.1%増の2兆8000億円、営業利益は同82億円増の500億円の黒字と増収増益を見込んでいる。

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