週間情報通信ニュースインデックスno.1080 2017/4/8


1.AWSが金融・公共の顧客に本腰、再販で日本法準拠の契約が可能に(4.7 ITpro)
 アマゾン ウェブ サービス ジャパンは2017年4月7日、パートナー戦略を発表した。業務システムのクラウド移行を推進するという目標の下、パートナー企業向けの支援を拡充する。パートナー アライアンス本部の今野芳弘本部長は「特に大規模なクラウド移行案件の拡大を狙う」と話した。

 パートナー企業支援の一環として、AWS(Amazon Web Services)の再販契約で準拠する法律について日本法を選べるようにし、管轄裁判所に東京地方裁判所を指定できるようにした。従来は米国法に準拠し、管轄裁判所に米裁判所しか選べなかった。米国以外の法律、裁判所が選べるのは日本が初めてという。 

 今野本部長は「金融や公共といった、準拠法を気にする顧客への配慮」とした。AWSは2016年にパートナーの技術力を認定するプログラム「AWSコンピテンシープログラム」に、「金融サービス」と「政府・公共」向けサービスの認定プログラムを追加。日本の金融や公共業界がオンプレミスで運用するシステムのAWS移行を促す狙いだ。

2.Skypeに同時通訳機能、日本語で話せば英仏独など9言語で伝わる(4.7 ITpro)
  米マイクロソフトは2017年4月7日、音声・テキストチャットツール「Skype」の翻訳機能を拡充したと発表した。新たに日本語の「リアルタイム会話翻訳」機能を追加。英語やフランス語、ドイツ語など9言語と日本語との間を同時通訳しながら会話できるようになった。

 同社は深層学習(ディープラーニング)を採用した新しい翻訳アルゴリズムを開発しており、これをSkypeに適用した。

 報道関係者向けの体験会で、英語を話す日本マイクロソフトのスタッフと会話してみた。記者が日本語で話すと、英語に翻訳され、相手に音声で伝わる。相手が英語で話した内容は日本語に翻訳され、音声合成で再生される。翻訳内容は画面上にテキストでも表示される。

 「桜は見に行きましたか?」と話すと、きちんと英語に翻訳されて伝わり、「2回行きました」という答えが返ってきた。続けて「どこへ行きましたか?」と聞いたところ、「Komagome and Nakameguro」という相手の声が聞こえてきたが、翻訳された音声は地名とは全く関係ない内容だった。固有名詞は翻訳しにくいようだ。

 「どんな料理が好きですか?」と聞いたところ、「Japanese and Italian」という声が聞こえてきたが、翻訳されたのは「日本語とイタリア語」だった。同じ単語に複数の意味がある場合、文脈に応じた翻訳がうまくいかないことがあるようだ。  細かいところで気になる点はあったものの、おおむね会話が成立した。

 日本マイクロソフトの鈴木哉Officeマーケティング本部シニアプロダクトマーケティングマネージャーは、「深層学習を使った翻訳アルゴリズムを採用した。使えば使うほど賢くなっていくが、まだ始まったばかりで、いい翻訳にならない場合もある」と説明した。翻訳結果の10〜20%をサンプリングし、翻訳が正確で会話が自然に流れているかどうかを解析したうえで、翻訳エンジンにフィードバックするという。

 現状ではスマートフォン版(iOS/Android/Windows Mobile)のSkypeアプリで翻訳機能は使えない。「PCに比べて雑音の影響が大きく、音声認識と翻訳の精度を高めにくい。開発には少し時間がかかる」(鈴木氏)。スマートフォン版「Microsoft Translator」アプリでは、通話機能はないものの、Skypeと同様の音声翻訳機能が使える。

  3.ビックカメラが「ビットコイン始めました」、仮想通貨を店頭で使えるように(4.7 ITpro)
 ビックカメラは2017年4月7日、ビックカメラ有楽町店とビックロ ビックカメラ新宿東口店で仮想通貨のビットコインによる決済を試験導入した。ビットコイン取引所の国内最大手であるbitFlyerが提供する決済サービスを採用。来店者はビットコインを量販店の店頭で利用できる。

 午前10時の開店と同時に、各フロアに用意したビットコインの決済端末で支払えるようにした。決済額は最大で10万円相当までで、決済額の10%をポイントで還元する。商品代金が10万円相当を超える場合はビットコインと他の決済手段を併用する。

 有楽町店の店頭では、bitflyerの決済アプリを使った報道関係者向けのデモンストレーションを実施。まず、来店者は通常のレジで会計を済ませる。次に、販売員がビットコインの送信先となるビックカメラのビットコインアドレス(口座)を含む二次元バーコードを提示。来店者はこれをビットコインウォレットアプリで撮影、ビットコインを送信して決済が完了する。

  4.マイクロソフトが深層学習で日本語翻訳強化、Skypeやパワポで利用可能に(4.7 ITpro)
 米マイクロソフトは2017年4月7日(日本時間)、翻訳サービス・API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)の「Microsoft Translator」を活用した全てのアプリで、日本語を10番目のサポート言語として追加すると発表した。

 同日から、Windows/Android/iOSで使える「Microsoft Translatorアプリ」や、音声・テキストチャットアプリSkypeと連携して動作する「Skype翻訳」で、音声・テキストの日本語翻訳機能が使えるようになった。

 これに合わせて、Microsoft Translator内部の翻訳アルゴリズムを更新した。従来の統計的手法による機械翻訳アルゴリズムから、深層学習(ディープラーニング)を採用したアルゴリズムに切り替えた。全体の文脈を解析して自然な文章に翻訳できるようになる。

 機械翻訳プロダクト戦略を担当するオリヴィエ・フォンタナAI&Researchグループディレクターは「深層学習は翻訳に適しているので、業界全体が採用に動いている。Microsoft Translatorは細かい部分で他社と差異化している」と述べた。

 例えば、音声翻訳の前処理に特徴がある。「えー」「あー」のような音声は排除し、意味のある翻訳結果を得られるようにしている。

 他のマイクロソフト製品との連携のしやすさも特徴。例えば、4月7日からプレビュー版の提供を始めた「Microsoft Translator PowerPointアドイン」を使えば、PowerPointとスムーズに連携できる。スライドのテキストを翻訳して表示したり、プレゼンテーション中にしゃべった内容を翻訳して字幕表示したりできる。

 米グーグルも2016年11月に「Google翻訳」などのサービスで日本語翻訳に深層学習を取り入れるアルゴリズム変更を実施している。マイクロソフトとグーグルの両者は、次世代の翻訳技術でも競い合うことになる。

  5.INSネットのディジタル通信モード、終了時期は2024年初頭に後ろ倒しへ(4.6 ITpro)
 NTT、NTT東西は2017年4月6日、INSネットのディジタル通信モードの提供終了時期を2024年初頭に後ろ倒しする方針を明らかにした。2025年頃に維持限界を迎える加入電話網(PSTN)のIP網への移行に伴う措置で、これまでは「2020年度後半の終了予定」と案内していた。当面の対応策として、既存のISDN対応端末を使い続けながらデータを送受信できる「メタルIP電話上のデータ通信」(補完策)も同時期に提供を始める予定である。 

 総務省が同日開催した有識者会議「電話網移行円滑化委員会」で明らかにした。IP網への移行後も既存のメタル回線を継続して使い、基本料は現行の加入電話・INSネットと同額に維持する。一方、通話料は距離に依存しないIP網の特性を生かし、全国一律8.5円/3分と安価に設定する方針である。INSネットの通信料も全国一律8.5円/3分とした。 

 なお、IP網への移行後も当面は既存のメタル回線を使い続けるため、ユーザー宅の工事などは不要。既存の電話機をそのまま使い続けられる。サービス形態はメタルIP電話と呼ぶ方式に切り替わるが、特段の申し入れがない限り、契約を自動移行して処理する考え。つまり、上記の基本料と通話料は自動的に適用される。 

 NTT、NTT東西は「IP網への移行に便乗して不必要な端末の購入や設置などを迫る悪質な販売や勧誘に注意してほしい」と呼びかけている。

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