週間情報通信ニュースインデックスno.1080 2017/3/25


1.ウインドリバー、応答速度と可用性を高めた制御系システム向け仮想化基盤(3.24 ITpro)
 センサーなどIoT(インターネット・オブ・シングズ)機器に適した軽量Linuxといった組み込み用途のOSを手がけるウインドリバーは2017年3月24日、産業分野向け仮想化基盤ソフト「Wind River Titanium Control」を発表した。工場などの産業現場で発生するデータを活用する“インダストリアルIoT”向けソフトの新製品との位置付けだ。

 工場などの産業分野では、機械を自動制御するPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラー)や、システムを監視してプロセス制御を行うSCADA(監視制御システム)といった制御系システムが稼働している。Titanium Controlはこれら制御系システムを仮想サーバー上で動作させるためのクラウド基盤を提供する。

 オープンソースソフトウエア(OSS)のプライベートクラウド運用基盤をベースに開発した。仮想サーバーを動作させるコンピューティングノードはLinuxとKVMがベース。データを格納するストレージノードは分散オブジェクトストレージソフトのCephを使う。クラウドのオーケストレーション機能はOpenStackをベースに開発した。

 Titanium Controlの最大の特徴は、産業分野の要件に合わせて性能と可用性を高めたこと。米ウインドリバーでインダストリアル担当ソリューションダイレクターを務めるリッキー・ワッツ氏は、「性能面では仮想サーバー同士が通信する仮想スイッチを高速化し、可用性は何年間も連続運用できるレベルに高めた」と説明する。

 ウインドリバーの営業技術本部で本部長を務める志方公一氏は次のように補足する。「仮想サーバーでありながら割り込み処理に対するレイテンシー(遅延)が低い。機械制御には短時間での反応が求められるので、これに応えられるように改造している。稼働率も一般的なエンタープライズ向けと2桁違うシックスナイン(99.9999%)を実現しており、年間で約30秒しかダウンしない」。

 このタイミングでTitanium Controlを開発した理由について、ワッツ氏は二つの側面があるとした。一つは、多くの産業において施設が寿命を迎えており、プラットフォームの切り替え需要があること。もう一つは、工場内で生成する大量のIoTデータを加工して使いこなす需要が高まっていることである。

      2.ヤフー、自動運転サービスに本格参入(3.24 ITpro)
 ヤフーは2017年3月24日、ソフトバンクと先進モビリティが共同で設立した自動運転車向けサービスを提供するSBドライブへの出資を発表した。出資額は約4億9000万円で、自動運転者向けに地図などのサービス提供やビッグデータ活用を目指す。同社はこれまでもSBドライブにエンジニアを派遣するなど協力していたが、資本参加を機に、自動運転分野に本格参入する。

 ヤフーは具体的な取り組みは未定としつつも、自動運転車向けに自社の持つ地図サービスやカーナビゲーションサービスの提供を検討しているという。自動運転車で必要になる情報の提供や、利用者とのインタフェースなどの開発に取り組む。車両から得られる情報を使って、自社サービスへの活用も視野に入れる。

 SBドライブは、特定地点間を往来する自動運転の地域公共交通や隊列走行の輸送トラックなどの実証実験を進めている。現在、北九州市や鳥取県八頭町など国内の4市町村とスマートモビリティに関する協定を結んでおり、2018年度後半には公道での自動運転の実証を予定する。

      3.NTTコムが日本MSと協業、Azureを組み合わせたクラウド基盤提供(3,24 ITpro)
  NTTコミュニケーションズは2017年3月24日、日本マイクロソフトがクラウドサービス事業で協業すると発表した。NTTコムが2017年4月から、プライベートクラウド「Enterprise Cloud」とマイクロソフトのパブリッククラウド「Microsoft Azure」を組み合わせて顧客に販売する。

 NTTコムが窓口となってクラウド基盤を用意し、運用保守業務を代行するマネージドサービスと組み合わせて提供する。製造業や小売業などグローバルな拠点を持つ企業などの需要を見込む。

      4.ITを活用したワークスタイル改革、推進中の企業は2割だけ(3.23 ITpro)
 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は2017年3月23日、東証一部上場企業とそれに準ずる企業を対象に実施した「企業IT動向調査2017」の、「ワークスタイル改革」に関する速報値を発表した。ITを活用したワークスタイル改革を推進中の企業は、全体の約2割にとどまることが明らかになったという。

 同調査では、ワークスタイル改革を「従来の固定した勤務時間、場所を前提とした働き方から、個人の仕事や生活のスタイルにあわせバランスをとった働き方へ変革を図っていくこと」と定義する。ITを用いたワークスタイル改革を推進しているかを質問したところ、「3年以上前から推進している」「この数年で推進するようになった」と回答した企業は、全体の20.4%(図1)。「現在、試行・検討を始めたところ」は21.2%だった。JUASは「ITを活用したワークスタイル改革はこれから」の段階にあると分析する。

 業種グループ別に推進状況を見ると、最も取り組みが進んでいるのは金融。既に推進中、または試行・検討を始めたと回答した企業の合計が56.2%と、半数以上が何らかの行動を開始している。ただこのうち、ワークスタイル改革を「3年以上前から推進している」と回答した企業は5.3%と全業種グループ中で最も少ない。金融業界では最近になって急速に取り組みが活発化していることが分かる。

 ITを活用したワークスタイル変革に対して企業が期待するのは、業務効率化であることも明らかになった。期待する効果の1〜3位を尋ねたところ、全体の57.0%が「業務を効率化(生産性向上)するため」を1位に挙げた(図3)。次いで多かったのが「育児など社員が働きやすい環境を作るため」で、23.8%の企業がこれを1位に選んだ。

 同調査では、4000社のIT部門長に調査票を郵送。有効回答社数は1071社だった(設問によって有効回答数は異なる)。正式なデータや分析結果は、2017年4月上旬に発表予定。

      5.現在地をリアルタイムで共有、「Google Maps」の新機能(3.23 ITpro)
 米Googleは現地時間2017年3月22日、「Google Maps」のAndroid版およびiOS版アプリケーションの新機能を発表した。家族や友だちから「今どこにいるの?」などと問われたときや、約束の場所に向かっている最中などに、相手に現在地をリアルタイムで伝えることができる。

   Google Mapsアプリケーションでサイドメニューを開くか、地図上で自身の現在地を示す青い点をタップし、「Share location(位置を共有)」を選択して共有したい相手を指定すれば、現在地の共有を開始する。いつまで共有するか時間を設定でき、いつでも共有を中止できる。

   相手はユーザーの現在地を、AndroidおよびiOSアプリケーションのほか、モバイルWebやデスクトップでも確認できる。ユーザーの地図画面には方位磁針マークが表示されるので、共有中であることを認識できる。

   また、目的地に向かっているときなどに、ナビゲーション画面下の3本線メニューから「Share trip(行程を共有)」を選択して共有を開始すれば、相手の画面に到着予定時間が表示され、現在どこまで来ているか追跡できる。

   現在地を共有する新機能は、近いうちに世界中のユーザーに向けて提供を開始する。

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