週間情報通信ニュースインデックスno.1073 2017/1/28


1.5年間で従業員の平均年収を100万円アップ」、ワークマンの土屋氏(1.27 ITpro)
 従業員の平均年収を100万円アップさせる」。こう話すのは、ワークマンの土屋哲雄常務取締役だ。2017年1月27日、目黒雅叙園(東京・目黒)で開催した「第6回イノベーターズ会議」(日経BP社 日経ITイノベーターズ主催)で講演した。題目は「データ経営によるビジネス変革への挑戦」。

   ワークマンは作業服や作業関連用品を販売する専門店をチェーン展開する。2016年3月末時点で全国に766店舗、全店の売上高は2016年3月期で714億円だ。

   土屋氏は「作業服や関連用品の市場ではトップシェアを自負している。しかし、市場自体は成熟が見えてきた」と話す。人口に対する出店数の割合を見積もったところ、展開できるのは1000店舗が限界だという。「新しい業態などへ挑戦する必要が出てくる」(土屋氏)。

   そこで2014年から2019年にかけて打ち出した中期経営計画では、データ分析やデザイン思考などを意識して事業拡大に取り組んでいる。顧客へのサービス価値や生産性を向上させる。それらの実現によって得られた利益を、従業員に還元するというわけだ。「平均年収を5年間で100万円アップさせる計画は、1年や2年遅れたとしても必ず達成させたい」(同)。

   同社が取り組むデータ経営は、高度な統計解析などのスキルを従業員に身に付けさせることが目標ではない。「従業員全員がExcel関数などに慣れることから始める。営業の現場などで記録されるデータを自ら可視化できるようになることが狙い」と土屋氏は話した。一方で、高度な分析スキルを持った専任チームも組織し、データ経営の企業風土を育てる必要性も訴えた。

   効果は出始めている。店長クラスの従業員がデータ分析の結果を基に品ぞろえを計画したり、欠品率の減少に成功したりといった具合だ。従業員が分析ツールをどれくらい使用しているかの頻度も可視化。土屋氏は「ITはシステムの完成度よりも、使用頻度が高いことを重視している。使ってもらうことが目的だからだ」と締めくくった。

2.スマホの利用履歴などを認証IDにする「ライフスタイル認証」、実証実験を開始(1.26 ITpro)
東京大学大学院情報理工学系研究科ソーシャルICT研究センターは2017年1月26日、ユーザーが普段使っているスマートフォンなどの利用履歴データを個人認証に使う「ライフスタイル認証」の実証実験の開始について、記者向け説明会を開いた。

   実証実験は「MITHRA Project (ミスラプロジェクト)」という名称で2017年1月19日から開始した。3月まで実施する。小学館の漫画アプリ「マンガワン」や、凸版印刷の電子チラシアプリ「Shufoo!」、オムロンヘルスケアの活動量計などのユーザーらから同意を得て、5万人規模の被験者を募る。

   実証実験では、端末IDやIPアドレス、WiFiなどのデータや利用時間、位置情報のほか、アプリでのマンガやチラシの購読履歴などのデータの規則性を要素として抽出して認証に使う。これによって、既存のIDやパスワードに代わる認証技術の確立を目指す。

  3.ファイア・アイが2017年もランサムウエア横行と警鐘、「バックアップで対策を」(1.26 ITpro)
「ストレージを暗号化して人質にとるランサムウエアが2017年も引き続き横行する。しかし、ユーザー企業側で、データバックアップによって暗号化に対抗する機運が高まっている」。標的型攻撃の対策製品を手がけるファイア・アイは2017年1月26日、同社が予測する2017年のサイバー攻撃の動向を発表した。同社製品が検知した脅威情報の分析によって予測を作成した。

   2017年の動向として、いくつかのトピックを紹介した。トピックの一つは、サイバー攻撃者が2017年に使うことが予想されるマルウエアの種類と、その対抗策である。同社によると、2017年も引き続きランサムウエアが使われる。有効な対抗策は、データバックアップである。

   「一般企業でもランサムウエア攻撃への認識が広まるにつれ、これにデータバックアップで対抗する機運が高まってきた」と、ファイア・アイで執行役副社長を務める岩間優仁氏は解説する。ランサムエアによってデータが暗号化されてしまっても、バックアップから復元できるというわけだ。

   マルウエアや不正コードの実装形態は変化しており、おおまかに言って、EXE形式などの実行形式ファイルから、JavaScriptやVBScriptなどのスクリプトへと移行する動きが見られるという。2017年移行も、この動きが継続する。一般的に、実行形式ファイルよりもスクリプトのほうが検知が難しいという。

   トピックの一つは、IoT(インターネット・オブ・シングズ)への攻撃が増えることである。2017年も、IoTデバイスはサイバー攻撃者から利用され続ける。マルウエアに感染させた大量のIoTデバイスからDDoS攻撃を仕掛けるという具合である。IoTデバイスが増えるに連れてサイバー攻撃に狙われやすくなる。

   トピックの一つは、アジアにおけるスパイ活動を目的としたサイバー攻撃が、引き続き継続すること。「ハイテク産業、医薬、GPS、電子デバイスなどの領域は、常に攻撃の対象になっている」(岩間氏)。特に、同社が監視している中国の72組織のうち、軍に後押しされている13組織が依然として活発という。

  4.Amazon.comが物流事業を拡大、海上輸送への進出本格化(1.26 ITpro)
米Amazon.comが海上輸送事業への進出を本格化させていると、複数の海外メディア(米The Verge、米TechCrunchなど)が現地時間2017年1月25日、米Wall Street Journalの記事を引用して報じた。

   同社はすでに、中国の小売業者がAmazon.comのeコマースサイトで販売する商品の米国への海上輸送を始めている。こうした輸送事業はこれまで米UPSや米FedExなどが手がていたが、Amazon.comは今後これらの企業と直接競争することになり、自前の物流事業構築計画をさらに一歩前進させることになるとWall Street Journalは伝えている。

   英Reutersによると、Amazon.comは2015年に「Beijing Century Joyo Courier Service」と呼ぶ中国子会社を、非船舶運航業者(フォワーダー)として中国運輸省に登録した。これは自ら輸送船を保有しないが、通関や書類手続きなどを行って貨物輸送を取り扱う業者。Amazon.comはこれにより、中国から同国外への海上貨物輸送業務が可能になった。

   2016年8月には、「Amazon One」と呼ぶ自社ブランドの貨物航空機を利用した輸送業務を始めたことも明らかにしている。こうして同社はこれまで外部委託していた物流の中間業務を自社で手がけ、輸送業務の拡大とコスト削減を図っているとTechCrunchは伝えている。

5.NECネッツエスアイ、IP-PBXと連携するWeb電話帳ソフトを販売(1.23 ITpro)
NECネッツエスアイは2017年1月23日、IP電話システムと連携して動作するWeb電話帳ソフト「Extension Power」の販売を開始した。Web画面のクリックによって電話をかけたり転送したりできる。価格は個別見積もり。NEC製のIP-PBX装置を使っているユーザーを中心に提案し、3年間で30社、3億円の受注を目指す。

   Extension Powerは、トランス・アーキテクトが開発・販売しているWeb電話帳システムである。NEC製のIP-PBX装置と連携して動作する。NECネッツエスアイは今回、Extension Powerの販売に関してトランス・アーキテクトと契約を交わした形である。オンプレミス環境への導入またはクラウドサービスとして提供する。

   Webブラウザーでアクセスして使う。アドレス帳をクリックして内線電話をかけるといった操作が可能。IP-PBXと連携しており、机の上にあるIP電話機を使って通話できる。内線の転送や三者間での電話会議などもWeb上のクリック操作で行える。

   特徴の一つは、Web電話帳だけでなく、任意のWebサイトに書かれている電話番号をクリックして電話を発信できること。これにより、間違った電話番号に発信するというミスがなくなる。WebブラウザーにGoogle Chromeを使い、専用のプラグインソフトを組み込むことによって、同機能が使えるようになる。

   外出先のスマートフォンを使いつつ、会社の電話番号から会社の料金負担で外線に電話をかける機能も備える。スマートフォンアプリを操作して外線に電話を発信すると、会社から外線に電話をかけるとともに、会社からスマートフォンに電話をかける。この二つの電話接続を仲介する仕組み。これにより、外出先のスマートフォンから会社の電話を使えるようになる。

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