週間情報通信ニュースインデックスno.1070 2016/12/31


1.KDDIがIoT向け通信規格「LoRaWAN」対応の検証キットを発表(12.28 ITpro)
 KDDIは2016年12月28日、IoT(インターネット・オブ・シングズ)向け通信技術のLoRaWANに対応した検証キット「LoRa PoCキット」を発表した。2017年1月の提供開始を予定している。 

 LoRaWANはIoT向け通信規格LPWA(Low Power Wide Area Network)の一つで、半導体メーカーや機器メーカーなどが参加したLoRa Allianceが策定した。無線局免許が不要な周波数帯を使用することやカバーエリアの広さ、消費電力の少なさが特徴だ。製品名のPoCは、Proof of Concept(検証試験)を意味する。 

 LoRa PoCキットは、ソラコムが開発したシステムと、KDDIのIoT向け回線サービスを連携させた企業向け検証キットである。検証試験に必要なシステム一式がそろっており、すぐに検証試験を実施できる。機材は持ち運べるため、任意の場所でLoRaWANの通信エリアを作り出せる。 

 価格は120万円(税別)。KDDIは個別見積もりでアプリケーションサーバー開発支援を請け負う。IoT向けのシステムやアプリケーションの開発や構築、運用開始、改善を請け負うクラウドサービス「KDDI IoTクラウド Creator」を使うことも可能だ。

2.Amazon、過去最高の年末商戦、世界で10億個以上の商品を配送(12.28 ITpro)
 米Amazon.comは現地時間2016年12月27日、同年のホリデーシーズン販売実績に関して一部データを公表した。それによると、同年は有料会員プログラム「Prime」と、商品保管/配送業務「Fulfillment by Amazon」を通じて世界で配送された商品の数が10億個を超え、同社にとって最も好調なホリデーシーズンとなった。

 このうち、同社の音声アシスタント機器「Echo」シリーズの販売は、昨年実績の9倍以上となった。小型版の「Echo Dot」はギフトとして購入された商品のトップとなり、同年3月の発売以来「世界中で数百万台が売れた」という。Echoシリーズをはじめとする、「Fire TV Stick」「Fireタブレット」などの「Alexa」対応製品はいずれも全商品カテゴリーを通してベストセラー商品となった。

 Primeは、無料体験者の数が、これまでのホリデーシーズンのそれを上回った。また最短1時間以内で商品を届ける「Prime Now」の利用は12月23日がピークとなり、この日の注文は昨年の3倍以上あった。

 このほか、ホリデーシーズンを通してAmazonでショッピングした利用者の72%以上はモバイルからのアクセスだった。Amazonの無料ショッピングアプリの利用は昨年から56%増えた。11月第4木曜日の感謝祭(今年は11月24日)の翌週月曜日にあたるサイバーマンデー(今年は11月28日)は、1秒当たり、エレクトロニクス製品の注文が約46件、玩具の注文が約36件あったという。

 Amazonの物流拠点における商品取り扱いのピークは12月19日だった。米国では20万人以上の正規/臨時従業員が繁忙期に対応した。Amazonは過去2年間で十数の物流拠点を立ち上げており、その多くではロボット技術を導入した。現在は世界20以上の拠点で、約4万5000台のロボットが稼働しているという。

  3.AppleがAI研究論文を初公開、秘密主義から方針転換か(12.28 ITpro)
 米Appleの研究者6人が、人工知能(AI)に関する研究論文を発表した。論文は現地時間2016年11月15日に提出され、12月22日に公開された。米メディア(ForbesやAppleInsiderなど)によると、AppleがAI研究論文を公表するのはこれが初めてという。

 論文はAIの画像認識能力を訓練する手法の改善に関するもので、タイトルは「Learning from Simulated and Unsupervised Images through Adversarial Training」。

 合成画像を使った機械学習モデルのトレーニングは、人の手による注釈付けといった作業がないため、現実世界の写真を使用するより効率的な手法として用いられるようになっている。しかし合成画像と現実世界の写真との差が、最終的には要求されるパフォーマンスを生み出せない可能性がある。

 そこでAppleの研究者は、「Simulated and Unsupervised(S+U)Learning」という手法を開発した。S+U Learningは、画像生成技術「Generative Adversarial Network(GAN)」を改良した対立ネットワークを利用する。ラベル付けされていない現実世界の画像を使って機械学習モデルを訓練し、より現実に近い合成画像を生成して、安定したトレーニングを実行できるようにする。

 AppleのAI研究は果たして最先端にあるのかという疑問も呼び、優秀な研究者を遠ざけることになっていたという。こうした事態に対処するため、Appleは今月初めに、同社の科学者がAI論文を発表することを許可する方針を明らかにしていた。

  4.2016年の国内ソフトウエア市場は前年比3.9%増、ビッグデータ関連が成長(12.26 ITpro)
 IDC Japanは2016年12月26日、国内ソフトウエア市場の予測を発表した。2016年の同市場規模を前年比3.9%増の2兆7416億9000万円と予測。2015〜2020年は年間平均4.2%で成長し、市場規模は2019年に3兆円を突破、2020年には3兆2388億円に達するとした。

 同市場はパッケージソフトやSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)の売上高を含む。2016年の成長率を分類別にみると、アプリケーション市場が前年比4.0%増、アプリケーション開発/デプロイメント市場が同6.1%増、システムインフラストラクチャー市場が同2.3%増との予想である。

 最も高い成長率を見込むアプリケーション開発/デプロイメント市場では、企業のビッグデータへの投資拡大が寄与した。2020年にかけても同市場は年平均6.2%と高い成長率を見込む。ビッグデータ/アナリティクスの需要が引き続き拡大するとともに、PaaSの成長が本格化するという。

 アプリケーション市場は2020まで年平均3.7で成長する見通し。深層学習(ディープラーニング)と機械学習を組み合わせたサービスを提供する企業が増え、コグニティブ/人工知能(AI)システム/コンテンツ・アナリティクス・ソフトウエアへの投資が拡大するとしている。

 IDC Japanは、ソフトウエアベンダーは企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対応するために、従来の重厚長大な統合型パッケージではなく、ソフトウエアやクラウドサービスを通じて機能ごとに細分化されたコンポーネントを迅速に提供することが重要になると分析している。

  5.Google、インド100駅で無料公衆Wi-Fi 計画通りに整備完了(12.26 ITpro)
 米Googleはこのほど、インド国内の主要鉄道駅で展開している、無線LAN(Wi-Fi)設置計画について、その設置駅の数が100駅になったと発表した。インド南部タミルナードゥ州の都市、ウダガマンダラムの駅で2016年12月22日に無料の公衆Wi-Fiサービスが始まった。これにより、当初の予定どおり2016年内に同国内100駅への設置が完了した。 

 同社は2015年9月、インド鉄道(Indian Railways)および傘下の通信事業者RailTelと協力し、同国内の400に上る駅で無料の公衆Wi-Fiを提供すると発表。計画の下、2016年内に100駅でのサービス展開を目指し、同年1月にインド西海岸のムンバイセントラル駅で最初のサービスを開始し、同年9月には約50駅までに拡大していた。 

 今回の発表によると、これまでに公衆Wi-Fiを設置した100駅は特に乗降客が多い駅。その1日当たりの客数は合計1000万人。海外メディア(米Mashableなど)によると、そのうち同プロジェクトの月間利用者数は500万人以上で、初めてインターネットにアクセスする人は1日当たり1万5000人に上るという。 

 今後は計画どおりプロジェクトを継続していくほか、2016年9月に発表した、さまざまな公共施設にWi-Fiスポットを設置する取り組み「Google Station)」も進めるとしている。これは鉄道駅へのWi-Fi設置プロジェクトを拡張したもの。Googleは商業施設の運営企業や通信事業者、インフラ企業と提携し、Wi-Fiスポット設置に必要なソフトウエアやハードウエアの手引きを提供している。これによりショッピングモールやシティーセンター、路線バスの停留所、カフェといったさまざまな公共スペースに無料・有料のWi-Fiスポットを設置することを目指している。

   ホームページへ