週間情報通信ニュースインデックスno.1061 2016/10/22


1.NTTコムとミランティス、OpenStackのマネージドプライベートクラウド提供に向けて協業(10.21 ITpro)
 NTTコミュニケーションズとミランティス・ジャパンは2016年10月21日、OpenStack環境のマネージドプライベートクラウドをサービスとして提供する“Managed Private OpenStack as a service”などのグローバル展開に向けて協業すると発表した。日本における企業向けOpenStackの普及とエコシステムの拡大を推進していく。10月19日付で合意した。 

 合意に基づき両社は、NTTコムのクラウドサービス「Enterprise Cloud」の専有型ベアメタルサーバーや、NTTコムのデータセンターで運用されるサーバー機器で、ミランティスの「Mirantis Managed OpenStack」が利用できる環境を、2016年度中に提供するための共同開発を開始する。顧客は、多様なニーズに応じたOpenStackベースのプライベートクラウド環境を迅速かつ低コストで導入・利用できるようになるという。 

 NTTコムは、クラウド・データセンター・セキュリティ・マネージドサービスなどの各種サービスをグローバルに提供するとともに、世界中の主要データセンター間と「Enterprise Cloud」間を最大10Gbpsの広帯域ネットワークで接続するサービスを提供する。 

2.ビジネスチャット、良さを生かす運用ルールを(10.21 ITpro)
 日経コミュニケーションの玄忠雄記者は2016年10月21日、東京ビッグサイトで2016年10月19日から21日まで開催中の「ITpro EXPO 2016」で、「働き方改革はビジネスチャットから」と題して講演。「ビジネスチャットの良さを生かすためには、メールとは使い方を根本的に変える必要がある。閲覧すべき情報を氾濫させないよう会議室に参加する関係者を適切に選ぶなど、チャットならではの運用ルールを決めて導入するべき」と訴えた。 

 講演では、まずメールが抱えている問題点として、メーリングリストや同報メールなどの“濫用”で必要な情報を見つけにくくなっていることなどを指摘。関係者が参加する「会議室/トーク」に投稿して議論が進むビジネスチャットの場合は、関係者が同報メールに返信することで議論を進めるより、議論の進め方が見やすくなるとした。 

 例えば、スマホでの利用を前提にしたビジネスチャットは1人1アカウントの利用が前提になる。個人向けの「LINE」などの普及もあり、契約社員や若年層のアルバイトなど様々な雇用形態の人に導入しても、導入効果を短期で出しやすいという。 

 玄は、ビジネスチャットを導入する判断材料として、個人向けチャットサービスが無断で使われている「シャドーIT」問題を挙げた。LINEなどがシステム部門の管理が及ばないところで、取引先や従業員同士の連絡など現場業務で使われている例が急増しているという。そのうえで個人向けチャットが業務利用されているなら状況を黙認するのでなく、企業が管理できるビジネスチャットの導入を検討するべきとした。 

 講演では、実際にビジネスチャットで現場力を高めた企業や事業主の導入事例を紹介した。例えば外食チェーンのエー・ピーカンパニーは、展開する業態の一つである「四十八漁場」でビジネスチャットを導入している。 

 ユーザーは本部スタッフ、主にアルバイトで構成するホールスタッフ、食材を卸す生産者である漁師の3者。漁師がその日に獲ったお薦めの魚を写真付きで投稿し、ホールスタッフが漁師とコミュニケーションを取りながら薦め食材の情報を学び、接客に生かすという使い方をしている。 

 玄記者は、四十八漁場でのビジネスチャットの導入効果として、生産者が発する情報を店舗スタッフと直接共有できる状況が、関係者のモチベーション向上にもつながった側面にも触れた。店舗での来店客の反応を通じて漁師は四十八漁場の業態への協力意識が高まる。ホールスタッフは食材情報を直に学ぶ機会を得て接客へのやる気が高まるといった具合である。 

 講演では、ビジネスチャットが効果を上げる導入ルールの例も紹介した。第1に、要件から会話を始めること。メールとは異なり挨拶や相手への呼び掛けは省く。「OK」など状況を了解したことを表現する簡潔な返事も積極的に使う。 

3.「ワークスタイル変革は会社の責務」、情報ストラテジー記者が指摘(10.21 ITpro)
  2016年10月19日から21日にかけて東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2016」。最終日となる21日の午前、メインシアターには、日経情報ストラテジー編集部の西村崇記者が登壇。「30社の実例取材から断言 ワークスタイル変革で経営と現場は“軽く”なる!」と題して講演した。 

 講演のベースになっているのは、日経情報ストラテジーの2015年1月号から続くワークスタイル変革の専門コラムや特集記事で紹介した企業事例だ。講演では、ワークスタイル変革の実践で、企業は「物事がなかなか決まらない」といった状況を解消できることを強調。30社の取材を踏まえて、企業の現場にいる社員のフットワークを軽くできることを事例ベースで紹介した。 

 講演では、企業がワークスタイル変革で軽くできるものを3つ紹介した。最初が、「通勤時間が長くて大変」「仕事を、育児や介護と両立しなければならない」といった、社員個人の重たい気持ち。これはテレワークで軽くできる。リモートデスクトップやVPNといったITを使って、在宅で勤務できるようにする。 

 軽くできるものの第2が「会議が多くて困る」「別の拠点にいる担当者との連携が取りづらい」など、コミュニケーションにかかわる重い気持ち。これは、社内SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などのICTを切り札に、軽くできる。SNSでリアルタイムに意思決定をしていくことで定例会議をなくしたケースなどを紹介した。 

 ここでのポイントは、「関係者が一堂に会さないと物事は決められない」という、固定観念を崩すこと。SNSで必要な時にコメントをやり取りすれば、集まれる時間や場所の調整などをする手間なく物事は決められることを事例を基に指摘した。 

 さらに、「全部署の会議資料をイントラネットで共有できるようにしておく」といった部署間で情報を共有するやり方の工夫例も紹介。こうしておくと「自分の部署の仕事を進めるには、他部署の決定事項を確認する必要がある」という場合、「他部署で詳しい担当者が不在で確認できず、自分の部署の仕事が進まない」といった状況を回避できる。 

 最後に紹介した軽くできるものが、研究開発部門のフットワーク。講演では、企業成長の停滞打破のため、製造業を中心にここ1、2年、研究開発拠点を対象にワークスタイルの変革に乗り出していることを紹介した。 

 具体的には、研究開発担当者が、営業など様々な部署の担当者と対話しやすくするリアルな場を作ることで、アイデアを生み出しやすくしたり、意思決定を早められるようにしたりして、イノベーションの加速を図っている。「現状打破を狙う企業は今後、フラットな対話が生まれる環境を作って、イノベーションの活性化を図っていく必要がある」と、講演を締めくくった。

4.「1年間で722個のサービス追加」、アマゾン ウェブ サービス ジャパンの安田本部長。(10.20 ITpro)
 2016年10月19日から21日にかけて東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2016」。アマゾン ウェブ サービス ジャパンの安田俊彦 事業開発本部 本部長は20日、同社のパブリッククラウドサービス「Amazon Web Services(AWS)」について講演した。講演の題目は「ビジネスイノベーションを加速する、AWSのクラウドプラットフォーム」。 

 講演の冒頭、安田本部長はAWSについて「米アマゾン・ドット・コムのDNAを持ったクラウドサービスだ」と話し、アマゾン・ドット・コムの経営理念や企業文化について紹介した。同社の経営理念などを振り返るために、1997年に株主に送った手紙を引用した。この手紙では、「お客様への徹底的なフォーカス」と「長期的視点での投資を継続」に注力するとしている。 

 このうち、長期的視点での投資は、テクノロジーに対する投資を含んでいる。安田本部長が最近の取り組みの一例として紹介したのが、音声認識機能を搭載したクラウドサービス「Alexa」だ。 

 Alexaは、マウスやキーボードに置き換わる次世代のインタフェースとしてアマゾン・ドット・コムが開発、提供してきたもの。SDK(ソフトウエア開発キット)を公開しており、サードパーティがAlexaに対応したアプリケーションを開発できる。既に1000種類以上のアプリが公開されている。「Alexaの利用範囲は幅広い。車を運転しているときなど、手がふさがっているときに利用できるのがメリット」(安田本部長)。 

 アマゾン・ドット・コムは、Alexaのインフラをクラウド上に構築している。音声認識や自然言語処理などの機能は、膨大な計算能力を要するからだ。「Alexaはクラウドから提供しないと実現できないサービスだ」(安田本部長)。 

 安田本部長は、AWSの堅牢性についてもアピールする。「AWSは日本国内では2万社以上が導入している。最大の特徴は堅牢性だ」。AWSは世界14カ所の地域にデータセンターを保有している。特定のリージョンで、ストレージサービスの「Amazon S3(Simple Storage Service)」にデータを保管した場合、同時に3カ所のデータセンターにデータを保持する。「もし地震や停電などで、3カ所のうち2カ所のデータセンターで障害が発生しても残ったデータセンターからデータを読み出せる」(安田氏)。 

 顧客重視の考え方の一つとして、新機能を搭載したサービスの追加も継続している。2012年には、1年間で159個のインサービスを追加。1年間で追加するサービス数はその後も増え続けている。2014年には516個、2015年の1年間では722個となった。 

 IoT(インターネット・オブ・シングズ)向けの機能追加も欠かしていない。IoT向けアプリの構築を想定した「AWS IoT」だ。安田氏は、IoTのシステムはデータの収集、保存、処理・分析などの機能の組み合わせで、システムが構築されるという。データの保存にはS3が、データの処理には「AWS Lambda」などが利用される。IoTのデータ分析で得られた結果を基に端末を管理するのに使われるのがAWS IoTである。 

 安田本部長は「AWSの本質は、個々のサービスの組み合わせでアプリケーションを構築することだ」と話した。個々のサービスを利用して、ユーザー企業はそれぞれの需要に合わせたシステムを構築する。「AWSの本質は、ブロックを積み上げてシステムを構築するビルディングブロックのようなもの」(安田本部長)とした  

5.IoTコンサルのウフル、ビル全体を1台でカバーできるゲートウェイを展示(10.20 ITpro)
 IoT(インターネット・オブ・シングズ)分野でコンサルティングなど手掛けるウフルは、2016年10月19日から21日にかけて東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2016」に出展している。ウフルは2006年設立で、クラウド導入支援のコンサルやマーケティング支援などを主力事業とする。

 ウフルは通信サービス関連事業を手掛けるM2Bコミュニケーションズと共同で、IoTを想定したソリューションを開発している。同ソリューションの特徴は、IoT向けの通信技術LPWA(Low Power、Wide Area)」を採用していること。特に、LPWAを採用したネットワーク方式の一つである「LoRaWAN」を使う。省電力で広域をカバーできるメリットがあるという。

 LoRaWANを使ったソリューションは、建物内の人や物などの位置を把握する用途を想定する。各部屋で、人や物などの位置情報を把握するためのBluetooth Low Energy(BLE)を使ったビーコンなどの通信機器を配置して、LoRaWANに対応したゲートウェイとデータをやり取りさせる。

 建物の大きさによって異なるが、ウフルによればLoRaWAN対応のゲートウェイ1台で1つのビル全体に配置されたビーコンとやり取りできるという。展示では、LoRaWAN対応のゲートウェイやモジュールも公開した。2017年をめどに提供開始を目指す。

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