週間情報通信ニュースインデックスno.1059 2016/10/01


1.NEC、ANAの国際線予約システムと社内システムの連携基盤を刷新(9.30 ITpro)
 NECは2016年9月30日、全日本空輸(ANA)に対して、クラウド型国際線旅客システム「Altea」とANAの社内システムを連携させる「大規模データ連携基盤(CAP2)」を構築したと発表した。2年間をかけて構築し、Alteaの利用開始に合わせて2016年6月から稼働している。

 今回ANAは、国際線の予約などに利用する旅客サービスシステムを、アマデウス・ジャパンが航空会社向けに提供しているクラウド型の旅客システム「Altea」に移行した。これにともない、旅客システムと社内システムを連携させる基盤を刷新した。

 新しく構築したデータ連携基盤では、データ連携ミドルウエアとして「Oracle SOA Suite」を導入し、Alteaに特有の複雑なデータ形式を扱えるようにした。予約データを処理するデータベースサーバーには、高速専用機の「Oracle Exadata Database Machine」を採用した。

 運用監視ソフトにはNECの「WebSAM MCOperations」を導入した。Oracle Exadataを含めた350台を超えるサーバー機やネットワーク機器を一元的に監視している。同社は、大規模データ連携基盤(CAP2)の稼働率として99.995%以上をうたう。

2.「Google Apps for Work」を「G Suite」に改名、AI機能など追加(9.30 ITpro)
 米Googleは現地時間2016年9月29日、法人向けグループウエア「Google Apps for Work」の名称を「G Suite」に変更し、新機能を追加して新たにリリースしたと発表した。

 G Suiteでは、従来と同様「Gmail」「Docs」「Drive」「Calendar」「Hangouts」などのアプリケーションを利用できるほか、人工知能(AI)の機械学習技術を応用した機能などを提供する。

 Driveの「Quick Access」機能により、最も関連性の高いファイルに手軽にアクセスできる。Quick Accessはユーザーの利用履歴やミーティングの予定、同僚とのやりとりなどから、ユーザーが必要とするであろうファイルを提示する。同機能は当初、Android版アプリケーションでのみ利用できる。

 Calendarでは、ミーティングを設定する際に、参加予定メンバーの都合の良い時間を探し、利用可能な会議室を提示する。同機能はすでにAndroid版に導入されているが、iOS版でも利用可能にする。

 Docsの「Explore」が強化され、ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションの作成において、ユーザーが必要とする関連資料や参照したいデータ、希望に合ったデザインなどを即座に提示する。

 さらに、チーム内でのDrive共有を前提にした「Team Drives」を新たに設けた。コンテンツの所有権や共有をチームレベルで詳細に管理できる。「Early Adopter Program」プログラムを通じてベータ提供する。

3.LINEがチャットボット開発環境を正式公開、GitHubなどとの連携も可能に(9.29 ITpro)
 LINEは2016年9月29日、チャットの自動応答機能、いわゆる「チャットボット」の開発環境を正式公開した。2016年4月から開発者向けに試験的に提供してきたが、API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を改良したほか、新たな機能も用意した。また外部サービスやアプリケーションからの通知をLINEに表示する機能も追加した。同日開催した開発者向けイベント「LINE DEVELOPER DAY 2016」で明らかにした。

 新機能の一つが、チャットボットが送信できるメッセージの形式を増やしたこと。メッセージとともに「Yes/No」など二択の返答ボタンを表示する「Confirm Type」、画像やテキストなどを組み合わせて選択ボタンを表示する「Button Type」、横スクロールで複数コンテンツを配置する「Carousel Type」の三つの形式を追加。例えばCarousel Typeを使えば、飲食店を予約したいユーザーに対してボットから複数の店舗を画像入りで提案し、好みの店を選んでもらうといったことができる。またこれまではユーザーとの一対一の会話にしか対応していなかったが、複数人が集まるグループでもチャットボットを利用できるようにした。

 併せて、サンプルコードやSDK(ソフトウエア開発キット)を公開。APIの提供範囲も拡大した。これまでAPIを利用したメッセージ配信は企業向けサービス「LINEビジネスコネクト」の導入企業やパートナーのみに制限していたが、今後は「LINE公式アカウント」や「LINE@アカウント」の利用者もメッセージを配信できる。APIの一部は有料で、メッセージの通数やLINE@アカウントのプランに応じて料金が異なる。

4.三菱電機、300拠点14万人に向けてセキュアな情報共有基盤とOffice 365を順次導入(9.29 ITpro)
 三菱電機は2016年9月29日、三菱電機グループ約14万人のIT環境として、自前のクラウド環境の上に構築したセキュアな情報共有基盤と、Office 365を利用したコミュニケーション基盤を、国内外300拠点に10月1日から順次導入すると発表した。

 2018年3月に主要拠点への導入を完了する。従業員の業務効率化を図るとともに、セキュリティー対策費用など年間約20%のコスト削減を目指す。システムの構築と運用は、三菱電機インフォメーションシステムズと三菱電機インフォメーションネットワークが担当する。

 二つのクラウド基盤サービスを各拠点に導入する。まず、三菱電機の独自のクラウド環境を用いて、ファイルを安全にやり取りできるようにする。アクセス権限に基付いたファイルへのアクセス制御、データの自動暗号化、アクセス履歴の管理などを実施することによって、情報の漏えいを防止する。

 もう一つは、Office 365。社内向けのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)やWeb会議システムなどを全社で導入する。これにより、拠点をまたがってリアルタイムなコミュニケーションを実現する。

5.KDDI、広域仮想スイッチ強化でクラウドにバースト帯域で接続可能に(9.27 ITpro)
 KDDIは2016年9月26日、拠点同士やデータセンターを仮想スイッチのように閉域接続するネットワークサービス「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」(WAVS2)において、2017年3月からクラウド対応を強化すると発表した。

 WAVS2の特徴の一つが、アクセス回線の契約速度に関係なく、拠点からデータセンターへの通信に限って帯域をLANインタフェースの上限までバースト的に拡張する「トラフィックフリー機能」である。拠点間の通信はアクセス回線の契約速度で頭打ちとなるが、拠点からデータセンターへは高速に通信できる。

 これまでは、トラフィックフリー機能の対象として帯域を拡張できるデータセンターは、KDDIのデータセンター「TELEHOUSE」や提携データセンター、KDDIのクラウド基盤「KDDI クラウドプラットフォームサービス(KCPS)」に限られていた。

 今回新たに、トラフィックフリー機能を「トラフィックフリー機能II」へと刷新した。Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどのクラウドサービスへの通信や、ユーザーが任意に指定した事業所向けの通信についても帯域を拡張できるようになった。

 トラフィックフリー機能IIではさらに、帯域の拡張上限であるLANインタフェースの速度を、最大100Mビット/秒から最大300Mビット/秒へと広げた。より高速にデータセンターに接続できるようになった。

 KDDI Wide Area Virtual Switch 2の強化ではまた、クラウドサービスに対する閉域接続の上限帯域を、これまでの100Mビット/秒から最大1Gビット/秒にまで拡張した。

 すべてのアクセス回線において、アクセス回線帯域の変更やルーティング、アクセス制御などを、Webブラウザーから設定できるようにした。「クラウド上に構築した仮想マシンの増減に合わせて利用する帯域を変更したい」といった需要に対応できる。

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