週間情報通信ニュースインデックスno.1053 2016/08/13


1.「2万〜3万円台でそこそこ高性能」がトレンド 2016年上半期に売れたSIMフリースマホとは?(8.12 nikkeibp)
  格安SIMへの関心の高まりに加えて、総務省が「実質0円スマホ」の販売を禁止したことも追い風となり、販売台数を順調に伸ばしているSIMフリースマホ。今年上半期に発売されたモデル(2016年7月までに発売された端末を対象とした)を振り返り、売れ筋のトレンドを分析してみたいと思う。

 日本のSIMロックフリーのスマートフォン市場では、3つのメーカーがシェアトップを競っている。ASUS、ファーウェイ、プラスワン・マーケティングの3社だ。

 ASUSは、2014年11月に発売した「ZenFone 5」が大ヒットして以降、スペックが異なるZenFoneシリーズを展開し、着実に販売台数を伸ばしているメーカーだ。今年は、2月に光学3倍ズームカメラを搭載する「ZenFone Zoom」、3月に5000mAhの大容量バッテリーを搭載する「ZenFone Max」を発売し、ラインナップを強化した。

 主力モデルとして4月に発売したのは5.5インチHDディスプレイを搭載する「ZenFone Go」だ。クアッドコアCPUと2GBのメモリーを搭載し、実売価格は1万9800円(税抜)。コストパフォーマンスの高さで人気を集めている。

 ファーウェイは、昨年6月に発売した「HUAWEI P8 lite」がロングヒットを記録し、今年に入ってからも量販店の販売ランキングの上位を維持していた。ミドルレンジながら高級感があるメタルボディを採用し、オクタコア64ビットのCPUを搭載し、実売価格は2万8600円(税抜)。この価格は、競合する他メーカーにとって目安となったようで、「ミドルレンジで3万円前後」が現在のSIMフリースマホの相場となっている。

 ファーウェイは、2月に指紋センサー付きのミドルレンジ「HUAWEI GR5」、4月には1万円台で買える「HUAWEI Y6」を発売し、初めてスマホを使うエントリー層にも訴求し、6月には、最新フラッグシップの「HUAWEI P9」と「HUAWEI P9 lite」を発売した。

 「HUAWEI P9」は、ライカと共同開発したカメラを搭載するハイエンドモデルで、実売価格は5万9800円(税抜)と、SIMフリースマホとしては高額だ。「HUAWEI P9 lite」は「HUAWEI P8 lite」の後継機だが、最大2GHzのオクタコアCPUやフルHDディスプレイ、指紋センサーを搭載するなど、“ほぼハイエンド”と呼んで差し支えないスペックを備えている。実売価格は2万9980円(税抜)でコストパフォーマンスの高さをアピールした。「HUAWEI P9 lite」は前モデル「HUAWEI P8 lite」を上回る売れ行きで、「HUAWEI P9」の出足も好調だという。

 プラスワン・マーケティングは「FREETEL」ブランドでSIMフリー端末と格安SIMを展開する日本のベンチャー企業。昨年から量販店に専用コーナーを設けるなど販売に注力し、低価格モデルを中心にユーザーを増やしている。今年は3月にガラケーのように使える二つ折りの「MUSASHI」を、5月に主力モデルとなる「REI」をリリースした。

 「REI」は、1.3GHzのオクタコアCPU、5.2インチのフルHDディスプレイを搭載するミドルレンジモデル。最近のトレンドである薄型のアルミボディを採用し、ホームボタンには指紋センサーを搭載。2万9900円(税抜)というお手頃価格も人気を集め、ロングヒットになりそうな様相だ。

 大手キャリアに供給しつつ、SIMフリーモデルも発売しているのが富士通とシャープ。両社ともに、キャリア向けのミドルクラスモデルをベースにした機種をSIMフリーでリリースしていると言っていいだろう。

 富士通が7月に発売した「arrows M03」は、5インチのHDディスプレイを搭載。ハードウェアのスペックはミドルクラスだが、防水・防塵・耐衝撃に対応し、おサイフケータイ、ワンセグも使えるのがセールスポイント。昨年ヒットした「arrows M02」の後継モデルで、カメラの画素数を810万画素から1300万画素に向上させ、バッテリー容量を2330mAhから2580mAhに増やすなどの強化が図られている。キャリア向け端末で実績のあるメーカーという安心感と、実売価格が2万9800円(税抜)からというお手頃さで、売れ行きは好調のようだ。

 ここ最近、Windows 10 Mobileは法人向けのソリューション端末として販売されることが増えている。VAIOが4月に発売した「VAIO Phone Biz」は、NTTドコモと一部のMVNOが法人向け端末として販売している。au(KDDI)は、今夏以降に、HP製のハイエンドモデル「HP Elite x3」を法人向けに販売することを発表済み。エイサー製の「Liquid Jade Primo」も8月25日から法人向けに販売開始となる。

 ASUS、ファーウェイ、FREETELの「3強」が、様々なユーザーニーズに対応するラインナップを展開し、しかも価格面でも優位に立っている。そもそもキャリア向けスマホに比べて市場規模が小さいこともあり、昨年までと比べると新規参入メーカーは減ってきた。しかし、クラウドファンディングによって開発するスマホや、SIMを必要とする新しいデバイスなど、SIMフリーの新しい市場も生まれてくるのではないかと思う。

2.AWSが新サービス、Application Load Balancerを発表(7.12 nikkeibp)
 米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は2016年8月10日〜11日(米国時間)、年次イベント「AWS Summit NYC」を米国ニューヨークで開催。11日の基調講演に立った米アマゾン・ドットコムCTO(最高技術責任者)のバーナー・ボーガス氏は、「年間売上は110億ドルを超えそうで、第2四半期は昨年に比べて58%伸びた」と好調な業績をアピール。続けて「革新的な技術を生むAWSは10年前と変わらない」と、新サービスや機能強化を披露した。

 今回発表されたサービスの拡充からは、AWSが目指す二つの方向性が読み取れる。一つは、ユーザーがより手軽にアナリティクスを実践できる環境の整備。EC2用のブロックストレージ「Amazon Elastic Block Store(EBS)」の47%値下げ、66%性能向上はその一つ。価格性能比が高まったことで、大量データの処理がこれまでより安価に行えるようになる。

 ストリーミングデータ分析に向け「Amazon Kinesis Analytics」を投入し、ストリーミングデータの分析基盤も拡充した。Kinesis Analyticsは、開発者が使い慣れたSQLを使い、ストリーミングデータの分析を可能にするマネージドサービス。センサーデータやログといった連続発生するデータが対象である。

 インフラ効率化から、アプリ開発重視へ移ってきたのがAWSのもう一つの方向性。新たに発表したロードバランスサービス「Application Load Balancer」は象徴的だ。

 従来のロードバランサーが仮想マシンに対して処理を振り分けるのに対して、Application Load Balancerはコンテンツベースで動作する。ボーガス氏は「これまでのロードバランサーに比べて、スピードが速いだけでなく、コストも削減できる」と優位性を強調。AWSのコンテナサービス「Amazon EC2 Container Service (ECS)」と組み合わせる手法も紹介した。

 AWSは、仮想マシンからコンテナへ、さらにコード実行サービス「AWS Lambda」へと、アプリケーションの作りをシンプルな方向へ導く。今回はLambdaに関して新たな発表は無かったが、「コンテナ上のアプリをLambdaに置き換えるユーザーが増えている」とボーガス氏。トレンドに言及することを忘れなかった。

3.日本通信、個人向けモバイル通信サービスをU-NEXTに引き継ぐと発表(7.10 nikkeibp)
  日本通信は2016年8月10日、MVNOの個人向けモバイル通信サービス「b-mobile」について、今後はU-NEXTが引き継ぐと発表した。日本通信が販売を継続するかどうかは未定。具体的なサービス内容や変更については、今後詳細が決定した段階で順次発表するとしている。

 日本通信は、個人向けMVNO事業から業態をシフトし、回線の調達やシステム構築・維持などにおいてパートナーのMVNO事業者を支援するMVNE事業に特化していくことを表明している。この一環で今回U-NEXTと協業する。

 一方のU-NEXTは、映像と音楽の配信事業と通信事業を手がけている企業で、2013年5月にはMVNO事業「U-mobile」も始めている。U-mobileはMVNOの市場シェアで上位3社に入るという。

4.日立システムズ、タコベル3店舗に「クラウドWi-Fiサービス」を導入(7.9 nikkeibp)
 今回タコベルが導入したクラウドWi-Fiサービスは、無線LANアクセスポイントの設定をクラウド上で管理できるサービスである。ITの専門家がいない店舗でも簡単に設置できるように、アクセスポイントを店舗に設置してインターネットにつなぐだけで、自身の設定内容をクラウドから自動でダウンロードする仕掛けを備えている。

 クラウドWi-Fiサービスでは、無線LAN接続の手続きを簡素化する仕組みとして、無線LAN接続の認証情報をFacebookと連携させる機能も標準で提供している。店舗のFacebookページにチェックインしたユーザーは、認証画面を介さずに無線LANに接続できる。Facebook連携による接続は、その場を離れず無線LANに接続している間は有効である。タコベルも、タコベルのFacebookページにチェックインしたユーザーに同機能を提供している。

 タコベルは、2015年4月から国内で店舗を展開しており、来店客へのサービスの向上や、認知度の向上に向けたSNSの活用などを目的に、無線LAN接続サービスの導入を検討していた。導入店舗は現在3店舗で、今後増やしていく。今後はまた、Facebookページにチェックインしたユーザーに対してFacebookの機能を用いて店舗のニュースやクーポンを配布するなど、新たな試みを開始する予定である。 

5.Amazon.com、自前の貨物航空機の運航開始(8.8 nikkeibp)
 米Amazon.comは現地時間2016年8月5日、自社ブランドの貨物航空機「Amazon One」を利用した輸送業務を開始したことを発表した。同社本社がある米ワシントン州シアトルで開催された「Seafair Air Show」でAmazon Oneを披露した。

 Amazon.comが航空機を使った輸送業務の計画を進めていることは昨年12月から報じられ、2016年5月には続報が伝えられた。

 Amazon Oneは、米Boeingの「767-300」型機を用いる。大手貨物航空会社の米Atlas Air Worldwide Holdingsと米Air Transport Services Group(ATSG)から合計40機のBoeing 767-300をリースすることで提携しており、現在11機が運航している。Atlas AirがAmazon Oneの運用を担当する。

 Amazon.comワールドワイドオペレーション部門担当上級バイスプレジデントのDave Clark氏は、「空輸ネットワークの構築により、今後何年にもわたる『Prime』会員への即日配達を確実なものにする」と述べた。

 同社は2013年の年末商戦で配送遅延の混乱を経験したのをきっかけに、米UPSや米FedEx、米郵便公社(USPS)といった外部輸送業者への依存を減らしたいと考えるようになったとされている。Amazon Oneのほか、自社ブランドのトラックを使用する輸送ネットワーク、小型無人飛行機(ドローン)を用いた配送システムの構築などに力を入れている。

 なおAmazon.comは、「輸送パートナーと競合する意図はなく、とりわけ年末商戦シーズンに向けて輸送能力を増強する必要があるため」と述べている(米CNETの報道)。 

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