週間情報通信ニュースインデックスno.1048 2016/07/02


1.日本HPが「Elite x3」を公開、1台のスマホでワークスタイルを変革(7.1 nikkeibp)
  日本HPは2016年7月1日、都内でWindows 10 Mobileスマートフォン「HP Elite x3」の報道関係者向け体験会を開催した。公開された実機は最終版ではないものの、「Elite x3のさまざまな機能が体験できる状態」(日本HP)としていた

。  体験会では、日本HP パーソナルシステムズ事業本部 クライアントソリューション本部 本部長の村上信武氏が、製品のコンセプトを説明した。

 村上氏はさまざまなデバイスを用いたワークスタイルに触れ、「個々のデバイスは薄く、軽くなっているが、ACアダプターなどを含めればカバンは重いままだ」と指摘する。

 一方では、世界的にテレワークの普及が始まっているという。「仕事をする場所はオフィスだけではない。米国では80%の企業がテレワークを採用しており、20代はリモートワークで柔軟に働き、効率を高めたい意向がある」という。

 こうしたワークスタイルを採り入れることは、優秀な人材を引き留める重要な施策になっているという。「88%のマネージャーが、テレワークができないことを理由に人が辞めることがあると回答しており、2000年以降に成人になったミレニアル世代は柔軟な働き方ができなければ2年以内に会社を辞める、との調査がある」(村上氏)と数字を挙げた。

 その背景にあるトレンドとして、モバイルでもPCのように使える「デバイストレンド」、スマホが主役になり、持ち歩くデバイスは少ない方がいいと考える「ユーザートレンド」、同じOSが複数のデバイスで動き、クラウドにつながる「ソフトウエアトレンド」があるという。「これらを組み合わせたものが次世代のモバイルコンピューティングであり、その具体的な形がHP Elite x3だ」(村上氏)と定義した。

 このように多様化するワークスタイルを想定し、1台のHP Elite x3を様々な場所で利用するデモを披露した。

 電車で移動中には、片手でつり革につかまった状態でもWindows Hello対応のフロントカメラによる虹彩認証で画面ロックを解除。PowerPointアプリを起動し、片手でスライドを編集できることを示した。

 移動中に立ち寄ったカフェでは、HP Elite x3をノートPC型の外部ディスプレイ「ノートドック」に接続して、レポートを作成。大量の文字入力ではノートPCと同様のキーボードが使えることの優位性を示した。

 オフィスに戻ってきた際には、大型ディスプレイやキーボード、マウスを接続し、「HP Workspace」による仮想環境に接続。PCと同じWindows環境にリモート接続することで、マルチウィンドウで作業する様子を示した。また、CPUやGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)にサーバーリソースを利用できることの優位性として「Google Earth」のように重いアプリケーションでも滑らかに動作することを示した。

 発売日は2016年夏以降で、価格は後日改めて発表する。具体的な価格は「為替レートなどを考慮しながら検討中」(製品担当者)との回答にとどまったものの、ターゲットとしては「iPhone 6s Plus」の価格を念頭に置いているとした。

 国内では初公開となる「ノートドック」も披露した。ノートPC型のデバイスだが、CPUやメモリーは搭載せず、ディスプレイ、キーボード、バッテリーなどで構成される。HP Elite x3をUSB Type-Cケーブルによる有線か、Miracastによる無線で接続することにより外出先などでも「Continuum for Phones」を利用できる。キーボードの配列は発売時には日本語配列になる見込みだ。

 ノートドックが1kg程度であるため、スマートフォンとは別にノートPCを持ち歩く場合と比較して重量面でのメリットはないという。一方で、「持ち歩くデータをHP Elite x3に集約できることで、PCの置き忘れなどの紛失リスクを下げられる。さらにHP Workspaceによる仮想環境を利用すれば、Elite x3に保持するデータも最小限にとどめられる」(製品担当者)とセキュリティ上の優位性を挙げた。

 ノートドックの画面サイズは12.5型で、外形寸法は幅161.18×奥行き83.13×高さ7.87mm。本体左側にはMicro HDMI、USB Type-Cが1個とヘッドホンジャックを、本体右側にはUSB Type-Cポートを2個とバッテリー残量用のインジケーターを備える。

  2.2016年第1四半期の国内モバイルデバイスは前年同期比7.5%減(6.30 nikkeibp)
 調査会社のIDC Japanは2016年6月30日、国内のモバイルデバイス市場に関する調査結果を発表した。2016年第1四半期の出荷台数は、前年同期比7.5%減の1202万台にとどまった。

 市場は15年第4四半期(10月〜12月)に引き続き、2期連続でマイナス成長となった。2016年通期でも前年比4.6%減の4571万台にとどまると予測した。家庭市場向け同6.5%減の3509万台、ビジネス市場向けが同2.0%増の1062万台という。

 モバイルデバイスをスマートフォン、タブレット、PC、通信カードに分類し、デバイスごとの動向も調査。スマートフォン市場は、国内通信事業者がAndroid端末の在庫調整を実施したことから、前年同期比6.2%減のマイナス成長となった。タブレットは昨年のビジネス市場での大型案件の反動が大きく、やはり同6.2%減のマイナス成長だった。

 またPCは、2014年第3四半期(7月〜9月)から2桁のマイナス成長が続いてきたが、2016年第1四半期では8.1%減と1桁のマイナス成長だった。マイナス成長の底打ちが見えてきたという。

  一方タブレット市場は、ビジネス市場での導入が進むと予測。スマートフォン市場は、通信事業者によるキャンペーンが抑制され、家庭市場を中心にマイナス成長となるという。 

  3.XenAppでWebアクセス環境を社内LANから分離、日立がシステム構築サービス(6.29 nikkeibp)
  日立製作所は2016年6月29日、シンクライアント接続によってインターネットへのWebアクセス環境を社内LANから分離するサービス「セキュアWebブラウジングソリューション」を発表、同日提供を開始した。米シトリックス・システムズのアプリケーション仮想化ソフト「XenApp」を搭載した統合システムをオンプレミス環境に設置する。導入トレーニング、運用支援ドキュメント、運用管理ポータル、専用サポート窓口、システム稼働監視サービスもあわせて提供する。

 提供形態は2種類ある。一つは、ユーザー先に日立グループの資産として統合システムを設置し、これを従量課金で利用できるマネージドサービス「かんたんPrivateDaaS」である。価格(税別、以下同)は月額60万円から。もう一つは、ユーザーの資産として一括購入する統合システム「Hitachi Unified Compute PlatformかんたんVDIモデル」である。価格は845万円から。

 システムの中核をなすXenAppとは、Windows Server上で動作する個々のアプリケーションやデスクトップ環境を、シンクライアント(画面情報端末)を介してリモート操作するためのミドルウエアである。Windows Serverを複数ユーザーからターミナルサービス型で共有してリモート操作する仕組みをベースとしている。

 セキュリティ用途でXenAppを使う典型的なケースは、リモートで操作しているWebブラウザーからインターネットにWebアクセスするというもの。社内LAN上のパソコンから直接インターネットにつなぐ必要がないので、比較的安全にインターネットにアクセスできる。今回のサービスで使うXenAppのエディションには機能面での利用制限がないので、Webブラウザー以外のアプリケーションの操作やデスクトップ環境の操作も可能である。

4.品川区がWebアクセス用にVDIの統合システムを導入、NECが発表(6.29 nikkeibp)
  NECは2016年6月29日、品川区(東京都)に対して、標的型攻撃などによる情報漏えいを防止するための二つのセキュリティ製品を導入したと発表した。インターネットへのWebアクセスを仮想デスクトップを介して行うようにする統合システム「Application Platform for Secure Web Access」と、ファイル暗号化ソフト「InfoCage FileShell」である。いずれも2016年4月から稼働している。

 Application Platform for Secure Web Accessは、イントラネット(庁内ネットワーク)とインターネット接続環境を分離することによって、イントラネットにセキュリティ上の脅威が及ばないようにする手段の一つである。イントラネット端末から仮想デスクトップにシンクライアント接続した上でインターネットにWebアクセスする環境を提供する。イントラネット端末から直接インターネットにアクセスすることはできない環境で利用する。

 仮想デスクトップ環境を、必要なハードウエア/ソフトウエアを組み合わせて構築/検証済みとした統合型システムとして提供する。OSはWindows Server 2012 R2であり、Windows Serverをターミナルサービス型で共有しつつ、それぞれ独立したデスクトップのように使えるRDS(リモートデスクトップサービス)の仕組みを使う。

 品川区は、仮想デスクトップを介したWebアクセスのほかに、受信したインターネットメールを無害化してからイントラネット上の庁内メールシステムに転送する仕組みも導入している。不正な攻撃コードを含んだオフィス文書ファイルなどの添付ファイルを消去して安全な形で転送するものである。

 今回導入したもう一つのソフトであるInfoCage FileShellは、ファイル保存時に自動的に暗号化することによって、ファイルを介した情報漏えいを防止するソフトである。Active Directory管理下で、意識することなくファイルを自動的に暗号化し、暗号済みのファイルを自動的に復号できる。

  5.MVNO利用者の満足度が最も高かったのは「月額費用」で87.4%(6.28 nikkeibp)
  シンクタンクのMM総研は2016年6月28日、国内におけるMVNOの利用状況に関する調査結果を発表した。MVNO利用者を対象に、購入後の利用満足度について「23項目+総合満足度」を5段階評価で質問したところ、「大変満足」「やや満足」の合計総合満足度は62.7%。23項目で満足度が最も高かったのは「月額費用」の87.4%、次いで「データ容量」69.0%、「初期費用」65.5%、「回線速度」65.2%、「回線安定性」64.1%の順となった。

 同社では、MVNOの他人への推奨度についても調査。「勧めたい」が67.9%となり、「勧めたくない」5.5%の10倍以上だったという。

 同社はMNOとMVNOとの比較調査も実施した。全23項目について「今のMVNOで満足」、「価格が安いので今のMVNOでも納得できる」、「どちらともいえない」、「価格が高くてもキャリアの方がよかった」の4段階評価で質問した。その結果、すべての項目で「今のMVNOで満足」が「価格が高くてもキャリアの方がよかった」を上回った。「価格が高くてもキャリアの方がよかった」は5%未満にとどまった。同社では、MVNOでは通信料が安価に設定されているデータ通信が注目されているが、音声プランに関してもMVNOで満足しているユーザーが半数を超えていると分析した。

 事業者別の満足度では最も高い事業者は「mineo」の71.6%。次いで「BIGLOBE」68.8%、「IIJ mio SIM」の68.7%の順だった。

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