週間情報通信ニュースインデックスno.1041 2016/04/23


1.ドコモがVAIO Phone Bizを扱い、でもドコモショップでは売らないワケ(4.22 nikkeibp)
 VAIO(長野県安曇野市)は2016年4月22日、OSにWindows 10 Mobileを採用したスマートフォン(スマホ)「VAIO Phone Biz」を発売した。個人向けには、仮想移動体通信事業者(MVNO)の回線と組み合わせて使う、いわゆるSIMロックフリーのスマホとして展開する。

 他のSIMロックフリー端末と異なるのは、個人向けだけでなく法人向けの展開も重視していることだ。VAIOは同製品の発売を前にNTTドコモと組み、ドコモの法人向け営業網を通じて販売する。これまでiPhoneとAndroid搭載スマホを前に国内で存在感の薄かったWindowsスマホだが、ドコモの営業力を生かして市場開拓を図る考えだ。

 一方で、ドコモが全国に展開する小売店「ドコモショップ」の店頭に同製品が並ぶことはない。一体なぜなのか。 一体なぜなのか。ドコモの法人部門を統括する、取締役常務執行役員 法人ビジネス本部長の高木一裕氏が、VAIO Phone Bizの採用の経緯や販路を絞った理由について語った。

 −ドコモの方からVAIOに声を掛けたのか。
 そこは、日本マイクロソフトもWindowsスマホを広げたいという思いがあり、VAIOはスマホ市場に打って出たいという思いがあり、当社も顧客の要望に応えたいという思いがあった。それらが一致したというのがVAIOとの協議に至る一番の要因だと思う。当社での取り扱いを決めた後、アドバイスというとおこがましいが、VAIOに対して技術的なサポートなどをしてきた。

 −現在はiPhoneとAndroidスマホの2つを法人向けに提供しているが、それだけではカバーできない法人のニーズがあるのか。
 Windowsスマホは既存の社内システムやソフトとの連携が取りやすく、運用コストを抑えられるというメリットを訴求する。

 以前から扱っているノートパソコンやタブレットでは、「Windowsを使いたい」という希望が顧客から寄せられている。(Androidのタブレットと比較すると)数は多いわけではないが、顧客企業の最高情報責任者(CIO)の方が「自社の基幹システムとの親和性を考えるとWindowsタブレットが良い」とこだわりを持って選択されるケースなどがある。

 「小型軽量のWindows端末」という訴求もしていく。Windowsのパソコンやタブレットは物理的に重いという課題があり、慣れてきた顧客から「もっと良い環境はないのか」という要望をいただくこともある。iPadやAndroidタブレットでも、キーボードやソフトが使いづらいと感じて「Windowsに替えたい」と考える顧客もいる。

 そうした顧客にWindowsを提案し、さらにそれがスマホになるという提案をしていく。数は少ないが、早期に導入したいという顧客には既に具体的な話をしている。そうした取り組みを今後加速していく。

今回のWindows 10 Mobileであれば、例えば「Continuumでこんな使い方ができるんですよ。ディスプレイとキーボードだけ用意いただければ、机の上からパソコンをなくしてコスト削減できるかもしれませんよ」とお見せしてアピールしていく。Continuumは商談を進めるうえで武器になると思う。

 例えば製薬業界の医薬情報担当者(MR)などは、スマホとパソコン、タブレット、それに私用の携帯電話と4台の端末を持ち歩いていたりする。これをWindowsスマホとWindowsタブレットの2台にできれば鞄が軽くなりメリットは大きい。また、社外のいろいろなところで自席と同様に仕事ができるテレワークも訴求ポイントになる。

 −VAIO Phone Bizのような、Windows 10 Mobile搭載の高性能の端末やKDDI(au)やソフトバンクにもない。ドコモの型番を付け、ドコモショップで広く売る体制にしても良かったのではないか。
 今回の製品は熟練ユーザーの一部には売れると思うが、広くコンシューマーの方々に売れるかというと、まだ懐疑的なところがある。

 また、一般に法人顧客は同じ種類の端末を長期間使い続ける。ドコモブランドとして法人向けの端末を展開する場合、法人顧客のニーズに応えるため4年程度は在庫を持ちサポートし続ける必要がある。1年〜1年半で機種が入れ替わっていくコンシューマー向け端末とはそこが異なる。

 仮に当社が法人向けとして今回の製品にコミットしたら、4年くらい売り続けるのは厳しく、法人向けビジネスにとってはリスクになりかねない。それよりは、今後VAIOも次の製品を出されるだろうし、他社からWindows 10 Mobile端末が出る可能性もあるだろう。その時々の良い製品を提供する方が、顧客にも当社にも望ましいだろう。

 もし今回の製品がコンシューマーに売れそうだということであれば、皆様がイメージされるようなドコモブランドにし、当社もコミットしてコストを下げることも可能になると思う。だが現時点の環境では、VAIOブランドのままで扱う方が良いと判断した。

  2.JUASが「企業IT動向調査」と「ソフトウェアメトリックス調査」の最新結果を発表(4.22 nikkeibp)
 ユーザー企業のIT部門・IT子会社で構成する日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は2016年4月22日、IT投資マネジメントやシステム開発に関する二つの調査結果を発表した。ユーザー企業のIT投資・活用動向を調査した「企業IT動向調査2016」と、累計1275件の開発プロジェクトなどを分析した「ソフトウェアメトリックス調査2016」だ。いずれも各分野の調査としては、国内最大規模である。

  JUASのWebサイト(関連サイト)では、調査結果のダイジェスト版を公開している。例えば、売上高に占めるIT予算の比率は平均1.21%であること(図)や、約4割の企業がIT予算を増やそうとしていること、約3割の開発プロジェクト(100〜500人月の場合)で予算超過や工期遅延が発生していること、などを示すデータを掲載している。調査結果の詳細については、5月18日に発行する「企業IT動向調査報告書2016」に収録する。

 普及率の高いもの
・クラウド(プライベート、IaaS,PaaS,SaaSなど)
・モバイルアプリケーション
・MDM(モバイルデバイスマネジメント)
・ビッグデータ
・経営ダッシュボード
・BYOD

3.Microsoftの1〜3月期決算は減収減益、クラウド事業は躍進(4.22 nikkeibp)
  米Microsoftが現地時間2016年4月21日に発表した2016会計年度第3四半期(2016年1〜3月)の決算は、クラウド事業の躍進にもかかわらず減収減益となり、市場予想を下回った。

 米国会計原則(GAAP)ベースの売上高は205億3100万ドルで、前年同期比6%減少した。純利益は同25%減の37億5600万ドル、1株当たり利益は同23%減の0.47ドル、営業利益は同20%減の52億8300万ドルだった。

 事業別区分ごとの業績を見ると、OfficeやDynamicsを含む「Productivity and Business Processes」の売上高は65億2200万ドルで、前年同期比1%増だった。為替の影響を除いた場合は同6%増となる。

 企業向けOffice製品およびサービスの収入(為替の影響を除く)は7%増加し、中でも商用Office 365は63%成長した。消費者向けOffice製品およびサービスの収入(同)は6%増加し、Office 365のサブスクリプション総数は220万人となった。Dynamics製品およびサービスの収入(同)は9%増加した。

4.格安SIMの速度調査、FREETELが13.9Mbps、UQ、楽天が続く(4.21 nikkeibp)
  調査会社のMMD研究所は2016年4月21日、格安SIMサービスの通信速度に関する調査結果を発表した。結果を箱ひげ図で示した結果、中央値が高かったのはFREETEL SIMで13.9Mbps、次いでUQmobileが8.2Mbps、楽天モバイルが7.4Mbpsとなった。

 2016年3月28日〜4月1日の平日5日間、東京、大阪、名古屋、福岡、札幌の全国主要5都市の各駅3カ所ずつ、「Ookla Speedtest.net」を利用して計測した。その結果をデータのばらつきを示す箱ひげ図で示した。

 箱ひげ図の「箱の高さ(75%値)」に着目すると、UQmobileが20.5Mbpsで最も高く、mineo(au)が16.8Mbps、FREETEL SIMが16.6Mbps、IIJ mioが14.3Mbpsで続いた。

 従来の計測方法である平均値の速度結果についても発表した。それによると、ダウンロード速度が最も速かったのは、UQmobileで15.8Mbps、次いでFREETEL SIMが12.5Mbps、mineo(au)が10.6Mbpsで続いた。

 東京・恵比寿において、朝(午前9〜10時)、昼(正午〜午後1時)、夕方(午後5〜6時)の通信速度調査についても調査した。それによると、格安SIM全体の平均ダウンロード速度は、朝の時間帯では16.4Mbpsだったのに対し、トラフィックが集中するといわれている昼の時間帯は2.7Mbpsと顕著に速度が低下した。夕方の時間帯は昼よりは速度が回復し、全体の平均ダウンロード速度は13.7Mbpsだったという。

5.2016年のクラウド採用率は16.1%と微増(4.21 nikkeibp)
  ガートナー ジャパンは2016年4月21日、日本企業のクラウド・コンピューティングへの取り組みに関する調査結果を発表した。それによると、クラウド・コンピューティングの採用率は16.1%で、2015年調査の15.8%から0.3ポイントの微増となった。

 同社は、「クラウド・コンピューティングの採用率は2012年の10.3%から、この5年間で6ポイント近く上昇した」と指摘。平均すると1年間でおよそ1ポイントの上昇で、「日本におけるクラウドの採用スピードは、相当緩やかなものである」と分析した。

 2016年の採用率が伸びていないことについて、どのクラウドを選んだらよいか、コストはどうなるか、どの業務システムをクラウドに移行できるか、セキュリティは大丈夫か、といった「基本の確認」フェーズが続いているとする。「多くの企業はこの10年間、同様の議論を続けている」という。

 一方、今後の動向についても分析。クラウド上で提供されるモバイル・アプリケーション開発やIoTに関連したサービス、機械学習やブロックチェーン、クラウド・アクセス・セキュリティ・ブローカー(CASB)といった新しいサービスが急速に登場しつつあると指摘した。これらが、デジタルビジネスやクラウドファーストの考え方を加速させるきっかけとなり、企業のクラウドに対する取り組み全般を後押しするという。

 ガートナーは、企業では企業情報システムのクラウド化だけではなく、新しいサービスの可能性とインパクトにも早期に注目すべきと提唱する。

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