週間情報通信ニュースインデックスno.1037 2016/03/19


1.世界ウエアラブル市場、16年の出荷台数は1.1億台に、腕時計型がけん引(3.18 nikkeibp)
  米IDCが現地時間2016年3月17日公表したウエアラブル機器市場に関するリポートによると、2016年における世界出荷台数は1億1000万台となり、前年比で38.2%増加する見通し。ウエアラブル機器の年間出荷台数は今後も2桁台の伸びで増え続け、2020年には2億3710万台に達すると予測している。

 IDCが推計する2016年のタイプ別出荷台数は腕時計型とリストバンド型の合計が1億台で、前年の7220万台から38.5%増加する見通し。衣服型、アイウエア型、イヤウエア型といったこれ以外の形態の機器は980万台になるという。

 IDCによると現在のところ、米AppleのApple Watchや米GoogleのAndroid Wear端末といったスマートウオッチが注目されているが、今後は時計メーカーが手がける、“いくぶんスマート”な機能を備える「スマーター・ウオッチ」が台頭してくる可能性があるという。このタイプの機器は、従来の腕時計に活動量計や睡眠計などの簡素な機能を組み込んだもので、スマートウオッチのようにアプリを利用することはできない。このタイプの機器の利点は、メーカーがアプリの開発者やそのエコシステムなどを構築する必要がない点。またスマートウオッチのようにテクノロジー好きのユーザーではなく、一般のユーザーにも製品をアピールできるという。

 一方でスマートウオッチの市場は、一部の例外を除けばまだ初期段階にあり、各社の製品は今後も進化していくとIDCは分析している。例えば、見かけが従来の腕時計とそっくりのスマートウオッチや、スワイプやジェスチャー操作よりも簡素なユーザーインタフェース、スマートフォンのアプリに匹敵するスマートウオッチのアプリなどが登場する可能性があるとしている。

 同社が推計する2016年におけるスマートウオッチのOS別出荷台数は、Appleの「watchOS」が1400万台で最も多く、これにGoogleの「Android Wear」が610万台で続く見通し。このあとに韓国Samsung Electronicsの「Tizen」(320万台)、米Pebble Technologyの「Pebble OS」(200万台)などが続くと見ている。このうちwatchOSについては、第2世代モデル登場の噂とともに2016年の前半に需要がいくらか減速する可能性があるという。ただし、Apple Watchはその新モデルやエコシステムが奏功し、リポートの調査対象期間(2015〜2020年)の大半は首位を維持するだろうとIDCは予測している。 

    2.AppleがGoogleクラウドサービスを採用か、一部データをAWSから移行(3.18 nikkeibp)
  米Appleが米Googleのクラウドサービスの利用を開始すると複数の米メディアが現地時間2016年3月16日に報じた。最初にこれを伝えた技術関連ニュース配信の米CRNによると、両社は昨年の終わりにクラウド事業に関する契約を結んだという。

 Appleは現在、米Amazon.comの「Amazon Web Services(AWS)」と米MicrosoftのAzureを使用しているが、iCloudを中心とするサービスの一部データをAWSから「Google Cloud Platform」に切り替える。

 Amazon.comもMicrosoftもAppleが顧客であることを明らかにしていないが、Appelが昨年公開したiOSセキュリティ白書で、iOS関連のデータ保存にAWSとAzureを利用していることを明かしている。Appleは今後も両サービスの利用を継続する。

 しかし、Appleは39億ドルをかけて米アリゾナ州、およびアイルランドとデンマークにデータセンターを構築する計画を進めており、Google Cloud Platformの利用は短期間で終わるとの見方もある。

 これについて米TechCrunchは、クラウドインフラをAWS、Azure、Google、自社データセンターと多様化することがAppleの目的だと見ている。あるいは、Google Cloud Platformのビッグデータ解析プラットフォーム「BigQuery」が特にAppleの関心を引いた可能性があると考えている。

  3.企業におけるデジタルトランスフォーメーションの導入度合は「部分的」が約5割―IDC(3.17  nikkeibp)
 調査会社のIDC Japanは2016年3月17日、国内の企業がデジタル技術を活用してビジネスを変革する可能性についての調査結果を発表した。

 同社は、クラウドやビッグデータといった第3のプラットフォーム技術を利用して新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルや競争優位を確立する取り組みを「デジタルトランスフォーメーション(DX)」と呼ぶ、DXがどこまで導入されているかを、「リーダーシップ変革」「オムニエクスペリエンス変革」「ワークソース変革」「運用モデル変革」「情報変革」の5つの側面から調査した。

 その結果、回答企業の約半数が5段階で下から2番目の「限定的導入」だった。IDC Japanは、多くの企業がデジタル技術導入によるビジネス変革への取り組みを部分的には実施していると指摘。全社的取り組みに至るにはまだ時間がかかると分析した。

 DXの導入と活用については、個人に依存する「レベル1」の成熟度である企業が17.2%、標準基盤化しつつある「レベル3」が28.7%、定量的管理までに達している「レベル4」が7.2%、継続的革新という「レベル5」が1.3%となった。

4.Apple、「News」アプリを全パブリッシャーに公開、ブロガーも対象に( nikkeibp)
 米Appleは、iOSデバイスに組み込まれている「News」アプリケーションをすべてのパブリッシャーに対して公開する。同社が現地時間2016年3月15日に明らかにしたと、複数の米メディア(Bloomberg、CNET、Business Insiderなど)が報じている。大手出版社だけでなく、小規模な独立系報道機関や地方紙、ブロガーでも、Newsアプリケーション向けにコンテンツを配信できる。

 Newsアプリケーションは、昨年9月に米国で提供が始まった「iPhone」および「iPad」用のニュース配信アプリケーション。米New York Times、米Bloomberg、米Conde Nastなど100社以上の提携メディアを対象に、米国のほか、英国とオーストラリアで試験運用を行っていた。さまざまなソースからユーザーが関心のある分野のニュースや記事をまとめて配信する。

 Appleは、小規模出版社や個人ブロガーなどが手軽にNews対応フォーマットのコンテンツを作成するための編集ツールや、パブリッシャーが閲覧状況を追跡するための分析ツールも提供するとしている。

 Appleはこれにより、News用コンテンツの充実を図り、同様のプロジェクトに取り組んでいる米Googleや米Facebookに対抗する考えだと、上記メディアらは報じている。 

  5.NECやNTTなど、広域ネットワークの構成を動的に変更できるSDN技術を確立(3.14 nikkeibp)
 NEC、NTT、NTTコミュニケーションズ、富士通、日立製作所は2016年3月10日、広域ネットワークインフラで総合的なSDN(Software-Defined Networking)を実現する技術を確立したと発表した(ニュースリリース)。総務省の「ネットワーク仮想化技術の研究開発」の委託研究(期間は3年間)として、2013年6月から5社共同で推進してきた研究開発プロジェクト「Open Innovation over Network Platform」の最終成果である。SDNは、物理的なネットワーク構成を変更することなくソフトウエアでネットワーク構成を変えられる技術。

 5社が確立した新技術を利用することで、複数の通信事業者やサービスプラットフォーム事業者にまたがった広域の通信環境を最適化できるようになる。無線通信、光通信、IP通信といった異なるネットワークを統一的に扱うことも可能だ。

 従来のSDNは、動画配信のための高品質な仮想ネットワークをオンデマンドで構築したり、ユーザーの利用状況の変化に応じて動的に資源を配分したりといった挙動を、企業やデータセンターの単位で実現していた。新技術を利用すれば、同様の挙動を広域ネットワークにおいて実現できるようになる。

 コンテンツ事業者にとっては、ネットワークの専門知識を持っていなくても、ネットワークに必要なリソースを簡単に調達/利用できるようになる。サービスプラットフォーム事業者は、通信事業者から借り受けた仮想インフラにプログラマビリティの高さといった付加価値を付けて提供できる。

 プロジェクトでは、基盤技術の確立に加え、実際の広域環境での検証も実施した。1000台のスイッチ(仮想スイッチを含む)からなる複数のデータセンターのネットワークとSDNのWAN環境を物理的な実験環境の上に構築した。

     ホームページへ