週間情報通信ニュースインデックスno.10252015/12/19


1.2015年の国内IT市場は前年比0.1%増の14兆7837億円に―IDC(12.18 nikkeibp)
 調査会社のIDC Japanは2015年12月18日、国内のIT市場に関する調査結果を発表した。それによると、2015年の市場規模は、前年比0.1%増の14兆7837億円にとどまると予測した。

 国内IT市場は、2014年には金融機関などの大型案件とPC更新需要で企業のIT支出が増大したが、2015年にはその反動が顕著になったという。ただし、同社では今後、通信/メディアを除く、ほぼ全ての産業分野でプラス成長が見込まれていると指摘。特に銀行、製造業、小売業、運輸業、サービス業が堅調なIT支出を維持すると分析し、2016年の市場規模を同2.7%増だと予測した。2017年には同2.0%増と堅調な推移を予測している。

 同社は、国内IT市場の動向について、金融セクターにおける大手都市銀行やゆうちょ銀行での大型案件、地方銀行の再編によるシステム統合などの案件、大手金融機関を中心にFinTechやコグニティブなど、ITによるビジネス/サービス革新を進める動きが堅調になっているとした。それらが国内のIT投資をけん引しているという。

 なかでも製造業では、基幹システムの刷新を終えた企業において、グローバルサプライチェーンの最適化や、生産ラインの自動化、設計/開発領域でのデジタル化や標準化が進展。それらを見据えた環境整備へ進む動きが見られているという。オムニチャネル推進が加速する小売業では、それらを実現するプラットフォーム構築やデジタルマーケティングでの投資が拡大すると予測している。

 同社は、ユーザー企業調査の結果も発表した。経営層からIT部門に出される指示に、IoTなどへの取り組みが含まれてきたという。一方で、IT部門の課題には、ビッグデータなど「新たなIT戦略を検討する人材の不足」や「ITを活用する事業に関する知識不足」が上位に挙がっている。同社では、IT部門に経営層から課せられたミッションと、それを実行するためのIT部門の体制にギャップがあるとしている。

 同社では、IT部門の役割が変化していく中で、今後、ITベンダーにはIT部門の課題解決の支援を踏まえた提案が求められると指摘。IT部門のミッション達成に向けて伴走する役割を担うべきであると分析している。

     2.カリフォルニア州、自動運転車の無人走行を禁じる法案(12.18 nikkeibp)
 米カリフォルニア州の車両管理局は現地時間2015年12月16日、同州における将来的な自動運転車の走行ではドライバーが乗車している必要があるとする法案(上院法案1298)を発表した。

 カリフォルニア州では、自動運転車開発プロジェクトに取り組む米Googleがすでに170万マイル(約274万km)を超えるテスト走行を実施している。Googleのプロトタイプ車では脱着式のハンドルやブレーキペダルを搭載し、万が一の事態に備えてドライバーが乗車ているが、最終的にはハンドルやペダルが不要な完全自動運転を目指している(関連記事:Googleが開発中の自動運転車両、過去6年間で11件の事故)。

 今回発表された法案では、自動運転車メーカーは安全性と性能面で一定の要件を満たしていることを証明し、第三者機関による検査に合格する必要がある。

 自動運転車にはライセンスを取得したドライバーが乗車し、技術的な不具合などの緊急時に操縦できるようにする。

 メーカーに与えられる認可の有効期間は3年間で、自動運転車の性能、安全性、使用状況について定期的に報告する義務がある。民間への販売は認められず、リース提供に限られる。

    3.ガリバーの共創型新規事業開発プログラム、最優秀賞はハタプロ(12.18  nikkeibp)
 中古車事業のガリバーインターナショナルは2015年12月17日、同年7月に開始したベンチャー企業との事業創造プログラム「Gulliver Accelerator」の成果を発表した。総数約150のアイデアから三つに絞り、最優秀賞としてIoT(Internet of Things)端末を開発するハタプロの低価格SIM搭載IoT端末「flagle.io」を選出した。

 flagle.ioは加速度や温度、位置情報、二酸化炭素、花粉、騒音などの情報を取得する各種センサーを備えたIoT端末だ。自動車の運転席にあるヘッドレストの支柱に取り付けることで、運転車や車内の情報を得られる。収集したデータは低価格SIMカードを使った通信サービスを利用してクラウド上に蓄積し、AI(人工知能)により運転傾向を分析する。

 ハタプロ代表取締役CEO(最高経営責任者)の伊澤諒太氏は、「まずは高齢者の運転傾向を見える化したい」と語る。伊澤氏は「2025年には運転免許証を持つ人の約半分が高齢者になる」とし、「年を取ると本人が気付かなくても運転能力が落ちて事故を起こしやすくなる。flagle.ioによって運転能力の劣化を可視化することにより、早期対策が打てる」と主張した。

 flagle.ioの仕組みは、日本IBMのPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)である「Bluemix」で構築した。低価格SIMは世界約200カ国で利用できるグローバルSIMカード「TAKT」の利用を検討している。ハタプロのCOO(最高執行責任者)でflagle.ioの開発を手掛けた宮路優氏は、「ソラコムも低価格SIMを使ったIoT機器向けの通信サービスを出しているが、海外展開を視野に入れてTAKCの採用を考えている」と話す。

4.IBMとAppleの提携に基づいた企業向けiOSアプリが100種類以上に(12.17  nikkeibp)
  米IBMは現地時間2015年12月16日、米Appleとの提携に基づく企業向けiOSアプリケーション「IBM MobileFirst for iOS」が100種類を超えたと発表した。IBM MobileFirst for iOSアプリケーションの全リストを公開(PDF文書)している。

 IBMとAppleは2014年7月に企業分野における広範な提携を発表。以降、旅行および交通、金融、保険、小売り、電気通信業界向けや、医療分野向けにアプリケーションを開発し、14業界の65職種に向けて展開している。

   カナダAir Canada、フランスAXA、オーストラリアCoca-Cola AmatilなどがIBM MobileFirst for iOSアプリケーションを導入しているほか、日本郵政は高齢者向けサービス開発で提携を結んでいる。

 IBMによると、将来のIBM MobileFirst for iOSアプリケーションの多くは、コグニティブコンピューティングシステム「Watson」を統合したものになる。アプリケーションは継続的な使用とともに、従業員や顧客のニーズを学習する。

 またIBMは現在、Appleの12.9型タブレット端末「iPad Pro」に対応したアプリケーション開発に取り組んでいる。iPad Proのパワーと大画面、「iOS 9」のマルチタスキング機能を活用し、2つのアプリケーションを同時に立ち上げて操作できる。「Apple Pencil」によって、より詳細で高機能な作業を遂行できるとしている。

  5.2015年第3四半期の国内モバイルデバイス市場は、前年同期比4.2%増の1077万台―IDC( nikkeibp)
 調査会社のIDC Japanは2015年12月16日、国内のモバイルデバイス市場に関する調査結果を発表した。スマートフォン市場とタブレット市場(eReaderを除く)、PC市場、通信データカードなどのData Communicationを合計した市場に関する調査で、それによると、2015年第3四半期のモバイルデバイス出荷台数は、前年同期比4.2%増の1077万台に拡大。2015年通年では、市場の過半数を占めるスマートフォン市場の底支えはあるものの、家庭市場向け出荷が同1.8%減の3802万台、ビジネス市場向け出荷が23.6%減の1026万台と予測。合計で前年比7.4%減の4828万台にとどまると分析した。

 同社は2015年第3四半期のモバイルデバイス市場の動向について、スマートフォン市場やタブレット市場は二ケタ成長となったものの、PC市場がWindows XPサポート終了にともなう特需の反動の継続、円安による平均価格上昇の影響で買替えサイクルが長期化。出荷台数が同21.9%減の大幅なマイナス成長となったため、モバイルデバイス市場全体では1桁成長にとどまったと分析した。

 同社は、市場分野別でも動向を調査。それによると、2015年第3四半期の出荷状況は、スマートフォン市場が新製品の投入によって前年同期比13.1%増のプラス成長、タブレット市場も通信事業者向け出荷の好調に支えられ同29.1%増となった。

 2015年通期の予測について、同社は、PC市場では同市場の約6割を占めるビジネス市場でのPC買替えサイクルの長期化や、過剰な流通在庫の解消が進まないことが予測されると指摘。また、家庭市場では、PCの購買を促進する要素が少なく、ビジネス市場同様に過剰な流通在庫が短期的に解消せず、ITサプライヤーの生産/出荷調整が続くという。このため、2015年のPC市場は3割強のマイナス成長が続くと予測した。

 一方、タブレット市場は、ビジネス市場での導入が進むと予測。しかし、家庭市場ではWi-Fiモデルを中心にキラーアプリケーション不在の状況が続き、大型スマートフォンとの競合によって、タブレット市場全体としては2015年通年で前年比マイナス成長になると指摘している。スマートフォン市場については、各通信事業者によるスマートフォンの下取りなどのキャンペーンによる買替え需要によって、プラス成長を予測している。

 



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