週間情報通信ニュースインデックスno.9882015/03/07


1.5G時代に向け、IEEE802.11adの横展開を狙うIntel(3.6 nikkeibp)
  米Intel社は「Mobile World Congress 2015」(2015年3月2日〜5日、スペイン バルセロナ)において、60GHz帯を使う無線LANの規格IEEE802.11ad(WiGig)由来の無線通信技術を移動通信の高速化のアシストに使う方法や、無線通信をバックホールに使う提案をした。

 2020年を目標に開発が進む第5世代移動通信(5G)の時代には、無線LANとの協調や、基地局の小型化など新しい技術ニーズが生まれる。Intel社は、既にノートパソコンなどに向けた11ad(WiGig)対応の無線LANモジュールを出荷済み。5Gに向けて11ad(WiGig)技術の使いどころ広げ、自社の11adモジュール搭載機器の拡販を図る狙いがある。

 仕組みとしては、LTEの無線ネットワークの終端装置となる「eNodeB」に11ad(WiGig)のアクセスポイントを収容することを想定しているとする。eNodeBでLTEと11ad(WiGig)、それぞれに流すパケットを差配するとともに、端末からLTEと11ad(WiGig)の両方のリンクを通して送られてくるパケットを再構成して上位のネットワークに流す。ネットワークのリンク制御はLTEの制御チャネルを使って行う。LTEと無線LANを同時に使うこうした仕組みは、3GPPでは標準化されていないが、一部基地局ベンダーは実装を始めている。

 バックホールは、基地局同士や基地局とさらに上位のネットワークを結ぶための回線である。一般には光ファイバーなどの有線インターフェースが使われる。今後周波数利用効率を向上させるために、1つの基地局アンテナがカバーする範囲が小さくなる(小セル化が進む)と予想されているため、基地局アンテナ台数が急増すると考えられている。

 有線の回線を敷設するのには手間がかかる。そこでここを無線化するニーズが高まっている。60GHzは通信帯域が広く、Gビット/秒級の伝送速度を得られるので、バックホールに向くというわけだ。   

2.Apple Watch」の初年出荷個数は1540万個、シェアは5割超との予測(3.6 nikkeibp)
  「Apple Watch」は、発売初年の出荷個数が競合メーカーの合計を上回り、世界スマートウオッチ市場拡大の起爆剤になる可能性がある――。こうした予測を米国の市場調査会社、Strategy Analyticsが現地時間2015年3月5日に公表した。

 Strategy Analyticsによると、2014年におけるスマートウオッチの世界出荷個数は460万個だった。これが2015年は前年比6.1倍の2810万個になると同社は見ている。このうちApple Watchの出荷個数は1540万個で、世界市場の大半(54.8%)を占めると予測する。

 同社はその根拠として、Appleのブランド力、忠実なファン層、小売り事業の規模、アプリケーションのエコシステムを挙げており、これらがApple Watchの堅調な販売につながるとしている。ただし、その初代モデルは必ずしも完璧とは言えないと、同社は指摘している。

 例えば、ハードウエアデザインは、中国Huawei Technologies(華為技術)が先ごろ発表したAndroid Wear搭載スマートウオッチ「Huawei Watch」などのライバル端末に比べて、魅力が劣る可能性があるという。また、そのバッテリーの持ち時間は、腕時計に慣れ親しんでいる人が求める水準ではない。割高な価格設定も一般消費者向け製品としては、課題となる可能性があるという。Appleが競合メーカーの一歩先を進むためには、その第2世代モデルを、目に見える形で改善する必要があると、Strategy Analyticsは指摘している。

 Appleは米カリフォルニア州サンフランシスコで3月9日(現地時間)に特別イベントを開催する。このイベントで同社は、これまで明かさなかったApple Watchの発売日や各モデルの価格、機能詳細といった情報を公開すると見られている。   

       3.Galaxy S6は今までにない美しさ、しかし指紋が目立つ(3.5 nikkeibp)
 まずは最も目を引く、本体デザインについて見ていこう。Galaxy S6とS6 edgeの本体カラーは「ホワイトパール」「ブラックサファイア」「ゴールドプラチナ」の3色が両モデルに共通で、「ブルートパーズ」はS6、「グリーンエメラルド」はS6 edgeの限定カラーとなっている。

 いずれも本体の両面を「Gorilla Glass 4」によるガラスで覆っており、これまでのプラスチックや樹脂を多用したデザインとは大きく印象が変わった。製品名の表記も「GALAXY」から「Galaxy」へと変わったように、ブランド全体が大きくリニューアルされている。

 MWCの会場のように、天井に複数のライトがある場所ではそれらの光が複雑に反射し、まぶしく感じるほどだ。特にGalaxy S6のブルー、S6 edgeのグリーン色の派手さは際立っている。  気になるのは、指紋が目立つ点だ。クロスで丁寧に磨いた状態では圧倒的な美しさを感じるが、ひとたび使い始めれば多数の指紋が付着し、廉価なメッキのように見えてしまう。

4.異なる通信インフラを一元制御、NECが「トランスポートSDN」を展示(3.4 nikkeibp)
    スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2015」で、NECは異なる通信インフラをまたがる広域ネットワークをSDN(Software-Defined Networking)で柔軟に制御する「トランスポートSDN」のデモを展示した。

 通信インフラ分野では、2014年に目立ったNFV(Network Functions Virtualisation)関連の展示は一般的となり、目新しい展示は少ない。会期に合わせて、世界の先端を走る韓国のSKテレコムやNTTドコモなどがNFVの商用ベンダー調達を発表するなど、NFVが提案フェーズから商用フェーズに差し掛かっているからだろう。インフラベンダー各社の間では、次の通信インフラに向けた新たな提案が始まっている。今回のNECのデモもこれに該当するものだ。

 現在の通信事業者の広域ネットワークは、無線アクセス分野やパケット/光伝送分野など、異なるネットワークドメインごとに分かれて独立管理されている。さらにそのドメインの中でも、複数のレイヤーに分けた運用がなされており、異なるドメインやレイヤーにまたがった運用・管理ができていない点が課題という。

 NECが今回提案したトランスポートSDNでは、このような課題を解消する。異なる通信ドメイン/レイヤーを一元管理できる「トランスポートSDNコントローラー」を新たに用意している。具体的には、同社のモバイルバックホール製品「iPASOLINK 200」、パケット伝送装置「DW7000 PTN」と光伝送装置「DW7000 WDM」を、トランスポートSDNコントローラーで一元管理し、障害が発生した時などに自動的にネットワークの経路を変更するというデモを見せた。

 トランスポートSDNコントローラーでは、上記のネットワーク機器がそれぞれ備える管理機能「EMS」(Element Management System)を、コントローラー側で一元的に操作できるようにドライバーを用意した。これによってネットワーク資源を抽象化し、異なるドメインやレイヤーにまたがった仮想ネットワークを柔軟に作成したり、制御できる機能を実現している。

 今回はコントローラー側でNEC製品を一元管理できるようにしたが、商用化に当たっては、マルチベンダー体制に対応できるかどうかが課題になりそうだ。それぞれのネットワーク機器が備えるEMS機能をトランスポートSDNコントローラーで扱えるようにするには、個々の機器ごとにドライバーを開発する必要があるからだ。

 NECでは、幅広くコントローラーを利用してもらえるように、今回のコントローラーを「O3 Orchestrator suite」という名称にしてオープンソースとして公開した。オープンソースの力を借りて、同社の考え方を広めていくアプローチも見せる。  

    5.中国ZTE、4月に新スマホ「Blade S6」を日本で発売(3.4 nikkeibp)
  中国ZTEは2015年3月3日、スペイン・バルセロナで開催中のモバイルカンファレンス「Mobile Wireless Congress 2015」で、スマートフォンの新機種「Blade S6」を2015年4月に発売することを明らかにした。同社アジア独立国家共同体(CIS)地域CEO(最高経営責任者)の張樹民氏が取材の中で語った。

 Blade S6の画面サイズは5インチで解像度は720×1280ドット。8コア構成のプロセッサを搭載し、1300万画素のカメラを内蔵する。本体の重さは134g。加速度センサーを使った端末動作(ジェスチャー)で通話やマナーモードへの切り替え、カメラの起動など様々な機能を呼び出せる。ジェスチャーは10種類用意しており、ユーザー自身で起動したいアプリを設定可能だ。

 日本ではキャリア経由での提供とSIMロックフリー端末としての販売を予定する。ZTEは2014年9月にSIMロックフリー端末「Blade Vec 4G」を日本で発売した。張氏は「日本市場は世界のショーケース。従来のキャリア向けに卸すBtoBビジネスに加えて、直接消費者に販売するBtoCビジネスにも力を入れていく」とし、今後、Blade S6を皮切りに複数機種を日本市場で販売していく意気込みを語った。

 ZTEの張氏は取材の中で、「2011年、2012年の国際特許出願件数は世界でトップ。2013年はパナソニックに次いで2位だった。LTE関連の特許は世界で13%を押さえている」と知的財産を重視していると主張。ZTE関係者は「一部の中国企業はインドで特許を侵害し、発売停止に追い込まれた。我々は知的財産を尊重し、重視する」と中国小米(シャオミー)を意識する姿勢を示した。

 端末の価格戦略でもシャオミーを牽制。「ZTEはミドルクラスからハイエンド機種を充実させ、ローエンドモデルを絞っている。中国では数だけ大量に出しているが、利益率が著しく低い企業がある。100台売ってもiPhone1台分の利益にも達しない」(ZTEの張氏)。ZTEはあくまでも別路線で市場を開拓するとの姿勢を見せた。

 ZTEは世界19カ所に開発拠点を構えており、グローバルで人材強化を進めているという。張氏は「カナダに拠点を置くブラックベリー(BlackBerry)のセキュリティチームのほぼ全員がZTEに入社した」ことも明らかにした。

 ZTEがこうした技術や人材への積極投資を訴求するのは、中国企業の製品に対して根強く残る、安かろう悪かろうといったイメージの払拭が念頭にありそうだ。「我々は日本市場を必死に理解しようとしている。今の中国もぜひ理解していただきたい」(張氏)。

        

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