週間情報通信ニュースインデックスno.9772014/12/20


1.3.5GHz帯は携帯大手3社に順当割り当て、ただしKDDIには特別な条件付与(12.19 nikkeibp)
  総務省の電波監理審議会は2014年12月19日、第4世代移動通信システム向け3.5GHz帯120MHz幅の割り当てについて、NTTドコモとKDDI/沖縄セルラー電話、ソフトバンクモバイルの3者に割り当てることが適当とする答申を示した。

 総務省は今回の割り当てから、周波数を一体的に運用している事業者に対し、同時に申請できないよう方針を改めている。その結果、周波数を一体的に運用しているソフトバンクモバイルとワイモバイルは同時申請できず、10月28日の申請締め切り日までには、NTTドコモ、KDDI/沖縄セルラー電話、ソフトバンクモバイルの3者が申請した。今回、総務省は割り当て対象の120MHz幅を40MHz幅ずつ3者に割り当てる方針としていたため、無風で携帯大手3社に割り当てられることが確実となっていた。

   2.NTT東西のサービス卸でケーブル連盟も意見書、過度のキャッシュバック規制など要望(12.18 nikkeibp)
  日本ケーブルテレビ連盟は2014年12月18日、電気通信事業法第172条の規定に基づき、NTT東西による光回線の「サービス卸」に対し、約款の作成と公表などを求める意見申出書を総務大臣宛てに提出した。連盟の意見書では、携帯電話の販売で問題になったような過度のキャッシュバック競争に巻き込まれる可能性があることに強い懸念を示している。

 連盟の意見書では、「卸電気通信役務であっても相互接続と同等の事前認可とし、約款の作成、公表の義務化」「サービス卸を通じた不当なNTTグループ連携が行われないために適切に監視しチェックする体制の整備」「過度のキャッシュバックを規制する仕組みあるいは具体的な監視の方法を構築すると共に、事後に発動される業務改善命令制度とは異なる予見的な行政指導などの手順を講じる」などを求めている。

 キャシュバック競争が過熱していったん顧客が奪われると、ケーブルテレビの事業規模では建て直しは厳しい。このため、たとえ事後に業務改善命令が発令されても効力を発揮しないと考え、事前に予見的な措置を求める内容となっている。

3.ラックが2014年のサイバー事件・事故を総括、「三つの重大な課題が露呈」(12.17 nikkeibp)
  セキュリティベンダーのラックは2014年12月16日、今年のサイバー事件・事故を総括する報道陣向けの説明会を開催した。登壇したラック取締役専務執行役員の西本逸郎氏は、「2014年はサイバー犯罪のO2O(オンライン・ツー・オフライン)が鮮明になったり、内部犯行の社会インパクトが拡大したり、脆弱性の深刻な問題が発生したりなど、様々な動きが観測された1年であった」と語った。

 サイバー犯罪のO2Oについては、ソニー傘下の米国法人ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)が2014年11月にサイバー攻撃を受け、内部データを盗まれたとされる件を例に、「攻撃をオンライン上で行い、実被害(盗んだデータを使った脅迫など)はオフラインで発生させるなど、サイバー犯罪のO2O化が進んでいる」(西本氏)とした。

 内部犯行については、「今年はベネッセホールディングスや横浜銀行、国立国会図書館の事件など、印象的な内部犯行が多かった」(西本氏)とした一方、「これらの内部犯行は、企業が行っているセキュリティ対策(ログ取得など)によって、犯行者を特定できたのだろう」(同)と語った。内部犯行を防げなかった一方で、ログなどから証拠を集められる環境を整えていた点は、一定の評価ができるという。

 脆弱性の問題については、「OpenSSLの『Heartbleed』、bashの『ShellShock』など、深刻な問題が露呈した1年だった」(西本氏)。また、最近のトレンドとして、海外のセキュリティベンダーが脆弱性にキャッチーな名前を付けており、「ユーザーに啓発する上で非常に良いアプローチになっている」とした。例えば、OpenSSLのHeartbeat(心臓鼓動)機能に見つかった脆弱性では、Heartbleed(心臓出血)という名前を付けるといった具合だ。

 続けて西本氏は、2014年に露見したセキュリティに関する重大な課題を三つ説明した(写真2)。一つめの課題は、脆弱性対応のスキームが破たんしていること。脆弱性の対応はパッチを当てることが最適とされているが、「今年発覚した大きな脆弱性のうち、bash以外は新しいバージョンでないと対応できない。新しいバージョンにすれば余計な機能が加わり、その分1年後に発覚するような新しい脆弱性を抱えるリスクがある。パッチを当てれば当てるほど、脆弱性を抱えることになる」(西本氏)。

 二つめの課題は、標的型攻撃が常態化していること。「昨今のサイバー攻撃は、不特定の企業を狙うのではなく、特定の企業を標的にしている場合が多い。完全に攻撃を防御することは難しく、いかに被害を最小限にとどめるかが重要である」(西本氏)。被害を最小限に抑えるには、「標的型攻撃の具体的な手法を理解することが必要」と、ラックセキュリティ事業本部サイバー・グリッド研究所の初田淳一研究員が説明。「攻撃を理解する上で、我々が出した標的型攻撃の分析レポートを参考してほしい」(初田氏)と、同日ラックが公開した「Cyber GRID View vol.1」を紹介した。

  4.日本MSが国内DCからOffice 365提供開始、ソニー生命などが採用(12.16 nikkeibp)
 日本マイクロソフトは2014年12月16日、法人向けクラウド型メール・グループウエア「Office 365」の日本国内データセンター(DC)からのサービス提供を開始した。これまで海外のデータセンターから提供していたが、日本の既存顧客については順次、国内施設からの提供に切り替える。さらに、金融機関や医療機関、官公庁など、日本国内にデータを置く必要がある顧客の獲得を加速させる考えだ。

 金融機関では、ソニー生命保険が採用を決めた。同社では営業担当者が扱う説明・契約書類のペーパーレス化が進んでいる。一方で、本社部門でのペーパーレス化推進のために、Office 365を選択したという。

 ソニー生命保険の長谷川樹生執行役員IT戦略本部・共創戦略部担当は「SharePoint・Exchangeの導入を検討したが、社内サーバーで運用する場合は既存システム比で3倍のコストがかかることが分かった。Office 365ならそれと同等のことを従来のコストの範囲内でできる。金融機関としてカントリーリスクの軽減を重視しており、日本国内の施設から提供される点も高く評価した」と述べた。

 地方自治体では、東京都豊島区や福岡県太宰府市、鹿児島県薩摩川内市などでの採用が決まっているという。       

5.世界のスマホ人口、2015年は19.1億人に、世界人口の4分の1以上(12.15 nikkeibp)
  米eMarketerが現地時間2014年12月11日までにまとめたスマートフォン市場に関する調査によると、2014年における世界のスマートフォンユーザー数は16億3900万人で、前年から25.0%増加する見通し。これが2015年には19億1460万人となり、スマートフォンの利用者は初めて世界人口の4分の1以上を占めるという。

 また2016年には21億5500万人と、初めて20億人を突破。2018年には25億6180万人となり、世界の3分の1超の消費者がスマートフォンを利用するようになると予測している。これに伴い2018年には、全携帯電話ユーザーに占めるスマートフォンユーザーの比率が51.7%となり、フィーチャーフォンが少数派になるとしている。

 同社によると、低価格のスマートフォンは、まだインターネットにアクセスしていない消費者が多い新興国市場で新たな商機を生み出すという。一方、成熟国市場ではスマートフォンによってメディア利用のスタイルが急速に変化し、マーケターはモバイルの重要性をこれまで以上に意識するようになるという。

 別の調査会社である米IDCが先ごろした、今年のスマートフォン世界出荷台数は12億8800万台。これが2015年には14億台に、2018年には19億台になると予測している。  これに対し、eMarketerは1台以上のスマートフォンを所有し、1カ月に1度以上利用している人の数をまとめている。eMarketerによると、2013年に世界で最もスマートフォンユーザーが多かった国は中国で、その数は4億3610万人。2位は米国の1億4390万人で、このあとインドの7600万人、日本の4050万人、ロシアの3580万人と続いた。今年の順位はこれと同じだが、中国のユーザー数が初めて5億人を超えると同社は予測している。

 また、2015年にはロシアのユーザー数が日本を抜き世界4位になり、2016年にはインドが米国を抜き2位になる。さらに2018年にはインドネシアが1億人を超え、同国のスマートフォンユーザー数順位は中国、インド、米国に続く4位になるとeMarketerは予測している。   

 

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