週間情報通信ニュースインデックスno.969 2014/10/18


1.アップルが薄型化したiPad Air 2や5KディスプレイのiMacを発表、iOS 8.1も提供(10.17 nikkeibp)
 米アップルは2014年10月16日(現地時間)に新製品発表会を開催し、iPadやMacに関する多数の新製品を一挙発表した。発表会にはCEOのティム・クック氏が登壇し、薄型化した「iPad Air 2」とTouch IDに対応した「iPad mini 3」、Retina 5Kを搭載した「iMac with Retina display」を新たに発表、Mac miniも刷新した。ソフトウエアとしては、「iOS 8.1」を10月20日より、「OS X Yosemite」は本日から無料で提供を始める。
クック氏はiPhone 6の発売を振り返り、最初の30日間の販売台数として新記録を樹立したことや、今週末で32の国や地域に展開したという成果を披露した。特に10月17日から新たに中国で発売することに言及し、チャイナ・モバイル、チャイナ・テレコム、チャイナ・ユニコムの3大キャリアからTD-LTEとFDD-LTEに両対応したモデルを発売することを強調。「iPhoneのローンチとして過去最大」(クック氏)と自信を見せた。
iPadについては、これまでに世界で2億2500万台のiPadを販売してきたという数字を披露。2014年第3四半期におけるiPadの出荷台数が、レノボ・HP・デル・Acerの4大PCメーカーのPC出荷台数を上回ったことを示し、「どんなデスクトップPC、どんなノートPCよりもiPadは売れている」(クック氏)と自信を見せた。
iPad Air 2は前モデルのiPad Airより18%薄型化し、厚さは6.1mmとなった。発表時には、鉛筆の3分の2程度の薄さであることを強調し、「2枚重ねても、初代iPadより薄い」(シラー氏)と説明した。
 従来は5メガピクセルだったカメラも、8メガピクセルに強化。「iPadは写真を撮影するための最適なビューファインダーでもある」(シラー氏)と位置付け、バーストモードやタイムラプス動画、スローモーション撮影など多彩な撮影機能に対応した。
 通信機能としては、最大866Mbpsの802.11ac Wi-Fiに対応。LTEは20のバンドに対応し、「他のどのタブレットよりも幅広い対応」(シラー氏)と語った。iPhone 6同様に、CA(キャリアアグリゲーション)にも対応する。
 iPad Air 2の価格は、Wi-Fiモデルが499ドル(16GB)・599ドル(64GB)・699ドル(128GB)、Wi-Fi+Cellularモデルが629ドル(16GB)・729ドル(64GB)・829ドル(128GB)となった。カラーバリエーションとして、従来のスペースグレー、シルバーに加え、新たにゴールド色が加わった。

 2.iPhoneを越えるAndroid機は登場するか?「スマホ・タブレット満足度ランキング」(10.17 nikkeibp)
  2014年10月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催しているIT展示会「ITpro EXPO 2014」で、日経パソコンの松元英樹記者が「スマートフォン・タブレット・パソコン満足度ランキング2014」の結果について講演した。ユーザーの生の声を紹介しながら調査の分析結果を解説した。
  今回の調査は2014年5〜6月にWebサイト上で実施し、総数1万5859人が回答した。 「スマートフォンの総合満足度」は、1位が「iPhone 5s」、2位「iPhone 5」、3位「iPhone 5c」とアップル製品が上位を占めた。「シンプルで分かりやすい操作性のほか、デザインに優れ、動作の安定性も高い」(松元記者)ことが評価につながった。Android機では大画面で評価を得た「GALAXY Note」が4位。音楽や映像の機能を強化している「Xperia」が5位に入った。
  9位のシャープ「AQUOS」や11位の富士通「ARROWS」といった国内メーカー製品は旧モデルで「発熱が大きい」「フリーズする」といった声が多く、満足度が伸び悩んだ。一方、AQUOSがバッテリーの評価でiPhoneを上回るなど新モデルによる改善の兆候もある。「来年はiPhoneの評価を超すAndroid機が登場するのではないか」(松元記者)と予測する。
  「タブレットの総合満足度」でもアップル製品が1位から3位を獲得した。薄型の「iPad Air」が1位、小型の「iPad mini」が2位、その他の「iPad」が3位。Android勢では4位の「Nexus 7(2013年モデル)」が健闘したものの、「携帯性と操作性が高く、しばらくはiPadにライバル不在の状態が続く」(松元記者)と分析した。

 3.家庭向け機器の業務利用が広がる実態が明らかに、「ネットワーク機器人気ランキング 2014」(10.17 nikkeibp)
  2014年10月17日まで東京ビッグサイトで開催しているIT展示会「ITpro EXPO 2014」で、日経NETWORKの山田剛良編集長が「ネットワーク機器人気ランキング 2014」と題した講演を行った。日経NETWORKが5〜6月に実施した調査「ネットワークの実態調査 2014」の結果に基づく。
 日経NETWORKは、2002年から業務ネットワークの管理者を対象に、運用しているネットワークの実態やトラブル体験など、ネットワーク管理者の生の声を集めるアンケート調査を実施している。今回、管理や運用トラブルに関する質問に加え、調査対象の業務ネットワークで使われている主なネットワーク機器のベンダー名を調査した。日経NETWORKの読者層を反映し、中小規模のネットワークで人気のネットワーク機器ベンダーが明らかになった。
 対象としたネットワーク機器はルーター、スイッチ、無線LAN機器の三つ。スイッチに関しては8ポート未満の小型レイヤー2スイッチ、9ポート以上の中型レイヤー2スイッチ、高機能のレイヤー3スイッチに分けて集計、無線LAN機器もアクセスポイント製品と無線LANコントローラーで分けて集計した。今回の調査は2014年5月6日から6月22日までWebサイト上で実施し、総数688人からの回答を集めた。
 ルーターでは、1位が「ヤマハ」、2位「シスコシステムズ」、3位「NEC/NECプラットフォームズ」、4位には僅差で「バッファロー」が続いた。「全体に家庭向け機器を得意とするメーカーが上位に目立つ。中小規模の企業では家庭向け機器が業務ネットワークでも使われている実態を反映している」(山田編集長)。拠点数別に集計した順位を見ると、この傾向はさらに明確になる。1拠点のみのネットワークではバッファローが1位になるなど、拠点数が少ないほど家庭向け機器のメーカーが目立つ。
 無線LANアクセスポイントは圧倒的1位に「バッファロー」が入り、2位「シスコシステムズ」、3位「NEC/NECプラットフォームズ」と続く。この要因について山田編集長は、無線LANの最新規格である「802.11ac」への期待の高さを挙げた。導入した無線LANの対応規格を聞いた別の質問で、11ac対応と答えた率が12.9%もあったことなどが根拠となるという。無線LANコントローラーは、1位が「シスコシステムズ」、2位「アルバネットワークス」、3位「富士通」だった。

 4.「クラウドなら失敗を恐れずにトライアンドエラーで事業に着手できる」、AWSの長崎社長(10.16 nikkeibp)
  「クラウドは破壊的イノベーション。新興企業でも初期投資なく事業をスタートできる。うまく行かなかったら止めればいい」---。アマゾンデータサービスジャパン社長の長崎忠雄氏は2014年10月16日、ITpro EXPO 2014で講演し、クラウドサービス「Amazon Web Services(AWS)」の特徴と動向、および国内4社の活用事例を紹介した。
 冒頭で長崎氏は、AWSは2006年にサービスを開始してから8年の歴史しかないが、ITの変革期の中枢にいるとして、IDCジャパンの市場レポートを紹介した。レポートでは、メインフレーム/端末とC/S(クライアント・サーバー)に次ぐ第3のプラットフォームとして、モバイル/ソーシャル/ビッグデータ/クラウドの四つを挙げている。
 これら四つのテクノロジーが第3のプラットフォームであることは十分に実感できると長崎氏は言う。クラウドは、必要な時に必要なだけITリソースを調達できる。ビッグデータは、データ分析のコストを大きく減らす。モバイルは、情報の生成、流通、共有、保存の流れを大きく変容させる。
 第3のプラットフォームのインパクトは大きく、破壊的イノベーションであると長崎氏は説明する。大企業がこれまで作り上げてきたIT基盤に安住してしまっていると、気が付いた時には新興企業に事業を侵食されてしまうという。長崎氏は、書籍『イノベーションのジレンマ』を紹介し「新しい流れに目を向けないと商機を逸する」と説いた。
 イノベーションのジレンマは、ITエコシステムにも起こっているという。従来のオンプレミス型のITシステムは、余剰なリソースを運用しなければならないので無駄が多いという。第3のプラットフォームの時代に新興企業が力をつけていく中で、大企業もまた意識を変える必要があるとした。
続いて長崎氏は、2006年から現在までのAWSの進化について説明した。そもそも米Amazon.comは物販企業であり、物販と同様にマウスのワンクリックでハードウエアやストレージを調達したいという需要からクラウド事業をスタートさせた。現在では世界の9拠点にデータセンターを持ち、190カ国以上で数十万社の顧客が使う。値下げは累計で45回に及ぶ。
  40以上のサービスのうち、特に企業システムのAWSへの移行を促進した原動力は三つあるという。VPN接続の「Amazon VPC」、専用線接続の「AWS Direct Connect」、購入済みのソフトウエアを持ち込めるBYOL(Bring Your Own License)である。  さらに長崎氏は、注目すべきサービスをいくつか紹介した。仮想デスクトップの「Amazon WorkSpaces」、ドキュメント共有の「Amazon Zocalo」、モバイル向けでは「Amazon Mobile Analytics」や「Amazon Cognito」、ビッグデータ分析向けでは「Amazon Elastic MapReduce」「Amazon Redshift」「Amazon Kinesis」、---などである。  

 5.「技術力が世界一でも成功できない日本企業の課題とは」、ベンチャークレフ宮本氏(10.16 nikkeibp)
  「3年後の2017年、Googleの自動運転車が製品化され、みなさんも購入できるようになる。正式発表はされていないが、シリコンバレーではそう言われている」――。
 2014年10月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催されている「ITpro EXPO 2014」のメインシアターで、ベンチャークレフの代表・宮本和明氏は「シリコンバレーに学ぶ!日本企業の成長戦略」と題して講演。Googleの自動運転車や「Google Glass」などのウエアラブルデバイスを例に取りながら、日本企業の課題について詳しく語った。
 宮本氏によると、自動運転車に取り付ける各種センサーのモジュールだけでも700万円以上はするという。気軽に購入できる価格帯とはならないようだが、自動運転車の製品化はもう目前に迫っている。「シリコンバレーにいると、テクノロジーが世の中をドラスティックに変えていく様子を肌で感じる。Googleのような企業は変化を起こせるが、日本企業は世界一の技術力を持っているにも関わらずムーブメントを起こせていない」(宮本氏)。
 宮本氏は、持参したGoogle Glassをかけながら、ウエアラブルデバイスの開発において日本企業が成功できなかった理由を「プラットフォームビジネスという視点が欠落していたから」と語った。
 プラットフォームビジネスの例としては、Google Glassでオンラインバンキングを利用する事例や「ウエアラブル ワレット」として利用できる事例を紹介。「決済のときには金額情報が組み込まれたQRコードをGoogle Glassで確認し、2回うなずけば決済が完了する。ウエアラブルデバイスというハードだけでなく、それを活用するためのプラットフォームも併せて構築していく。そこをできるかどうかがビジネスとして成功するかどうかのポイントとなる」(宮本氏)。
 一方、自動運転車の事例では、Googleがなぜ自動運転車を実用化できたのかの理由について、「ゼロから全てを自社開発するのではなく、外部から技術を購入したこと、併せて国の補助を受けて開発を進めてきたことによる」と述べた。


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