週間情報通信ニュースインデックスno.961 2014/08/16


1.KDDIの“人間Wi-Fi隊”が「弱虫ペダル」仕様で夏コミに出動、人力充電 器も投入(8.12 nikkeibp)
 KDDIは2014年8月12日、東京ビッグサイトで15日〜17日に開催される同人誌即売会イベント「コミックマーケット86」(コミケ86)におい て、週刊少年チャンピオンに連載中の自転車競技を題材とした人気漫画「弱虫ペダル」とコラボレーションした形で電波対策を実施すると発表した。

 開催当日は、弱虫ペダルのラッピングを施した車載型基地局を西展示場外に配置。同基地局は、複数の周波数帯で同時にLTEデータ通信を可能にする技術 「キャリアアグリゲーション(CA)」に対応した最新バージョンだという(関連記事:夏イベント会場でも快適に高速通信、KDDIが「CA対応基地局車」 を投入)。

 会場内では、弱虫ペダルの主人公が通う「総北高校自転車競技部」のユニフォームを着用した「人間Wi-Fi隊」(写真2)のメンバーがエリア対策を担 当。メンバーはそれぞれ、無線LANルーターやバッテリーを装備した「歩くau Wi-Fi SPOT」としてコミケ参加者によるWi-Fi通信を中継、LTE/3Gトラフィックをオフロードして会場の電波状況を改善する役割を担う。

2.T-Mobile US断念に「選択肢で頭がフル回転」とソフトバンク孫社長(8.8 nikkeibp)
 「毎日いろんなことがある。頭がフル回転していて、選択肢を考え続けている。経営って面白い」−−。2014年8月8日に開催したソフトバンクの第1四 半期の決算の冒頭で、同社の孫正義社長はこのように話した。
  2日前の8月6日、ソフトバンク傘下で米携帯電話3位の米スプリントは、同4位である米T-Mobile USの買収に向けた交渉を断念したと報じられた。この点について質疑応答で真っ先に質問が飛んだが、孫社長は「ソフトバンクとしては特定の会社の買収につ いて、一度も正式なコメントはしていない。今回においても公式コメントはなし」とした。

 しかし冒頭の発言は、次の選択肢に向けて孫社長が頭をフル回転させている意味に取れる。
第1四半期決算は増収減益も「実質的には35%増の増益」と説明
 そうして始まった同社の第1四半期決算は、1時間以上にわたってグラフを駆使しながら勢いを誇示するこれまでの同社のスタイルから一変。わずか30分ほ どで説明が終わるというあっさりしたものだった。

3.行き詰まりを感じたらマインドセットを学ぼう!夏休みにオススメの4冊(8.8  nikkeibp)
 新しい「スキル」を身につけるために、まずは本を読んでみるという人は多いだろう。プログラミング言語などの技術書や、「プレゼンテーション」「ファシ リテーション」などのビジネススキルについての本を読んで勉強するのは、自分の仕事の幅を広げる意味でも効果的なはずだ。

 ただ、様々なスキルを身につけても、いまいち仕事で生かせず、「伸び悩み」を感じる人もいるかもしれない。新人のころは学んだことが即、仕事に使えてい たのに、今では何かを学習しても成果に直結しない……というのは、中堅社員をはじめ経験をある程度積んだ人に共通する悩みだろう。

 そうした状況を打破できるかもしれないのが、スキルを学ぶのではなく、「マインドセット」を学ぶための読書だ。マインドセットとは、経験や教育などから 作られる「思考の様式」のこと。同じ組織で数年間働いていると、仕事に慣れて効率は上がるが、一方で発想がワンパターンになってしまったり、新しいことに チャレンジする機会が減ったりする。

 読書を通じて新しい「マインドセット」に触れれば、手持ちのスキルは変わらなくても、目の前にある問題を違った視点から見られるようになる。それが、解 決のための一歩を踏み出す力になる可能性は高い。


「デザイナーのように考える」ことが仕事に役立つ

 そんな力をもらえるのが、『クリエイティブ・マインドセット』(トム・ケリー、デイヴィッド・ケリー著、千葉敏生訳、日経BP社)だ。
 『クリエイティブ・マインドセット』の著者は、「世界で最もイノベーティブな企業」と称されたこともある、シリコンバレーのデザイン・コンサルティング 会社「IDEO」の創業者兄弟だ。この本によると、デザイナーのようにクリエイティブにものごとを考えるマインドセットを身につければ、デザイン以外の仕 事でも役立てられるのだという。

 デザイナーのようにものごとを考えることを、IDEOでは「デザイン・シンキング」と呼んでおり、これは企業の新商品開発や、スタートアップの現場など でも注目されている。著者のひとりデイヴィッド・ケリーは、大学院生がデザイン・シンキングを学ぶための「dスクール」をスタンフォード大学に設立した。 本の中では、そのdスクールを受講したコンピュータサイエンス専攻のインド系の院生たちに関するエピソードが紹介されている。

 コンピュータしか学んだことがなかった院生は、dスクールのクラスで度肝を抜かれる。なぜなら、10週間のうちに実際に会社を立ち上げ、商品やサービス をリリースするのだから。彼らは、発売されたiPadのためのニュース・アプリの試作品を4日間で作り、1日に数百回もの改良を加えながら、「Pulse News Reader」を完成させた。実はこのアプリは好評を博し、数カ月後のアップルのWWDC(世界開発者会議)では、壇上でスティーブ・ジョブズ自らが Pulse News Readerを紹介した。そして2013年には、Linkedinに9000万ドルで買収された。

 デザイン・シンキングでは、とにかく行動を起こし、「実験」を繰り返し、問題の解決に近づこうとする姿勢が重視される。そのために必要なのは「自信」 だ。自信がなければ、チャレンジすることはおろか、会議で自分の意見を述べることすらためらってしまう。組織に自信を植え付け、新しいイノベーションを起 こすためのノウハウが『クリエイティブ・マインドセット』では紹介されている。


エンジニアが企業を急成長させる

 マインドセットが変われば、スキルは同じでも全く違った仕事ができることを実感させてくれるのが、『グロースハッカー』(ライアン・ホリデイ著、佐藤由 紀子訳、加藤恭輔解説、日経BP社)だ。グロースハッカーとは、「新世代のマーケティング担当幹部」のことだ。顧客を獲得するために、従来であれば広告を 打ったりイベントを開催したりメディアに売り込んだりしていたが、グロースハッカーはエンジニアのチームを率いて、予算が十分にないなかでも企業を急成長 させたのである。


「何に取り組むべきか」を見極めるための考え方

 マインドセットを変えることで、仕事の生産性を劇的に向上させることができると説くのが『イシューからはじめよ』(安宅和人著、英治出版)だ。著者はヤ フーのCSO(チーフストラテジーオフィサー)で、東京大学やイェール大学で生物化学や脳神経科学について研究し、マッキンゼーでコンサルタントとして活 躍した経歴を持つ。

 生産性を上げ、価値のある仕事をするためには、とにかく「何に取り組むべきか」を見極めることが重要だという。このような考え方を、「イシュー・ドリブ ン」(issue driven)と表現している。issueとは、決着がついていない、白黒がはっきりしていない問題のこと。取り組むべき問題を絞り込み、常に仮説を立て ながら進めていくやり方とは正反対なのが、とにかく労働時間にものをいわせて「根性」で問題を解決しようとする姿勢だ。

 イシューを見極めるためのコツとして、「一次情報に触れる」「(情報を)集め過ぎない・知り過ぎない」などが挙げられている。生産ラインや商品開発の現 場に行き、自分の目で見たり話したりする。ただし、そうして情報を集め過ぎてしまうと、逆にアイディアが出なくなるという。


どうしても行動に移せないアナタへ

 ここまで、マインドセットについて学ぶための本を3冊紹介してきた。新しい視点に触れ、前向きな気持ちになって行動を起こすことができたら、意義のある 読書だったといえよう。だが、理屈では分かったとしても、なかなか行動に移すことができない……という人もいるかもしれない。

 そんな人にオススメなのが、「行動に移すためのマインドセット」を解説している『スタンフォードの自分を変える教室』(ケリー・マクゴニガル 著、神崎朗子 訳、大和書房)だ。著者はスタンフォード大学で健康心理を専門とする心理学者。スタンフォード大学の生涯教育プログラムの「意志力の科学」という大人気講 座で、教鞭をとっている。

4.総建設費300億円の太平洋横断光海底ケーブル、NECが単独受注(8.11  nikkeibp)
  NECは2014年8月11日、日本と米国を結ぶ大容量光海底ケーブル「FASTER」の建設を単独で受注したと発表した(図)。 FASTERの総建設費は約3億ドル(約306億円)。受注額を明らかにしていないが、ほぼ同規模の金額に上ると見られる。

 FASTERの敷設プロジェクトには、KDDI、中国移動、中国電信、米Google、シンガポールのSingTel、マレーシアのGlobal Transitの6社が参画している。米国西海岸と、KDDIの海底線中継所がある千葉・千倉と三重・志摩の2カ所を、総延長約9000キロメートルの光 海底ケーブルで結ぶ。世界最大規模となる毎秒60テラビットの伝送速度を実現する見込みで、日米間を結ぶ既存の海底ケーブル「Unity」の約12倍に達 する。

 FASTERはUnity及び日本と東南アジアを結ぶ「SJC」などと、KDDIの千倉第二海底線中継所で接続する計画。米国とアジア間で、より大容量 の通信が可能になる。KDDIによると、2016年4〜6月の間には利用を始めるという。

5.マツモトキヨシが初のスマホアプリ、ポイントカードの持ち運び不要(8.11  nikkeibp)
 マツモトキヨシホールディングス(HD)は2014年8月11日、スマホアプリ「マツモトキヨシ公式アプリ」を公開したと発表した。同社がスマホアプリ を提供するのは初めて。8月1日にAndroid版とiOS版の提供を開始している。ユーザーの属性情報や位置情報に合わせて、プッシュ型でクーポン配信 などができるのが特徴だ。

 「マツモトキヨシ公式アプリ」は、現金ポイントの管理機能を備える。貯蓄したポイントは店頭決済で使えるため、ユーザーはプラスチックのポイントカード を持ち歩かずに済む。マツモトキヨシHDのポイント会員数は2014年8月時点で約2000万人。スマホアプリの会員登録時に、既存カードで貯めたポイン トは移行できる。

 開発したスマホアプリは、クーポンやニュースの配信機能も搭載する。ユーザーの属性情報に応じて割引クーポンを配信ができるほか、GPS(全地球測位シ ステム)や無線LANを使ってユーザーの位置情報を割り出し、店舗に近いユーザーにプッシュ配信することも可能だ。

 マツモトキヨシHDは継続的な利用を促進するため、期間限定のプロモーション企画を定期的に開催していくという。初回企画として、「マツモトキヨシ公式 アプリ」をダウンロードしたユーザー全員を対象に、最大15%の割引クーポンなどを提供する。

 今回のスマホアプリは、NTTデータなどが提供するオムニチャネルソリューションである「レコメンドプッシュ」をベースに開発した。



 




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