週間情報通信ニュースインデックスno.949 2014/05/10

1.「SDNへのマイグレーションを容易に」、富士通がWAN向けSDN製品群を発売(5.9 nikkeibp)

 富士通は2014年5月9日、WAN向けのSDN(ソフトウエア・デファインド・ネットワーキング)製品群を、同日から発売すると発表した。発表会に登 壇した富士通 ネットワークビジネス戦略室 SDN推進室長代理の浦田悟氏は、「我々のSDN製品は、既存のIPネットワーク環境を生かしつつ、徐々にSDNにマイグレーションできる点が強みだ」 と、製品の特長を強調した。

 同社は2013年5月に、データセンター向けのSDN製品群を発売しており、今回はそれに続く形で、WAN向けの製品群を発表した。発表した製品は、 SDNコントローラーとして動作するソフトウエア「FUJITSU Network Virtuora NC(以下、Virtuora NC)」、パケット転送を行う仮想化ノードとして動作するソフトウエア「FUJITSU Network Virtuora SN-V(以下、Virtuora SN-V)」の2つの新製品と、機能を強化したネットワーク品質管理ソフトウエア「FUJITSU Network ProactnesII QM(以下、ProactnesII QM)」を加えた3製品。

 Virtuora NCは、ネットワークの構成情報を一元管理し、サービスごとに最適な通信経路を決定する。同社独自の経路設計エンジンによって、中継するノードの数や使用 できる帯域幅など、多くの情報に基づいて最適な経路を決める。さらに、SDNの集中管理型ネットワークだけでなく、既存のIP通信機器による自律分散型 ネットワークもハイブリッドで管理できるため、既存の環境を生かしつつ、徐々にSDNにマイグレーションできるという。販売価格は1300万円(税別)か ら。2014年6月から出荷を始める。

 Virtuora SN-Vは、Virtuora NCが設定した情報に基づき、仮想ネットワーク制御およびデータ転送処理を行う。汎用IAサーバー上で動作することから、専用ネットワーク機器を購入する 必要がなく、コストを削減できるという。「Virtuora SN-Vは、Virtuora NCによる制御だけでなく、従来の自律分散型のIPネットワークと同様に、自らハードウエアのポート障害や回線障害を検知し、切り替える機能を備えてい る」と、富士通 ネットワークソリューション事業本部 ソリューション事業部 プリンシパルプロダクトプランナーの高橋英一郎氏は説明する。販売価格は100万円(税別)から。2014年9月から出荷を始める。

 ProactnesII QMは、通信データの動きを分析し、品質劣化の即時検出と問題箇所の特定を行う。仮想ネットワークを流れるデータを瞬時に分析してユーザーの体感品質を監 視し、問題がある場合はVirtuora NCと連携して、経路を切り替えるなどの対処を行う。販売価格は377万円(税別)から。2014年6月から出荷を始める。

2.日本通信の2014年3月期決算は増収増益、「格安SIM」でも高い利益率 (5.8 nikkeibp)
 日本通信は2014年5月8日、2014年3月期(2013年度通期)連結決算を発表した。売上高は前年度比18.4%増の46億6700万円、営業利 益は同101.9%増の7億2300万円と、増収増益だった。月1000円以下でモバイル通信を利用できる「格安SIM」で一般消費者の注目度が高まって おり、回線数が順調に拡大して好決算となった。

 同社が重要な経営指標としている「売上総利益率」(売上高から売上原価を差し引いた「売上総利益」が売上高に占める割合)は、54.0%(前年度は 46.4%)。「格安SIM」が好調とはいえ、高い利益率を確保している。5月9日の決算説明会に登壇した三田聖二社長は、「事業モデルとして確立してき た。(MVNO間の競争激化で)単純に値下げするのではなく、製品の質を高めて種類を広げていく」との方針を示した。

 主力の月額課金SIMの売上高は23億8200万円。3月末時点の累計回線数は11万1343件で、2014年1〜3月期の平均売上単価は月2175円 である。 一方、プリペイドSIMの売上高は9億9700万円。2013年度の年間出荷数は20万9906件で、2014年1〜3月期の平均販売単価は月 2944円だった。こちらは堅調に推移している。

 現在の注力分野としては、(1)FMCフォン、(2)デュアル・ネットワーク、(3)スマートフォン+SIMカード、の3つを挙げた。(1)のFMC フォンは、スマートフォンを企業の内線電話や外線電話に使えるソリューションで、大手から中堅・中小企業まで幅広く顧客の開拓を進める。 (2)のデュアル・ネットワークは、KDDI(au)とソフトバンクモバイルに接続を申請しており、実現でき次第、NTTドコモの回線と組み合わせたハイ ブリッド・サービスの提供を予定する。(3)のスマートフォン+SIMカードは、「イオンのスマートフォン」のように端末とSIMカードを組み合わせた販 売を強化していく。

3.LINEが2014年1-3月期の売上高開示、LINE事業は対前年同期比で 223%増(5.8 nikkeibp)
 LINEは2014年5月8日、2014年1-3月期の業績を開示した。2014年1-3月期の売上高は前の四半期(2013年10-12月期)比で 14%増の180億円。業績は同社子会社であるLINE PLUS、LINE Business Partners、データホテルなどとの連結業績である。売上高以外の業績はこれまで同様非公表。上場については「今のところ決定している事実はない」 (同社)。

 売上高のうち、同社の基幹事業であるLINE事業の2014年1-3月期売上高は前の四半期比19%増の146億円、対前年同期比で223%増となっ た。LINE事業の売上高の構成は、ゲーム課金が約60%、スタンプ課金が約20%と前期と同傾向で、そのほか公式アカウントやスポンサードスタンプなど がLINE事業の売上高に含まれる。

4.NECがNEXCO西日本にSDNを導入、総延長4000キロメートルを制御 (5.7 nikkeibp)
 NECは2014年5月7日、西日本高速道路(NEXCO西日本)にSDNを活用した基幹ネットワークを構築したと発表した。道路交通センターや高速道 路事務所など全45拠点を結び、総延長は4000キロメートルに及ぶ。NECによると、道路業界においてSDNを使用したネットワーク構築は世界初である という。

 NECは、同社が提供するSDN製品「UNIVERGE PFシリーズ」のOpenFlow v1.3に対応したコントローラー「ProgrammableFlow Controller」4台と、スイッチ「ProgrammableFlow Switch」136台を使用し、ネットワークを構築。ProgrammableFlow ControllerのGUIで物理、論理を問わずネットワーク全体を可視化し、集中制御することで、柔軟なネットワーク制御や利用状況に合わせた迅速な ネットワーク変更が可能になるという。

 またNECによると、各拠点に設置したスイッチとコントローラーは冗長化しており、コントローラーはメインセンターと遠隔地のサブセンターでデータを同 期するため、メインセンターが被災した場合にも、サブセンターにあるコントローラーからネットワーク全体の制御を継続できるという。

5.米EMC、“アマゾン対抗ストレージ”を発表(5.7 nikkeibp)
 米EMCは2014年5月5日(現地時間)、ストレージサービスを構築するためのアプライアンス製品「EMC Elastic Cloud Storage(ECS)Appliance」を発表した。「オブジェクトストレージを4年間利用する場合で比較すると、アマゾンやグーグルが提供するス トレージサービスの方が、ECSより23%から28%もTCOが高い」。ラスベガスで開催中の「EMC World 2014」(関連記事)で同製品を披露した米EMC インフォメーション インフラストラクチャー CEOのデビッド・ゴールデン氏は、サービスで先行するクラウド事業者への対抗心を表した(写真1)。

 ECS Applianceは、ソフトウエアストレージを汎用サーバーにインストールしたアプライアンス製品で、これまで“Project Nile”として開発が進められてきた。ストレージサービスを提供したい事業者が利用するほか、ユーザー企業がプライベートクラウドに導入することも可能 だ。ECS Applianceのリリースは、2014年第2四半期を予定する。

 ECS Applianceのソフトウエアストレージは、同社のストレージ仮想化ソフト「ViPR」をベースにしている。具体的には、管理機能「ViPR Controller」の配下で、オブジェクトストレージおよびブロックストレージを制御できる。



 ホームページへ