週間情報通信ニュースインデックスno.940 2014/02/22


1.「飲み込むチップで医療費のムダを削減」、Proteus Digital Health社CTOが講演(2.21 nikkeibp)
 無線ICチップを埋め込んだ錠剤を飲み込み、胃の中から体外に情報を送信する。このような技術を米国のベンチャー企業、Proteus Digital Health社が開発している。同社Co-Founder and CTOのMark Zdeblick氏が2014年2月21日に開催された「Trillion Sensors Summit Japan 2014」で講演した。講演タイトルは「Trillions of health care sensors address a trillion dollar problem」。

 ヘルスケアの分野では患者が正しく薬を飲まないことで医療費が増えてしまうという課題がある。例えば、結核の場合、正しく薬を飲んでいれば短期間で治る ものの、途中で薬を飲まなくなり、薬剤耐性が付いてしまうと、完全に治すまでには長い時間を必要とする。また心臓病の患者の約1/2は、退院後の薬の飲み 忘れによって再入院をしてしまう。こうした問題を解決するのが「飲み込むチップ」というわけだ。

 チップは寸法約1mm角のSi製ICであり、あらかじめ錠剤の中に埋め込んでおく。Siチップの重さは0.02g。錠剤と一緒に飲み込んだICは、患者 が身に付けたパッチ型の端末に体内から信号を送信する。その情報はパッチ型端末からスマートフォンに送信され、最終的にクラウド上のデータとなる。なお、 チップの無線通信には独自仕様の技術を用いた。パッチ型端末とスマートフォンの通信にはBluetooth Low Energyを利用する。

  飲み込んだチップから送られる信号によって、摂取した薬の種類や量、時刻などが分かる。さらにパッチ型端末では患者の体温や心拍数、姿勢などの情報を 検出する。こうした情報によって、医師は患者が処方箋通りに正しく薬を飲んでいるか、規則正しい生活をしているか、などを知ることができる。もし正しく薬 を飲まなかったり、薬を多く飲み過ぎたりした場合には、医師から患者にメッセージを送ることができる。

2.「パフォーマンスが2倍」、ネットアップがクラウド環境向けの新ストレージを発 表(2.20 nikkeibp)
 ネットアップは2014年2月20日、クラウド環境に適したスケールアウト型ストレージの新版「NetApp FAS8000」シリーズを同日から販売すると発表した。ネットアップ システム技術本部 エバンジェリストの河西学氏は、「これまでの製品と同等の価格でパフォーマンスは2倍になった」と説明。NetApp FAS8000シリーズには、FAS8020、FAS8040、FAS8060の3製品が含まれる。

 同製品は、ネットアップ独自のストレージOSの最新版「clustered Data ONTAP 8.2.1」を搭載し、ストレージの無停止運用を実現。「これまではデータを退避してからでないとシェルフの取り換えができなかったが、その作業が不要に なる」と、河西氏は説明する。さらに、CIFS環境でのデータのセキュリティと管理の機能を強化した。

3.通信インフラと端末の境目はぐちゃぐちゃに」、情報通信総合研究所の前川氏が 2020年、2040年を語る(2.20 nikkeibp)
 情報通信総合研究所の前川純一氏は「Trillion Sensors Summit Japan 2014〜1兆個のセンサが医療/農業/建物/交通を覆う〜」において、「2020年、そして2040年の情報通信インフラはこうなる」と題して講演し た。

 2020年には、東京で開催されるオリンピックにおいて大会を楽しむための情報通信に期待できるという。2012年のロンドン大会はソーシャルメディア の発達による“ソーシャルオリンピック”とされ、2016年のリオデジャネイロ大会はウエアラブル機器の発達による“ウエアラブルオリンピック”となり、 東京ではより一層の発展を期待したいという。

 2020年の情報通信インフラについては、光ファイバーによる有線通信の容量拡大をはじめ、無線通信では5Gの商用展開や無線LANスポットの拡大な ど、通信速度は高まり、高速通信可能な場所もどんどん増えるものの、時代を変えていくのは端末側にあるとしている。

 スマートフォンの登場によって情報通信インフラの領域は拡大し、スマートフォンとつながる新たな情報端末が登場しており、情報対象となる領域が拡大して いる。これからはモノがデータを作る“IoT”時代となり、センサーがすべてのモノをインテリジェント化し、個人が扱う情報は質・量共に変化するとしてい る。2020年には1027バイトという膨大なデータ量に達すると予測されている。

 2040年に向けては通信インフラと端末部分の融合が進み、ネットワークと端末、ソフトウエアといったものがぐちゃぐちゃな状態で明確な境界が引けなく なるだろう。こうした膨大なセンサーと通信モジュールときちんとつなげていくオープンなOSが勝負どころになるという。注目の分野としては、高齢化問題が 深刻となる中で、ヘルスケアと医療、福祉を共通化する新たなプラットフォームが大いに期待できるとみている。

4.モバイルへの通知を確認するだけで済む二要素認証、ワンタイムパスワードの入力 を不要に(2.19 nikkeibp)
 シマンテックは2014年2月19日、ワンタイムパスワード(OTP)やリスクベース認証によってセキュリティを高める二要素認証ソフト 「Symantec Validation and ID Protection」(VIP)を強化し、ログイン時の手間を軽減した認証方法「VIP Access Push(モバイルプッシュ認証)」を追加したと発表した。OTPを入力する代わりに、モバイルアプリケーションの確認ボタンをタップするだけで追加認証 が完了する。ログインユーザーの負担を軽減できる。

 VIPは、複数の認証手段を組み合わせることによってログイン時のセキュリティを高める、二要素認証ソフトである。OTPや端末固有のクレデンシャル情 報(認証情報)を併用することで、ID/パスワードなどの単一の認証手段だけで運用するよりも安全になる。ログイン時のネットワークや端末がいつもと異な るなど、成りすましの疑いがある時に追加認証を施すリスクベース認証も可能。

 VIPは認証手段として、標準ではOTPを利用する。OTPを発生させる機能を持った認証アプリケーション「VIP Access」(Android/iOSアプリケーションやWindowsアプリケーションなど)の上に、30秒に1回の間隔で6ケタの数字(OTP)を 表示する。これをログイン時に追加情報として入力する。利用にあたっては、ログイン先のWebシステムに対してあらかじめトークンのクレデンシャルIDを 登録しておく必要がある。

5.シトリックス、2014年のミッションは「Work better. Live better.」(2.19 nikkeibp)
 「シトリックス・システムズ・ジャパンの2014年のミッションは、人々がより良い環境で仕事をし(Work better)、より良い生活を送れる(Live better)ようにすること。カスタマーエクスペリエンスにも注力し、顧客にとってのナンバーワンパートナーになりたい」。シトリックス・システムズ・ ジャパン 代表取締役社長のマイケル・キング氏は2014年2月19日、同社の戦略説明会でこのように述べた。

 「Work Better」において重要なのは、「モバイルワークスペースを確立すること、つまり場所にとらわれない仕事環境を実現することだ」とキング氏は言う。
 モバイルワークスペースを確立するにあたっては、デバイス管理や安全なモバイルアプリ、セキュアモバイルネットワークアクセスなど、さまざまなソリュー ションが必要となる。各ベンダーからそれぞれのポイントソリューションは提供されているものの、「モビリティに必要なすべての分野で製品をそろえているの はシトリックスだけ。幅広い製品をシームレスに連携して提供できるので、トータルで価値を高められる」と、シトリックス・システムズ・ジャパン 事業開発本部長の伊藤利昭氏は説明する。

  「Live Better」については、シトリックスの企業文化として、「個人の生活をより良くしよう、困難に直面している人を支援し、キャリアの追求もサポートしよ う」という考えがあることをキング氏が説明。こうした企業文化の下、同社が次世代ITリーダーの育成に注力していることや、女性のキャリア推進活動、さら には社員によるボランティア活動も進めているとした。

 


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