週間情報通信ニュースインデックスno.897 2013/03/23


1.日本HPが1人当たり5万7000円のVDIシステム、非VDAと安価VDIソフトで構成(3.22 nikkeibp)

 日本ヒューレット・パッカードは2013年3月22日、製品選択の工夫によって従来製品よりも導入コストを抑えたVDI(デスクトップ仮想化)システム パッケージ「Server-VDI」を発表、同日販売を開始した。参考価格(税別)は、ソフトウエア/ハードウエア一式に3年間分の保守費用を含み、 100ユーザー構成で570万円(1ユーザー当たり5万7000円)など。

 VDIを実現するシステム一式を組み合わせたパッケージ製品の1つ。最大の特徴は、製品の組み合わせを工夫して、費用を低く抑えることに注力している 点。具体的には、仮想デスクトップにサーバーOSの「Windows Server 2008 R2」を、VDIソフトにイスラエルEricom Softwareの「PowerTerm WebConnect」(関連記事)を採用した。さらに、小規模向けでは、高価な共有ストレージの代わりにサーバー内蔵ドライブを使ってストレージ費用を 削減した。

 価格を低く抑える工夫の1つは、仮想デスクトップとしてWindows Server 2008 R2を使うこと。Windows Serverのマルチユーザー機能であるTerminal Servicesをベースに、クライアントOSのような見栄えを実現するデスクトップエクスペリエンス機能を利用する。この方法の場合、クライアントOS を動作させるわけではないので、クライアントOS用のライセンス「Windows VDA」(Virtual Desktop Access)が要らないというメリットがある。VDAライセンスは、一般的なVDIシステムの導入費用の約3割を占めるという。

2.「コンピューターを使用不能にすることが目的」――韓国へのサイバー攻撃 「PCを起動不能に」「ウイルス対策ソフトを停止」、セキュリティ企業が解析(3.12 nikkeibp)

 セキュリティ企業各社は2013年3月20日以降、韓国の企業や組織を狙ったサイバー攻撃を解析し、その詳細を伝えている。この攻撃で使われたウイルス (マルウエア)はコンピューターを使用不能にすることが目的で、情報を盗み出す機能やコンピューターを乗っ取る機能などはないもよう。

 3月20日、韓国の銀行や放送局を狙ったサイバー攻撃が行われ、それらのコンピューターシステムが一斉にダウンしたと伝えられた。報道などによれば、大 規模なウイルス感染が発生し、社内で使用しているパソコンなどが使用不能になったという。

 ウイルスが侵入した経緯や経路は不明だが、セキュリティ企業の英ソフォス、米シマンテック、米マカフィーなどはウイルスの検体を入手し、その解析結果を 公表している。それらの情報によれば、今回のウイルスは、感染したパソコンを使用不能にする機能を備えているという。

 シマンテックなどの情報によれば、今回の攻撃で使われたウイルスには、Windowsで動作するプログラムと、Linuxで動作するプログラムの両方が 含まれるという。このため、いずれのOSにも感染するとしている。

3.ドコモの「dビデオ」会員数が400万突破、提供開始から1年4カ月(3.19  nikkeibp)
 NTTドコモは2013年3月19日、同社のコンテンツマーケット「dマーケット」でスマートフォン向けに提供している定額制動画配信サービス「dビデ オ powered by BeeTV」(以下dビデオ)の会員数が3月15日に400万を突破したと発表した。

 dビデオは月額525円の定額料金で、国内外の映画やドラマ、アニメなど約7000タイトルの動画を視聴できるサービス。2011年11月18日に 「VIDEOストア」の名称で提供を開始し(関連記事:ドコモのdマーケットの年間売り上げは約100億円、VIDEOストア会員は70万人超へ)、 100万会員達成は2012年4月。2012年7月には200万会員を突破した。300万会員達成は2012年11月であり、ほぼ商戦期に合わせて会員数 を伸ばしている。

4.「大企業はなぜ愚かになるのか」、起業家教育のブランク氏が初来日で熱弁(3. 19 nikkeibp)
 米スタンフォード大学などで教鞭を執り、「起業家教育の第一人者」として知られるスティーブ・ブランク氏が初来日し、2013年3月18日に東京都内で 行われた「リーン・ローンチパッド勉強会」で講演を行った。講演タイトルは、ITproで連載中のコラムと同名の「今こそ!シリコンバレーに学ぶ“興す 力”」。新事業の開拓を目指す参加者に向けて熱い講義を行った。

 今回の講演会の対象は「イントレプレナー」などとも呼ばれる企業内起業家である。ブランク氏も、今回のテーマや来場者にあわせ、大企業における新事業開 発の勘所を示した。

多くの企業が新興勢力に震撼

 まず同氏が示したのは、大企業には人材や予算などのリソースが十分にあるにもかかわらず、「愚かになる」という事実だ。競合になるとは想像もしなかった 企業から、急に新しい商品が出てくることがある。「Squareがクレジットカード会社の脅威になり、自動車業界はTeslaに怯えている」とする同氏 は、既存企業が愚かになったのは「同じことをやり続けた結果」だという。

 同氏は「教育も混乱している」という。有名大学による無料のオンライン教育が広がる中、中堅校が震撼しているというのだ。ホテル業界も、自宅を貸し出す airbnbのようなサービスに脅威を感じているなど、多くの業界で老舗ブランドは革新的な新興勢力に脅かされている。

 これらの事実を踏まえ、ブランク氏は「マーケットリーダーは、イノベーター(革新者)ではない」とする。同氏は「マーケットリーダーとなる企業に、賢い 人がいなかったわけではない。新しいモデルを探索し実行できる能力がなかった」とその理由を分析する。

 現在は、製品サイクルが短くなっている。既存企業はコスト低減を重視し、マーケットシェアを取りにかかる傾向があるものの、「今では、マーケット自体が なくなることもある」(ブランク氏)。「以前はライバルを蹴落とすことを考えればよかったが、現在はイノベーションを興し、常にマーケットを作り続けなけ ればならない」(ブランク氏)のである。

 こうした時代に必要な能力として、ブランク氏は決断力と実行力を挙げた。iPhoneが登場した当時、ノキアが“マーケットシェアがゼロ”であることを 理由に取り合わなかったため、iPhoneの台頭を許してしまった例を紹介。「同じようなものは、お金をかければ出来る」と言ったものの、それが実行に移 されることがなかったというのだ。

 ブランク氏はまた、仮説の検証の重要性について「起業家精神の半分は仮説の検証」だと表現する。「起業家は、『この製品さえ出せばいい』と思いがちだ が、アイデアと情熱だけでは不十分で、顧客との対話が不可欠」とする。顧客とのかかわりで同氏が強く薦めるのが「足を使って、自ら検証すこと」。顧客のこ とは分からないという姿勢で、誰かに頼るのではなく、自分で耳を傾ける必要があるというのだ。

5.「IT業界就職人気ランキング」を発表、1位はNTTデータ(3.18  nikkeibp)
楽天のクチコミ就職情報サイト「みんなの就職活動日記」と日経コンピュータ、日経BPイノベーションICT研究所は2013年3月18日、ITベンダーや ネットサービス企業を対象に調査した「IT業界就職人気ランキング」を発表した。大手メーカーの人気に陰りが見える一方で、システムインテグレータやコン サルティング会社の人気が再び高まってきている。

 本調査は2014年3月卒業予定の学生を対象に、2012年12月12日から2013年2月11日まで実施。1577人から回答を得た。学生は就職志望 の企業を7社以上10社まで複数回答し、その回答件数を単純合計したものが総合ランキングである。

 総合ランキングの1位はNTTデータだ(表)。獲得票数は741票で、2位のNTTコミュニケーションズに倍近い差をつけた。NTTデータは調査開始以 来4年連続での1位で、絶大な人気を維持している。

総合順位 社名(獲得票数)
1位 NTTデータ(741票)
2位 NTTコミュニケーションズ(393票)
3位 野村総合研究所(356票)
4位 楽天(303票)
5位 アクセンチュア(302票)
6位 富士通(299票)
7位 伊藤忠テクノソリューションズ(281票)
8位 日本ユニシス(278票)
9位 SCSK(271票)
10位 ヤフー(262票)



 ホームページへ