週間情報通信ニュースインデックスno.893 2013/02/23


1.「日本企業を救えるのは、実践から学びつつ戦略を提言できるミドル」、ミンツ バーグ教授が講演(2.20 nikkeibp)
■米国流マネジメントの危険性
 日本企業は有名米国企業のマメジメントスタイルを取り入れた結果、「マネジメントの危機」にさらされている。大手米国企業は、短期利益を重視して利益が 目標を下回ると簡単に従業員を解雇してしまう。また、米国企業はトップダウンの戦略や計画を非常に重視し、CEO(最高経営責任者)が従業員の500倍の 報酬を得ている。そして経験がせいぜい2〜3年の若手ビジネスパーソンでも、MBA(経営学修士)を取得しただけでマネジメントができるようになったと勘 違いしてしまう。

 しかしこうしたマネジメントだけでは、短期的な利益には成果を生んだとしても、長期的には失敗する。トップダウンの戦略は間違っていることが多く、本当 に有効な戦略は、現場近くにいながらビジネス全体を見る目も持った優秀なミドルマネジャーが、試行錯誤などを経て見つけ出すことが多いからだ。

■日本企業がもともと持っていた強み

 トップダウンの戦略よりも、ミドルマネジャーの働きや知恵が重要であることを示す格好の例が、およそ50年前のホンダだ。米国に進出し、二輪車を売り出 したときのエピソードである。ホンダの成功について分析した1970年代当時のボストン・コンサルティング・グループは「最初からホンダが中流層にター ゲットを絞り小型車を売ったことで成功した」と分析した。しかし実際はそうではなく、ホンダは当初、大型車を中心に売り込んだところ、故障の多さに悩むこ ととなった。困り果てて小型車を売り始めたところ、それが成功のきっかけとなった。

 本来、日本企業はこのように試行錯誤を重ねながら成功をつかむのに向いた文化を持っていた。従業員と会社のエンゲージメントが強く、いちいちミッション を会社から示されなくても、会社のためになることを大きな視点で考える忠誠心をミドルマネジャーは持っていた。また、MBAコースのような机上の学習に よってでなく、経験から学ぶことでマネジャーは成長するものだ、という考えが根付いていた。トップは忠誠心のある組織を作ることを重視し、人材を単なる 「リソース」として扱うことがなかった。米国企業のように決断は早くないが、いったん決めると実行が速い組織だということでも定評があった。

 しかし今や日本企業は米国流のマネジメントに傾き、良さを失っている。組織の40%を契約社員など非正規社員で構成し、利益が思うように出ないと、簡単 に正社員を減らそうとする。普段の役割を越えて会社のためになることを考えようという従業員の忠誠心も失われつつある。

2.ドイツで隕石動画がブロックされている理由(2.22 nikkeibp)
 世界中でYouTubeの隕石動画が話題になったが、ドイツではそうした動画を見られない状況になっている。動画のほとんどが車載カメラの映像(日本語 版記事)で、背景に車中で再生されていた曲が聞こえるからだ。

グーグル(YouTubeの親会社)とGEMA(ドイツ最大の配信権管理団体)が著作権をめぐって争っているせいで、ロシアのYouTube動画の多くは ドイツ内ではブロックされているのだ。
OpenDataCityが行った最近の調査によると、YouTubeの「トップ1,000」動画のうちの60%以上がドイツでは見られないという。グー グル社が、それらの楽曲の権利はGEMAが所有していると見なしているからだ。

3.NTTドコモがLTE-Advanced向けの高密度基地局装置を開発、高速エ リアを柔軟に展開(2.21 nikkeibp)
 NTTドコモは2013年2月21日、2015年度中にも実用化を目指しているLTE-Advancedの展開に向けて、新型の基地局装置の開発に取り 組むと発表した。高密度基地局装置というもので、広域なエリアをカバーするマクロセルの中に局所的なスモールセルを追加(アドオンセル)してエリアを形成 するのに用いる。

 ある周波数のマクロセルの中に、異なる周波数のスモールセルを配置して、LTE-Advancedの要素技術であるキャリアアグリゲーション技術によっ て局所的に周波数帯域を広げたエリアを混在させる構成を、NTTドコモでは「高度化C-RAN(Centralized Radio Access Network)アーキテクチャ」と呼ぶ。このアーキテクチャにより駅や大型商業施設など人が集中しやすく通信量が増えるエリアではスモールセルの追加分 で無線容量を確保し、さらにマクロセルも束ねていることで移動中の接続性も維持できるという。

4.2012年Q4の世界スマホ出荷、「iPhone 5」が「Galaxy S III」抜き首位に(2.21 nikkeibp)
 米Strategy Analyticsが現地時間2013年2月20日に公表した調査結果によると、2012年第4四半期(10〜12月)に世界で出荷された米Appleの 「iPhone 5」の台数は2740万台で、韓国Samsung Electronicsの「Galaxy S III」を抜いて機種別ランキングで首位になった。

 iPhone 5に次いで出荷台数が多かったのは「iPhone 4S」で1740万台。Galaxy S IIIはこれを下回る1540万台となり、前の四半期の首位から3位に後退した。

5.「手描き」で3Dプリンティングできるペン(2.21 nikkeibp)
 「3Doodler」は、ペン先から出た途端に固まる特殊な樹脂の「インク」を使って、3次元の立体を「描く」ことができるペンだ。
このペンは、内部で樹脂(PLA樹脂またはABS樹脂。3Dプリンターで使われるものと同じ材料だ)を加熱して溶かす構造になっている。

最初の加熱に数分かかるが、その後は、ペンのボタンを押しながら何かの表面に書き付けたり、ペン先を空中で動かしたりして描くことができる。溶けた樹脂は 3Doodlerから「インク」のように押し出され、すぐにファンで冷やされて固まり、非常に繊細だが耐久性のある構造になる。

3DoodlerはWobbleWorksという会社が作ったものだ。同社のピーター・ディルワース最高経営責任者(CEO)は、「技術的な知識やソフト ウェアやコンピューターが不要で、すぐに使える3Dプリンティング・デヴァイスを作りたいと考えた」と説明している。



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