週間情報通信ニュースインデックスno.882 2012/12/01

1.NECが横浜銀行のシンクライアントシステム構築(11.30  nikkeibp)
 NECは2012年11月30日、横浜銀行向けに3500台の仮想PCから成るシンクライアントシステム(図)を構築し、11月から全面的に稼働を開始 したと発表した。同社製小型シンクライアント端末やタブレット型シンクライアント端末を使い、端末内にデータを保存しない運用によって、特に外出先で金融 商品を販売する渉外担当者の情報セキュリティ強化と業務効率化を実現したという。

 今回の事例では、同社の仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」を横浜銀行の全店に導入した。同システムでは、OSやア プリケーションをデータセンターのサーバー上に構築した仮想PCに置き、端末内には一切のデータを保存しないため、高いセキュリティを担保する。

 また、個人顧客向けに投資信託などの金融商品販売を行う渉外担当者に対しては、ビジネス向けタブレットPC「VersaPro タイプVZ」を750台(予備機を含む)配布。タブレット端末からは、外部接続用の仮想PCへ接続してシンクライアント環境を利用するほか、行内では行内 OA用の仮想PCに接続し、そのままOA端末としても使う。

2.LINEの登録ユーザー数が全世界8000万人を突破、台湾では人口の約半数が 利用(11.30 nikkeibp)
 NHN Japanは2012年11月30日、同社が主にスマートフォン向けに提供している無料通話・コミュニケーションアプリである「LINE」(ライン)の全 世界登録ユーザー数が、8000万人を突破したと発表した。国内のユーザー数が3600万人を超えたことも同時に発表している。

 LINEのユーザー数増加ペースは、5000万人を突破した7月末ころは「1週間当たり100万人」前後だったが、7000万人を突破した10月末ころ には「3週間で約500万人」(1週間当たり約170万人)となり、さらに現在は「1週間に約200万人」(NHN Japan)のペースとなっている。

3.JAXAで職員の端末がウイルス感染、最新国産ロケットの技術情報漏洩の可能性 (11.30 nikkeibp)
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2012年11月30日、職員のパソコン1台がコンピューターウイルスに感染し、現在開発中の次世代固体燃料ロケッ ト「イプシロンロケット」(写真)を含むロケットの仕様や運用に関係する情報が漏洩した可能性があると発表した。

 JAXAの調べによると、同月21日に該当するパソコンでウイルスを検知し、ただちにネットワークから切り離して調査。26日にパソコンがウイルスに感 染してしまっていることが判明したという。さらに、28日には「感染したウイルスによって情報収集が実行されていた痕跡や外部と通信していた事実が確認さ れた」(JAXA)としている。

 JAXAでは、「現在、該当パソコン以外でのウイルス感染を含め、情報漏洩の有無や影響などについて調査をしている」と断りつつ、現時点で漏洩した可能 性がある情報として、「イプシロンロケットの仕様や運用に関わる情報」および「イプシロンロケット開発に関連するM-Vロケット、H-IIAロケットおよ びH-IIBロケットの仕様や運用に関わる情報」の二つを挙げている。

4.MOTEX、社員の行動を把握できるAndroid管理ソフト 「LanScope An」に新版(11.28 nikkeibp)
 エムオーテックス(MOTEX)は2012年11月28日、Androidスマートフォンを持たせた社員の行動を、GPSの位置情報やアプリケーション の稼働ログを利用して一元的に把握できるようにしたソフト「LanScope An」の新版(写真)を発表した。11月29日に出荷する。新版では、MDM(モバイルデバイス管理)機能を強化し、メインメニューに「リモート管理」 (ロック/消去など)のタブを追加した。

 Androidスマートフォン向けのクライアント管理ソフトである。専用のエージェントソフトをインストールしたAndroid端末(Android 2.3.3以上)を、同社がSaaS型でクラウド上で提供する管理サーバーから集中管理する。クライアント管理の基本機能である資産管理や情報漏えい対策 のほかに、位置情報やアプリケーションの操作ログを記録/収集/分析する機能を提供する。管理サーバーにはWebブラウザーを介してアクセスする。

5.位置情報を活用するサービスが拡大、NRIが2017年度までのITロードマッ プを発表(11.27 nikkeibp)
 野村総合研究所(NRI)は2012年11月27日、2017年度までの情報技術の動向を予測した「ITロードマップ」を発表した。スマートフォンの急 速な普及で位置情報を活用しやすくなったことを背景に、2017年度に向けて、位置情報を活用した様々なサービス、市場が生まれてくると予想している。

 まず2012年度から2013年度にかけて、小売業のサービス会員が店舗に入店したり陳列棚に近づいたりしたことを察知して、来店クーポンや入店ポイン トなどをスマホで取得できるサービスが可能になるという。これには無線LANの電波や超音波を用いて、スマホが特定の場所に近づいたことを察知する技術を 利用する。

 2014年度から2015年にかけては、特定のエリアに近づいただけで、スマホのアプリを起動していなくても、最新情報やクーポンを自動的にプッシュ配 信する「ジオフェンシング」というサービスの普及が始まる。また2014年には、GPS衛星と同じ位置特定用の電波を屋内で送信する「IMES」 (Indoor Message Service)の本格的な運用が始まるため、地下街や商業ビル内でも、屋外と同じような店舗へのナビゲーションを実現できるようになる。

 さらに2016年度から2017年度にかけては、位置データと他のデータを組み合わせて分析・活用する「ロケーション・インテリジェンス」が新たな価値 を生み出すようになる。例えば、位置データを用いて時間帯ごとに都市のどのエリアに人が集中するかを可視化した上で、そのエリア・時間帯の店舗売上高やイ ベント情報を組み合わせることで、これまでにない商圏分析や都市計画の高度化が可能になるという。


 ホームページへ