週間情報通信ニュースインデックスno.875 2012/10/06


1.従来のIT部門のやり方では通用しない」、日米のCIO指南役が討論(10.5  nikkeibp)
 ガートナー ジャパンは2012年10月5日、「Gartner Symposium/ITxpo 2012」の中で、「CIO(最高情報責任者)が直面している課題:グローバルと日本」というテーマで報道陣向けのセッションを開催した。ガートナーで企 業のCIOを対象とした助言サービス「エグゼクティブプログラム(EXP)」を担当する日米のコンサルタント2人が、CIOの悩みについて語った。

 ソニーでCIOを務めた経歴を持つ長谷島眞時エグゼクティブパートナーは、従来の情報システム部門やCIOが、財務会計システムや在庫管理システムの開 発・運用を担当する役割だったのに対して、現在ではモバイル端末やソーシャルメディアへの対応など異質の役割も求められていると指摘。「従来型のCIOや IT部門はこうした新しい要求に慣れていない。営業部門などが、IT部門に頼らずに自力でシステム対応を進めようとするケースも多いようだ」と話した。

2.「クラウド時代に求められるIT部門の役割は『インタフェース』」(10.5  nikkeibp)
 「クラウドの時代において、IT部門は『インタフェース』としての役割がますます求められる」――。米ガートナー リサーチ バイス プレジデント 兼 ガートナー フェロー のデイヴィッド・カーリー氏はガートナージャパンが2012年10月3日から5日まで開催中の「Gartner Symposium/ITxpo 2012」で、「クラウド・コンピューティング利用のフレームワーク」と題して講演。クラウドコンピューティング分野の技術やサービスの動向を解説すると ともに、クラウドサービスが進展するなかでIT部門が果たすべき役割を提言した。

 カーリー氏は、企業におけるシステムアーキテクチャーは「ハイブリッドIT」に向かっていると説明する。ハイブリッドITとは、プライベート型のクラウ ドやパブリック型のクラウドを、従来型の自前の情報システムと組み合わせて利用する形態のことを指す。

 自前/プライベートクラウド/パブリッククラウドのどれが望ましいかは、それぞれの業務の中身によって異なる。カーリー氏は「その業務で扱うデータの重 要性や機密性といった特性に着目すれば、どれが適しているかが見えてくる」と語る。

 一見データや業務の中身から機密性が高いように思われる業務にパブリッククラウドを適用できる場合もあるという。カーリー氏によれば、米国防総省関連の ある組織は、情報解析システムのプロトタイプを開発するのに米アマゾン・ウェブ・サービスのクラウドサービス「Amazon Web Services(AWS)」を一部で活用した。大規模並列処理が必要な部分だけをAWSに任せ、重要なシステム領域は自社に置いた。必要に応じてデータ には暗号化をかけた。

 これにより、効率的なシステム開発が可能になったという。カーリー氏は「リスクがあるからといって、パブリック型のクラウドサービスをまったく使わない という判断は合理的ではない。リスクと信頼性を評価して適切に使えば、大きなメリットが得られる」と語る。

3.9月の携帯純増数はソフトバンクが首位を維持、MNPはKDDIが圧勝(10. 5 nikkeibp)
 電気通信事業者協会(TCA)は2012年10月5日、2012年9月末時点の携帯電話の契約数を発表した。新規契約から解約を差し引いた純増数は、ソ フトバンクモバイルが32万200件と9カ月連続の首位を維持した。2位のKDDI(au)は22万4900件、3位のNTTドコモは15万8600件。 9月21日にiPhone 5の発売が始まったことで純増競争への影響が注目されたが、順位は8月と変わらなかった。
  一方、番号ポータビリティー(MNP)による転入出状況はKDDIの圧勝。転入超過数はKDDIの9万5300件に対し、ソフトバンクモバイルは 1200件。KDDIの転入超過数は2007年3月以来の高水準で、12カ月連続の首位を維持した。「iPhone 5はMNP新規が多く、ソフトバンクモバイルから乗り換えるユーザーが多かった結果」(KDDI広報)という。NTTドコモは9万5200件の転出超過 だった。iPhone 5はまだ予約待ちの状況が続いているため、10月以降にさらに転出が増える可能性もある。

4.SCSK、10GbEまで制御できるハイエンド帯域制御装置を販売(10.5  nikkeibp)
 SCSKは2012年10月1日、帯域制御装置「PureFlow」のハイエンド機種で、既存の10倍となる10Gビット/秒までの帯域を制御できる新 機種「PureFlow GSX-XR」(写真)を販売開始した。開発会社はアンリツネットワークスで、SCSKはPureFlowシリーズの総販売代理店。価格はオープンだが、 SCSKによると推定価格は最大構成(制御帯域幅10Gビット/秒、シナリオ数2万、電源冗長化など)で1000万円弱。

 既存機種「PureFlowR GS1シリーズ」と比べて諸性能(帯域幅、分類ルール数、仮想回線数)を10倍に高めた、ハイエンドに位置する帯域制御装置である。アップリンク/ダウン リンク双方向で、これまでの1Gビット/秒の10倍となる、10Gビット/秒のスループット性能を備える。本体形状はラックマウント型(2U)で、GS1 シリーズ(1Uまたはボックス型)よりも大きくなった。

 10Gビット/秒向けに新規に帯域制御エンジンを開発した。これにより、パケットスケジューラの精度を、既存のGS1シリーズと同様のマイクロ秒オー ダー(100万分の1秒単位)とした。これにより、広域イーサネット網などにおいて障害の要因となる瞬間的なバーストトラフィックを平滑化し、パケットロ スを低減できるとしている。

5.ICT二流国への転落の回避 ―コンシューマーITを梃子にした改革― エンタープライズIT中心主義は終焉、レガシー改革を断行する時期が到来(10.1 nikkeibp)
 FacebookやTwitter、スマートフォンに代表されるコンシューマーITが急速に進化し、これまで企業価値の源泉だった基幹ITに代表される エンタープライズITと融合する段階に入ってきた。そのため、コンシューマーITの発想やソフトウエアを取り入れてエンタープライズITを変革し、両者の 融合を図っていく必要性が高まっている。すでにその変化は表れている。製品やサービスの需要者としてとらえていた顧客を「物言う顧客」として位置付ける動 きはその一例だ。

 コンシューマーITを梃子にした改革に取り組めるかどうかは今後の企業経営を大きく左右する。その際、(1)商品のIT化、(2)顧客経験価値の向上、 (3)データ重視のリインテグレーション、(4)レガシー構造改革、(5)エンタープライズIT人材の転換──の5つのポイントが重要になる。



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