週間情報通信ニュースインデックスno.864 2012/07/07

1.2012年7月のFacebookユーザー数で日本はアジア7位、セ レージャテクノロジー調べ(7.6 nikkeibp)
 セレージャテクノロジーは2012年7月6日、アジア各国における同日時点のFacebook推定ユーザー数を発表した。発表によると、推定ユーザー数 1位はインドで4980万人。2位はインドネシア、3位はフィリピンだった。日本の推定ユーザー数は1004万人で7位だった。

 6月7日の前回調査では、アジア全体のユーザー増加数(5月7日の前々回調査時点からの増加数)は241万だったのに対して、今回調査では、前回調査時 点から1016万人増の大幅な増加になった。前回調査比で最も増加率が大きかった国はベトナムで24.5%増(増加数107万人)。日本の増加率は 11.7%(増加数105万人)で、ベトナムに次いで2番目に大きかった。

 人口に占めるユーザー数の割合は、1位がブルネイの59.8%、2位は台湾で52.8%、3位がシンガポールで50.7%。日本は7.9%で14位と なっている。

2.「『デザイン・シンキング』でイノベーション力を取り戻そう」、NRI谷川氏 (7.6 nikkeibp)
  「イノベーション力を高めるには『デザイン・シンキング』の活用が重要になる」---。日経BP社が2012年7月4日から6日にかけて東京・品川プリン スホテルで開催中のイベント「IT Japan 2012」において、野村総合研究所(NRI) 取締役 専務執行役員 コンサルティング事業担当 未来創発センター長の谷川史郎氏が「『イノベーション力』を取り戻せ」との題で講演した(写真)。

 デザイン・シンキングとは、イノベーティブな事業計画を策定するためのプロセスである。顧客を観察して、顧客の必要とするものを定義して、発想から試作 品を作って、実験して評価するというプロセスを早いスピードで回す。「日本ではあまり浸透していないが、顧客価値を発見する非常に優れた方法として欧米の MBAコースでは数年前から取り上げられている」という。

 デザイン・シンキングの一例としてアキレスの開発した運動靴「瞬足」を挙げた。「アキレスの方によると、運動会を観察してコーナーで転ぶ子供が多いこと を発見した」。この観察結果を基に、左回りのトラックに特化した運動靴として瞬足を開発した。100万足で大ヒットとされる運動靴市場にあって、累計 3000万足という非常に高い売り上げ結果を残している。

 長い時間をかけてじっくり顧客を観察し、顧客自身も気づいていないニーズを洞察する手法を「エスノグラフィー」と呼ぶ(関連記事:ロングセラーの運動靴 を生んだ自己流エスノグラフィー)。デザイン・シンキングではこのエスノグラフィーと並んで「ラピッド・プロトタイピング」も重要視する。アイデアが生煮 えの早期段階から試作品を作成して、有効性を確認していく。アキレスの瞬足はこうしたデザイン・シンキングのメソドロジーを実践した例といえる。

3.LINE」プラットフォーム化の威力と「iモード分離」という思考実験(7.6  nikkeibp)
  「開始1年で世界で4500万ユーザー」「国内ではスマホユーザーの約44%に当たる2000万ユーザーが利用」「世界230カ国・地域で利用されてお り、1日に10億メッセージがやり取り」「年内に1億ユーザーが目標。Facebookも超えたい」――。

 普段の取材では国内通信市場の飽和を感じることが多かった記者は、このように矢継ぎ早に示される数字のスケールの大きさに、思わずのけぞった。NHN Japanが2012年7月3日に開催した、スマホ向けの無料通話・コミュニケーションアプリ「LINE」の新戦略説明会においてだ。

 LINEの大躍進の背景には様々な理由が考えられる。スマホ時代の変化の波をうまく捉えた点、様々なキャラクターの画像によってコミュニケーションでき る「スタンプ機能」といったユーザーの琴線に触れるシンプルな仕組み、大量の広告投下、スマホの電話帳リストを巧みに活用した友達リストの自動追加など だ。ただ理由はいかにせよ、既存の携帯電話事業者に匹敵し、それすらを凌駕する勢いのプラットフォームが1年たらずで出来上がってしまったのは事実だ。

 そしてこのプラットフォームは、キャリア、端末、地域を問わず、スマホ時代にグローバルにスケールする存在でもある。同社執行役員/CSMO ウェブサービス本部事業戦略室の舛田淳室長は、魅力的なプラットフォームの要件として(1)大規模なユーザーベース、(2)サービスの連携しやすさ、 (3)マネタイズ能力を挙げ、「そのいずれもLINEは十分満たす」と強調する。

  上記のようなプレゼンを聞くにつれて、記者はある存在と対比せずにはいられなかった。NTTドコモの「iモード」だ。「LINE」のプラットフォーム 化のプレゼンを聞けば聞くほど、iモードのエコシステムをスマホ時代によりスケールアップして再現しようとしているように思えた。特に、かつてiモードを うまく活用していたローソンやコカ・コーラといったような企業が、早くもLINEのエコシステムへと足を伸ばしている点に衝撃を受けた。

 そんな中で、一つの考えが頭をよぎった。NTTドコモが「iモード」をネットワークから切り離し、キャリア、端末、地域を問わないプラットフォームとす れば、LINEが目指すスマホ時代のプラットフォームを先取りできたのではないか。さらにLINEを超えて、スマホ時代のプラットフォームの覇者となる可 能性があったのではないか、と。
実はこの考えは記者のオリジナルではない。もともとは、今から4年程前、2008年の夏ごろだっただろうか。iPhoneやAndroidの登場によって オープン化、グローバル化が進行する携帯電話業界を取材する中で、日本通信の福田尚久代表取締役副社長が語った考えだ(関連記事:携帯電話事業者は従来の 形態ではいられない?)。

 今でも当時の取材内容をよく覚えている。取材の中で福田氏は「NTTドコモのiモードのような上位レイヤー事業を分離することで、サービス・プラット フォームをグローバルな規模で拡大できる。現時点でiモードほど巨大でマネタイズできているプラットフォームはない」と指摘していた。

 確かに今考えると「iモードの分離」は、キャリア、端末、地域を問わない魅力的なプラットフォームとしての要件を十分過ぎるほど満たしている。

 まずはそのユーザー規模だ。最盛期の4899万(2009年度)から減ったとはいえ2011年度で4232万のユーザーベースを誇る。サービスの連携の しやすさについても、iモード関連のこれまでのビジネスの発展で証明済みだ。そして何といってもマネタイズ能力だ。こちらは最盛期は3007億円 (iMenu情報料、2010年度)に達しており、2011年度は若干減ったものの2800億円という規模を維持している。

4.ThinkPadをNEC工場でテスト生産へ NEC・レノボ合弁から1年、「1+1が2以上になったのは業界初」(7.5 nikkeibp)
 NECパーソナルコンピュータ(NECPC)とレノボ・ジャパンは2012年7月4日、NECと中国レノボ・グループの合弁会社発足1周年にあたり記者 発表会を開催。この1年の成果と今後の戦略を発表した。その中で、今秋からレノボ・ジャパンのノートパソコン「ThinkPad」の一部をNECPCの米 沢事業場でテスト生産することなどを明らかにした。

 NECとレノボ・グループが合弁持株会社レノボNECホールディングスを発足させたのは2011年7月1日。NECパーソナルコンピュータとレノボ・ ジャパンがその傘下に入り、パソコン事業の協業を進めてきた。

 この1年を振り返ってラピン氏が強調するのは、「それぞれ単体で出していた成果よりも大きな成果を出せた」こと。例えば、国内の市場シェアでは、合弁後 最初の四半期(2011年第3四半期)は「26.4%で過去最高だった」(ラピン氏)。2011年第2四半期における両社を合わせたシェアは23.6% (いずれもIDC Japanのデータ)だったので、合弁発足で微増したことになる。「パソコン業界では、どのような買収あるいは合弁でも、『1+1』が『2』になることは なかった。だが、NECとレノボの合弁では2以上になった」(レノボNECホールディングスのロードリック・ラピン会長)。

 具体的な成果としてレノボ・ジャパンが第一に挙げたのは、サポートの強化による顧客満足度の向上。レノボ・ジャパンは2011年10月、個人向け製品の 電話サポートをNECPCに移管。これにより、ユーザーの満足度が向上したという。同社の調査では、2011年10月時点では100点満点で82.76点 だった満足度が、直近では85.27点に向上したとしている。

 NECPCが挙げた成果は、魅力的な製品の開発。その第1弾が、7月3日に発表したUltrabook「LaVie Z」だ。13.3型液晶を搭載しながら、重さが875gと「世界最軽量」(NECPCの高塚栄社長)であることが特徴。レノボとの事業統合によるコスト削 減により生じた投資余力で開発できたとする。

5.NOTTVの6月末契約数は6万1769件(7.4 nikkeibp)
mmbiは2012年7月4日、スマートフォン向け放送局「NOTTV」の同年6月末時点における契約者数を発表した。それによると6万1769件となっ た。5月末時点が4万8034件なので、1カ月の増加件数は、1万3735件である。

 NOTTVの端末は現在2機種に限られている。また、7月以降は、新たな対応端末が投入され、種類が広がる。こうした端末が投入されて以降の数字がどう なるかが注目点である。


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