週間情報通信ニュースインデックスno.859 2012/06/02

1.NTTドコモの中村氏、LTE-Advancedや今後の標準化など 3GPPの最新動向を紹介(6.1 nikkeibp)
 NTTドコモの中村武宏 無線アクセス開発部無線アクセス方式担当部長は2012年6月1日、「ワイヤレスジャパン2012」にて講演し、携帯電話システムの標準化団体 「3GPP」におけるLTE-Advancedの標準化動向や、同社が進めているLTE-Advancedの実証実験の様子などを紹介した。中村担当部長 は、3GPPの無線アクセスの仕様を定めているTSG RANの議長も務めている。

 3GPPにおける仕様の策定は、W-CDMAの仕様を規定した「Release 99」に始まり、2007年にはLTEの仕様を規定した「Release 8」、2009年にはLTEの仕様を拡張した「Release 9」、そして2010年にはLTE-Advancedの仕様として「Release 10」がリリースされている。中村担当部長は「LTE-Advancedではまったく新しいシステムを入れるのかとよく聞かれるが、それは違う」と説明。 LTE-Advancedは、LTEの機能を包含し新機能を追加したものであり、LTE-AdvancedのセルでLTE Release 8端末は通信可能であり、LTEのセルでLTE-Advanced端末も通信できる。完全にバックワードコンパチビリティが取られていると強調した。

 3GPP Release 10で追加されたLTE-Advancedの主要技術としては、(1)複数のキャリアを束ねて最大100MHz幅まで広帯域化できる「キャリアアグリゲー ション」、(2)最大下り8レイヤー/上り4レイヤー/マルチユーザーにも対応した「MIMO送信技術の拡張」、(3)マクロセルとスモールセルの混在環 境(HetNet)における「セル間干渉除去技術」(eICIC)、(4)無線を使ったバックホールリンクをサポートする「リレー伝送」がある。

 中村担当部長は、ドコモで実施しているLTE-Advancedの無線伝送実験を紹介した。神奈川県相模原市の屋外で実施した伝送実験では、下りキャリ アに3.9GHz帯の100MHz幅(20MHz幅×5のキャリアアグリゲーション)、上りキャリアに3.6GHz帯の40MHz幅、2×2のMIMO構 成で、基地局のセルの中を測定車が走行。市街地の環境においても下り600Mビット/秒、上り150Mビット/秒以上のピークスループットが出る様子を見 せた。

 ドコモR&Dセンターの屋内で実施した伝送実験では、下りリンクに4×2構成のマルチユーザーMIMOを採用。マルチユーザーMIMOでは、非対称と なっているMIMOのリンクを複数の無線機で振り分けられる。こちらの伝送実験では、二つの無線機が、それぞれ500Mビット/秒のピークスループットを 記録。合計で1Gビット/秒以上のスループットが出ることを確認できたという。

2.NTTコムがIP電話「050 plus」を強化、音質向上やBluetooth対応など(6.1 nikkeibp)
 2012年5月30日から6月1日まで、無線通信関連の展示会「ワイヤレスジャパン 2012」が東京ビッグサイトで開催された。NTTコミュニケーションズ(NTTコム)のブースでは、同社が提供中の050番号を利用可能なIP電話サー ビス「050 plus」向けのスマートフォンアプリについて新バージョンを展示(写真)。音質の向上やBluetoothヘッドセット対応などの機能強化によって、使 い勝手が向上したことをアピールしていた。

 具体的に強化したのは、(1)音声品質の向上、(2)Bluetoothヘッドセットを使った通話への対応、(3)従来の日本語に加えてメニューやメッ セージの英語表記をサポート---という3点。6月1日から入手可能になった最新版アプリをスマートフォンに導入することで実現する。ただし、(2)の Bluetoothヘッドセット対応については、現状ではAndroidのみのサポートとなっている。iOS端末については「今後対応する予定」(NTT コム)だという。

3.新しい経済団体「新経連」、楽天の三木谷社長が旗揚げ(6.1  nikkeibp)
 2012年6月1日、新しい経済団体「新経済連盟(略称は新経連)」が発足した。代表理事には楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長(写 真)が就任。三木谷氏自身は1年前の2011年6月に経団連を脱会している。

 「新経連はイノベーションの推進を掲げ、経団連ではやれなかったことをやってみたい。既存団体では既存の枠組みを守ろうとする力が働いてしまうだろう」 と、三木谷氏は新団体発足の意味づけをこう話す。もっとも、「既存団体に対抗しようとは思っていない。協調していきたい」とも語った。

 新経連は今後、IT(情報技術)やインターネット周りを中心に政策提言をしていく。まずはネット選挙活動の解禁やインターネット関連の規格の標準化など について進言していくという。薬事法や電力問題なども委員会で協議していくことになる。

4.NEC、無線LAN機能も追加可能なワイヤレスVPNルーターを15日発売 (6.1 nikkeibp)
 NECは2012年6月1日、ワイヤレスVPNルーター「UNIVERGE WA2021」(写真)と、同機専用の無線LANカード「WA100-AP」を発表した。ルーター本体に専用無線LANカードを搭載することでアクセスポ イント機能を追加できるのが特徴だ。

 UNIVERGE WA2021でVPN接続するWAN側回線として、FTTH・ADSLなどの有線通信も、LTE・WiMAX・3Gなどの無線通信も利用できる。そのた め、同装置1台で、有線をメイン回線、モバイルをバックアップ回線にするなどの冗長化が可能だ。また、保守・運用機能として、ダイナミックDNS機能、自 動FTPバージョンアップ機能、メール送信機能などを備える。

 価格は、UNIVERGE WA2021が7万5000円、WA100-AP が1万4800円

5.Cisco、企業向けタブレット「Cius」の開発打ち切りを発表 2012/05/28
  米Cisco Systemsは現地時間2012年5月24日、企業向け通信およびコミュニケーション用タブレット型デバイス「Cisco Cius」に今後投資しないことを決定したと発表した。

 CiscoはCiusの開発打ち切りを決めた主な背景の1つとして、従業員が私物デバイスを仕事に使用する「BYOD(Bring Your Own Device)」の普及を挙げた。Ciscoの調査によると、95%の企業がBYODを容認し、36%は個人所有のデバイスをフルサポートしている。こう した統計データは、人々が職場や自宅、外出先で仕事をする方法の大きな変化を明示し、この変化は今後も勢いを増すとCiscoは見ている。

 Ciscoは、個人のより安全かつ効率的なコラボレーションを支援することに焦点を当て、場所や使用デバイス、優先条件に応じて選べるコラボレーション の広範な手段を提供するとしている。

 Ciusは米Googleのモバイルプラットフォーム「Android」を採用し、7インチのタッチスクリーンを搭載する。ビジネス用途のコミュニケー ションおよびコラボレーション機能を備え、HDビデオ通話、テレビ会議、電子メールやメッセージ送受信、Webブラウジングなどに利用できる。ローカルあ るいはクラウドコンピューティング環境に保存したコンテンツの作成や編集、共有が行える。2011年7月に世界に向けて発売した。




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