週間情報通信ニュースインデックスno.855 2012/04/28

1.「現状ではiPhoneの取り扱いは厳しい」、ドコモ山田社長(4. 27 nikkeibp)
 NTTドコモの山田隆持社長は2012年4月27日、同社の決算会見後の囲み取材にて、長く噂される同社による米アップルのiPhoneの取り扱い(関 連記事1、関連記事2、関連記事3)について「現状だとなかなか厳しい」という認識を示した。

 山田社長が強調するドコモの基本戦略は、ネットワークに付加価値を付けるモデルである。それに対してiPhoneは通信事業者のネットワークを“土管 化”するモデル(写真2)。「iPhoneはドコモが目指すモデルとは相反する。メニューを追加することも難しい。スマートフォンの半分以上は、我々が自 由にできるAndroidをベースにしていくのがドコモの大前提」と山田社長は話す。

 仮にiPhoneを取り扱うとなると、「アップルからボリュームコミットメントを求められるはず。ここで販売台数の半分以上をiPhoneにと言われる と、ドコモの基本戦略には合致しない。現状ではドコモがiPhoneを取り扱うのはなかなか厳しい状況」(山田社長)とした。

2.NECの2012年3月期決算は純損失1103億円、「4本柱」で成長狙う (4.27 nikkeibp)
 NECは2012年4月27日、2012年3月期の連結決算を発表した。売上高は前期(2011年3月期)と比べ2.5%減の3兆386億円、営業利益 は同27.5%増の737億円となった。純損益は1103億円の赤字だった。

 中国のレノボと合弁会社を設立し、個人向けPC事業を非連結化したことが減収要因となった。また、保有株式の評価損が想定を上回ったため、1月26日に 発表した業績予想と比較して純損益が103億円下振れした。

 記者会見した遠藤信博社長は「東日本大震災やタイの洪水、円高など様々な問題が生じたが、こうした環境変化にスピード感を持って対応しきれなかった。2 期連続最終赤字、無配という結果を重く受け止めている」と述べた。

 NECは2012年3月期に構造改革費用として405億円を特別損失に計上し、国内外で1万人の人員削減を進めている。さらに同年12月までの時限措置 として、一般従業員の賃金カットにも踏み込んだ。携帯電話事業やサーバー事業で、開発と生産体制のスリム化も進めている。

 一連の構造改革が、2013年3月期の営業利益を400億円押し上げると見る。「大きな構造改革は今回で一段落した。この計画をやり切ることが重要だ」 と遠藤社長は強調した。

 遠藤社長はITサービスとキャリアネットワーク、社会インフラ、エネルギーを「4本柱」と位置づけている。「集中投資することで成長の礎としたい」と 語った。

 2013年3月期の連結業績の見通しは、売上高が前期比3.7%増の3兆1500億円、営業利益が同35.6%増の1000億円。純損益でも200億円 の黒字に転換する計画だ。4本柱のうち、ITサービスでは前期比4.7%、キャリアネットワークでは同14.5%の増収を狙うとしている。

 2012年秋をめどに次期中期経営計画を策定し、発表する考えも示した。

3.99%のための「生活にやさしい」ガジェット選(4.27 nikkeibp)
 お金が無いからといって、家電製品の一式を揃えられないというわけではない。リッチな人たちは1%のためのガジェットを楽しんでいるが、そこらにうよう よしている一般大衆も、最低品質の領域を占拠するハードウェアたちを開拓することができる。 誤解しないでほしいのだが、われわれは以下でガジェットをお 勧めしているわけではない。これは製品の製造について徹底的に調査する試みなのだ。

35ドルのデスクトップPC
35ドルの『Raspberry Pi』は、コンピューターとして成り立つ最低限の仕様を備えた、Linuxベースのシステムだ。
クレジットカードのサイズに収まったこの「BYOKDPC」(bring your own keyboard and display PC:「キーボードとディスプレイは各自用意」型PC)は、新進のソフトウェア開発者たちに低コストのコンピューターを届けるべく開発された。
現在、Raspberry Piはケースもなしで出荷され、むき出しの基板が届く。とはいえ、プリント基板(PCB)はHDMI、コンポジット信号、イーサネット、およびUSBの ポートを備え、SDカードのスロットさえある。CPUは700MHzのARMチップでメモリは256MB。Pythonの学習やネット接続、 『Facebook』の更新にはこれで十分だ。

35ドルのタブレット
Amazon社の『Kindle』やSamsung社の『Galaxy Tab 2(7.0)』については忘れよう。200ドルとか250ドルといったそれらの価格はタブレットとしては安いとはいえ、夕食に『トップ・ラーメン』[日清 食品の米国向けブランド]とベイクド・ビーンズのどちらにしようと思うような人にとっては、200ドルは100万ドルと同様だ。

銀行口座に100ドル以下のお金しかないという人向けのタブレットが『UbiSlate 7+』だ。800MHzのARMプロセッサーと256MBのメモリーを搭載し、OSは『Android 2.3』だ。市場のほかのタブレットと違ってフルサイズのUSBポートがあり、充電や接続ケーブルは汎用でいい。7インチのディスプレイは解像度が800 ×480。2GBの内蔵ストレージは、Micro-SDポートで拡張できる。


160ドルのHDTV
夕食の食材を2kgの黄麻布袋で購入するような人からすると、大画面のHDテレビは法外に高い。しかし頑固な倹約家であっても、160ドルを出せば 1080pで映像コンテンツを楽しむことができる。『Viore LE24VF20』は、画面サイズがたったの24インチかもしれない。しかしそこは、番組を楽しむ際に座る牛乳ケースを、もっと画面に近づければいい。


11ドルのMP3プレイヤー
『Eclipse』は、怪しいほど『iPod shuffle』によく似た音楽プレイヤーだ。クリップで服やバックパックに取り付けることができ、ボタンはiPod shuffleとほとんど同じだ。
MP3とWMAの音声ファイルに対応しており、ファイル管理はドラッグ・アンド・ドロップで行う。MP3はAmazonや『Google Play』でデフォルトのファイル形式だが、M4Aに対応していないのはがっかりだ。しかし、11ドルからというその価格からして、不満を言うことはでき ないだろう。『Windows』と『OS X』の両方に対応している点は、『Zune』より優れている。

20ドルの携帯
『AT&T U2800A GoPhone』は、無駄がそぎ落とされた、最低限の要求に応える携帯電話だ。ファーウェイ(華為技術)社製の携帯電話で、たった20ドルで購入できる。 奇跡的にも従来と変わらない通話時間を誇り、3G通信にまで対応している。
20ドルの白ロムで、1.8インチの小さなディスプレイがカラー表示なのはうれしいはずだ。テキスト送信と通話のほかに、WAP対応ブラウザーを搭載し、 さまざまなアプリがインストールされている。

4.「2014年には11acが11nを逆転」とバッファロー、総務省の無線LAN ビジネス研究会(4.26 nikkeibp)
 総務省は2012年4月26日、無線LANビジネス研究会の第3回会合を開催した。今回は、NTT東日本、イー・アクセス、シスコ、FREESPOT協 議会(バッファロー)、浦安市の5団体がプレゼンを実施した。中でも興味深いプレゼンを行ったのがシスコとFREESPOT協議会(バッファロー)だ。

 まずシスコは、世界的に無線LANサービスが「インターネットサービスからエリアの魅力を伝えるサービスに変わりつつある」と指摘し、世界の事例や技術 的な動きを紹介した。

 事例としては米マクドナルドやニューヨーク市などの無線LANの取り組みを紹介。米マクドナルドでは、来店者向けと業務用の無線LANサービスを統合し て活用し、前者は2.4GHz帯、後者は干渉などの影響を受けにくい5GHz帯で使い分けているという。

 技術面の動きは、携帯電話のSIMを用いて世界中でシームレスに公衆無線LANをローミングできるようにする「Next Generation Hotspot」や、ギガビット/秒を超えるスループットを目指す次世代無線LAN規格「IEEE 802.11ac」を紹介。NGH(Hotspot 2.0)については、欧州で少しずつ導入が進みつつあるという。IEEE 802.11acは、2012年2月にドラフト2.0が策定済みで2013年3月に正式な規格が固まる見込み。2012年末にも11ac対応機器が市場に 出てくるという予測を示した。

 このほか同社は例年、「Visual Networking Index」(VNI)という世界のトラフィック動向の調査結果を発表している。その中から、2015年には無線LAN経由のアクセスが固定有線回線経由 のアクセスを超えるという予測、携帯網から公衆無線LANへのデータオフロードが2016年には22%になるといった見通しなども示した。

 FREESPOT協議会(バッファロー)は、FREESPOTの取り組みとともに、無線LAN親機の現状と予測を紹介。2011年に5GHz帯対応の無 線LAN親機、特にIEEE 802.11n対応機器の出荷台数が急増し、5GHz帯対応の親機の市場シェアは全体の20%程度まで拡大しているという同社の調査結果を示した。その理 由として、機器の低価格化やテレビやレコーダーの無線LAN対応が本格化していることが背景にあるとした。

 本研究会では2.4GHz帯の混雑の問題がたびたび話題に上っている(関連記事)。その解決策として5GHz帯の積極活用が指摘されているが、 802.11nや802.11ac対応機器の市場動向がその一つの鍵を握りそうだ

5.日本HP、ネットワーク仮想化やOpenFlowに関する施策を明らかに(4. 25 nikkeibp)
 日本ヒューレット・パッカード(HP)は2012年4月24日、同社のネットワーク仮想化の仕組みである「Virtual Application Networks(VAN)」を発表した。VANは、HPが用意する「テンプレート」を選択するだけで、アプリケーションに最適化したネットワーク構成を 設定できるというもの。同社はこのほか、同社のスイッチ16機種を、ネットワーク機器の新規格である「OpenFlow」に対応させたことなどを発表し た。

 日本HPが今回発表したVANは、同社のネットワーク機器管理ツールである「HP Intelligent Management Center(IMC)」のアドオンモジュールである。VANを追加すると、ルーターやスイッチなどネットワーク機器のポリシーなどを、コマンド・ライ ン・インターフェース(CLI)やスクリプトを使わずに、GUIやテンプレートの適用などだけで設定できるようになる。アプリケーションに最適化したネッ トワーク構成を実現するためのテンプレートは、HPが用意する。

 同社エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括の杉原博茂執行役員は「従来、アプリケーションに必要なネットワークを用意するために は、ネットワーク設計なども含めて30日近くかかっていた。VANを使用することで、その期間を数分にまで短縮することができる」と説明する。また杉原氏 は、「現在、シスコシステムズの認定技術者が日本だけ10万人もいる。ネットワーク構築に10万人ものエンジニアが必要ということであり、ネットワーク構 築に人的コストが重くのしかかっている」と指摘。VANのようなテンプレートベースの仕組みを導入することで、ネットワーク機器の仕様やプロトコルなどに 熟知したネットワーク管理者の手を借りずに、アプリケーションの運用担当者がネットワーク管理もできるようになると主張した。


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