週間情報通信ニュースインデックスno.852 2012/03/31

1.スルガ銀-IBM裁判、東京地裁はITベンダーの責任を重く認定(3. 29 nikkeibp)
 システム開発が失敗した責任の所在を巡り、ユーザー企業とITベンダーが司法の場で争ったスルガ銀行と日本IBMの裁判。東京地方裁判所の高橋譲裁判長 は、ITベンダー側である日本IBMの責任を重く認定し、74億1366万6128円をスルガ銀行に支払うよう命じた(関連記事)。

 2012年3月29日時点で東京地裁が公開したのは判決の主文のみ。判決理由は明らかになっていない。判決に先立ち、日本IBMが東京地裁に判決書の閲 覧制限を申立てたためだ。

 東京地裁が主文で示した訴訟費用の負担割合は、スルガ銀行の1に対して日本IBMが5である。スルガ銀の主張を全面的には認めなかったものの、開発失敗 の責任の多くを日本IBMに求めた東京地裁の判断が読み取れる。

 今回の裁判の発端は、スルガ銀行が勘定系システムを全面刷新するため、2004年9月に日本IBMと「新システムを95億円で開発する」との基本合意書 を交わしたことにある。勘定系パッケージ・ソフト「Corebank」を日本向けにカスタマイズするという日本IBMの提案を採用した。1回目の要件定義 を経て、両社は2005年9月に「89億7080万円で新システムを開発する」との最終合意書を交わした。

 裁判の争点の一つは、2005年9月に交わした最終合意書の法的拘束力にあった。スルガ銀は「89億7080万円」という開発金額と「2008年1月」 という稼働時期を明記したこの合意について「完成したシステムに対し代金を支払う請負契約だ」と主張。システムが完成できなかったのは日本IBMが債務を 履行しなかったためとし、個別契約に基づき支払い済みの60億円超を含む111億700万円の損害賠償を請求した。これに対して日本IBMは、「開発局面 ごとの個別契約は履行している。契約上の義務は果たした」と主張していた。その後、スルガ銀行は損害額を精査し直し、賠償請求額を115億8000万円に 引き上げている。

2.Windows PCのシェア、2016年に25%に低下、Androidは31%に上昇、IDC予測(3.30 nikkeibp)
 米IDCが現地時間2012年3月28日に公表した市場推計によると、2011年に35.9%あったWindows搭載パソコン(x86互換CPU)の 出荷台数ベースのシェアは2016年には25.1%に低下する。一方で米GoogleのモバイルOS「Android」搭載端末(ARM系CPU)は 29.4%から31.1%に拡大する。また米Appleの「iOS」端末も14.6%から17.3%に拡大するとIDCは予測している。

 これはIDCが四半期ごとにまとめている世界のパソコン市場、携帯電話市場、メディアタブレット市場に関するそれぞれの調査結果を総合し、推計したも の。それによると、IDCは2011年〜2016年は劇的な変化が表れる5年間と見ている。同社のクライアント機器/ディスプレイ部門担当副社長のBob O'Donnell氏は「今回の調査で人々が複数の機器を所有し、日常的に利用していることが分かった」とし、「この傾向は今後さらに高まるだろう」と予 測している。

 これに伴ってパソコンの出荷台数も伸びるが、その成長速度はスマートフォンやタブレット端末を下回るという。また2011年における、パソコン、タブ レット端末、スマートフォンを合わせた出荷台数は9億1600万台だったが、これが2012年には11億台、2016年には18億4000万台に達し、5 年間の年平均成長率(CAGR)は15.4%になると同社は推計している。

3.シトリックス、中小企業向けのデスクトップ仮想化製品を出荷(3.29  nikkeibp)
 シトリックス・システムズ・ジャパンは、社員50人から数百人の中小企業に向いたデスクトップ仮想化製品「Citrix VDI-in-a-Box」を発表した。4月2日に提供開始する。価格はオープンだが、仮想デスクトップ50台で使う場合の1台当たりの初期費用は、ハー ドウエアとOSライセンスを含めて約5万6000円。

 Citrix VDI-in-a-Boxは、デスクトップ仮想化(VDI)製品である。仮想マシンの形態で実現したデスクトップPCをサーバー仮想化ソフト上で動作さ せ、これをシンクライアント(画面情報端末)を介して操作できるようにする。製品は仮想アプライアンスの形態で提供しており、Citrix XenServer、VMware ESX、Hyper-Vなどのサーバー仮想化環境の上で動作する。

 主な特徴は、必要な機能のすべてを1台のPCサーバー上で提供できるように、システム構成を簡略化していること。具体的には、個々の社員とデスクトップ PCを1対1にひも付けるコネクションブローカー機能や、アクセス要求に応じて仮想デスクトップPCを配備するプロビジョニング機能を、1台のPCサー バーで提供する。さらに、仮想デスクトップPCのイメージデータも、Citrix VDI-in-a-boxを導入したPCサーバー機の内蔵ディスクに保存する。

 Citrix VDI-in-a-boxの価格はオープンだが、同時50台接続時のシステム構成で約280万円になるとしている(1台当たり約5万6000円)。この場 合のシステム構成は、Citrix VDI-in-a-Boxの同時接続50人分のライセンス、汎用のPCサーバー(内蔵ストレージを含む)、サーバー仮想化ソフト(無償版)、 Microsoft VDAライセンス(仮想デスクトップ向けライセンス)となる。

4.iPad購入を検討する企業が増加:米調査 (2.28 nikkeibp)
 米ChangeWave Research社が1,600社を対象に行った調査によると、回答した会社の22%は、2012年第2四半期にタブレットを購入する計画だ。
そして、タブレットを購入するという企業のうち、84%は米Apple社の『iPad』にするという。ChangeWave Research社によると、「ChangeWaveのこれまでの調査において、企業のiPad需要は過去最高レベル」だという。 iPadはすでに1年 前、企業のIT部門で一番人気になっていた。このときは、タブレットを採用するという会社の79%がiPadにすると答えていた。

iPadは約2年前から企業のIT部門で真剣に採用が検討され始め、最近9カ月は多くの大企業で本格的に勢いを増し始めたと、米Revel Systems社のクリス・シアベラ最高技術責任者(CTO)は話す。同社は、iPadを使ったPOSシステムを販売している。

2年前は、企業の最高経営幹部たちがiPadのアーリー・アダプターだった。現在は需要がさらに拡大し、企業が会社のアプリケーションをApple社のプ ラットフォームに移し始めるまでになっている。「企業では、採用が幹部から始まり、次第にフィルター・ダウンされていくような形だ」とシアベラCTOは言 う。

今回の調査では、韓国Samsung社の『Galaxy Tab』(8%)と、米Amazon社の『Kindle』(6%)がiPadに続いた。驚いたことに『TouchPad』をキャンセルという大失態があっ た米Hewlett-Packard(HP)社のタブレットにまだ注目しているところが4%もあった(ChangeWave社の数字を足しあわせると 100%を超えるのは、おそらく2機種以上の購入を考えている企業があるからだろう)。

5.PQI Japan、Wi-Fi接続のスマホ向け小型ストレージ(3.27 nikkeibp)
 PQI Japanは、無線LANに対応したクレジットカード大のモバイルストレージ「Air Drive(エアードライブ)」を2012年4月6日発売する。メモリーカードのアダプターで、外出先でスマートフォンやタブレット端末のデータを保存・ 読み出しできる。

 SD/SDHCメモリーカードを差し込んでストレージに使用する機器で、IEEE802.11b/g/nに準拠して最大5台の端末を同時接続できる。 USB 2.0による有線接続にも対応し、iOSやAndroidから無料の専用アプリ「S+Flash」を使ってアクセスする。

 電源は内蔵のリチウムポリマー電池。ビデオ映像を保存した場合で最大5時間の連続再生が可能。本体寸法は長さ85×幅54×厚さ8mm、重さは約 55g。希望小売価格は単体が7980円。16GBのSDカード付属セットが9980円、32GBのSDカード付属セットが1万1800円。



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