週間情報通信ニュースインデックスno.842 2012/01/21


1.ネットに出現した「給料比べ族」(1.20 nikkeibp)
給料を晒し、他人と比べる“比薪族”
 中国人には人と知り合いになると、それが初対面であっても「あんたの給料はいくら」とあっけらかんと質問する傾向がある。

 “比薪族”とはネットの掲示板に立ち上げられた“比薪(給料比べ)”のスレッドに、匿名で自分の年間の収入状況、即ち基本給、役職手当、各種補助手当、 ボーナスなど書き込み、次々と書き込まれる他人の収入と比較する人たちである。「給料」を別の言葉で“工資”とも言うので、自分の給料をネットの掲示板に 公表することを“晒工資(給料を晒す)”と言う。要するに、“晒工資”をして他人の給料と比べる人々を“比薪族”と呼ぶのである。

 さてそこで、その“比薪族”の1人の生活実態を見てみよう。これは2011年の年の瀬も押し詰まった12月28日に、上海紙「解放日報」傘下のニュース サイト“解放牛網(jfdaily.com)”が掲載した、「上海で月収1万元の“白領(ホワイトカラー)”の悲惨な生活、ケンタッキーフライドチキン (KFC)すらぜいたく」という記事である。この記事の主人公は遼寧省出身の青年で、上海の外資系企業に勤めていると思われる独身のサラリーマンであり、 月収は1万元だという。

 その彼が中国一の繁栄を誇る大都会“上海”での月収1万元の暮らしがいかに惨めなものかを赤裸々に語っている。ちなみに、月収1万元は日本円に換算する と約12万5000円である。2011年3月に発表された上海市における労働者の平均年収は4万6757元で、これを12等分した平均月収は3896元 (約4万9000円)であるから、月収1万元は平均水準を遥かに上回る額である。独身貴族と言ってよい身分に思えるのだが、彼は自分の生活の収支状況につ いて次のように分析している。
平均の2倍以上、月収1万元は独身貴族か?
 自分の1万元の月収の収支を計算してみると下記の通りだが、これが上海における月収1万元の独身者の生活の実態である。

【手取り額の計算】

(1)収入(月給の支給額):1万元
手取り額:7421元

【支出額】
(A)住居費:1500元
“一室一庁全配(1DK家具・家電付)”の借家、所在地は上海市の中心部から少し離れた徐匯区漕宝路。
(B)水道、電気、ガス、ブロードバンド、ケーブルテレビ、衛生管理費:合計308元
(C)交通費:合計210元
大部分は自転車なので、駐輪代が10元必要。ただし、週末や、雨天、あるいは残業で遅くなった時などに地下鉄やバスにも乗るので、1週間に50元必要と考 えて1カ月で200元と計算。
(D)飲食費:合計1780元
その他と合計して、6113元

【1カ月の収支】
(手取り額)7421元−(支出総額)6113元=(残額)1308元

 上記はあくまで概算であるが、これらには娯楽、フィットネス、学習といった関連の費用は含めていない。上海市に住んでいる人はこの生活ぶりが特別なもの でなく、ごく普通の標準的なものであることを分かってくれると思うが、どう考えても自分の生活は中流の下に属すると思うのである。

味千ラーメンやケンタッキーフライドチキンはぜいたく

<注5>味千ラーメンは熊本県を本拠とするラーメンチェーンだが、中国では経営権を譲り受けた香港企業が500店舗以上を運営していて非常に有名な存在。 中国ではラーメンにとどまらずその他の日本食も提供している。

 以上が記事のすべてだが、中国では年末のボーナスが1カ月分支給されるのが一般的なので、この青年の年収は13万元(約162万5000円)ということ になるだろう。上述したように上海市における労働者の平均年収は4万6757元(約58万5000円)であるから、この青年の年収は平均の約3倍というこ とになる。月給が1万元ということは、外資系企業の副科長(=副課長)クラスの役職で、年齢は恐らく30歳前後と思われる。これだけ恵まれた収入を得てい るにもかかわらず、彼の生活は余裕があるようには見えないのである。年収13万元の彼でさえもこれだけ慎ましい生活をしているとすれば、平均年収4万 6757元の人々がどれほど慎ましい生活を余儀なくされているか想像ができよう。

2.NTT西日本が公衆無線LANを値下げ、フレッツ回線利用者は月額210円に (1.20 nikkeibp)
 NTT西日本は2012年1月20日、公衆無線LANサービス「フレッツ・スポット」の月額利用料の値下げと、スマートフォンやタブレット端末など幅広 い端末から利用できる「Web認証方式」に対応したエリア展開を、2012年2月1日から行うと発表した。

 フレッツアクセスサービスユーザー向けの利用料を、従来の月額840円から月額210円に値下げする。なお、フレッツアクセスサービスを契約していない ユーザーには、これまで通り月額945円で提供する。Web認証方式の対応エリア展開については、開始当初は約1000アクセスポイント(AP)から展開 し、市場動向を踏まえながら5万APの展開を目指す。

 さらに、「フレッツ・スポット月額利用料最大12ヶ月無料(料金サービス)」と「フレッツ・スポット初期工事費無料(料金サービス)」のキャンペーン を、2012年1月23日の受け付け分から実施する。また2012年2月1日から、「CLUB NTT-West」のポイント交換特典に、「NTT西日本 フレッツ・スポット月額利用料まるまる12ヶ月分無料券」を追加する

3.ソフトイーサ、Android/iOSからのVPN接続に対応した PacketiXベータ版を無償公開(1.20 nikkeibp)
 ソフトイーサは2012年1月20日、パソコン向けのイーサネットVPNソフトウエアである「PacketiX VPN」のVPNサーバーに、AndroidやiOS(iPhone/iPad)から接続可能なIPsecサーバー機能を追加し(写真)、ベータ版として 無償配布開始したことを発表した。同社特設Webページからダウンロードできる。ライセンスキーなどは不要で、2012年6月30日まで利用可能。

 PacketiX VPNは、インターネットでデータをやり取りするための基本プロトコルであるIP(Internet Protocol)およびTCP(Transmission Control Protocol)を土台に暗号化トンネルを生成し、LAN内でやり取りされるイーサネットフレーム(MACフレーム)を中継できるようにする機能を備え たVPNソフトウエア。外部からLANに直接参加あるいはLAN同士を接続する形になるため(L2接続)、「IP以外のプロトコルを通せる」「名前解決な どにブロードキャスト(一斉同報)を利用するLAN向けアプリを利用できる」といったメリットがある。

4.Apple、iPad向け電子書籍閲覧アプリ「iBooks 2」をリリース(1.20 nikkeibp)
 米Appleは現地時間2012年1月19日、iPad向けの電子書籍閲覧アプリケーション「iBooks 2 for iPad」の提供を開始した。また、インタラクティブなiPad向け電子書籍を作成するためのオーサリングツール「iBooks Author」もリリースした。

 iBooks 2 for iPadにより、例えば生徒はiPad上でアニメーション、図表、写真、ビデオを盛り込んだインタラクティブな教科書をフルスクリーンで表示し、指先の操 作でリッチメディアを楽しみながら、学習することができる。ハイライト表示、注釈付記、用語検索などが手軽に行えるほか、復習機能、学習カード機能などを 備える。

 教育書籍出版の米Houghton Mifflin Harcourt、米McGraw-Hill、英PearsonなどがiBooks 2対応の電子教科書を、Appleの電子書籍配信/販売ストア「iBookstore」で販売する予定。ほとんどのタイトルは14.99ドル以下の価格に なる見通しという。

5.特許庁、難航していた基幹系刷新を中止へ(1.20 nikkeibp)
 特許庁が5年前から進めてきた基幹系システムの刷新プロジェクトを中止する方針を固めたことが、日経コンピュータの取材で分かった。当初は2011年1 月の稼働を予定していたが、業務分析の遅れなどから要件定義と設計が難航。稼働を3年遅らせたが、立て直すことができなかった。

 政府が策定したレガシーシステムの刷新指針に基づき、特許庁は2004年10月に「業務・システム最適化計画」を策定した。この刷新指針は、特定のIT ベンダーとシステム保守などを長期契約することによるITコストの高止まりを解消する目的で策定されたものだった。同庁はさらに、入札に分割調達の仕組み を採用して競争原理を働かせることを目指した。

 要となるシステム設計とシステム基盤の構築については、東芝ソリューションが入札予定価格の6割以下の99億2500万円で落札した。ところがプロジェ クトが始まると、現行の業務やシステムを理解した職員と技術者が足りない問題が表面化、進行が滞った。特許庁はアクセンチュアと30億円超の契約を結び、 同社にプロジェクト管理支援を委託していたが、それでも遅れは防げなかった。

 特許庁のシステム刷新を巡っては、外部の有識者による「特許庁情報システムに関する技術検証委員会」が現在、プロジェクト継続の可能性を調査している。 近々、同委員会が報告書をまとめる計画だ。システム刷新に携わる関係者によれば、報告書はプロジェクトの中止を促す内容になる可能性が高いという。報告書 を受けて、特許庁はシステム刷新の中止を決めるとみられる。




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