週間情報通信ニュースインデックスno.841 2012/01/14


1.大阪と京都だけなぜ「府」なのか (1.14 nikkeibp)
 「『府』は『県』と何が違うのだろう」。大阪都構想が争点となった昨年の大阪府知事・市長選挙をきっかけに、こんな疑問が湧いた。現在、「府」を使うの は大阪府と京都府だけだ。ただ戦前までは東京都の前身「東京府」があった。明治維新直後には「奈良府」なども存在したという。「府」の歴史を調べた。

 「大政奉還後に明治政府が、幕府直轄地のうち奉行が支配した土地や開港した港などを『府』、代官の支配地を『県』と称したのが始まりです」。幕末・明治 期の歴史が専門の佐々木克・京都大学名誉教授を訪ねると、明快に教えてくれた。「『府』という漢字は軍事・政治の拠点や大都市を意味します。要地として直 接管理する意志を示すため『府』と称したようです」

 「府」になったのは1868年に設置された京都府を皮切りに江戸府、神奈川府、奈良府、大阪府、長崎府などの計10カ所。ただ神奈川府がわずか2カ月足 らずで神奈川県に変わるなど、地方制度や境界線はめまぐるしく変わった。

 「この時期の府県の統合分離は、各地にあった飛び地を整理統合する狙いがありました」。明治期の地方制度を研究している神奈川県立鶴見高校の石田諭司教 諭が教えてくれた。
 1869年、「京都、東京、大阪以外は府と呼ばない」との内容の太政官布告が発令され、3都市のみの呼称となった。なぜこの3都市に限られたのか。

 佐々木名誉教授は「行政の中心である江戸、経済の中心である大阪、天皇が住まう京都と、江戸以来の『三都』を引き継いだようです」と話す。最重要地だっ た3都市を、他と「別格扱い」する意味があったという。

 「府」は、1871年の廃藩置県を経て1890年の府県制で確立。太平洋戦争中に東京府が東京市と統合して東京都になるまで、3府が続く。戦後の地方自 治法施行で「府」の立場は「都」「道」「県」と対等になったが、名称は引き継がれた。

 大阪都構想を唱える大阪維新の会の幹部は「東京と同じ行政の枠組みが実現した場合、名称も『大阪都』にしたい」と話す。確かに「都」について地方自治法 には「首都所在地に限る」との規定がない。

 そもそも現在は東京を首都とする法律自体がなく、政府や天皇の居所などがあることから慣習的に「首都」とされているという。「実は維新の際、京都から東 京に移るにあたって天皇は、詔を出すなど明確な形で遷都を宣言していません」と佐々木名誉教授が教えてくれた。いまだに京都を都と見なす説もあるという。 「大阪都構想の余波で『首都とは何か』という議論が起きるかもしれませんね」

2.[CES2012]富士通が世界展開をにらみWindows Phone「IS12T」を展示(1.13 nikkeibp)
 富士通ブースのメインとなる展示は、NVIDIAのTegra 3を搭載したクアッドコアのAndroid 4.0スマートフォンだった。ただし、IS12Tにも十分な展示スペースが割かれており、ブース内で存在感を放っていた。  IS12Tは2011年8月に発売された世界初のWindows Phone 7.5端末で、現在は日本国内でのみ販売されている。米国では発売されていないが、CESの富士通ブースではシトラス/マゼンタ/ブラックの3色のモデル を展示。さらには英語による説明パネルやパンフレットが用意され、来場者にアピールした。

3.CES2012]ソニーがパソコンのデザイン・コンセプトを披露、 「Windows 8」を意識(1.12 nikkeibp)
 ソニーは、2012年1月10日(米国時間)に米国ラスベガスで開幕した民生機器関連の展示会「2012 International CES」で、パソコンの新しいデザイン・コンセプトを披露した。同社ブースで公開した2種類のコンセプトは、いずれもモックアップと見られ、製品化は未定 だが、普及が加速しているタブレット端末を強く意識したデザインだった。いずれも、タッチ・パネル操作を強化する米Microsoft社の次世代OS 「Windows 8」の搭載を前提にしたデザイン・コンセプトのようだ。

 今回披露したのは、まずノートパソコンの折り畳み方を工夫したデザイン・モデル。液晶パネル部を後方にスライドさせるとキーボードが現れ、ノートパソコ ンを開いた状態と同じような形態になる機構を想定する。キーボード部の側面には、スライド用の溝が彫り込まれている。

 この機構を使うことでスライドする前は液晶パネルが表面になり、タブレット端末のように扱える。ちょうどタッチ・パネル操作が可能なキーボード付きの携 帯電話機やスマートフォンと同じような印象のデザインだ。タッチ・パネル操作の利用を前提に、キーボード部の前面にタッチ・ペンを格納する場所も用意して ある。

 もう一つのデザイン・モデルは、ディスプレイ部とキーボード部を切り離した小型機種を想定している。ディスプレイ部の四隅は曲線で切り取られており、全 体的に「丸い」印象の形状だ。正面から見た際の曲線と四角い液晶パネルのコントラストは、古い時代のCRTテレビのようなたたずまいである。このモデル も、液晶パネル部だけを独立させて、タッチ・パネル操作で扱うことを想定している。

4.CES2012]携帯端末の技術がすべてを飲み込む、潮目を迎えるデジタル家電 の開発(1.12 nikkeibp)
 「モバイルは、いろいろなことを変えてきた。今や世界の12億人がモバイルでニュースを読み、どこにいてもエンターテインメントを楽しめる。モバイル・ セントリックな時代になった」
 米Qualcomm社 会長兼CEOのPaul Jacobs氏は、2012年1月10日(米国時間)に始まった民生機器関連の展示会「2012 International CES」の初日の基調講演で、デジタル家電の潮流の変化をこう指摘した。スマートフォンやタブレット端末の急ピッチな普及で、携帯端末が技術や社会を変革 する中核になったというわけだ。

 それを象徴したのは、Jacobs氏が講演で発表したMicrosoft社との関係強化だ。LTEに対応したQualcomm社の携帯機器向けの統合型 プロセサ「Snapdragon S4」を搭載したタブレット端末で、Microsoft社の次世代OS「Windows 8」を動作させるデモを見せた。米AT&T社が提供するLTE回線を使った。

 Windows 8は携帯端末での利用を前提に、スマートフォンやタブレット端末で事実上の標準になっているARM系のSoCにも対応する。Qualcomm社だけではな く、他のSoCメーカもWindows 8のデモを見せた。「SoCメーカーが『Windows』になびいたのか」、「パソコン業界の巨人であるMicrosoft社がARM系プロセサに歩み 寄ったのか」は議論が分かれるところだろう。ただ、確実に言えるのは、エレクトロニクス関連業界の中核企業が、こぞって携帯端末を中心とした技術革新に将 来を託したということだ。
 
 Jacobs氏は、モバイル・セントリック時代の牽引役は成長著しい新興国経済だと見る。「新興国のGDPは、2014年に世界全体の50%に達する。 これから極めて多くの携帯端末が新興国でインターネットにつながるようになる。2015年には、世界で使われるスマートフォンなど携帯端末の半分が新興国 での利用になる」(同氏)。Jacobs氏の講演で登壇したフィンランドNokia社 社長兼CEOのStephen Elop氏も、インドやナイジェリア、ブラジルといった新興国がモバイル技術の最大の消費地になると指摘した。「モバイルは、世界中の人々の生活を変革す る」と、Jacobs氏は言い切る。

 モバイルが主役になる動きは携帯端末だけにはとどまらない。Elop氏の次に講演に登壇したのは、中国Lenovo社のSenior Vice Presidentで、同社のMobile Internet and Digital Home GroupでPresidentを務めるLin Jun氏。パソコンの世界シェア2位である同社は、携帯端末関連の事業とデジタル家電の事業を統合し、液晶テレビ事業に参入することを明らかにした。イン ターネットに接続して、動画配信サービスやアプリケーション・ソフトウエアを利用できる、いわゆる「スマートテレビ」を投入する。

5.NTTドコモがソニー「Xperia」の新モデル2機種を2月から順次発売、デ ザインもスペックも一新(12.10 nikkeibp)
 NTTドコモは2012年1月10日、Androidスマートフォンの最新モデル2機種を発表した。透明な素材を本体の一部に採用した「Xperia NX SO-02D」、日本市場向けにワンセグ・おサイフケータイ・赤外線通信の各機能を搭載し防水対応の「Xperia acro HD SO-03D」である。Xperia NXは2月、Xperia acro HDは3月から発売する予定。

 Xperia NXは、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが日本を含めたグローバル市場で展開するモデル。海外では「Xperia S」の名称で販売される(関連記事:[CES2012]Xperiaシリーズにグローバルモデル「S」と北米向け「ion」、ソニーが発表)。最大の特徴 は本体のデザインで、ホームやメニュー、バックなどの操作キーとディスプレイとの間に透明な素材を組み込み、各操作キーのアイコンが浮かび上がるように表 示される。

 本体スペックは従来のXperiaシリーズから大幅に強化されている。チップセットには、動作周波数が1.5GHzでデュアルコアの「MSM8260」 (米クアルコム製)を採用。ディスプレイは4.3インチで解像度は720×1280ピクセルである。



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