週間情報通信ニュースインデックスno.839 2012/01/07

1.スマホで「超」整理法が進化、野口氏「未来を生き延びるにはクラウド恐 怖症を克服せよ」(12.14 nikkeibp)
早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問 野口悠紀雄氏インタビュー
 現代のビジネスパーソンは、日々の業務の大半をパソコン上でこなしている。その一方でスマートフォンやタブレット端末のほかWebサービスの普及によ り、いつでもどこでも各種の情報にアクセスできる環境が整った。自分の情報をいかに管理し、必要なときに自由に引き出すか。『「超」整理法』で知られ、 2011年11月に新刊『クラウド「超」仕事法』を著した野口悠紀雄氏に、スマートフォン時代における新たな情報整理の考え方を聞いた。

■2008年に刊行した『超「超」整理法』ではGmailなどを活用したデジタルデータの管理法を紹介されました。それから3年が経過し、デジタル技術で 情報を管理をするための環境にどのような変化があったと感じていますか。
 スマートフォンに加えてiPadなどのタブレット端末が登場し、インターネットを手軽に活用できるようになったことが大きい。通信環境も整備されつつあ る。それに加えて、クラウドサービスが大きく浸透した。2008年に『超「超」整理法』を書いたときには、クラウドという言葉を知らない人が多かったた め、本のタイトルには「クラウド」と入れず、章のタイトルに「近づくクラウド・コンピューティング」と入れるだけにした。現在では、新聞でクラウドという 言葉を毎日のように見かける。

 それにもかかわらず、現実には、クラウドやスマートフォンを活用するメンタリティー(意識)を持っていない人が多い。リテラシーがないというより、メン タリティーがないのだ。「携帯電話で十分だし、ワンセグやおサイフケータイを使っているから、それらの機能を搭載していないスマートフォンは使う必要がな い」と考えている。

 クラウドサービスを利用することに消極的な企業や組織も多い。「自分で用意したシステムを利用するのであれば安心できるが、大事なものを他人に預けるの は怖い」という心理の表れだ。私は、こうした心理を「グーグルフォビア(恐怖症)」、あるいは「クラウドフォビア」と呼んでいる。


手元にデータをためる動物的本能を克服せよ■実際には企業のサーバーから情報を盗まれ、個人情報が流出するという事件も発生しています。
 グーグルのシステムは、世界で最も安全性が高いシステムだ。実際、これまで重大な事故を起こしたことがない。企業が自前で運用するサーバーと比べれば、 攻撃を受ける可能性は全く違う。巨大隕石などでグーグルのデータセンターが壊滅的な被害を受ければ話は別だが、そんな事態になれば、世界の終焉(しゅうえ ん)だから、データも必要なくなる。

 グーグルがデータを悪用するのではないかと恐れている人もいる。私も昔はそう考えていた。しかし、グーグルが不正を働けば、信頼を失い、グーグルの存立 にかかわる重大な損害を被る。その半面で、私の情報を不正利用したところで、グーグルにとってはほとんど利益にならない。両者を比較すれば、グーグルが私 の情報を悪用しないことは明らかだ。

 恐怖症は、「大切なものは自分の手元に置きたい」という動物的本能に起因する。犬が土を掘って骨を隠すのと同じである。動物的本能を克服した者だけが成 功するのが、現代社会だ。だから、情報を「ため込むな、クラウドに上げよ」と主張したい。

2.V-Low福岡先行実験は「サービス検証」「受信機開発促進」の場に(12. 27 nikkeibp)
  V-Low帯を利用したマルチメディア放送の福岡地域における実証実験(関連記事)の準備を進める九州・沖縄マルチメディア放送(FM東京や地域のJFN 加盟FM局、JFNのほか、様々な分野の企業が出資)は、実証実験を通じて「サービスの検証」および「受信機の開発促進」を進めていく計画だ。

<オープンな協議会を設立へ、福岡V-Low放送運用規定を策定など>

 このため、「福岡マルチメディア放送 実験協議会」(仮称)を設立し、実験内容の共有や「福岡V-Low放送運用規定」の策定を行う。運用規定は、デジタル放送の放送フォーマットや、コンテン ツを受け取った受信機の振る舞いを規定するものであり、ビジネスモデルの策定と表裏一体のものである。福岡V-Low放送運用規定は、将来のマルチメディ ア放送の運用規定策定に寄与できると期待する。その運用規定の策定などの作業を行う母体となる実験協議会には、九州・沖縄マルチメディア放送の出資企業で なくても、福岡V-Lowマルチメディア放送に興味を持つ企業・団体は、誰でも参加できることにする。協議会には、出資企業に加えて、受信機メーカーや チューナーICなどの半導体メーカー、地元自治体、大手新聞社なども参加を予定する。

<自動車端末向け、安心安全、課金、サイネージなどサービス検証>

 福岡先行実験では、各種のサービス検証を進めていく。車載端末向けでは、例えば車両位置に応じた交通情報やPOI(Point Of Interest)情報の提示機能を検証する。災害時の情報配信の検証(TMCC信号を用いた自動起動や、自治体などの情報を集約するサービスの活用や接 続システムの開発など)、地域情報データ放送の実証実験(エリアでフィルタリングして表示)、課金の検証なども行う。課金の検証では、通信機能を持たない 受信機での課金の仕組みや、認定基幹放送事業者内共通鍵システムの開発などを想定する。さらに、放送波ルーター/サーバー型受信機での実証実験やデジタル サイネージ向け放送実験などを予定する。

3.Android/iOS搭載デバイス、最大市場は米国、中国が2位(12.27  nikkeibp)
 米Flurryが現地時間2011年12月23日に発表したモバイルデバイス使用に関する調査結果によると、米Googleの「Android」あるい は米Appleの「iOS」を搭載したスマートフォンおよびタブレット端末の利用者が最も多い国は米国で、上位20カ国の合計の41%を占めた。中国が2 番目に多く、日本やフランス、ドイツを上回った。

 Flurryは14万以上のアプリケーションの稼働データをもとにスマートフォンおよびタブレット端末の導入状況を分析している。過去30日間のアプリ ケーション稼働から測定したところ、AndroidあるいはiOS搭載デバイスのユーザーは米国が1億900万人と最も多く、他の国を大きく引き離してい る。2位は中国(3500万人)、3位は英国(1700万人)、4位は韓国(1600万人)だった。以下、日本、フランス、ドイツ(それぞれ1000万 人)、オーストラリアおよびカナダ(それぞれ800万人)と続き、上位20カ国の合計は2億6400万人だった。

 最大市場規模(TAM:Total Addressable Market)を15歳〜64歳の中流階級以上と定義した場合、現在AndroidあるいはiOS搭載デバイスを使用していない潜在ユーザーは、中国が1 億2200万人と最大だった。次いで米国が9100万人、3位はインド(7500万人)、4位は日本(6500万人)、5位はブラジルとドイツ(それぞれ 3400万人)だった。

 TAMに対するAndroidおよびiOS搭載デバイスの普及率が最も高いのはスウェーデンの66%で、500万人規模のTAMに対してユーザーは 320万人だった。TAMが2億人規模の米国の普及率は55%となる。

4.主役はデジカメからスマホへ?米消費者の写真や動画は4分の1がスマホで撮影 (12.26 nikkeibp)
 米国人が写真や動画を撮影する機器は、従来のコンパクトデジタルカメラやデジタルビデオカメラから、スマートフォンへと急速に移りつつある――。こうし た調査を米NPD Groupが現地時間2011年12月22日に公表した。

 それによると、米AppleのiPhoneなどのスマートフォンで撮影された写真の割合は、2010年の17%から2011年には27%に増えた。一方 でデジタルカメラで撮影された写真の割合は52%から44%に減少している。

 各機器の市場を見ると、2011年1〜11月の期間、コンパクトデジタルカメラは販売台数が17%減少し、販売金額では18%減少した。また、小型ビデ オカメラは同じ期間に、販売台数で13%減、金額では27%減となった。「デジタルビデオカメラやコンパクトデジタルカメラは、スマートフォン普及の直接 的な影響を受けているようだ」とNPD Groupは述べている。

 ただしこれらは、「スマートフォンに高機能カメラ機能が搭載されたことに伴って、消費者の撮影習慣に変化が生じたため」と同社は分析している。一方で大 切なイベントや旅行などの際には、より高機能のカメラを使いたいという需要があり、そうした機器の市場は伸びている。

 同社によると、レンズ交換式のデジタルカメラは、同じ期間に販売台数で12%増となり、販売金額では11%伸びている(平均販売価格は863ドル)。ま たコンパクトデジタルカメラはズーム倍率が10倍以上のモデルが、販売台数で16%増、金額で10%増加している(平均販売価格247ドル)。

 調査は2011年11月11〜21日の期間、13歳以上の米国人を対象にオンラインでアンケートを実施して行った。

5.「2011年は標的型攻撃が増加、1日で80件を確認」――シマンテック セキュリティ動向を発表、「攻撃の粗雑化」も目立つ(12.26 nikkeibp)
 シマンテックは2011年12月21日、2011年のセキュリティ動向を発表した。特徴の一つは、標的型攻撃の増加。1日で80件の標的型攻撃を確認し たという。
 標的型攻撃とは、特定の企業や団体を狙った攻撃。多くの場合、攻撃者は標的とした企業の社員に対してウイルス添付メールを送信。ウイルスでパソコンを 乗っ取り、機密情報を盗む。
 標的型攻撃の確認例は、世界中で年々増加している。同社では、2005年は1週間に1件程度、2006年には最大でも1日に1〜2件にしか確認していな かったが、2010年には最大で1日60件、2011年には1日80件程度を確認したという。

 2011年11月の平均では、大企業(従業員数2500人以上)に対して1日当たり36.7件、中小企業(従業員数250人以下)に対しては1日当たり 11.6件の標的型攻撃を確認したとしている




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