週間情報通信ニュースインデックスno.832 2011/11/05

1.「LTEは112Mbpsに高速化したい」「孫氏の900MHz帯発言 は誤り」、イー・アクセス決算説明会より(11.4 nikkeibp)
 イー・アクセスは2011年11月4日、2011年度第2四半期の決算説明会を開催した。同社社長のエリック・ガン氏は決算の説明(2011年度上期、 売上高966億円、営業利益134億円)に加え、同日発表した2012年3月開始予定のLTEサービスに言及。さらに、新たに割り当て予定の900MHz 帯の審査基準について、ソフトバンクの主張に反論した。

 LTEサービスについては、2012年3月にサービスを開始し、2013年3月期中にLTE人口カバー率を70%に拡大する方針を示した。イー・アクセ スは1.7GHz帯の15MHz×2の周波数を持っており、基地局によって10MHz×2または5MHz×2をLTEサービス用に割り当てる予定という。

下り最大112Mbpsのサービスを構想
 ガン氏はまた、下り最大75Mbpsのサービス開始後に、75Mbpsの1.5倍になる下り最大112Mbpsのデータ通信サービスを提供する構想を明 らかにした。これは現在総務省で検討中である1.7GHz帯の5MHz×2がイー・アクセスに割り当てられることを前提としている。ガン氏は、「常に最速 サービスのイー・アクセスというブランドを保ちたい」と説明した。

 なお、下り最大75Mbpsは10MHz×2を利用する場合であり、5MHz×2をLTEに使う基地局付近では75Mbpsよりも最大速度は落ちる。 10MHz×2を割り当てない理由は、一部基地局ではDC-HSDPAという方式ですでに10MHz×2を使い、下り最大42Mbpsの通信サービスを提 供しているためという。

 イー・アクセスはDC-HSDPAを都心など主要エリアで採用している。LTEサービスを都心で展開する場合、イー・アクセスは基地局ごとにDC- HSDPAかLTEかの選択を迫られる可能性が出てくる。この点についてイー・アクセスの阿部基成副社長は、「基地局単位ではDC-HSDPAからLTE に置き換えるところもあるかもしれないが、エリアが狭くなるというわけではない。基地局がカバーするエリアを調整して既存のユーザーに迷惑をかけることは ないようにする」と述べた。

900MHz帯割り当ては「割り当て周波数の少ない事業者を優先すべき」
 総務省は900MHz帯割り当ての比較審査基準に、(1)上限2100億円の移行費用負担額の多寡、(2)割り当てから7年後の年度末におけるLTE サービスの人口カバー率の大きさ、(3)すでに各事業者に割り当てられている周波数帯の差異や、周波数幅に対する契約者数の程度、移行促進計画の充実度、 MVNO計画の充実度など、の3点を挙げている。(1)の基準で各事業者を比較して、1事業者にならなければ(2)の基準で再度ふるいにかけるといった流 れになる。

2.NTTドコモの4-9月期は減収減益も好調に推移、新周波数帯は「900MHz 帯も取りに行く」(11.2 nikkeibp)
 NTTドコモは2011年11月2日、2011年4〜9月期の連結決算(米国会計基準)を発表した。売上高は前年同期比1.2%減の2兆1129億 8200万円、営業利益は同4.3%減の5085億100万円と減収減益となった。純利益も同3.5%減となる2990億1800万円である。

 ただ同社の山田隆持社長は、スマートフォンの販売台数は前年度年間台数を44%上回る363万台となり、第2四半期単独のパケットARPUは前年同期比 150円増と、業績は順調に推移していると強調する。さらに昨年度の第2四半期には、ポイント・故障修理制度の見直しによって利益を550億円積み増した ため、この一時的な影響を除外すれば、「実質的に第2四半期単独でみると、今期は増収増益を達成している」(山田社長)と語る。

 こうした結果から2011年度の通期予想を上方修正するとした。売上高は当初計画から100億円増の4兆2400億円に、営業利益は同200億円増の 8700億円。スマートフォン販売台数は同250万台増の850万台、パケットARPU前年比は、同30円増の170円にするとした。

スマホは2015年度に4000万契約、Xiも3000万契約を目標に
 決算と併せてNTTドコモは、2015年度までをターゲットとする中期計画「中期ビジョン2015」を発表した。モバイルを核とした総合サービス企業を 目指すとし、様々な産業/サービスとの融合により新た市場の創出を狙うというのが主な内容だ。この中で同社はいくつかの重要な指標を示した。

 まずスマートフォンの契約数について2015年度に4000万契約を目指す。これは全体の契約数の約60%程度を想定しているという。LTEサービスの 「Xi」については、2015年度3000万契約を目標とする。

  Xiのエリア展開も大幅に前倒し、2014年度に全国人口カバー率98%を目指。2013年〜2015年度の設備投資額として、2010年 〜2012年度の約3300億円を超える約5500億円を充てる。なお2012年半ばからXiの最大速度を、一部の地域で100Mビット/秒に増速する。 これは1.5GHz帯の15MHz幅×2を利用して提供。1.5GHz帯は周波数移行の関係から、当初15MHz幅×2を利用できるのは一部地域に限定さ れる。東名阪を含む全国で15MHz幅×2が利用可能になるのは2014年度以降になる。

 収益の核となるパケット収入の2015年度の目標については、2011年度の予想約1.8兆円の約1.5倍となる約2.7兆円とした。さらにメディア・ コンテンツ事業やM2M、金融決済事業など、同社が新領域と呼ぶ収益の拡大も目指し、2015年度には2011年度の約2.5倍となる約1兆円を目標とす る。なお2015年度の売上高や営業収益の目標などは、不確定要素が多いとして明らかにしなかった。

トラフィックは2015年までに12倍に、「900MHz帯にも手を挙げる」
 中期ビジョンは、スマートフォンなど大容量のトラフィックを発生するデバイスの浸透がベースになる。増大するモバイルトラフィック対策も不可欠となる。

 山田社長は、2015年度のモバイルトラフィックが2011年度の約12倍に膨れ上がる予測を明らかにし、対応方針として、LTEへの移行や新周波数帯 の活用などによる「ネットワーク容量の拡大」、ヘビーユーザーに対する速度制御による「トラフィックコントロール」、無線LANやフェムトセルによる 「データオフロード」の3点に重点を置く考えを示した。

 新規の周波数帯としては、700M/900MHz帯の割り当て作業が始まりつつある。山田社長は「いずれかをぜひ獲得したい。先に割り当てが始まる 900MHz帯にも手を挙げたい」とし、既にソフトバンクモバイルとイー・アクセスが獲得の意向を示している900MHz帯への参戦も示した。

 なお新規の周波数帯を獲得したとしても、1.5GHz帯と合わせて約2倍弱。さらに周波数利用効率がHSPAと比べて3倍のLTEをすべての帯域に入れ たとしても、全体で容量は約6倍に増えるにとどまる計算だ。山田社長は「指摘の通り、それだけでは容量は半分足らない。足りない分を無線LANやフェムト セルを使ったデータオフロードや、ヘビーユーザーへのトラフィックコントロールで対処してく必要がある」と説明。場合によっては、利用者が端末から離れた ときに動画ストリーミングをオフにしてもらうような取り組みが必要になるとした。

3.スマートフォンに最適なファイルビューアとは―米Informative GraphicsのHeath社長が講演(11.3 nikkeibp)
 ファイルビューア「Brava(ブラバ)」シリーズを開発する米Informative GraphicsのGary Heath社長 兼 CEO(最高経営責任者)が2011年11月2日、都内で講演。2012年に米国でリリース予定の「Brava Enterprise」次期版の新機能について説明した。

 Brava Enterpriseは、文書ファイルや画像ファイル、PDF、CAD図面などをWebブラウザで表示するためのサーバーソフト。原本ファイルはコンテン ツ管理システム(ECM)に置いたまま、表示に必要なデータのみをECMから取得してクライアントに渡す。閲覧者が原本ファイルを一切修正できないのが特 徴だ。ビューア機能のほかに、二つのファイルを比較して変更箇所をハイライト表示する「比較」機能や、指定箇所や文書内の個人情報を自動的に塗りつぶす 「墨消し」機能、複数のメンバーで共同作業をする際にスレッド形式でコメントをやりとりする「コミュニケーション」機能などを備える。国内向けには、オー シャンブリッジが総合代理店となって提供している。

 次期版は、特にモバイルデバイス向けの機能を拡張。新たに、iPhoneやAndroid搭載のスマートフォン、iPad、Android搭載タブレッ ト端末でのファイル表示に対応した。Heath社長は、スマートフォン向けのビューア機能について、「単に、パソコン向けのビューアをスマートフォンに対 応させたということではない」と強調する。

 Bravaのスマートフォン向けビューアは主に、ファイル全体ではなく、パソコンやタブレット端末で指定したファイルの一部を閲覧することや、ファイル 上にコメントを書き込む「チェンジマーク」の入力に用いる。「スマートフォンの小さな画面に文書やCAD全体を表示するのではなく、必要な箇所だけを表示 する。例えば、社内にいる部下が契約書の一部について社外にいる上司に確認してもらいたいときなど、Bravaのパソコン用ビューアで該当箇所を選択して 上司のiPhoneに送ることが可能だ。逆に、スマートフォンからチェンジマーク機能を使って現場にいる社員がCAD上に書き込んだ情報を、社内でリアル タイムに共有するという使い方もできる」(Heath社長)。

 そのほか、次期版では動画へコメントを書き込む機能や、SNS「Yammer」との連携機能などが追加される。次期版の米国でのリリース予定は、スマー トフォン対応が2012年1〜3月、タブレット端末への対応が2012年4〜6月になる予定だ。国内での提供次期は未定。

4.Google、「Gmail」の新デザインを正式公開へ(11.2  nikkeibp)
 米Googleは米国時間2011年11月1日、Webメールサービス「Gmail」の新デザインを正式公開すると発表した。ユーザーは数日のうちに、 画面右下に表示される「Switch to the new look(新しいデザインに切り替える)」をクリックすることで新デザインに移行できる。メッセージが見やすくなり、検索機能を強化したとしている。

 同社は7月に新デザインのプレビュー版を公開し、ユーザーからのフィードバックを受けて、改良を重ねていたという。電子メールのやりとり(会話)は以前 のように折り畳んだ表示からまったく新しく変更し、スレッド全体に目を通しやすいようにした。各メッセージにプロフィールの画像が表示されるので、誰がど の発言をしたかひと目で分かる。

 検索機能を強化し、検索ボックス内の右の矢印からドロップダウンして、送信者、受信者、件名、キーワード、日付などによる絞り込み検索を手軽に実行でき るようにした。使用した検索条件からそのままフィルターを作成することも可能。

 左側のメニューに関してはカスタマイズ性を高めた。チャットとラベルのエリアを調整したり、チャットのメニューを非表示にしたりできる。また、さまざま なスクリーンサイズに合わせて自動的にテキストの表示間隔を調整する。背景(テーマ)にストックフォトサービス「iStockphoto」の高精細 (HD)画像を設定することも可能。

 同社は各種製品にわたるデザインの統一を図っており、オンラインスケジュール管理「Google Calendar」やWebベースのフィードリーダー「Google Reader」もデザイン変更を実施している。

5.2011年Q3の世界スマートフォン市場、Samsungが首位の座を Appleから奪取(10.31 nikkeibp)
 米Strategy Analyticsが米国時間2011年10月27日にまとめた調査結果によると、同年第3四半期における世界のスマートフォン出荷台数は1億1700万 台で、前年同期と比べ44.4%増加した。韓国Samsungが米Appleからベンダー首位の座を奪った。

 ベンダー別の出荷台数を見ると、Samsungは2780万台で市場シェア23.8%を占めた。Appleは1710万台でシェア14.6%にとどまっ た。フィンランドNokiaは1680万台で、シェアは14.4%だった。

 Appleの出荷台数は前年同期から21%増加したものの、過去2年間では最も低い伸び率となった。消費者が新モデル「iPhone 4S」の発売を待ったことや、Samsungの人気機種「Galaxy S2」による攻勢、および一部主要国の景況の激しい変動が影響したと、Strategy Analyticsは分析している



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