週間情報通信ニュースインデックスno.825 2011/09/17

1.情報通信技術分科会が電気通信設備の安全・信頼性対策の審議開始(9. 16 nikkeibp)
 総務省の情報通信審議会情報通信技術分科会は、「電気通信設備の安全・信頼性対策に関する事項」の審議を始める。

 東日本大震災おいて通信インフラにおいて広範囲にわたり輻輳や途絶などの問題が生じたことから、総務省は「大規模災害等緊急事態における通信確保の在り 方に関する検討会」を2011年4月から開催してきた。この検討会の中間取りまとめで、「技術基準を含めたネットワークの安全・信頼性確保の在り方につい て検討を行うべき」とした。また、先日の台風12号の風水害により山間部の集落などへの通信手段が途絶したことなどから、電気通信設備について一層の安 全・信頼性の確保を図ることが必要という。

 報通信技術分科会は、「ネットワークのIP化に対応した電気通信設備に係る技術的条件」のうち「電気通信設備の安全・信頼性対策に関する事項」について 審議が行う。総務省は、2012年1月ごろに一部答申を受けて、その後規程の整備を行う予定である。

2.米MSがWindows 8の詳細をデモ、開発者にスレートPCを配布 開発者会議「BUILD」の基調講演で、新機能や開発環境を解説(9.16 nikkeibp)
 米マイクロソフト主催の開発者会議「BUILD」が2011年9月13日(米国時間)、米アナハイムで開幕した。BUILDは開発者やハードウエアパー トナー向けのイベント。Windows 8の詳細が明らかにされるとあって、約5000人の参加者が集まった。4日間でおよそ100に上るセッションが開かれる。

 初日の基調講演では、Windowsの開発部隊を率いるWindows&Windows Live担当プレジデントのスティーブン・シノフスキー氏が登壇。開口一番、「我々はかなり、いやマイクロソフトの言い方としては“スーパーに”興奮して いる。ようこそWindows 8へ!」と元気よく挨拶。これまでのWindows 7やWindows Liveの実績を振り返った後、Windows 8の開発の背景にある「コンピューティングの世界の変化」について話し始めた。

 1つめは、タッチ機能の一般化。同氏は、タッチ機能が小型・軽量の機器だけのものではなくなり、デスクトップ機にもどんどん入ってくると展望。スマート フォンやスレート(タブレット)型の端末だけでなく、あらゆるパソコンでタッチ操作が求められるようになるとした。2つめは、モバイルでの利用拡大だ。そ の結果、今では単に持ち歩けるだけでなく、持ち歩きながら使える、あるいは不安定な椅子に座っていても使えるような機器が求められているという。このほ か、ソフトウエアについてもアプリケーション同士の連携が当たり前となり、Webサービスとの連携が本質的な部分を占めるようになっていると指摘した。

 これらを踏まえて、Windows 8の開発に当たって強く意識したのが、「Windows 7で動くものは全てWindows 8で動くようにする」、「Windowsのイメージを作り直す(Reimaging)」という2点だという。つまり、既存の資産を全て受け継ぎながら、新 たなWindowsの姿を再定義するというわけだ。

 まずデモの中では、Windows 8がネットブックのような低スペックのパソコンでも動くことをアピール。あるパソコンにインストールした場合の実験結果として、メモリー使用量が Windows 7における404MB(プロセス数32個)から、Windows 8では281MB(プロセス数29個)へと約30%減らせたことを明らかにした。

3.シャープ、タブレット端末「GALAPAGOS」2機種を販売終了 10.8型と5.5型の2製品を生産終了(9.16 nikkeibp)
 シャープは2011年9月15日、タブレット端末「GALAPAGOS」2機種を生産終了し、9月末で販売の申し込みを終了すると発表した。製品は 10.8型と5.5型の液晶ディスプレイを搭載していた製品で、同社のWebサイトなどで直販していた。8月30日に発売したイー・アクセス(イー・モバ イル)の7型液晶を搭載した製品については、販売を継続する。

 同社によると「電子書籍の市場を開拓するという一定の役割を果たした」ことが生産終了の理由という。10.8型と5.5型の2機種は2010年12月に 発売となった。当初は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)とシャープの合弁会社が運営する電子書籍配信サービス「TSUTAYA GALAPAGOS」を利用するための電子書籍リーダーとして位置付けられていた。その後、2011年7月には汎用的なAndroid端末として利用でき るようにするためのシステムソフトを配布。TSUTAYA GALAPAGOSもシャープ端末だけでなく、他社製のAndroid端末で利用できるようにサービスを拡大していた。

 当初は端末からサービスまでをシャープが管理する垂直統合型のビジネスモデルを目指したが、数多くの競合するタブレット製品や電子書籍サービスが登場す る中で方向転換を余儀なくされたといえる。

4.CESAの和田会長が基調講演、「クラウドで起こる産業革命」 (9.15 nikkeibp
 「クラウドが根本的な革命を起こす。コンピューティングインフラ、利益の源泉、制度がすべて変わる」。2011年9月15日に開幕した東 京ゲームショウ(TGS)2011の冒頭の基調講演で、コンピュータエンターテインメント協会(CESA)の和田洋一会長は、クラウドがもたらすインパク トをこのように表現した。

 和田会長の講演タイトルは「ゲーム産業革命の本質」。市場の成長、けん引役となるゲーム要素、ビジネスモデルの3つの観点で、ゲーム業界でこれまでに起 こってきたことを分析。データの蓄積だけでなくコンピューティング処理がネットワーク側に移るクラウド革命を展望した。

 和田会長によれば、ゲーム市場の歴史は「地層のような積み重ね」。アーケードゲーム機から家庭用のゲーム機、DVDプレーヤーとのハイブリッド機、携帯 電話機/スマートフォンのような汎用機へと、時代ごとに次々とけん引役が登場。前世代のけん引役にとって代わるのではなく、上乗せすることで市場全体を拡 大してきたという。

 和田会長は「ゲーム業界の決定的な分水嶺は2007年だった」とする。2007年は、「すべてのゲームがネット対応になり、iPhoneが登場した年」 (和田会長)だからだ。汎用化することでゲームを楽しむためのハードウエア投資額が極限まで下がったのである。これにあわせてユーザーも「やる気満々の人 から、気軽に楽しみたい人が増えた」。基調講演に参加したゲーム開発者など業界関係者に向け、このような変化を意識する必要があるとした。


 けん引役となるゲーム要素から見た場合にクラウドは、2000年までのけん引役だったプロセサパワー、2010年までに様々な装置が登場した入力方法の 革新に続く、第3のけん引役と位置付けられる。クラウドにより、ゲーム体験やユーザー、ビジネスモデルが変わることから「ちょっとあせった」(和田会長) という。クラウド革命はまだ始まったばかりで、ほかのエンターテインメントとの競争も厳しくなるが、チャンスも拡大する、との見方を示した。ちなみに、第 4のけん引役はアウトプット。「まだどうなるか分からない」としながらも、3D(3次元)映像や、現実と仮想映像の融合などを候補として挙げた。

5.2015年の国内プライベートクラウド市場規模は9400億円へ−IDC Japan 2011(9.14 nikkeibp)
 IDC Japanは2011年9月12日、国内プライベートクラウドの2015年の市場規模が9406億円になるとの予測を発表した。2010年の5.7倍に拡 大する見込みで、最も成長するのはコミュニティ・クラウド・サービスとみている。

 2010年の市場規模は1646億円で、同年から2015年までの年間平均成長率(CAGR)は41.7%に達すると予想している。

 IDC Japanによると、仮想化・統合で複雑化しているシステムの運用管理の問題に対してはプライベートクラウド化が有効であり、2012年以降「仮想化から プライベートクラウドへ」の流れが進むという。

 コミュニティクラウドサービスは現在、既存の産業特化型ソリューションのクラウド化(共同センター型)が成長を支えているが、2014年以降は、スマー トシティのような社会インフラ事業、異業種連携の業際クラウドなど新しい価値を創造する事業がけん引するとしている。




 ホームページへ