週間情報通信ニュースインデックスno.812 2011/06/18

1.アプリ開発者を引きつけるアップルの戦略(6.17  nikkeibp)
 米アップル(AAPL)は6月6日から、開発者向け年次イベント「ワールドワイド・デベロッパーズ・カンファレンス(WWDC)」を米サンフランシスコ で開催した。
 欧州やアジアから訪れたファンが開催前夜から会場に列を作り、夜を明かした。アプリ開発者のアンドリュー・ストーン氏(55歳)は、開催当日の午前3時 45分に起床。スティーブ・ジョブズCEO(最高経営責任者)による基調講演――午前10時に始まる予定――の観覧を希望する、ハイテク製品マニアの列に 並んだ。

 やせ形で背の高いストーン氏は元建築技師で、アップル製品向けソフトの開発に1980年代から携わっている。過去14年間、このイベントに早朝から参加 してきたストーン氏は、アップル愛好者仲間との交流を楽しんだ。

 2011年のWWDCは、例年以上に好況ムードに包まれていた。開発者らには、仕事の契約が続々と舞い込んでおり、活況を享受している。ストーン氏は 「幸福感でいっぱいのWWDC参加者がどれだけたくさん居るか、想像もつかない」と語る。同氏はWWDCの開催前日に米ニューメキシコ州アルバカーキの自 宅から飛行機で駆けつけた。数年前は、計3000ドル(約24万円)あまりの入場料と旅費を工面するのも一苦労の参加者が多かったという。それが「今で は、優れたアプリ開発者は好きなだけ稼げるビジネス環境が整っている」(同氏)。

 WWDCの会場の外に参加者が列をなす様子は、アプリ開発者を引きつけるアップルの取り組みの成果を象徴している。アップル製品用アプリを制作する独立 系開発者は42万5000人に達する。Android用アプリ開発者のほぼ2倍だ。この開発者の数の差は、消費者が「iPad」や「iPhone」、 「iPod touch」を合計2億台以上購入していることが大きな要因だ。

 ジョブズCEOはWWDCでの講演で、パソコン主体ではない、新しいオンラインサービス時代の構想を示した。さらに、プログラマーには斬新なソフトウエ アを生み出す大きな機会が広がっていると語った。「『Windows』搭載パソコンや『Mac』は端末の選択肢の一つにすぎなくなり、クラウドがデジタル 生活の拠点になるだろう」(同CEO)。

 これに加えてジョブズCEOは、新サービス「iCloud」を発表した。これを使えば、iPhoneにダウンロードして編集した写真や音楽などのファイ ルを、無線通信で自動的に同期して、自分が所有するほかのアップル製端末で楽しむことができる。逆に、ほかの端末から手元のiPhoneにデータを送るこ ともできる。

アップル端末の巨大なユーザーベースがアプリ開発者を引きつける
 さらに新サービス「iMessage」を使えば、テキスト通信や音声、動画で、これまで以上に簡単にコミュニケーションを取れるようになる。アップルの 携帯端末用OS「iOS」は進化し、写真撮影やファイル共有、記事検索をしやすくなる。アップルが自社製品に消費者を引きつけている限り、開発者のアプリ 開発意欲も高まる。

 ストーン氏をはじめとする独立系開発者らは理想主義や平等主義の傾向が強く、外部開発者や消費者の行動に大企業が介入することを警戒する。それでも、 アップルは洗練された使いやすいプログラミングツールなどの実利的な魅力を提供し、アプリ開発者を巧みに引きつけている。

 アップル製品向けに膨大な数のアプリが提供されている背景には、さまざまな形で開発者が収益を上げられることがある。消費者はアップルのオンライン販売 サービス「App Store」で総額43億ドル(約3500億円)以上のアプリを購入している。開発者が収益を上げる方法は、アプリ販売だけでなく、アップグレード版の販 売やアプリ内に掲載する広告の収入などもある。

 市場にはAndroid以外にも、携帯端末が数億台ある−−カナダのスマートフォン大手リサーチ・イン・モーション(RIM)の 「BlackBerry」や米マイクロソフト(MSFT)の「Windows Phone」、フィンランドの通信機器大手ノキア(NOK)の「Symbian」など。エバンズ・データのジャネル・ガービンCEOは「携帯端末用アプリ の市場に独占的な支配者はいない」と指摘する。

2.Facebookと連携する電話アプリ「Reengo」、カヤックが Android版を公開(6.17 nikkeibp)
 面白法人カヤックは2011年6月17日、Facebookアカウントを使って発信するインターネット電話アプリ「Reengo」のAndroid版を リリースした。Androidマーケットから無料でダウンロードできる。動作環境はAndroid 2.1以上を搭載した機種。2011年5月から提供中のiPhone用アプリとの間も通話可能だ。

 Reengoは、アプリの利用者同士がFacebookの「友達」である場合、相手の電話番号を知らなくても友達リストから電話をかけられるのが特徴。 利用者間の通話料金は無料である。ただし携帯電話網の利用時は別途パケット通信料が発生する。

3.Apple社、SIMロック解除の『iPhone』を販売(6.16  nikkeibp)
  『iPhone』は欲しいが、電話会社と契約はしたくないという人に朗報だ。米Apple社が、ブラックまたはホワイトのiPhoneを、契約なしで販売 することになった。16GBと32GBを選択可能で、価格はそれぞれ649ドルと749ドルだ。

このiPhoneはロックが解除されている。つまり、世界各地で使われている任意のマイクロSIMカード(または通常のSIMカードを切り抜いたもの)を 挿入できるということだ。T-Mobile社のSIMも使えるが、同社の不安定なGSMネットワークでは3Gは引き続き機能しない。

4.スマートフォン普及で携帯からのネット接続に伸び、メディア定点調査(6.15  nikkeibp)
 博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所は2011年6月15日、生活者のメディア接触の現状を調査/分析した「メディア定点調査2011」 を発表した。
 東京地区の調査結果によると、パソコンによるインターネット接続時間が前年比6%増の1日当たり81.7分、スマートフォンを含む携帯電話機によるイン ターネット接続が前年比27%増の同32.0分と、顕著な伸びを見せた。一方で、生活者のマス4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)とインターネット2媒 体(パソコン、携帯電話)を合わせた1日当たりのメディア接触総時間は、昨年とほぼ同じで平均5時間50分だった。

 インターネット2媒体の接触時間が伸びた要因として、動画投稿・閲覧サービス、ネットショッピングの利用増加や、ミニブログ(Twitterなど)への 書き込み時間が増えたこと、スマートフォンの普及などがあるという。20代女性のミニブログ利用経験は2010年の47.2%から2011年は70.7% と急増した。

 スマートフォンの所有状況は2011年で16.5%で、2010年の9.8%から伸びている。性年齢別の所有状況は、男性20代と30代が35%を超 え、女性20代も22%となっている。さらに男性20代の68.6%が「スマートフォンを持ちたいと思う」と回答していることを筆頭に、性別に関係なくほ とんどすべての年齢層で高い所有意向が見られた。

5.Google、音声や画像による検索がデスクトップでも可能に 2011/06/15
鈴木 英子=ニューズフロント
       記事一覧へ >>  米Googleは現地時間2011年6月14日、サンフランシスコで開催したイベント「Inside Search」で新たなデスクトップ向け検索技術を発表した。既にモバイルに導入している音声による検索や画像による検索をデスクトップで可能にする。ま た、Web検索をさらに高速化する新技術も披露した。

 音声検索機能「Voice Search」のデスクトップ版は同社のWebブラウザー「Chrome」で利用可能。Google検索サイト(google.com)の検索キーワード 欄に小さいマイクのアイコンが表示されるので、それをクリックしてキーワードや文章を発話することで検索を実行できる。英語版Google検索サイトを対 象に導入を開始している。

 デスクトップ向け画像検索機能「Search by Image」を使うには、画像検索サイト(images.google.com)の検索キーワード欄に表示された小さいカメラのアイコンをクリックして、 写真をアップロードするか、Web上の写真であればその画像URLを入力する。画像をキーワード欄にドラッグ&ドロップすることでも検索が行える(デモ動 画を参照)。







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