週間情報通信ニュースインデックスno.805 2011/04/30

1.PlayStation Networkの情報漏えい事件、JPCERT/CCが不正使用への備えを呼びかけ(4.28 nikkeibp)
 JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2011年4月28日、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のゲーム機 向けネットワークサービス「PlayStation Network」(PSN)および音楽配信サービス「Qriocity」が不正アクセスを受けて個人情報などが漏えいした事件について、ユーザーにアカウ ント情報の不正使用などによる被害を防ぐための対策をとるよう注意を呼びかけた。

 漏えい事件については、SCEの米国法人Sony Computer Entertainment America(SCEA)が米国時間4月26日に同社のWebページ上で発表、SCEも翌27日にWeb上で告知をしている(SCEの告知ページ)。

 同告知によると、ユーザーがPSN/Qriocityサービスに登録した「氏名」「住所」「メールアドレス」「生年月日」「パスワード」「オンライン ID」などが漏えいしたとみられるとし、購入履歴や請求先住所などについても漏えいした可能性があるという。さらに、ユーザーがクレジットカード情報を登 録している場合、クレジットカード番号(セキュリティコードを除く)および有効期限に関する情報が漏えいした可能性も「現時点ではそのことを示す形跡は見 つかっていないが、完全には否定できない」(SCE)としている。

2.NTTドコモ決算は減収増益、2011年度はスマートフォン600万台販売を目 指す(4.28 nikkeibp)
 NTTドコモは2011年4月28日、2010年度(2010年4月〜2011年3月)の通期連結決算を発表した。売上高は前年度比1.4%減の4兆 2243億円、営業利益は同1.3%増の8447億円の減収増益となった。東日本大震災による影響は、4月27日の会見で表明したとおり2010年度の被 害額として60億円、義援金を含めて71億円を損益として計上している。

 同社の山田隆持社長は「2010年度は、お客様満足度の向上やスマートフォンの推進、Xiの立ち上げなど思ったことをかなりの率で達成できた」と総括し た。目標としていた音声ARPUとデータARPUの逆転も達成。2010年度は音声ARPUが2530円、データARPUが2540円となった。

 山田社長は2011年度の業績予想として、売上高が対前年度比0.1%微増の4兆2300億円、営業利益が同6%増の8500億円と、久々となる増収増 益を掲げた。

3.Google、音声入力機能を実装した「Chrome」安定版をリリース(4. 28 nikkeibp)
 米Googleは現地時間2011年4月27日、同社のWebブラウザー「Chrome」が音声入力に対応したと発表した。HTMLでの音声入力機能 は、同日リリースした安定版「Chrome 11.0.696.57」で利用できる。

 Googleの翻訳サービス「Google Translate」がすでに新機能に対応している。テキスト入力欄の右下にあるマイクのアイコンをクリックして、パソコンのマイクに向かって話し、翻訳 したい言語を選ぶと訳語が表示される。「Listen」アイコンをクリックすると、訳語を読み上げる音声を聞くことができる。

 Googleは、HTMLでの音声入力機能が多くの革新的で有用なWebアプリケーションの作成を促進するとしている。ただし現時点でGoogle Translateの音声入力は日本語に対応していない。

4.「第3ステージに入ったスマートフォン、使いやすさがより大切に」、ジャーナリ ストの林信行氏(4.28 nikkeibp)
 東京・お台場で開催されているスマートフォンのカンファレンスイベント「スマートフォン2011春」で2011年4月26日、ジャーナリストの林信行氏 による講演「第3ステージに入ったスマートフォン」が行われ、初代iPhone登場から現在に至るまでのスマートフォンの影響と今後の展望が語られた。

 林氏の説明によると、スマートフォンの第1ステージとは、2007年の初代iPhone登場と、それによりユーザーとインターネットの間の距離感が縮ま り、ライフスタイルが変わり始めたことを指す。Webアプリケーションの開発が促され、多くのWebサイトはスマートフォンに対応していったという。

 第2ステージはアプリケーション販売サイトのApp Storeが開店したことがポイントだとした。これによりiPhone対応のアプリケーションが大量に生まれ、21世紀のゴールドラッシュとして、莫大な 利益を上げる者も出た。特にゲームは、カートリッジなどのメディアが不要で世界中に流通可能なこともあり、PSPやニンテンドーDSを大きく上回る数が登 場している。こうした流れにより、スマートフォンは通信をするだけの道具ではなくなったと解説した。

 さらに現在は、スマートフォンは従来の携帯電話を追い抜いて主流になってきたという。これまでになかった非IT系の企業やユーザーがスマートフォンを活 用するようになり、スマートフォンは一般の生活に深く浸透しつつある。これがスマートフォンが第3ステージに入った状態だと説明。この段階では、テクノロ ジーありきによるアプリケーションやサービスではなく、まずスマートフォンを使う一般の人の側に立った、使いやすいアプリケーションやサービスが求められ るという。

5.「生産性が大幅に向上」、京都銀行の北山氏がiPadによる渉外ナビシステムの 成果を披露(4.27 nikkeibp)
 「仕事ができるベテラン社員が抜けた後、知識を持たない若手の早期戦力化を図るにはどうすればいいか。iPadを活用した渉外ナビゲーションシステムの 開発はそこからスタートした」---。2011年4月27日の「スマートフォン2011春」の講演で、京都銀行の北山裕治・常務執行役員システム部長(写 真)はこう語り出した。

 京都銀行は日立製作所と共同で、iPadを使って渉外(外部との連絡や交渉をすること)活動を行うためのナビゲーションシステム(以下、渉外ナビ)を開 発し、実際に顧客に投資型商品を販売するといった営業現場で利用している。研究および開発にかかった時間は2年間ほど。講演では、同システムの開発に至る までの経緯や開発に当たって考慮したこと、実際に得られた成果などが披露された。

 北山氏によれば、京都銀行がiPadなどのタブレット端末を利用する渉外ナビを開発しようと思い立った最も大きな理由は「営業活動の生産性向上」だった という。社会のグローバル化や成熟が進んだ結果、現在では銀行の各種業務を遂行するのに必要な手順や手続きは非常に細かく複雑になっている。「ベテラン社 員はそうした手順や手続きをよく知っている。一方、若手はそうした知識を得るのが難しいため、つまづきがちで自信を持って仕事ができない状況に陥ってい る」(北山氏)。

 そうしたギャップをいかに埋め、ベテラン社員が引退した後に備えて若手の早期戦力化を図るにはどうしたらいいか。その答えがiPadなどのタブレット端 末を活用して渉外活動を適切にサポートするナビゲーションシステムの開発だったという。「必要な手順や手続きを覚えなくても、手元の端末の指示に従って手 順を進めるだけで、渉外担当者の能力に左右されずに誰でも一定レベルの交渉ができるようにすることを目指した」(北山氏)。



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