週間情報通信ニュースインデックスno.787 2010/12/25


1.ヒット商品を生み出すポイントを電子書籍で探る(12.24  nikkeibp)
 日経ビジネスの年末合併号に、2010年のヒット商品ランキングが掲載されました。商品やサービスを開発している人なら、この番付に載るモノと自分たち の仕事との関わりが気になるはずです。日経BPストアで電子マガジン版の日経ビジネス年末合併号が買えるわけですが、その特集に掲載されているヒット商品 ランキングでTwitterとともに1位を射止めたのが、「iPad」です。

 
『日経ビジネス 2010年12月20・27日号』  私もiPadで「日経ビジネス」を読んでいます。こうしたオンラインストアが充実することで、2011年は雑誌の購入パターンが変わる年になるのかもし れません。 さて今回のテーマは「ヒット商品」ということにして、ヒットを出すために参考になりそうな言葉やエピソードを電子書籍で探してみました。

 日経ビジネスの特集には、今年AKB48のプロデュースが話題になった秋元康さんのインタビュー記事が出ています。美空ひばりさんの「川の流れのよう に」からAKB48の「会いたかった」まで、幅広くプロデュースしている秋元康さんの言葉は、ヒット商品を生み出すポイントについての示唆に富んでいま す。

 「自分が面白いと思うかどうか。ヒット商品を生み出すポイントはこの1点に尽きます。自分が面白くないものを、大衆が面白いと思うわけがない」(秋元氏 談)
 秋元さんはモノを創り出す側の人間ですが、逆にヒット商品というのは“売れてナンボ”ですから、モノを売る側のプロからも話を聞いてみることにします。 日経BPストアを探すとそんな本がありました。

 『ジャパネットからなぜ買いたくなるのか? 一番売れた生放送の秘密』
 あのテレビショッピングで有名なジャパネットたかたの高田明社長へのインタビューをまとめた書籍です。売れたモノ、ヒットした商品に関して、この本の中 で高田社長が語っている言葉がありました。  「自分の感動をそのまま表現します」(高田氏談)  まさに、秋元さんが言っていた作り手が面白いと思ったことやモノが、売り手に伝播(でんぱ)するという連鎖から、ヒットは起こっているんだなぁと感じま した。

 実際に、ジャパネットたかたの高田明社長は、感動した商品についてその想いをテレビで伝えるためにいろいろな工夫をしています。電子辞書への収録数が 10冊程度のころは、本棚のように実物の辞書を横に並べ、それが入っていることを伝えていました。収録辞書数が増え、50冊を越えてからは実物を縦に積み 上げたというエピソードが紹介されています。さらに、収録辞書が100冊を越えたので山積みにしたら、辞書の山が雪崩を起こしてしまったことがあるそうで す。なんと、この雪崩の時に電子辞書は一番の売れ行きを記録したのだそうです。

キーワード検索機能で「感動」エピソードを探す
 高田明社長の本を読んでいると売れる商品になるためのキーワードが出てきます。「感動」が20件、「想い」は58件もありました。電子書籍にはキーワー ド検索機能があり、キーワードごとにスキップしながら本を読むことが可能です。「感動」で検索し、感動が記載されている箇所だけを読むと、高田社長の感動 ポイントと感動したエピソードがザッピングできます。どうしても大事だと思っていること、口癖のように使っている言葉を人は繰り返しますから、検索機能を 利用すると電子書籍の中にちりばめられた高田社長の言葉からヒットを生むためのヒントを抜き出しやすくなります。これも電子書籍ならではの使い方です。

  ヒット商品は、作り手から消費者まで、川上から川下まですべてがうまくつながらなくては生まれません。Twitterのような新しいコミュニケーショ ンツールの登場で、両者の距離が近づいたと意識することも、新しいヒットを生み出すためのヒントなのかもしれません。

2.電子書籍端末「GALAPAGOS」を使い、“自炊電子書籍”の作成と閲覧に本 気で挑戦してみた(12.24 nikkeibp)
 GALAPAGOSレビュー(後編)---「GALAPAGOS Station」の導入から自炊&取り込み方法を解説 シャープが2010年12月10日に発売した電子書籍専用のタブレット端末「GALAPAGOS」 (ガラパゴス)。 後編となる今回は、ガラっと趣を変えて、手持ちの紙の書籍を自分でスキャンして電子書籍化する、いわゆる「自炊」にチャレンジしてみる ことにしよう。いずれ電子書籍が主流の時代がやってくれば、自炊する必要などなくなるかもしれないが、現状はGALAPAGOSに限らず読みたい本がなか なか電子書籍として入手できない状況である。ならば自分で読みたい本を自炊するしかない。「自炊した電子書籍を快適に読めるかどうか」は、電子書籍向け端 末を購入する上で重要な要素の一つであると筆者は考えている。


専用ソフト「GALAPAGOS Station」を導入する

 自炊した電子書籍をGALAPAGOSで読むには、基となるデータをパソコンでGALAPAGOSが対応する電子書籍フォーマット「XMDF」 (Mobile Document Format)形式に変換し、GALAPAGOS本体に転送するという若干面倒な作業が必要となる。例えばAndroid端末のように、PDFファイルを microSDHCカードに放り込んで挿せば読めるという風にはなっていない。

 GALAPAGOSへの変換や転送をするための専用ソフトが「GALAPAGOS Station」(に含まれる「GALAPAGOS XMDF Clipper」)である。自炊の第一歩として、まずはこのGALAPAGOS Stationをパソコンに導入する必要がある。

 GALAPAGOS Stationは、Web経由で入手する(無償で入手できる)。パソコンで、GALAPAGOS Stationのダウンロード用Webページにアクセスし、インストール用パッケージ「GALAPAGOSstation_1.0.0.exe」をダウン ロードする(サイズは約24Mバイト)。バージョン番号はアップデートによって変わる可能性がある。対応OSは現状Windows(XP以降)のみとなっ ている。

 セットアップが完了し、GALAPAGOS Stationを起動したら、次にするべきことはGALAPAGOS StationとGALAPAGOS端末をひも付けるために必要な認証処理である。ウインドウ右上にある歯車アイコンをクリックし、「アカウント認証」を 選び、GALAPAGOSで使っているユーザーIDとパスワードを入力する。これでGALAPAGOS Station側の準備は完了だ。

 自炊の作業を進める前に、GALAPAGOS Stationを少しだけ触っておこう。GALAPAGOS Stationには「デスク」「ブックシェルフ」「ストア」「デバイス」という4つのタブがある。ユーザーが主に使うことになりそうなのは、デスクを除い た3つである。

 ブックシェルフタブは、ユーザーが所有する電子書籍のデータを一覧表などの形で管理するために使う。「シリーズ/タイトル」「著者」「出版社」「購入日 時」などで並び替えることができ、キーワードによる検索も可能となっている。蔵書が増えてくると、おそらくこのキーワードによる検索機能を頻繁に使うこと になるだろう。

 ストアタブを使うと、パソコンからTSUTAYA GALAPAGOSにアクセスして電子書籍を購入できる。ネットワーク環境にもよるだろうが、少なくとも筆者の環境では、GALAPAGOS本体から TSUTAYA GALAPAGOSにアクセスして電子書籍を検索したり購入したりしようとすると、もたついてイラっとすることがある。

 一方、パソコンでのアクセスはかなり快適だったので、筆者は電子書籍を買うときはもっぱらパソコン経由で購入しようと思った。ところが、現状は「書籍」 「雑誌」「新聞」と3つあるカテゴリのうち、購入できるのは書籍のみだということを知って少しガッカリしている。ぜひ早急に改善を望みたい。

秋葉原のレンタルスペースを借りて自炊に挑戦

 では、いよいよ自炊による電子書籍の作成に取り掛かろう。筆者は、紙の本を裁断してスキャンするという本格的な自炊に挑戦するのはこれが初めてである。 これから自炊に挑戦したいという人には大いに参考になるはずだ。

 自炊するには、材料となる「紙の本」のほかに「裁断機」と「スキャナ」の2つが必要である。スキャナは、家庭向けのインクジェット複合機などが備える1 枚ずつ置いてスキャンするタイプのスキャナでは実用にならない。複数ページをセットして連続して読み込めるタイプのスキャナが必要になる。

 裁断機も同様。そもそも自宅に裁断機がある人は少ないと思われるが、あったとしても低価格(数千円程度)な裁断機は本格的な自炊には向いていない。1回 で裁断できる枚数が少ないうえ、固定機能が弱いなどの理由で真っ直ぐ裁断できないなど、非常に苦労することになるからだ。

 利用するのは、自炊ユーザー向けに自炊用の機材を貸し出す「自炊レンタルスペース」サービスである。会社から比較的近い場所に同サービスを提供する ショップが登場したのでこれを利用する。 今回利用したのは、主に中国製のAndroidタブレット「apad」(android pad・tablet)を専門に扱うというかなりマニアックな専門ショップ「NEXT FUN」秋葉原店の自炊レンタルスペースサービスである。12月22日の夕方、こちらを訪問して自炊作業をさせてもらった。

  まずは、用意した書籍を1冊ずつ裁断機で裁断する。レンタルスペースにあるのは比較的高価な業務用裁断機なので、今回用意した雑誌はどれも1回で問題 なく裁断できた。しかし、もっと分厚い場合や、裁断能力が低い裁断機を使う場合は、何回かに分けて裁断する必要が出てくる。

 裁断機に雑誌をセットし、背表紙(糊付けしてある部分)から1〜2cmくらいを切断ラインとして設定する。今回利用した裁断機は、ボタンを押すことで線 状の赤い光が照射されて切断ラインの目安を確認できるタイプだったのでやりやすかった。切断ラインをあまり背表紙寄りに設定しすぎると糊が付いたままで失 敗する。逆に内側にし過ぎると本文部分まで切ってしまうため、ここは念入りに調整する必要がある。

 次は、裁断した雑誌をスキャナにセットするわけだが、その前に「絶対にやっておくべきこと」がある。それは、すべてのページがきちんと1枚ずつ分離して いるかどうかの確認だ。これを怠ると、スキャナで読み込むときにくっついた状態の複数ページが巻き込まれてグシャグシャ(最悪の場合破れる)になってしま う。筆者は1冊目の雑誌でやらかして見事に失敗した。

 もう1点注意すべきこととして、薄い紙を使っている雑誌の場合、うまく1枚ずつ取り込めないケースがある。こちらも失敗するとグシャグシャになる危険が ある。今回試した3冊では問題なかったが、雑誌によってはそうなるリスクがあるということはあらかじめ理解しておこう。

 1枚ずつに分離していることを確認したら、スキャナにセットする。表紙を奥側(つまり大きいページ番号が手前)かつ上下を逆さまにした状態でセットする と、後でソフトを使って方向の変更などをせずにPDF化できる。1回にセットしてスキャンできるページ数は多くて50ページ程度なので、適当に分けてセッ トする。何分割してスキャンしても、連続した原稿として1つのPDFファイルにまとめられる。

 レンタルスペースの利用料金は10分間当たり100円とお手ごろ。今回は、最初ということで手順を詳しく教えてもらったり、写真を撮影したりしたため、 3冊の雑誌を裁断してスキャンし終えるまで30分ほどかかった(料金は300円)。慣れた人ならおそらく15分ほどで終えられただろう。

GALAPAGOS StationでXMDF形式に変換して読む

 自炊したPDFファイルが出来上がったので、仕上げとしてこれをGALAPAGOSで読んでみよう。GALAPAGOS Stationで変換する方法はちょっと分かりにくい。
 まずはGALAPAGOS Stationを立ち上げ、「ブックシェルフ」タブの左にある「ライブラリ」というカテゴリの中の「マイクリップ」という項目をクリックする。このマイク リップが自炊や自分で作成したXMDF文書のことを指している。ここに、自炊したPDFファイルをドラッグ&ドロップする。

 USBケーブルを使ってGALAPAGOSをパソコンに接続し、GALAPAGOS Stationと同期させると登録したPDFファイルが自動的にXMDF形式に変換されて、GALAPAGOSに取り込まれる。
 あとはGALAPAGOSを使って読むだけだ。読んでみた感想としては、「画質はイケる、もうちょっと処理速度が欲しい」というものだ。まず画質に関し ては、元のPDFがどのくらいキレイかに大きく依存する。取り込み品質を高めれば見た目も美しくなるが、PDFファイルのサイズが大きくなる。雑誌の紙質 によっては裏の文字がかなり透けて見えてしまい、汚く見えるものがあった。ただし、これはGALAPAGOSとは関係ない話である。

3.「メリー・クロッシィ!」のかけ声で、NTTドコモのLTEサービス「Xi」が スタート(12.24 nikkeibp)
 総務省関係者、ベンダー関係者、NTTグループ幹部などが一同にそろう中、NTTドコモの山田隆持社長は、「高速・大容量・低遅延という特徴を持つXi は、動画を快適に楽しめるだけでなく、これまで端末側で処理したものをネットワーク側で処理できるようになる。豊かな生活に役立つ社会基盤になると確信し ている」と説明。高速・大容量・低遅延という特徴を生かし、Xiとクラウドを組み合わせるようなサービスを今後どんどん拡充していく考えを示した。

  この日に発売となるXi対応端末は、データ通信専用端末「L-02C」(韓国LGエレクトロニクス製)。2011年の冬モデルからはLTE対応のス マートフォンなど汎用端末を投入しユーザーを拡大する。スタート時のXi対応エリアは東名阪の一部のエリアだが、2011年度には全国県庁所在地級都市、 2012年度には全国主要都市に拡げていく計画だ。

4.MicrosoftがHTML5仕様の検証サイトを開設、まず WebSocketsとIndexedDBに対応(12.22 nikkeibp)
 
米Microsoftは米国時間2010年12月21日、HTML5仕様の検証サイト「HTML5 Labs」を開設した。策定過程の仕様に基づく機能やサービスを試験提供し、HTML5にかかわる開発作業などを支援する。

 この検証サイトでは、World Wide Web Consortium(W3C)やInternet Engineering Task Force(IETF)、Ecma International(ECMA)といった標準化団体で検討中のHTML5仕様を試験する。現在、Web向け双方向通信プロトコル 「WebSockets」とデータベース機能「IndexedDB」を提供している。

 今後、試験サービスの更新や新たな仕様の実装に取り組む。Microsoftは、用意されているAPIなどを実際に使用し、有用かどうかなどの意見を、 同社や各標準化団体に伝えるよう協力を呼びかけた。

 HTML5は、Webコンテンツ記述言語HTMLの最新仕様。動画や動的なコンテンツを扱うためのタグやAPIが規定され、より柔軟なWebページを構 築できる(関連記事:HTML5の可能性/ブラウザーで何でもできる世界へ/「HTML5」への過渡期をどう乗り切るか)。Microsoftは次期 Webブラウザー「Internet Explorer 9(IE9)」をHTML5に対応させる(関連記事:MicrosoftがIE9のベータ版を公開、より高速でシンプルに/IE9向けサイトを30社超が 試作、「電子新聞から習字までHTML5で開発できる」)。

5.2015年度の国内携帯契約数は1.34億回線へ、スマートフォンがけん引 (12.22 nikkeibp)
 
野村総合研究所(NRI)は2010年12月20日、2015年度の国内の携帯電話契約回線数が、2010年度から14.5%増の1億 3400万回線に増加するとの予測を発表した。契約数は1億を突破して市場が成熟しつつあるが、一方でスマートフォンの増加やユーザーの年齢層の拡大など によって押し上げられるとみている。

 スマートフォンの台頭が携帯電話の事業構造を大きく変えつつあり、一人での複数台の保有や、フォトフレームのような新たな用途が回線契約を増やすことに なるという。また、低年齢層の新規加入と高齢者層の保有率の増加、法人契約の増加、データ通信契約の増加もけん引するとみている。

 スマートフォンの普及がデータ通信利用の増加をもたらし、ARPU(1契約あたりの平均利用料)が回復基調に乗れば、携帯電話事業者の収入のV字回復も 見込まれる。音声ARPUが下げ止まり、データARPUが伸長した場合、総収入額は2010年度の7兆841億円から2015年度には8兆5377億円ま で拡大する見込みという。

 また、モバイルコンテンツ市場は2010年度の約5800億円から、2015年度には約6700億円へと緩やかに拡大する見込み。ただし、エンターテイ ンメント系市場が拡大する一方で情報サービス系市場が縮小し、長期的には成長は鈍化するという。

 企業向けモバイルサービス市場は、2010年度の約3800億円強から2015年度には約2.3倍の約8800億円へと拡大すると予想。スマートフォン などの普及で「モバイルセントレックス」やグループウエアなどビジネス向けサービス市場が活性化すると見込んでいる。

 このほか、IT関連ハードウエア市場では、2010年に立ち上がった電子書籍の端末市場が、2015年末までの累計販売で1400万台の規模になると予 測。電子書籍向けコンテンツ市場も2015年には2010年の3倍近い2400億円規模に達するとみている。



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