週間情報通信ニュースインデックスno.786 2010/12/18

1.課外活動が「経営力」を高める(12.17 nikkeibp)
宮田 秀明
 今の日本の課題は、経営力を高めることだ。国も企業も大学も、経営力が低すぎると思う。例外がなくもないが、例えば菅直人首相の経営力にも、有力大企業 の経営力にも、国際競争力があまりないと思う。経営力を高めるためには、経営力を身に付けるための教育が必要である。たいした例ではないのだが、私のケー スを例題にしてみよう。

 東大に入学して、部活選びに悩んだ。本当は野球がいちばん好きなスポーツだった。中高で柔道部を選んだのは、私の出身校には野球部もソフトボール部もな かったからかもしれない。しかし、東大の野球部は練習量が多くて、勉強はおろそかになる。中高で野球部の経験がない者もよく入部するのだが、私は身長にも 自信がなかった。

 柔道部には、高校の先輩から誘われた。しかし東大柔道部は、まるでそれが伝統であるかのように、寝技中心だった。柔道というスポーツの気持ちよさは、切 れのいい投げ技だと思っていたので、断念した。

 そうして入部したのが、自動車部だった。航空機か船舶の技術の世界を目指していた私にとって、クルマはそれらに近い輸送機器で、何か整合性が取れそう だった。それより、入部すると、教習所へ行かなくても簡単に免許が取れるのが魅力だった。

 活動の中心は、クルマの整備とラリーの試合への出場だった。当時のクルマは今では考えられないような故障が続出した。部車のトヨタ車のクランクシャフト が折れたこともある。私たち部員の整備ミスで、デフギヤを壊したこともある。

 ウィークデーはほとんど毎日のように整備作業ばかりしていた。そして金曜日からの週末、年に10回くらいラリーに出場するのが毎年の平均的な活動だっ た。3年生のときは、ナビゲーターとしてラリーで3連続優勝したこともある。

 その当時、東大自動車部の所有車は、すべて「た」ナンバーだった。つまり官庁車だったのだ。ところが、これはおかしいという声が大学から起こった。ちょ うどモータリゼーションの黎明期で、交通事故が問題になり始めたときでもあった。この問題を解決するために、部車を個人所有の形にして保険をかけるのに苦 労した。

自動車部の活動は「経営的」なことが多かった

 今から思えば、自動車部の活動は他の部とは全く異なっていた。大学や社会とのかかわり方に、経営的なことが多いのだ。九州や東北を一周する遠征の企画、 スポンサー探し、五月祭という学園祭のときに開催する東大ラリーの企画・立案・実行には、賞品集めのスポンサー探しのような活動も加わっていた。

 3年生になったときに学園紛争が始まり、色々な変化があった。そんな中で、本命だったK君ではなく、私が自動車部の主将になってしまった。車庫建設とい う創立以来の悲願を実現することが、主将としての最大課題だった。用地を確保するための大学との交渉、資金集めのためのOB会活動、車庫の設計、建設会社 との交渉、これらすべてを私が中心で行わなければならなかった。

 それから3年後、24歳でI重工業の新入社員になったときに飛び込んできたのは、レクリエーション会の仕事だった。
 その企業での私の最初の配属先は、人事部の案では、兵庫県相生市の工場の詳細設計部だった。私は基本設計を希望していたので、就職の4カ月前に人事部員 のK氏を説得して、配属先を変えてもらっていた。1972年4月、私は大手町のサラリーマンになった。

 入社してしばらくして人事部のK氏が私を呼んで言う。

 「宮田君、レクリエーション会の仕事をしてくれない? 今、本社のレクリエーション会は高校卒の人が中心で、盛り上がっていないんだよ。君みたいな学歴 の高い人が中心になってくれると盛り上がるのだけど」。

 配属で無理勝手を言った弱味もあり、引き受けることにした。

 私に長所があるとすれば、引き受けた仕事を真面目に一生懸命やることだろう。
 ボーリング大会、スキーバス、富士登山、ハイキング、ソフトボール大会、山手線一周ウォーキングラリー、本社運動会の復活、様々なイベントを企画運営し た。

課外活動が経営力を高めるのに役立つ

 若い時代に、学業や仕事以外に様々な体験をすることは貴重だと思う。学生時代に教えられることの中心は、論理力である。人間力や構想力を養うことが教育 プログラムの中心になることはない。社会人になっても、仕事の中で人間力や構想力を鍛錬することは暗示的に求められるものの、そのための明示的な教育プロ グラムが用意されていることは極めてまれだ。

 最近は、学生も社会人も、個人的な活動を生活の中心にしすぎているようだ。部活やサークル活動をする学生の比率も、スポーツをする学生の比率も、低下し 続けている。これは、大げさに言えば国の力の低下にもつながっていると思う。

 私のマネジメント力がどの程度か分からないが、けっこう成長したと思う。そしてその力は、アメリカズカップのプロジェクトで急に養成されたものでもない と思う。15歳のときから重ねてきた、クラブ活動などを通しての得た小さなマネジメントの経験が、私を育てたのだと思う。

 部活に限らない。本業以外の様々な活動をすることが、人のマネジメント力を高める。それらが統合されることで、国の経営力が高まると思う。しかも、こん な様々な課外活動は、一人ひとりの人生の喜びを高めてくれると思う。遠回りのようだが、学生・生徒がクラブ活動に熱中し、社会人が社外活動に価値を見出す ことが、国の活力の復活に力を与えてくれると思う。

2.米エバーノートがEvernoteの容量をアップ、プレミアム会員招待キャン ペーンも(12.17 nikkeibp)
  米エバーノートは、クラウド・メモ・サービスである「Evernote」にアップロード可能な月当たりの容量を増強したと発表した。無料会 員は40Mバイトから60Mバイトへ、月額5ドルまたは年額45ドルを支払うプレミアム会員(有料会員)は500Mバイトから1Gバイトへ増えている。

 Evernoteでは、ユーザーがクラウド上のEvernoteに保存できる容量に上限を設けていない。容量の制限があるのは、月当たりにアップロード できる容量である。アップロードできる容量は月が変わるごとにリセットされ、無料会員の場合で60Mバイトに、有料会員の場合で1Gバイトに戻る。つま り、毎月アップロード容量ぎりぎりまで使えば、無料会員の場合で毎月40Mバイトずつ、合計のデータ量を増やしていける。ただしアップロードしたデータを 削除しても、使用済みのアップロード容量を回復することはできない。

3.「iPadやAndroid機を社内LANにつなぐなら電子証明書+端末認証な どの多重防御で」ソリトンが講演(12.16 nikkeibp)
 ソリトンシステムズは2010年12月15日と16日の2日間、「iPad/iPhone、Androidネットワークセミナー ビジネスで安心して使える環境を作る!」と題したユーザー向けのセミナーを東京で開催した。

 「iPad/iPhone・Androidを安心して企業LANに接続させる方法」というタイトルが付けられたプログラムでは、同社プロダクトマーケ ティング本部の根本浩一朗氏が登壇(写真2)。無線LANやVPN経由でiPadやAndroid端末などの「スマートデバイス」を社内LANにつなぐ際 に考慮すべきセキュリティ上の課題と解決策について講演した。

 根本氏はまず、急速な普及に伴って、社員が無許可でスマートデバイスを社内LANへ接続するケースが増えていることを指摘。固定キーだけの無線LANや パスワード認証だけのVPNではそうした無許可の接続は防ぎ切れないとし、「厳密な端末識別」と「強力な接続防止」という多重の防御によって防ぐことの有 効性を訴えた。

 具体的には、無線LANではIEEE802.1X、VPNでは電子証明書による認証を使って接続段階で端末を確実に認証できるようにする。加えて、ユー ザーのログインパスワードが陳腐化するのを防ぐワンタイムパスワード(OTP)の導入や、電子証明書の配布および端末への組み込み処理を安全かつ迅速に実 行できる仕組みなども導入する。これらの多重的・多面的な防御によって、スマートデバイスを使って安全かつ利便性の高い社内LANへのアクセスが実現でき ると説明した

4.1万9800円のAndroid2.2端末、イーモバが「Pocket WiFi」として発売(12.14 nikkeibp)
 イー・モバイルは2010年12月14日、OSにAndroid 2.2を採用した携帯電話端末「Pocket WiFi S(S31HW)」を発表した。2011年1月中旬に発売する。端末代金を一括払いした場合の価格は1万9800円。端末を無線LANルーターとして使う 「テザリング機能」を備え、ホーム画面のウィジェットをタップするだけでルーター機能の有効/無効を切り替えられる(写真)。

 Pocket WiFi Sは名称の通り、モバイルルーター「Pocket WiFi」の上位機種と位置付ける。通常のスマートフォンのように通話やメール送受信、Web閲覧も可能だが、「日本市場で求められる『スマートフォン』 の機能とは少し違うと考えている。モバイルルーターにAndroidという付加価値が付いているという扱い」(阿部基成取締役副社長)とする。販売方法も 従来のPocket WiFiと同様で、スマートフォンとして販売する予定はないという。

5.NEC、広島大学にシンクライアント1000台を導入(12.14  nikkeibp)
 NECは2010年12月14日、広島大学に端末数1144台のシンクライアントシステムを構築し、稼働を開始したと発表した。同システムは、合計で2 万人を超える学生や教職員が利用する。広島大学はシンクライアントシステムを採用することにより、セキュリティの強化と運用管理の効率化を狙う。

 同時に広島大学は、環境保全への貢献を期待する。同システムはパソコンの導入に比べて年間の消費電力量を約3万kWh削減し、二酸化炭素の排出量を約 67%削減するという。

 実装方式は、ネットワーク経由でサーバー側のOSを起動する「ネットブート型」。サーバーは「Express5800/i120Ra-e1」を30台、 シンクライアント端末は「Express5800/51Ma」を利用した。構築費用は約2億円とみられる。




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