週間情報通信ニュースインデックスno.
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2010/05/29

1.中国の「iPhoneキラー」(5.28 nikkeibp)
 「5000元(約6万7500円)するiPhone(アイフォーン)より安いのにWiFiも使えて高性能。絶対にお買い得です」
2009年2月に発売した「M8」。iPhoneよりやや小さいがデザインや操作性はそっくり  中国広東省深セン市、“世界最大の電脳街”とされる華強 北路。「魅族(Meizu)」専売店の販売員はこうまくし立てた。手には、iPhoneそっくりの携帯電話。広東省珠海市の魅族科技(メイズテクノロ ジー)が昨年2月に投入した「M8」だ。

 中国の携帯電話市場は「ノキア」を筆頭に海外ブランドが席巻、中国メーカーは安さで対抗している。しかし魅族はいきなりスマートフォン(高機能携帯電 話)で参入、頭角を現した。

 インターネット消費調査研究センター(ZDC)の調べでは、2010年第1四半期の中国メーカーの機種の人気ランキングで、M8はHTC、レノボ・グ ループの機種に次ぐ3位につけている。
「M8」は量販店には置かず主に自社の専売店で販売している
 M8の販売価格は1780元(約2万4000円)からで、中国メーカーのモデルとしてはやや割高だが、iPhoneの半分以下。低価格の国産スマート フォンとして販売台数を伸ばしている。

 魅族の設立は2003年。当初は海外企業向けに携帯型音楽プレーヤーの生産を受託していたが、中国企業初の独自開発製品を発売して注目を集めた。しかし 音楽プレーヤーに見切りをつけ、成長が期待できるスマートフォンの開発に経営資源を投入した。

 その販売手法も従来の中国メーカーとは一線を画している。家電量販店には原則として商品を置かず、全国に約200ある専売店で商品の特徴を体験してもら う戦略だ。
さらに、商品の評判はマス広告ではなくネット上の口コミで広げている。創業者の黄章CEO(最高経営責任者)は表に顔を出さない代わりに、自社サイトの掲 示板に頻繁に登場し、発言する。そこで、商品開発の途中経過や新製品の販売計画を発表し、話題を集めると同時に、ユーザーと交流することで固定層を確保し ている。最近も、第3世代に対応する次期モデル「M9」やiPadのようなタブレット型パソコン「mBook」の投入を発表したばかりだ。

ケータイ版「BYD」は生まれるか

 中国の携帯電話市場では、魅族のような新興ブランドによる“下克上”が起きやすくなっている。市場の激動期であることがその背景だ。
 まず、第3世代の端末の普及が本格化しつつあり、中国独自の規格に基づいた高機能端末の需要が高まっていることがある。さらに、米グーグルが無償で提供 する携帯電話用OS(基本ソフト)「アンドロイド」によって、端末メーカーの開発コストが抑えられることで新規参入のハードルが下がった。


 5年前、海外の自動車メーカーにとって、BYDや奇瑞汽車などの民族系メーカーは「単なるコピー」として眼中になかった。だが今や世界最大となった中国 市場では無視できない。同様に、魅族のように日本では誰もが知らない携帯電話メーカーが、あっという間に有力企業に成り上がる可能性がある。携帯電話メー カーや電子部品のサプライヤーにとって、急速に台頭する新興ブランドの動向は注目すべき対象だろう。

2.ソニーやKDDIら4社が電子書籍配信の企画会社設立へ、記者発表Q& Aより(5.27 nikkeibp)
 ソニーと凸版印刷、KDDI、朝日新聞社は2010年5月27日、2010年7月1日をめどに、電子書籍配信事業に関する事業企画会社を 設立すると発表した(発表資料)。企画会社では、書籍やコミック、雑誌、新聞などを対象としたデジタルコンテンツ向けの共同配信プラットフォームを年内に 構築し、運営する方針である。

この4社で企画会社を設立するに至った経緯は。

野口 いきなり4社が集まったわけではない。各社が電子書籍事業をどう広げていくかを考えていた中で、いろんな経緯で知りあって話をしたところ、同じ方向 を向いていることが分かった。それなら一緒にやった方がより大きなビジネスとして出版社/新聞社をサポートできるし、利用者に提供できるコンテンツも増や せるだろうと判断し、合意に至った。実は話をしていたのはこの4社だけではなく、まだこの場に参列できていない企業もある。まずはこの4社が企画会社を設 立してきちっとやるという意思を表明するために、今日こういう場を設定した。

iPadの国内販売前日にプラットフォームの立ち上げを発表した背景には、先行する米国勢に日本勢として対抗する姿勢を示す狙いがあるのか。

野口 世界中で多くの事業者がこの市場に参入しており、予想以上に速いスピードでビジネスが広がっている。ソニーとしてはできるだけ早く日本に参入したい と考えており、その時期がたまたまこのタイミングとなった。iPadに対抗するというよりは、市場が一気に立ち上がる中で参入すべき時期を判断した結果で ある。


プラットフォームのオープン性を実現するために、4社の競合企業が企画会社に参加する可能性はあるのか。

野口 特定の企業名は出せないが、既にそうした事業者との話し合いを開始している。1業種1事業者と決めているわけではない。同一業種から複数の事業者が 参加することはあり得る。同一業種の事業者が直接話すとまとまりにくいこともあるので、そうした事業者の間に立って話を進めていくことも企画会社の大きな 役割の一つとなる。


既存のプラットフォームとの違いはどこにあるのか。

前田 出版社側にとって安心してコンテンツを提供できる仕組みを作り、いろんなコンテンツが集まってくるような環境を作りたい。具体的にはこれから検討し ていきたい。
高橋 配信先を多く確保することが重要だ。配信先としてはソニーの端末もあるだろうし、KDDIの端末もあるだろう。スマートフォンも候補となる。配信先 を増やすことでコンテンツを集めやすくなり、それがオープン性を高めることにもつながる。

プラットフォームの運用を年内に開始する計画だが、ソニーは日本で電子書籍端末を発売するのか。また、このプラットフォームがiPadやKindleにコ ンテンツを提供する可能性はあるか。

野口 年内に電子書籍端末の「Reader」を日本で発売する予定だ。プラットフォームは基本的にはオープンで、提供端末が多いほどコンテンツは集まりや すくなる。iPadやKindleへのコンテンツ提供も否定しない。利用者の選択肢が多くなることはいいことだ。提供端末が多くなることは、出版社も望ん でいる。

3.Android端末の75%が北米に集中、iPhone OSはより広範に分布(5.27 nikkeibp)
 米Googleが開発を主導する「Android OS」を搭載する端末の世界での分布状況は、75%が北米に集中しており、アジアに12%、西欧に11%だった――。モバイル端末向け広告ネットワークを 運営する米AdMobが現地時間5月26日、2010年4月の1カ月間に同社への広告リクエストに使われた端末のデータを集計し発表した。米Appleの 「iPhone OS」搭載端末は、北米が49%と最も高く、これに西欧の28%、アジアの14%が続く。

 AdMobの集計によれば、米国におけるiPhone OS端末とAndroid端末の比率は2:1 。世界全体で見ると3.5:1になる。同社の広告ネットワークで確認した米国におけるiPhone OS端末台数は1830万台で、Android端末は870万台だった。iPhone OSから「iPod touch」と「iPad」を除いた、iPhoneの台数は1070万台になる。全世界では、iPhone OS端末は4080万台、iPhoneは2740万台、Android端末は1160万台である。

 iPhone OS端末が多い上位5カ国は、米国(44%)、英国(9%)、フランス(6%)、カナダ(5%)、日本(4%)。過去1年間におけるiPhone OS端末の伸び率はアジアが474%と最も高く、これにオセアニアの367%、西欧の269%が続いている。

 Android端末が多い上位5カ国は、米国(75%)、中国(8%)、英国(3%)、フランス(2%)、ドイツ(2%)。中国では、iPhoneより もAndroid端末のほうが多いことになる。中国における上位3機種は、台湾HTC製の「HTC Hero」「HTC Magic」「HTC Dream」だ。

4.総務省がSIMロック解除のガイドライン案を公表、2011年度発売の一部の端 末から解除実施へ(5.27 nikkeibp)
 総務省は2010年5月25日、「SIMロック解除に関するガイドライン(案)」を公表した。総務省は4月2日に開催した「SIMロック の在り方に関する公開ヒアリング」で、ユーザーの要望を前提に事業者が自主的にSIMロック解除を実施する方向で話をまとめ、6月までにガイドラインを作 るとしていた(関連記事)。6月23日まで意見を募集する。

 ガイドライン(案)では、SIMロック解除の対象となる端末を「平成23年度(2011年度)以降に発売される端末のうち対応可能なものから」とした。 解除対象の端末を2011年4月以降の機種としたことについて、総務省は「SIMロック解除による端末への影響など、端末開発の時間が必要と判断したた め」と説明する。解除対象の端末は、スマートフォンや一般的な携帯端末など端末の種類によって分類せず、3.9世代や3.5世代など通信システムによって も区別しない。

 ガイドライン(案)は、ユーザーに対する説明責任についても触れている。ユーザーに対して「他社のSIMカードが差し込まれた場合に、通信サービスやア プリケーションの利用が制限される可能性があること」などを十分に説明することを事業者に求めている。

 SIMロック解除は、対象端末が「対応可能なものから」とされている通り、事業者の自主性に委ねられる。総務省は、まずは事業者の取り組みを注視し、利 用者の評価やSIMロック解除によって利用可能になる通信サービスやアプリケーションの状況などを踏まえつつ、継続的にガイドラインの見直しを進めたいと している。

5.だれでもAndroidアプリを作成可能に、タオソフトが自動生成サービス (5. 26 nikkeibp)
 ソフト開発会社のタオソフトウェアは2010年5月26日、プログラミング知識がなくてもAndroid用アプリケーションを作成できるようにするサー ビスの試験運用を始めたと発表した。タオソフトが用意するフレームワークに沿って画像などのコンテンツを登録するだけで、Android用アプリケーショ ンが自動生成される。試験運用中は、ユーザー登録をすれば無償で利用できる。

 試験運用を始めたのは、「ドロクリ」と呼ぶサービス。フレームワークとして、アナログ時計と動画ビューワーの2種類を用意する。いずれも、 Android用アプリケーションの作成に必要なプログラミングスキルなどは全く問われない。Android端末からも利用でき、特別な開発環境も不要で ある。

 アナログ時計では、自身で作成したアイコン用画像と、時計の文字盤および時針の画像を登録するだけで、オリジナルの時計アプリケーションを作成できる (写真)。サンプル画像を利用することも可能だ。動画ビューワーでは、オフラインでも動画を閲覧できるビューワーを作成できる。

 試験運用中の利用者の反応を見ながら、無償のフレームワークを追加していく。具体的な候補としては、登録した音声データでアラーム音を鳴らせる目覚まし 時計や、音声付きアルバムを作成できる写真集などがあるという。

 作成したAndroid用アプリケーションは、電子メールの添付ファイルとして送信し、友人などに無料で提供することができる。本サービス開始時には、 再販可能なアプリケーションの開発も可能になる予定だ。




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