週間情報通信ニュースインデックスno.
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2010/05/08

1.あなたの会社は“ブラック職場”か(5.7 nikkeibp)
奥野 宣之
『ブラック企業、世にはばかる』
蟹沢 孝夫・著 光文社 777円 

 著者はブラックな職場を3つに分けて紹介しています。

 仕事が多すぎて残業当たり前の「肉食系ブラック」、比較的ラクだが何のスキルも付かない「草食系ブラック」、大手で世間での評判もいいが実情はブラック の「グレーカラー」。とくに、「スポイルされて、仕事人として成長する機会を奪われる」というブラック職場の新しい側面を語るのは、キャリアカウンセラー ならではの鋭い視点でしょう。
同じように就職や転職をテーマとした類書が多い中で、本書がすぐれているのは、「若者は搾取されている」「上の世代は逃げ切った」と、世代間の不公平感を 煽るだけの「ロスジェネ論者」的な落としどころを避けていることです。

 著者は、単に「若者を守れ」というのではなく、ブラック職場とそれを生む「下請けいじめ」「新卒至上主義」などの構造が、社会全体の活力を奪っていると 指摘します。
 「最近、世の中では非正規社員と正社員の待遇格差が大きな社会問題となっている。だがそれをいうなら、ぜひ正社員同士の格差をもっと問題にしてほしい。 大手企業にいるというだけの理由で高い人月単価がカウントされ、無能でラクをしているのに高給を食むことのできる元請け会社の正社員と、優秀だが薄給の中 で激務にあえぐ下請け会社の正社員の不公平こそ問題になるべきではないだろうか」

 景気や運に左右される一回こっきりの就職活動の結果で、その後何十年もの「身分」が固定される。そんな社会でいいのか。この問題と無関係な人はいないで しょう。

2.ソフトバンクがiPadの料金プラン発表、月額2910円の定額プランと1GB 当たり4410円のプリペイドプランを用意(5.8 nikkeibp)
 ソフトバンクモバイルは2010年5月8日、iPad向けの通信料金プランを発表した。また、5月10日にソフトバンクショップでiPad本体の予約受 け付けを開始することも発表。発売は5月28日の予定である。通信料金プランは、データ定額プランとプリペイドプランの2種類を用意。どちらもiPad専 用となる。

 データ定額プランでは、基本使用料が月額4410円。また、iPad向け専用契約でiPadを購入した場合、24カ月間、基本使用料などから1500円 を割り引く「iPad向け月月割」を用意。この割り引きサービスを適用すると、24カ月間は基本使用料が2910円となる。このほか「ウェブ基本使用料」 として月額315円が必要となる。またソフトバンクWi-Fiスポットが新規加入から24カ月間、無料で利用できる。それ以降は月額490円が必要とな る。

 プリペイドプランは、基本使用料を前払いするプランで、1チャージ当たり4410円となる。利用有効期間は30日間またはデータ量が1Gバイトに達する までとしている。このほかウェブ基本使用料として月額315円が必要となる。データ定額プランと同様に、ソフトバンクWi-Fiスポットが新規加入から 24カ月間、無料で使える。

 ソフトバンクショップで販売するiPad本体の価格については、分割払いと一括販売がある。例えば、iPad Wi-Fi+3G(16GB)の場合、24回払いで2430円/月、一括販売では5万8320円となる。

3.「OSS活用ビジネスは不況下で伸びている」、IPAが実態調査を公開(5.6  nikkeibp)
 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)オープンソフトウェア・センターは2010年4月30日、「第3回オープンソースソフトウェア活用ビジネス実態 調査」を公開した。「顧客の低コスト志向により、OSS(オープンソースソフトウエア)活用ビジネスは、不況の中で伸びている貴重なビジネスドメインに なっている」としている。

 同調査は2009年の7月から8月にかけ国内IT関連企業に対し行なったもので、調査票を3000社に発送、916社が回答した。2007年度に第1回 調査を行っており、今回公開された2009年度調査が第3回となる。

 調査によれば、IT事業全体の売上高は減少傾向の企業が多い中で、OSS関連事業は2008年度調査に比べて売上、案件数ともに伸びている。その理由と して「顧客の低コスト志向にOSSが応えていることが大きい」と分析している。特にWeb系のシステムが拡大しており、OSSを積極的に利用している企業 では「OSSのWebサーバーを使用したWebサイト構築・運用」の引き合いが6割以上の企業で増加している。

 利用しているOSSとしては、OpenOffice.org、Ruby、Ruby on Rails、Xen、Python、Ubuntu、Linux、NetBeans、Seasar2、OpenSolarisが「着実に利用が拡大している 定番」となっている。「今後利用する」という回答の多かった「OSS利用の新たな拡大領域」として、クラウド、携帯電話、データベースクラスタ、CMS (コンテンツ管理システム)への期待が大きい。4割以上の企業が、クラウドコンピューティングの普及がOSSの利用促進につながると考えている。

 ソリューション別の利用状況では、サーバー構築に関しては70%近い企業がOSSを利用している。また、ミドルウエア導入、Webサイト(情報発信)、 ネットワーク構築といったインフラソリューションでも、いずれも50%以上の企業がOSSを利用している。今後の利用拡大が見込まれるのは、運用・保守、 情報提供、管理など。管理系ソリューションや経営情報管理・分析、引合・営業、物流では「現在利用している」は10%未満と少ないが、「今後利用する」は 15%以上で、今後利用が進むと見ている。

 OSS活用ビジネスの市場規模として、2008年のソフトウエア業のOSS活用市場規模を約1兆2000億円と推計している。2008年の情報処理・提 供サービス業のOSS活用市場規模は約4200億円、インターネット付随サービス業のOSS 活用市場規模は約4400億円と推計している。

 2008年から3年後、2011年にはソフトウエア業の市場規模は約1兆6000億円、情報処理・提供サービス業の市場規模は約5000億円、インター ネット付随サービス業は約5500億円と順調に成長すると推計している。また「高度な人材の不足」や「サポートに対する不安」などOSS活用の阻害要因が 解消された場合、2011年のOSS活用ビジネス市場はソフトウエア業で約2兆9000億円、情報処理・提供サービス業で1兆3000億円、インターネッ ト付随サービス業で約5500億円と、大幅に拡大すると推計している。

 以上の調査結果を踏まえ、調査報告書では提言として「サポートの不安の克服」、「人材不足の克服」、「公共調達の活性化」、「市場の魅力を認知・理解す るための施策」の必要性を訴えている。

4.Amazon EC2のデータセンターがシンガポールで運用開始(4.30 nikkeibp)
 米アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)は2010年4月28日(米国時間)、IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)用のデータセ ンターをシンガポールで運用開始した。「Amazon EC2」や「Amazon S3」などのサービスが利用可能。同社は2010年中に、アジア地域でデータセンターをもう一カ所開設する予定だ。

 AWSが運用するデータセンターはこれで、米国東海岸、同西海岸、アイルランド、シンガポールの4カ所になった(写真)。Amazon EC2の仮想サーバー利用料金は、米国東海岸が最も安く、それ以外のデータセンターはやや高めである(Linuxの場合)。データ転送料は、シンガポール のみ、それ以外のデータセンターと比べて25%〜50%高めになっている。日本のユーザーがシンガポールのデータセンターを利用する場合は、従来の北米 データセンターと比べて遅延が半分程度になることが期待される一方、料金はやや高めになりそうだ。

 シンガポールのデータセンターから提供されるサービスは、仮想マシンサービスのAmazon EC2やストレージサービスのAmazon S3、データベースサービスの「Amazon SimpleDB」と「Amazon RDS」、メッセージキューサービスの「Amazon SQS」と「Amazon SNS」など。Amazon EC2の付帯サービスも、外付けディスクサービスの「Amazon EBS」のほか、ロードバランサー、オートスケーリング、固定IPアドレスなどのサービスが利用可能だ。

 シンガポールのデータセンターは、電源系統やネットワーク系統が異なる2つの「Availability Zone」に分割されており、ロードバランサーや固定IPアドレスのサービスと組み合わせることで、一方のゾーンがダウンした場合でも仮想マシンを運用し 続けられる。

5.NTTドコモ、iPad用のSIMカードを販売する意向を表明(4.28  nikkeibp)
 NTTドコモの山田隆持社長は4月28日、決算会見で米アップルのiPad用の小型SIMカードを発売する意向を明らかにした。iPadは国内で5月末 に発売となるタブレット型端末で、一部機種は第3世代携帯電話(3G)の通信機能を備える。対応エリアの広さと通信の安定度に定評があるNTTドコモが小 型SIMを提供することで、iPadの人気に拍車がかかりそうだ。

 山田社長は、相手のある話と断りつつも「アップルがiPadを発表した1月27日には、SIMロックフリーとしていた」として、iPadのような高級 ネットブックでNTTドコモの回線を利用したいというユーザーがいれば提供すると宣言した。従来、iPadに納めるSIMカードはmicroSIMカード と呼ばれていたが、NTTドコモはその名称が正しくは「ミニSIM」であると説明。販売に向けた準備を着実に進めている様子を伺わせた。

 会見では、人気が高まりつつあるスマートフォンについても触れ、4月1日に発売したXperiaが「20日を経過せずに10万台を超えた」(山田社長) と好調ぶりをアピールした。2010年度のスマートフォン市場は日本国内で300万台になると展望しており、NTTドコモはその3分の1を占める100万 台を目標に据える。XperiaはAndroid OSのバージョンを2.1にアップデートする予定も明らかにした。

 12月から実用化する次世代通信方式のLTE(long term evolution)については、東名阪地域からエリア展開を進め、今年度内には約1000の基地局を設置する。通信速度は5MHzの周波数の幅を使い、 下り最大37.5Mbps。屋内の一部エリアでは10MHzの周波数の幅を使うことで最大75Mbpsとなる。当初はデータ通信カードを投入し、2011 年からは携帯電話の対応も進める。




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