週間情報通信ニュースインデックスno.
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2010/04/24

1.電気自動車の航続距離をシミュレーション(4.16  nikkeibp)
充電インフラ会社が発足、ガス欠ならぬ“電欠”の不安はない?
 宮田 秀明
 沖縄県の充電インフラ会社が3月19日に設立された。名前は株式会社アドバンスト・エネルギー・カンパニー(AEC)。少なくとも国内では初めての充電 インフラ会社である。資本金は8000万円で、沖縄県内の企業10社と県外の企業16社の合計26社が出資することになっている。

 出資者は地元の観光関連企業、コンビニ、商社、自動車会社、充電機メーカー、リース会社、情報システム企業など多彩な顔ぶれ。銀行から融資を受けたり、 国から補助を受けたりして、年度内に第1段階の中速・急速充電機の設置を行う予定になっている。2011年初めには300台の電気自動車(レンタカー)が 走ることを計画しているからだ。残念ながら自動車会社の供給能力不足から、100台ほどの規模でのスタートになるかもしれないが。

 10年後には沖縄のレンタカー1万4000台のうちの6000台を電気自動車にすることを目標にしているので、沖縄が先駆けて電気自動車社会を作ること になる。レンタカーは3年程度使われると中古車として売られるので、3年後にはこの中古車によって沖縄県民の家庭に電気自動車が広がっていくことになる し、毎年沖縄を訪れる観光客600万人の過半数がレンタカーを借りるので、沖縄のレンタカーで電気自動車を体験した人々から電気自動車の普及が進むだろ う。

 沖縄には2泊3日で平均3人のメンバーで訪れる場合が多いので、100台の電気自動車レンタカーが稼働すると年間3万人近い人が電気自動車を体験するこ とになるし、2,3年後に1000台になったとすると毎年30万人近い人が電気自動車を体験することになる。まさに沖縄は電気自動車のショーケースになる わけである。

航続距離を沖縄で実際にテスト

 最も気になるのは電気自動車の航続距離だろう。充電スタンドを設置するうえでも、運転者の安心感からも、もっと明確な説明が欲しいと思うだろう。

 そこで、私たち研究室の卒業論文の研究の1つとして、走行シミュレーションによる電気自動車の評価を行ってみた。昨年11月に5人で沖縄を訪れた学生た ちは2チームに分かれてレンタカーを借りて、色々なルートを色々な時間帯に走って、沖縄での平均的な走行データを取った。使ったのは電気自動車ではなくハ イブリッドカーで、ホンダの「インサイト」にした。

 この色々な走行データに対して、日産自動車から電気自動車「リーフ」の性能だけでなく、走行抵抗や電池の出力を算出する方法を提供していただいて、「イ ンサイト」を「リーフ」に置き換えた時の電池の減り方をシミュレーションした。

 日本の「10・15モード」より少し厳しい「LA-4モード」(1369秒間に11.92キロを17回の停止を含む走行をする)で160キロの航続距離 と言われている「リーフ」は、国道58号線の渋滞地域をエアコンをつけて走ると108キロしか走れないが、普通の市街地ならエアコンをつけても140キロ 走れる。

 また、郊外モードではエアコンを使っても155キロ走れる。沖縄自動車道(制限時速80キロ)のモードなら、エアコンをつけても154キロ走れる。渋滞 がなくエアコンを使わない場合なら、郊外モードで204キロ、市街地モードで222キロになる。

 郊外モードよりも市街地モードの方が航続距離が長いのは、回生制動による充電と、平均速度が低いことが効いているようだ。那覇空港から美ら海水族館や名 護市のホテル、多くの観光地までの距離が100キロ弱なので、充電スタンドが道の駅や沖縄自動車道のサービスエリアやコンビニやレストランに適当数配置さ れれば、電池残量に対する不安感はほとんどなくなるだろう。

 24キロワット時の電池を積む「リーフ」の航続距離はLA-4モードで160キロ、三菱自動車の「i-MiEV」は日本の10.15モードだが同じく 160キロとなっている。果たして、この2車の設計は電気自動車として最適なのだろうか?


VWのハイブリッドカー「L1」のような軽量化も追い風

 ガソリン車に比べれば電気自動車の設計の自由度は大きく広がるので、これからはもっと多様な電気自動車が出現するのではないだろうか。同じ電池を積んで も航続距離が倍になる設計だってありうるかもしれない。同じ電池を積んだまま航続距離を長くするためには、車体重量を減らすことと、空気抵抗を小さくする ことの重要性が高くなるが、不可能ではないだろう。

 もしすべての電気自動車の航続距離が300キロになったとしたら、充電インフラ会社の事業計画は見直さなければならないかもしれないから、電気自動車の 設計とその社会インフラ作りは密接な関係にある。


 私たちは仮想的な軽量小型車を設計し、沖縄の走行シミュレーションを行ってみることにした。参考にしたのは、昨年のフランクフルトモーターショーに出展 されたフォルクスワーゲンのハイブリッドカー「L1」である。タンデム配置の2人乗りで、車重は380キロである。車体をカーボン(CFRP)で作ってい るのでこんな軽量化を可能にしている。流線形の車体形状なので、CD値(空力抵抗係数)は0.19しかないし、幅が1200ミリしかないので風を受ける面 積も小さい。

 「L1」に12キロワット時のリチウムイオン電池を積み、車重490キロの電気自動車に改造したと仮定して、沖縄を色々なモードで走らせるシミュレー ションを行った。その結果は、時速80キロの沖縄自動車道モードで、「リーフ」がエアコンを使わないと175キロの航続距離だったのに対して、「EV・ L1」は288キロになった。渋滞がなくてエアコンを使わない市街地モードではなんと381キロの航続距離になった。

 まだカーボン繊維は高価なので、このような軽量化は大きなコスト増になるだろうが、カーボンをアルミニウムに替えても100キロ程度の重量増加で済みそ うだという。


自由な発想で新しい電気自動車が誕生する

 電気自動車の設計には、従来のガソリン車とは違う自由で新しい発想が求められていると思う。テスラモーターズのスポーツカー「ロードスター」のような fun-to-driveの車から360cc時代の軽自動車のサイズの超軽量コンパクトまたは、もっと小型で2輪車と4輪車の境界を無くすような車の設計 もあるだろう。

 電気自動車時代はやっと幕が上がろうとしている段階だ。これからは、今では想像できないような電気自動車が現れて自動車の新しい時代が来るだろう。 2020年には、世界中で生産される年間6000万台の車のうち約1割の600万台が電気自動車になるという予想も意外と現実的かもしれない。

 自動車産業はビジネスの転換を急ぐべきだろう。

2.ソフトバンク、小型基地局の受け付けを5月10日開始(4.23  nikkeibp)
ソフトバンクモバイルは2010年4月22日、ユーザーの自宅や店舗あるいはオフィスに設置する携帯電話のフェムトセルと呼ばれる小型基地局「ホームアン テナFT」の利用受け付けを5月10日から開始すると発表した。希望するユーザーに無料で提供する。携帯電話の利用エリアを拡大してほしいというユーザー の要望に応えるために3月末に発表した「電波改善宣言」の一環として実施する。

 ソフトバンクの携帯電話取扱店やWebサイトで受け付ける。申し込み後、ソフトバンクが総務省に免許を申請し、その後ユーザーに小型基地局を送付。ユー ザーが自分で基地局を宅内に設置する。申し込み完了から利用開始までは2カ月がかかるという。小型基地局の種類は2種類ある(写真)。

 小型基地局を利用するには、同社指定のブロードバンド回線が必要となる。指定ブロードバンド回線はYahoo!BB ADSL、SoftBank ブロードバンドADSL、Yahoo! BB SOHO、NTT東日本のフレッツ光ネクストおよびBフレッツ、NTT西日本のフレッツ光ネクスト(一部メニューを除く)。小型基地局からブロードバンド 回線経由で固定電話の番号を通知する仕組みが必要となるため、利用できる回線が制限されているという。今後は、対応する回線を増やしていく予定。

3.2009年Q4のネット接続状況、接続速度上位100都市の約半数が日本(4. 21 nikkeibp)
米Akamai Technologiesは現地時間2010年4月20日、世界のインターネット接続状況に関する2009年第4四半期の分析結果を発表した。平均接続速 度ランキングの上位100都市のうち、48都市を日本が占め、アジア全体では62都市が占める。米国は21都市がランクインした。

 国/地域別の平均接続速度を見ると、トップ3は韓国(11.7Mbps)、香港(8.6Mbps)、日本(7.6Mbps)。米国は22位 (3.8Mbps)だった。平均接続速度が1Mbpsを下回る国/地域は96カ所、100Kbps未満の国/地域が3カ所あった。世界全体の平均接続速度 は1.7Mbpsである。

 Akamaiに接続されたIPアドレス数は、約4億6502万となり前年同期から16%増加した。米国(ユニークIPは約1億2495万)が最も多く、 次いで中国(同約5211万)が続く。以下は、日本(同約3226万)、ドイツ(約3091万)、フランス(約2148万)の順だった。

 モバイルデバイスによる接続速度は、オーストリアの3.2Mbpsからスロバキアの106Kbpsまで幅が広い。109社のモバイル事業者のうち、40 社は平均接続速度が1Mbpsを超え、11社は2Mbps以上だった。

4.「約8万台あるすべての社内パソコンにSSDを搭載する」 米インテルのIT部門が明かすPCインフラ戦略(4.21 nikkeibp)
インテルは2010年4月20日、社内のITインフラ戦略を説明する「インテルIT CTO ラウンドテーブル」を開催した。IT本部CTO兼チーフ・アーキテクトのグレッグ・ワイアント氏は、従業員が利用しているパソコンのリプレース計画などを 明らかにした。

 グレッグ氏によると、インテルが全世界の拠点で利用しているパソコンの総数は9万台強。そのうち、研究所の分析用パソコンなどを除く約8万台が、個々の 従業員が普段利用しているノートパソコンに相当する。同社は、それら従業員向けのノートパソコンを4年間使い続けるルールを規定している。クライアント OSはWindows XPで統一しており、それらXPパソコンを毎年25%(約1万9000台)ずつWindows 7パソコンに移行している真っ最中だ。

 興味深いのは、ノートパソコンの内蔵ストレージ装置をSSD(solid state drive)に決めていること。「(ハードディスクよりも)SSDの方がOSやアプリケーションの起動が速く、バッテリーの持続時間も1時間近く伸びた。 従業員からも好評だ」とグレッグ氏は語る。グレッグ氏自身が利用しているパソコンは、それまで利用していたXPパソコンのハードディスクをSSDに入れ替 え、OSをWindows 7にアップグレードしたものだという。

5.メールの9割は「迷惑メール」、そのうち2割弱は「詐欺メール」 米シマンテックが2010年3月の迷惑メール動向、「件名は『空白』が最多」(4.21 nikkeibp)
セキュリティ企業の米シマンテックは2010年4月16日、同社の観測データを基に、2010年3月の迷惑メール(スパム)動向を発表した。同社が観測し たメールのおよそ9割が迷惑メールで、そのうちの17%が詐欺目的のメールだったという。

 同社では、インターネット上に設置した観測システムのデータに基づいて、迷惑メールの流通状況や特徴などを集計して毎月公表している。今回公開されたの は2010年3月の動向。それによれば、迷惑メールの割合は89.34%。2010年2月は89.99%だったのでわずかに減少している。

 フィッシング詐欺などの詐欺目的のメールは、迷惑メールの17%を占めた。フィッシング詐欺目的のメールの流通量は、2010年2月と比べると3%減少 したという。

 迷惑メールの件名で一番多かったのは「空白」。件名のない迷惑メールが最も多かった。以下、「News on myspace」「Important notice: Google Apps browser support」「Important notice: Google」「You have a new personal messege」と続く。

 不景気を反映して、求人に関する迷惑メールも多かったという。例えば、「Get the Job fast this one(すぐにこの職を得よう)」「Job seekers in USA(米国の求職者」「Finance Manager vacancy(財務マネージャ募集)」「FW:Global job vacancy(FW:グローバルな求人)」といった件名の迷惑メールが多数確認された。



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