週間情報通信ニュースインデックスno.
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2010/01/16

1.経営は商品ライフサイクルに抗えない(1.15 nikkeibp)
Moving Technologyが優れたEVの時代が来る理由
宮田 秀明
 車のレースの最高峰F1が危うい。ホンダに続いてトヨタも撤退し、BMWも同じようだし、タイヤの単独のサプライヤーだったブリヂストンも今年限りで撤 退するようだ。経済危機による業績不振が直接の原因だが、それだけではないだろう。

F1レースの衰退が示していること

 F1レースの衰退は、今、ガソリン自動車の長い歴史に大きな変化が進行中であることを示しているのかもしれない。  すべてのものにはライフサイクルがある。未来永劫にあるものなど限られているのだ。人間が作り出したものの中でガソリンエンジン車ほどライフサイクルが 長かったものはないと思ったほうがいいのかもしれない。

 すべてのものは誕生し、成長し、頂点を目指し、そして衰退して、消えてしまう。工業製品モデルもサービスやビジネスのモデルも同じである。  ハイブリッド車のライフサイクルはあまり長くないかもしれない。理由は、ガソリンエンジンと電気自動車の機器の両方を積んで、この2つを制御するという 非常に複雑なシステムであることと、実用燃費がそれほど良くないことである。  東京ではプリウスのタクシーが増えてきた。ある日、その1台に乗って運転手さんに「燃費はいくらぐらいですか」と聞いてみた。

 運転手さんは即座に答えた。
 「15キロです」

 定格出力の10%ぐらいしか必要としない低速走行が中心の運転を行うと、20キロ/リッターを超えるのだろうが、3代目の新型プリウスの38キロ/リッ ターという10・15モード燃費の数値は現実的な数字と離れすぎている。

ガソリン車と電気自動車のMoving Technologyの根本的な違い

 その次にくるのは電気自動車(EV)である。少なくとも日本では電気自動車のイメージの中心は「ひ弱で遅いオモチャのような車」である。しかし、これは 大きな誤解であろう。
電気モーターを使ったEVのほうが、ガソリン車よりはるかに車としてのパフォーマンスが優れているかもしれないのだ。

 一般にガソリンエンジンは、回転数をある程度上げないとトルクが発生しない。5速で発進することができないのはこのためだ。だから低速時には変速機を使 うことで一定の回転数を確保し、トルクを確保しようとする。本来ガソリンエンジンの作り出す力は車の走行にふさわしい力ではないのだ。

 EVは変速機を持たない。モーターの出力特性が、車に必要な力に合致しているからだ。低速で力のあるモーターの特性が、乗用車にピッタリなのである。 EVはハイブリッド車の5分の1くらいしかCO2を排出しない車になるだろうが、EVの影響はそれだけではないだろう。

 航続距離が問題なのだが、充電インフラが徐々に整備されれば、世界中のあちらこちらにEV社会モデルとEVビジネスモデルの成功例が増えていくだろう。
 8月に日産のEV「リーフ」を試乗した。感想を求められて気がついたのは、無意識に私の愛車1999年型のスカイラインと比較していることだった。冷静 になって思い直したのは、こんなに高性能にするのは間違っているのではないかということだった。

 「時速100キロまで加速するのに3.9秒しかかかりません。フーガやスカイラインと同等です」という説明を聞いて、私の疑問は深まった。
 しかしこれは、EVにはハイブリッド車やガソリン車以上の多様な設計可能性が広がっているということかもしれない。

 EVの部品点数はガソリン車の3分の1程度で、エンジンと変速機が無いので、EVの自動車としての設計自由度は大幅に高まったと言えるだろう。多様な仕 様の多様な性能のEVが、次々と生まれてくるかもしれない。

 陸海空の輸送機器は過去100年の間に目覚ましい進歩を遂げてきた。経済へ与えた影響も大きい。その中で一番大きな革新を目の前にしているのが、乗用車 の世界なのである。急速に進歩したリチウムイオン電池の性能と電気モーターの本来的な特性が乗用車にピッタリだからだ。  ハイブリッド車よりEVの方がはるかに車らしくて楽しいということは、EVを運転してみればすぐに分かると思う。  すべての工業製品にはライフサイクルがある。その工業製品を製造販売している企業のライフサイクルも製品のライフサイクルに大きな影響を受ける。

 商品のライフサイクルを理解し、ビジネスモデルと製品モデルを変えていく経営ができなければ、その企業のライフサイクルが短くなってしまう。

2.「プロジェクトの失敗につながる九つの要因に注意」、NTTデータの岩本副社長 (1.15 nikkeibp)
 「予算オーバーや納期遅れ、品質低下といった失敗プロジェクトをIT企業の視点で調べると、九つの共通点が見つかった。九つのうち三つを満たす案件につ いては、特に注意が必要だ」。NTTデータの岩本敏男副社長パブリック&フィナンシャルカンパニー長は2010年1月15日、プロジェクトマネジメント (PM)の国際標準化について議論する「PM国際標準化フォーラム」に登壇し、こう述べた。

 岩本副社長が挙げた九つの要因とは、次のものである。一つ目は、対象プロジェクトが新規顧客からの受注であること。二つ目は、新システムの要件が「現行 どおり」とされていること。三つ目は、新技術や経験のない処理方式を採用していること。四つ目は、IT企業と顧客との間で一括請負契約を結んでいること。

 五つ目は、IT企業のプロジェクト原価率が95%以上であること。六つ目は、開発期間が6カ月以内といった短期プロジェクトであること。七つ目は、プロ ジェクトマネジャが過去に似たようなシステムを開発した経験がないこと。八つ目は、受注したIT企業が下請け企業に仕事の90%以上を回していること。九 つ目は、顧客の要件定義力に問題があることである。

3.企業の75%がSNSを利用、しかしポリシーを設定しているのは20%のみ (1.15 nikkeibp)
 
米Cisco Systemsは米国時間2010年1月13日、企業のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)利用に関する調査結果を発表した。企業における 消費者向けSNSの導入は初期段階にあり、ガバナンス強化やITとの連携の必要性など、さまざまな課題が挙がっている。

 企業の75%は消費者向けSNSを使っており、そのうち50%はミニブログ・サービスもよく利用している。しかし、ビジネス目的のSNS利用に関して正 式な手続きを決めている企業は7社中わずか1社だった。社内でのSNS利用についてなんらかのポリシーを設けている企業は5分の1にとどまった。また、 SNSの利用にあたって、直接ITとの連携を進めている企業は10社中1社だけだった。
 「Facebook」などの消費者向けSNSを社外との交流手段として利用することで、情報収集や新たな市場開拓、顧客関係構築やブランド認知度向上な どを図る企業が増えつつある。しかし、SNSのガバナンスは実際の利用者に任せていることが多いため、ソーシャル・メディア戦略の責任者が確定しておら ず、管理が困難になっている。

 この調査は、Ciscoが欧米の主要ビジネス・スクールに依頼して、20カ国にわたる97社を対象に2009年4〜9月に実施した。

4.パナソニックが全世界で「LotusLive」を採用、電子メールを Exchangeから移行(1.15 nikkeibp)
  米IBMは2010年1月14日(米国時間)、パナソニックがIBMのソフトウエアサービス「LotusLive.com」 を全面採用すると発表した。パナソニックは電子メールシステムを「Microsoft Exchange」からLotusLiveに移行するほか、Web会議やファイル共有、インスタント・メッセージング、プロジェクト管理、社内SNS (ソーシャル・ネットワーキング・サービス)といった機能も使用する。

 パナソニックはLotusLiveを、グループ内だけでなく、パートナー企業やサプライヤーとの協業にも使用するという。パナソニックの従業員数は連結 ベースで28万4439人(2009年9月現在)であり、クラウドコンピューティングのサービス契約としては世界最大級のものとなる。利用計画の詳細につ いては、1月17日(米国時間)から米フロリダ州オーランドで開催するIBM主催のカンファレンス「Lotusphere」で、パナソニック自身が説明す るとしている。

 ちなみにLotusLive.comの利用料金は、電子メールサービスである「iNotes」が1ユーザー当たり月額429円(ストレージ容量は標準で 1Gバイト)。Web会議やファイル共有などグループウエアの機能を利用する場合は、別のサービス(1ユーザー当たり月額1400円の 「Connections」など)を契約する必要がある。

5.デスクトップPCでNECが3年ぶりに首位――BCN AWARD 2010(1. 14 nikkeibp)
 BCNは2010年1月14日、2009年1月から12月までの販売実績を基に、各ジャンルで販売台数1位の企業を表彰する「BCN AWARD 2010」を発表した。同社は全国にある大手家電販売店のPOSデータを基に、パソコンなどデジタル家電の実売データを提供している。

 パソコンではノート部門で東芝、デスクトップ部門でNECが受賞した。東芝は4年連続4回目の受賞、NECは3年ぶりに首位に返り咲いた(受賞は7回 目)。2010年は新たに7つのジャンルを新設しており、ネットブック部門では台湾アスーステック・コンピューターが初の栄冠に輝いた。同じく新設の SSD部門では、バッファローが受賞している。

 全部で70部門あるハードウエア全般では、キヤノンの活躍が目立った。インクジェットプリンター部門、サーマルプリンター部門、スキャナー部門、デジタ ルカメラ(レンズ一体型)部門、デジタルカメラ(レンズ交換型)部門に加え、新設の交換レンズ部門の合計6部門で賞を獲得している。


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